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2008年7月 6日 (日)

■「岩さき」 2008年7月


1_22_2およそ半年ぶりの訪問、予約が取りにくい「岩さき」さんです。先日のあるお昼いただいた5250円のコースから・・・食前に梅酒が供されます。
1112たこの湯引き、大徳寺麩、白きくらげ、梅肉。酸味でさっぱり、白きくらげの涼しい感じもすてき・・・と食べ進むと、お皿の底はこんな意匠です。鯛が向かい合っているのです。浮き上がっていて、ついお箸でつんつんしてしまう。
2122大正期くらいのお椀だそうで、モダンなデザインです。寄せ玉子、鱧の葛打ち、魚素麺。吸い地も椀だねもお見事です。魚素麺は鯛とひらめのすり身で作った自家製とのことで、お手間がかかっている分、おいしさも格別です。このお椀だけでも、今日ここへ来てよかったという気持ちになりました。
313233_2お造りにはサラダ風にした野菜がたっぷりのっていて、焼き目をつけた穴子とまぐろです。そして次に焼き物が来て・・・ すずきの油焼きです。
4142グラスに、寄せ豆腐、上にだしのジュレとじゅんさい。焼き物の後にひんやりした一品で気分が変わります。
51鮎の塩焼き、仙台の揚げ麩、湯葉、三つ葉の鍋。お昼のコースでも夜と同様、お鍋が組み込まれています。これはふたり分です。銘々のお皿に分ける前にまずこうしてプレゼンしてくださるのです。「わーい」って盛り上がります。
6162取り分けていただいたものです。鮎の塩焼きにしたのがおだしに浸っていて、何ともいい香味が染み出しています。このおだしは本当においしかったです。よくまあ鮎の塩焼き鍋なんて思いついたなあと思うのですが、「料理に限界はない」と岩崎さんは常に新しい味を考え続けているのです。揚げ麩がまた独特の食感でした。これほど豊富にお麩がある京都で、わざわざ仙台のものを使うわけが、食べてみてわかったのでした。じゅわっとおだしを吸い込んで、たまらん旨い。
71310_272150_2客ごと炊き立て土鍋のご飯もこうしてプレゼンしてくださいます。パワフルでおしゃべりが楽しい女将の早江子さん。すごくいい意味で東京育ち、ポンポン出てくる言葉は素のままという感じ。みんなに愛されるキャラです。
81828384200_2お漬物 お味噌汁 早江子さんの母上お手製のおじゃこです。おみやげ用もあります。なんとすっぽんスープで炊いたものなのです。だから深い味なのよ♪
91_2デセールはすいかとキウイでした。ほんと充実・・・5250円で非常に満足感のある京都らしいお昼でした。

2008年7月 6日, dans 京都 和食 |

2008年7月 1日 (火)

■「半兵衛麩」 お麩と湯葉尽くしで京都気分!


1_2お麩の名門、創業310余年の「半兵衛麩」です。茶房でいただく麩と湯葉尽くしの「むし養い料理」、とても価値あるものなのに、初掲載、今まで載っていませんでした<(_ _)> 他にもいくつかこういう例があって、気にしているのです。例えば、「イル ギオットーネ」や「イル パッパラルド」は載っていないけれど嫌いなの? なんて、最近、読者の方々や友人たちから同時に尋ねられてしまって。あ~ごめんなさい、嫌いなわけはありません。何度か伺っているのです、このサイト開設後も。けれど写真をセレクトしながらあまりに暗すぎて「これではかえって失礼だ」と使わなかったり、たまたま写真が撮れない事情があったりで今に至っています。何とかします <(_ _)> で、今日は「半兵衛麩」の「むし養い」料理です。
2まずお盆で運ばれるのがこの縁高です。生麩田楽に細工麩、食後の麩まんじゅうまで盛り込まれています。生麩に山椒の香りを効かせたものもあって、これは格別でした。わたしは好みのものを連続的に食べるのって実は非常に好きなのです。時々「バケツ一杯食べたい」ってわたしが言う時、大層に言ってるのじゃなくて、本当に際限なく食べたいの。これは食べても食べてもお麩、口当たりすべすべ食感もっちりという幸福状態が続きます。
345縁高と同じお盆に載せられて、湯葉豆腐 焼き麩ときゅうりの酢の物 生麩しぐれ煮 生姜風味 の3皿が供されます。湯葉豆腐はまあ予定調和なお味の予測がつくとして、お麩の酢の物としぐれ煮は、ちょっと意表を突かれます。酢の物はとりわけ驚きの食感で、わたし好きでした。しぐれ煮はご飯と共に。
67ここからそれぞれ運ばれてきます。汲み上げ湯葉、あんがかかっています。雅な味です。湯葉の揚げたの。パリパリと心地よく、塩気も効いて後を引きます。ビールではなくて、シャンパーニュをくおーっと飲めたらすてきと思いました。
89お椀ものが2種類。生麩と生湯葉みぞれ椀。たっぷりの大根おろし入り。揚げたお麩は濃い味になってむっちりと、たまらん美味です。白味噌のお味噌汁に、よもぎ麩が生でつるりと。甘い白味噌は京都気分を盛り上げます。 
10すっきりきれいなスペースでいただくお麩尽くし、「お麩を田楽やすき焼きの具以外にどう使ったらおいしく食べられるか?」ということを、こんなヴァリエーションで見せてくださって、ひたすら楽しかったのでした。京都に通い出した頃(今は昔!)にいただいて感動したけれど、今いただいてもやっぱり充実感があり、幸せな気分に包まれたのです。「むし養い料理」は 11:00~16:00、3150円(税込)です。予約した方がいいです。いつもにぎわって満席状態ですから。
「半兵衛麩」のHPはこちらです。
電話番号や地図はこちらです。

2008年7月 1日, dans 京都 和食 |

2008年6月25日 (水)

■祝! 祇園町南側に移転オープンした「啐啄つか本」


1a2a先斗町の雑居ビル、5席のカウンターでしみじみ美味な和食を出して人気だった「啐啄つか本」さんが、念願かなって6月4日、移転オープンされました。広くなったとはいっても8席で、基本的にはやはりひとりでできる範囲にとどめておきたいということなのです。2階にに六畳のお部屋があるけれど、それは今はまだ使っていない状態。1階カウンターのお部屋もまだ実は完成しておらず、今後壁に棚を取り付けたりするらしいです。
3a祇園の南側、花見小路から1本西の、「竹馬」さんに隣接する場所なのですが、こんな場所でお店を持てたこと、どれだけうれしいでしょう! と思うんだけど、ご主人の塚本英雄さんいわく、「いやまだまだで、そんな気になれません。全く手際悪いし。とにかくちゃんと回るようにならないと」と、大喜びするでもなく淡々と謙虚に、今までと変わらぬトーンなのです。それが偉いなーとわたしは思う。「淡々と」というのはわたしが最も持てなかったカリテなので。(-_-;) それにしてもこの場所に物件を見つける幸運に恵まれても、誰もがお店を開けるわけではないのです。不動産屋さんとか銀行とか、そういう実際的なレヴェルだけじゃなくて、祇園のこの界隈を仕切っている女紅場などの方々の面接を受けるなど、さまざまな祇園の掟という関門を潜り抜けての開店です。
移転後初めての訪問は、あけ~みと共に。京都ブライトンホテルが世界に誇る稀代のコンシエルジュ・小山明美です。仕事の現場では澄まして猫なで声出したりしてるんだけど、わたしはこの人と一緒にごはんするのが本当に好き。だってこの人の 悪知恵とかたくらみ 機転とか機知にまつわる話が無類におもしろいんだもん。とてもわたしにはできませーん! なことばかりで。わたしが外観写真を撮ってるタイミングで真っ白な爽やかないでたちで現れたあけ~み、「ふたりで紅白だね~」なんてまるで屈託なく、前の晩も一緒に食べたというのに、またしゃべりづめにしゃべり、お料理出てくる端から「おいしいおいしい」とえらい勢いでいただいたのでした。以下、諸般の事情でまずはテクストのみのアップです。写真はひと月ほどしたら入れておきます。
(ちなみに前回も、まずテクストで公開した後、ひと月後に写真をくっつけました。)
冷やし湯葉、中に毛蟹。身体も気持ちもこれで少し落ち着けて。
冷製で、鱧の南蛮漬(酸味はおだやか)、新れんこん、新玉ねぎ、シュガートマト。酸味の前菜的なお皿で食事らしい気分になれました。
お椀は賀茂茄子、白ずいき、あわび。あわびはあけ~みのお椀に移動です。お椀の吸地は、今の京都で1,2番か? と思うほどの味わいでした。
お造りは、鱧の焼霜、まぐろ、うに。鱧の焼霜がとりわけ美味でした。京都では今の時季どんな料理屋さんに行っても鱧を食べられます♪
穴子焼き寿司。これは定番。塚本さんの料理って感じで、懐かしい味。
鮎塩焼き、たでを混ぜ込んだ白酢味噌を別添えで。塩味だけでばっちり決まっていますが、ただのたで酢ではなく、白酢味噌添えっていうのが粋でした。
車海老とぐじの揚げ物、新小芋 夏大根のあんかけ。天ぷらだけで十分美味なのに、みぞれあんがかかっておいしさ倍増、「たまらんねー」と言いつつ。
すっぽん雑炊。どかーんと土鍋でプレゼンされて、目の前で盛ってくださいました。これはじわじわおいしくて、身体温まって、ほわ~と幸せになりました。
宮崎マンゴー、枇杷、ブルーベリーとあまおうの自家製コンフィチュール添え。「宮崎マンゴー使うと他は使えない」って。確かに、いいものを知るともう他は目に入らなくなります。「スカーフだって、「H・・・・・」 買ったらもう他買えないよね~」なんて、話はそちらに流れる(-_-;) 女どうしの連綿たるお気楽話。ついでに、Hスカーフ、わたしは致し方なくやむを得ず季節ごと買うんだけど(だって要るもん♪)、一昨年あたりから値上げにつぐ値上げで、消費税入れたら今1枚5万円近いのよ(叫)。
お料理の値段は、移転後13000円~となりました。
移転後、電話番号も変わっています。
「啐啄つか本」 京都市東山区祇園町南側570-120 電話 075-525-8808 
夜のみ 不定休
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P11フローリストショップ プーゼ」で。香りのいい白い百合、清らかで、限りなくかぐわしいです。百合は1輪2輪ではなくて、このボリュームで活けたいですよね。それから唯一お願いは、どうかお料理屋さんでは百合を飾らないでくださいということです。むかーしあるお寿司やさんで目の前に百合がどかんと活けてあって、むせかえるような香りで食べる気がしなくなったことがあるのです。せっかくご馳走してもらってる時だったのに。「百合のせいで・・・」と、今までたった一度だけ花を恨んだ話です。
P22あじさいもこんなにたくさん。梅雨はうっとおしくても、ちゃんと雨季用の美しい花が存在するってすてきです。

2008年6月 25日, dans 京都 和食 |

2008年6月24日 (火)

■6月1日リニューアルオープンした「徳寿」


21_2サイト中で今まで何度かお話ししたことがある河原町荒神口下ルの日本料理「徳寿(のりひさ)」が、6月1日、リニューアルオープンなさいました。
345_2カフェ風情(以前は本当にカフェだった)の店内で、きちんとした和食がいただけることでユニークな存在でしたが、今回の改装で、カウンターまわりなどは少し本当の割烹風になりました。テーブル席の方にはこんな個室スペースもできていました。改装後は夜のみの営業となり、一品料理と共に、コースも8400円から3種類用意されています。
11121週間ほど前の晩の遅くに伺い、アラカルトでさささといただいたものです。ずいき、小芋、にんじん葉の胡麻和え かますの二杯酢。
1314綾部地鶏の塩焼き 賀茂茄子の田楽。
1516鮎ご飯。塩焼きにした鮎をほぐして混ぜ込んでくださいます。
2122お品書きはこんなです。スタバにでも入るような気軽さで訪れることができて注文は単品で自由に。そして味は本格派って、やっぱりすごいことです。京都にはそこら中にばこばこ和食店があるわけです、犬も歩けば棒に当たる的に。その中で、今回内装を整えることで、和食店としてさらに際立つお店になるべく再スタートを切られたわけです。しばらくは夜に集中されるということです。迷うことなく、正統な和食を目指していかれたらいいとわたしは思います。お品書きは、ちゃんと値段を入れたものが望まれます。(って言っちゃった。)だって、何がいくらかって、お値段は知りたいじゃない? 接待される側用に値段なし版を用意するのはわかるけれど、まずは値段入りからですよね。 
Yasaka1Yasaka2ヤサカの四つ葉です♪ 四条河原町の交差点でいきなり目の前に! また「7212」・・・多分この車にいちばんよく出会っています。

2008年6月 24日, dans 京都 和食 |

2008年6月23日 (月)

■「祇園さヽ木」 2008年6月


2_31_36月3週目の「さヽ木」さんです。すっかり夏仕様になっています。新しい器が使われていたり、アイスクリーム仕立てがあったりと、新鮮さや涼しさを演出する工夫がされていました。先附は焼茄子、羅臼のうに。かかっているのはわらび粉で練った、胡麻豆腐の手前状態のもの。
3_34_35_36_37_3太刀魚と新じゃがのテリーヌ状、博多押し。鷹ケ峯の万願寺唐辛子。これは先月と同じ。お椀は対馬の甘鯛、白ずいき、じゅんさい。甘鯛ふんわりとやわらかでおいし・・・。ずいきはしゃりっと。じゅんさいはとろんと。吸い地も格別、ちょっとダマっちゃって口もきかず集中モードでいただきました。お椀の蓋には蛍です。
8_39_310_3向附は大分のあまてかれい、大分の車海老、勝浦のとろ寿司。とろ寿司すごく美味です。わたしはこの向附で京都におけるお寿司への気持ちをしばし満たしているわけだ・・・と思いました。
11_312_4まずマルドンの塩が出てきて・・・舞鶴のとり貝、生きて動いている状態です。いい香り、こんな旨いものあるか? とり貝食べられたら本当に幸せ♪
13_314_215房州のかつおの握り。これはものすごく美味でした。淡路島のとつかあじの握り 海老の頭の焼いたの。お寿司屋さん並のテンポでぽんぽん出てきて、高いテンションキープでいい感じです。



1617佐々木さんが盛り付けているのは・・・美山の鮎を45分焼いたもの。バリバリの食感! いつものように焼きがかなりきつくてわたしはこれ好きです。塩味も明確で、頭から食べて心地いいのよ。新潟の大吟醸「越後流」を飲み終わって、このあたりから純米吟醸酒「出羽桜」を飲んでいます。
1920_2香川の西条のホワイトアスパラガスのアイスクリーム、上に温製アスパラガス。ちょっとフレンチ風、なかなか粋な口直しの一品。大分の天然のすっぽんのかき玉。冷たいものの後に、ぽかぽかに温まる滋味豊かなものがきてまた盛り上がります。
21222324どかーんとあわびのご飯です。これはごちそう感がありますよね。けれどわたしはあわびはほんの少しでいいのです。食べられるけれど。長年自分が至らなくてあわびのよさをわからないのだと思ってきたけれど、もう無理して食べないの。でも肝ソースなんかは好きだから、これは食感の問題です。たこも同様で、むにむにがダメ。けれどとり貝は聞いただけで目の色変わるほど好きだから・・・食の好みは理屈を超えます<(_ _)>
2526ごぼうご飯。新ごぼうの香りがふわふわと豊か、細いささがきは口当たりも柔らかくて美味。
2728デセールはカラメル風味のレアチーズケーキ、山梨の桃、宮崎マンゴー、山形のさくらんぼ。これでもう本当にお腹いっぱい・・・ ご一緒いただいたのは、左側はわかりますねー、カラダを張って今日もゆく広報たっちゃん=ホテルグランヴィア京都の石田達也さんと、右は、コックコートではなくこのお姿だとすぐにはわからない? ホテルグランヴィア京都の総料理長・佐藤伸二さんなのでした。この肖像画のこと、「遺影もうあるねん」と言った佐々木さんに「位牌はどこ~?」とひっそり言って、笑わせてくれた佐藤さんでした。夏の初めのさヽ木さん、すごーくよかったです。また来月~♪

2008年6月 23日, dans 京都 和食 |

2008年6月21日 (土)

■夏の中華麺とパスタ、4軒


K3京都を留守にしたりしておりまして、1日飛びました<(_ _)> 暑くなってきた最近の日々に、さささといただいた中華麺とパスタです。こちらは1週間ほど前に伺った「風枝」の冷やしラーメン800円。たれで食べる冷麺ではなくて、冷たいスープがなみなみと張られているのです。細い麺がするすると口に心地よく、さらっとしたスープもすーっと飲めるのです。澄んだ清涼感があって、爽やかな余韻・・・とてもオリジナルですてきな夏の麺です。
K1K2いわゆる冷麺もちゃんとあって、かぜえだ冷麺850円。冷やしラーメンはこんな。
U1U2U3中華麺でまた驚かされたのはうさぎ亭です。ざる麺800円。細い中華麺に添えられるのは「なかじん」時代と同じ味のそばつゆ、そしてラー油です。中華麺、そばつゆ、ラー油って・・・すごくユニークです。出かけて食べてみてくださいね♪ 放牧豚とレタスのしゃぶしゃぶ。大層な鍋仕立てではなくてこんなふうにお皿盛りで来ます。ほっとする優しい味です。
N1N2先週の暑かったあるお昼、「トラットリア・ニーノ」です。インタヴューされながらの食事ということもあって、「あるものでいいし~」なんて、軽くお願いしたんだけど、出てきたらサマートリュフがどっさりと\(゜o゜)/
N3ポルチーニのタヤリン、サマートリュフと。ポルチーニの香味が麺にしみていて、さらにトリュフのたまらん香り。これは激しくおいしかった! 看板の極細麺手打ちのタヤリン、いつ行ってもまた前のと違うのが登場して、限りないヴァリエーションで楽しませてくれます。
Ob1_2オステリア・バスティーユで打ち合わせがてらのデジュネです。昼でもパスタが組み込まれるようになって・・・トマトソースのスパゲティです。食べやすい優しいトマトソースに豚のミートボールと茄子が入って旨みじんわり、真っ赤で元気になります。
Ob2そして鴨のコンフィをメインに。週末のデジュネだったのです。何回転もしてお店の中はわんわんと人の熱気熱気! 楽しさであふれていて、本当にリニューアル大成功でしたね~!ばんざい!

2008年6月 21日, dans 京都 イタリアン, 京都 中華・ラーメン, 京都 和食 |

2008年6月17日 (火)

■「祇園にしむら」 2008年6月


12また来られてうれしい「祇園にしむら」さんです。このところハズレのロケハンご飯とかいろいろあったけれど、今日は絶対安心、美味のコースにすべてまかせて、後は野となっちゃおう。「あーいつもより短い」なんて言っちゃったのだけど、夏仕様ののれんです。いつもの胡麻豆腐で始まります。乾山写しの、涼しげな文様です。なんかかわいらしい。
11鱧とたたきおくらのお椀。これ、感動に打ち震えてしまいました。鱧の、口に入れるなりはらはらと雪のように舞い散るような感じって、一体何が起こったのか??  ただ骨切りしただけとは思えないんだけど、ただ包丁を入れただけど。ただし、細かく細かく「めくる」ように包丁を入れられるということ。そしておくらの方もごく細かくたたいてあって、ただ塩味、片栗粉だけでまとめたものだと。これもねっとりするようでいて、口の中でさらさら~っと散ってゆくような食感です。そして吸い地の、パーフェクトとしか言いようのない澄んだ味・・・これはちょっと比類がないです。「こういうのいただくために京都に来たんだなーわたし」と、自分の人生まで肯定しちゃったり。
2122お造りはとろ、鯛、剣先いか。大正後期の永楽というお皿で。鯛の厚みがジャストジャスト、ねっとりと美味です。とろは舌の上でじゅわっと溶けるよう。いかのつるつると食感のいいこと。大根は甘酢漬けです。
31_232_333_2鱧の子の炊いたの。こちらは柔らかな味わいですが、実山椒と三つ葉の香りが効いて粋です。器は、鉛の含有量の多い、アンティークバカラだそうな。横から透かして見たら、確かに青かったです。八寸は、じゅんさい、枝豆、干瓢に黄身酢、白菜菜、にんじん葉、たいらぎ貝のお浸し、丸十。干瓢は、これ稀有な食感だ・・・と驚きつついただいたのですが、ノート見直したら昨年7月にもわたし食べていたわ・・・忘れてちゃいけない(-_-;) いつもの鯖寿司。
3435鱧、れんこん、みょうがの天ぷら。シャリシャリの野菜に、鱧が初めのお椀とはまったく違ったものになって登場。フレッシュの実山椒をごく細かくたたいたものを混ぜ込んだ塩。この塩が鮮やかに香り立ち、天ぷらは目の醒めるようなくっきりした味わいに。
3637たこの薄造りと、上にあわび、そしておだしのジュレ。あわびとたこは、すごくいいものとわかったのだけど、わたしごく少しでよくて・・・ごめんなさい<(_ _)> からすみを切ってくださって、これがおいし♪
39焼茄子のあんかけ。万願寺とうがらしが食感のアクセントです。茄子は焼いて皮を剥いて地に浸して味をつけて蒸したもの。いやもう、何て表現したらいいのかしらん。手間のかかった茄子はこの上なく柔らかで、静かにじわじわじわじわと口の中に広がって響くおいしさ。
38そこに、あんがかかっているのだけど、あんは味があるかなきか、茄子を最大限生かすための、かそけき味わいなのです。ほんと、とんでもなくよくできた一品です。




404142ご飯、お漬物、赤だし。
4344デセールはメキシカンマンゴー、マスカット、巨峰を、マイセンのお皿に。濃い濃い緑茶を食後にざぶざぶと。このお茶、先日来わたしも家で同じものを飲んでいます。
45a46b和食を食べ続けてゆく人生で、わたしのおいしさのひとつのスタンダードとして、どこか勉強のためにも伺うといった気分です。食後にわたしに知識を授けるべく (というか無知にあきれて? (-_-;))・・・ありがたくも「お授業」をしてくださるご主人の西村元秀さん。バカラのアンティーク徳利を見せていただいたり、包丁の入れ方でどれほど魚の味が変わるかの説明をしてくださったり。47aさらに、献立の構成の中での、それぞれの皿の味だということ。あくまで流れとして完成するように考える。たとえば終盤、お腹が膨れてきているお客さまに供するから、茄子のあんかけはあれほど控えめな味にするといった話。大量料理というのは別物。冷蔵庫の味がする料理になってしまうから、お店を広げる気など一切ないといった話。その他いろいろ伺ったこと、メモ帳に走り書きしたのものは、読めるうちに打ち込んでおきます。ありがとう<(_ _)>

2008年6月 17日, dans 京都 和食 |

2008年6月14日 (土)

■「千ひろ」2008年6月


12今日も1日頑張りました。夜「千ひろ」さんと思ったらうれしくて頑張れたわけ。実際は今週半ば、何日か前の晩のことです。はるなちゃん=「トラットリア・ニーノ」マダムの関春奈さんと一緒に、初夏の「千ひろ」さんに行こうねと前から約束していたのです。輝くだしのジュレの下に、赤と黄のパプリカ、三度豆、じゅんさい。魚介が生うに、車海老、穴子。華やかできれい、何だかいつもと少し様子が違う先附です。
1112酒肴2種類:鯛の肝。「立山」を飲みます。鯛の西京漬。優しい白味噌風味でふっくら焼けたやわらかな鯛、最高。このあたりから割烹の幸せ満喫状態です。
21鯛のお造り、醤油と塩昆布で。鯛がねっとりとこの上なく美味です。芸術かっていうくらいに。非常によい状態なのだと思います。あえてとろとは合わせずにこれだけで味わってということらしいです。器は樂焼の11代目の「慶入」ですよとご主人の永田さんに教えていただきます。百合の形で、つやつやで、白状するとこれがまさか江戸期のものなんてわたしぱっと見ても(いやよく見ても)全然わからないわけです。こんなことでいいのだろうか? (いいやいいはずはない。) 「和食が好きなら器も勉強しましょうね」といつも永田さんに言われるのです。おっしゃる通りです<(_ _)>「全部これはこれと教えてください」と改めてお願いをします。
22お椀は白甘鯛、貝柱しんじょう。粟麩とよもぎ麩。揚げた生麩は旨みが強くてもちもちと。白甘鯛のふわりとほぐれる感じは優しく、貝柱しんじょうは濃い風味で・・・力強いお椀です。
3132稀少な琵琶湖のますを焼いたもの。湯葉のすり流し。お酒飲むしかない! みたいなますの美味を味わった後で、するっと湯葉のスープをグラスで。予定調和な何品かがすっと出てきて安心するのと、時季の食材で驚かせてくれるのとのバランスがいいから、「千ひろ」さんは飽きず通うリピーターを数多く持っていらっしゃるのだと思います。もちろんどれも素材がよくおいしいからだけど。
4142とうもろこしのかき揚げ。めひかりの焼いたの。6月いっぱいでまた禁漁になるというめひかりは、ちょっと忘れられないおいしさでした。冬の魚みたいに脂のりのりで強い旨みだったのです。
515253夏の定番・焼き茄子。ごまだれと生姜醤油で。このふわふわほくほくと柔らかな食感!分厚い特注の蓋付の鉄板鍋で蒸し焼きにする、といつも伺うのですが、お茄子がこんなに優美なものになるかと思うのです。ただ舌触りを楽しみます。胡麻だれも生姜醤油も付けるのは最小限でいいのです。箸先でちょんとのせるくらい。つけないでもいいくらい。「毎年いただけるこの一品」って本当にすてきです。季節が巡ってまた元気で食べられてよかったなって、喜びが湧き上がってくるから。
616263お漬物です。メロメロに好きな水茄子、ちょっとこっち向けてみたよ♪ 冷たい味噌汁も粋です。まさかのものがこのごろいろいろ冷製になっているけれど、すべての工夫をいいなと思うのです。
64_bol焼きとろの丼で締めです。とろをあえてお造りではなく、造りは鯛の味に集中するように一種盛りにして、最後に登場させたのです。肉のような濃い旨み、海苔とねぎとわさびが香味を添えて、お、おいし。後は野となれな美味でした。
71_2いつものりんごとオレンジのジュースでごちそうさまでございました<(_ _)>

2008年6月 14日, dans 京都 和食 |

2008年6月 8日 (日)

■「祇園おかだ」で気楽に一品あれこれ


2自由闊達で当意即妙、本来の割烹らしい割烹、「祇園おかだ」さんへ。原稿を書くことがあって、行かないでも書けるだろ~(前のリライトだし)、なんて思いつつも、やっぱりご挨拶がてらにお邪魔です。遅めの時間なら当日予約でもするりと入れるわ♪ なんて思っているもんだから、本当においしいお店なのについご無沙汰してしまっていけません。以下、夜9時半だか10時頃からひとりでざざざと好き勝手にいただいたものです。先附に出てきたのが、たこの子、車海老、新れんこん。おくらをたたいたの、うずらの卵。
1112とり貝のお造り。とり貝と見たら頼まずにいられません。肉なら鶏肉なんだけど貝ならとり貝だ。「とり」が好きみたい。これは舞鶴のもの。香りよくやわらかです。
2122かつおもお造りで。にんにく醤油でなんだか後を引くわけ。さすがに冷酒を飲んで、ちょっとええ気分です。
3132a鱧を焼霜で。落としでも天ぷらでも何でもしていただけますが、わたしはいちばん焼霜が好きな食べ方です。鱧には梅肉・・・よりは、お醤油をちょんちょんとつけるにとどめます。塩でもいいかなと思います。ここまで3皿魚介尽くしです。
41a42aとうもろこしかきあげ。口に入れるなりはらりとくずれるとうもろこし。甘くて歯応えよく、塩気もほどよくてたまらなーい♪ 焼き万願寺唐辛子。野菜ものをもうひと皿です。うふふ、赤万願寺がきれいでうれしかった♪ 肉厚で柔らかでジューシーでいい香り。土よ水よ京都の気候よ作物として料理として作ってくださった方々よありがとうなひと皿。
51a52鮎唐揚のねぎあん。火が通って甘いねぎと、しゃりしゃりのねぎの旨さが唐揚げの鮎とよく合って、たまらん旨いよ~。お酒飲めな一品です。この他にも鮎はただ焼いただけ、あるいは揚げたものの、甘酢あんヴァージョンなど。
6162やさいのぞうすい。締めのご飯ものや麺類がまたたくさんあって、お寿司やらうどんやらヴァリエーション多彩です。おつゆっ気がほしいなと最後にこんな優しいひと品。以上、ビール少しと冷酒一合で1万円少し。も~完璧に幸せだあ~の状態で、原稿のことはすっかり忘れて帰ってきました。(あかんやんね。)
Carte1Carte2お品書きはこんなです。これ以外に、黒板書きでその日仕入れのおすすめ素材が記されています。とり貝、かつお、鱧なんかはそれを見て注文したわけです。季節を感じられて、どれを取ってもけれんみなくおいしくて、華やいだ風情なのに気楽で、本当にいいお店です。もっとまめに伺います<(_ _)>

2008年6月 8日, dans 京都 和食 |

2008年6月 6日 (金)

■「じき 宮ざわ」 2008年6月の夜


1236月に入った今週初めの雨の夜、東京から来た旧友のライター・礒崎西施さんとその担当編集者の方と共に、「じき 宮ざわ」さんへ。日が長いこの時季、19時前でも外は薄暮の風情、雨ながらいい感じです。まずは水出しの新茶(煎茶)が供された後、すっぽん煮こごりジュレにうすい豆。グラスに何とも涼しげです。するりと冷たいジュレが流れ込んで心地よく、うすい豆の甘味・香りと非常によい調和です。ついさっきまで家でメラメラ仕事していたのに、このひと品で「割烹できちんと食事」の気持ちになって、いきなり幸せになりました。
4お椀は賀茂茄子とぐじ。おだしはふわりといい香り、こくのある茄子とぐじの旨みがじわじわ迫り来る、たまらん美味なお椀です。みょうがや木の芽の香りも鮮やか。
56定番の焼き胡麻豆腐が熱々で。胡麻豆腐の焼いたのに胡麻クリーム、さらに上から切り胡麻をどばっと。これでもかの胡麻責め、わたし好きだわ♪
78お造りはあまてかれいと時知らずの鮭。醤油と、香りのいい藻塩も添えられます。全部塩で食べちゃった。
910稚鮎焼き。お酢があらかじめかけられています。じゅんさい、あわび。わたしはあわびはごく少しでいいんで、これは小さくしていただいたもの。
1112村田森さんの器に・・・美山の黒豆の湯葉とうに。あんかけです。繊細にして抑制の効いた、とても大人なひと皿だと思います。
1314お漬物が3人分盛られてきます。梅干以外すべて自家製ということ。全部全部きれいに盛られて来るのに、水茄子はざくっと大きくちぎられているのがいいです。ごく浅漬けで、食感たまらない。いつの間にか夏になっていたんだ\(゜o゜)/
1516こんな湯気湯気で出てくるのは・・・煮えばなのご飯です! わずか芯を残した、アルデンテ直前みたいな感じを