■ 飯間浩明先生のセミナー@NHK文化センター京都 |
■ 全国100万人の読者の皆さま、辞書について、日本語について、勉強をしてきたエリーでございます。三省堂国語辞典の編纂者にして、言語学者の飯間浩明先生の講座が、いつもお世話になっているNHK文化センター京都で行われました。
わたしも三省堂国語辞典 第七版に日常的に参考にして仕事をしています。昨年8月に開かれた第1回目の講座がとても勉強になっておもしろかった(本当にゲラゲラ笑えるほどおもしろかった)ので、今回も楽しみに伺いました。
今回のタイトルは「国語辞典は進化する」でした。
■ 飯間浩明先生です。大学院をお出になった頃にアルバイトで辞書の仕事をお手伝いなさり、そのうちに国語辞典の編纂に携わるようになられたということです。第六版から関わられているということでした。
■ その前に、NHK文化センター京都支社長である羽原順司さんからご挨拶と飯間先生ご紹介があり、
■ 恐れ多くも、わたしもひと言、この辞書ご紹介のミニトークをさせていただきました。光栄なことです。以前、飯間先生のご著書を読みながら、「いつか飯間先生にお目にかかれたらいいなあ♪」なんてぼんやりと思っていたのが本当になりました\(^o^)/\(^o^)/
非常に珍しく自分の写真を載せますが、でも小さくね。<(_ _)><(_ _)>

画像は、飯間先生ご自身が、タブレットにこれだけの辞書アプリを入れています、というお話。これだけの紙の辞書を持って歩くのは大変なことで、やはりデジタル版はとても便利にご自身も使っていらっしゃるというお話。


■ 新語を積極的に採集・採用、「その言葉は間違っている」と言って終わりにせず、「若い人の間で1990年頃から使われている」という具合に載せるのが三省堂国語辞典です、というお話。〔俗〕という印で、書き言葉には使わないが話し言葉ではありなのよ、と示す辞書なわけです。親切です☆☆☆
■ 「用例採集」のために実際に街を歩き、看板やチラシや注意書きや値札の文字を写真に記録、分析をされる話。「書斎にこもってしまってはいけない」と。東京のあちこちの街歩きで採取されたものを、10例ほど示していただきました。これおもしろかった\(^o^)/\(^o^)/ けれど、道を歩いても、一時として心休まられることがないだろうなあ、とも思いました。言葉が気になってしょうがない、という職業癖でいらっしゃるだろうと思います。(わたしでも街で見かける文字や人の話し言葉、特にら抜き言葉なんかが気になって、心が乱されることが多いので(*_*)(*_*))
■ 紙の辞書は売れなくなってしまったけれど、日本語に関する薀蓄本は結構売れているという事実。それは、言葉の意味しか辞書が教えてくれないからではないか? というお話。言葉を、どう使うかを教えてあげることがこれからの辞書では必要なのではないか? 実例でいくつか、実際にわたしたちが使っているニュアンスで、どこの辞書にも載っていないものを挙げてくださいました。「夜分」「いい意味で」「了解」「ございます」などの語感や用法について。
■ ・・・他いろいろ、今使われている日本語について、辞書編纂というとてつもない作業について、いつまででも聴いていたいお話でした。京都の講座の翌日は、西宮でも1講座なさるとのことでした。飯間先生お疲れさまでした<(_ _)>
どうぞまた京都にいらしてくださいませ。<(_ _)><(_ _)>

■ 三省堂国語辞典 第七版
皆さまこれぜひ!! 紙版、Kindle版両方あります。
「辞書を編む」 飯間浩明 光文社新書
「三省堂国語辞典のひみつ」 飯間浩明 三省堂
そして、映画も本もわたし大好きだった、三浦しをんさんの、
「舟を編む」(本)
「舟を編む」(DVD)
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「辞書には載らなかった不採用辞典」 飯間浩明 PHP研究所
これもおもしろかったです\(^o^)/
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(2015-05-30)
2015年5月 30日, dans ★言葉のこと●講座・講演会 | lien permanent