■ 帰国後のパリ話 その1 |
■ 帰国後に思うことを、書き留めておきます。(ほんととりとめのない雑感です。)
■ 20代半ばで初めてパリへ1か月行った時、そして32~34歳の2年間暮らした時と、印象が違った部分と同じだった部分と両方ありました。
■ 初めて行った時、そして30代前半で行った時は、美しいなあ、すごいなあ、おいしいなあとひたすら目からうろこが毎日何十枚と落ちたものだけど、今回は強い感動はそんなになかったかもしれません。(かわいくなくてごめん(-_-;)(-_-;))料理にしてもお花屋さんにしても、どれだけわたしたち日本人が頑張って追いついてきたのかがわかりました。お花屋さんは、一度写真を上げた7区の「エリック・ショーヴァン」以外にも、特に6区のサンジェルマン界隈は「オドラント」をわざわざ訪ねた他、目に付いたところは全部のぞきましたが、「あー、美奈ちゃん(=フローリストショップ プーゼ)の方がきれいだよう」と思うばかり。かつて好きで毎日のようにお店の前を通っては眺めたオデオン広場の「クリスチャン・トルチュ」はもうなくなっていたし。(跡地は、レゼディトゥールLes editeurs=編集者という名前のレストランになっていた。)で、「オドラント」の方は動物保護を表明するとかいって動物の剥製を店頭に飾っていて、わけわからん・・・と思ったし(-_-;)(-_-;)
わたしもっと見るべきところあったのかもなあ。・・・もう一度確かめに行かねばなりません。
■ 美術館の類に結局今回1度も行かなかった・・・たくさん予定していたのに。ルーヴルなんて、館内で訪れる部屋決めて、歩く順路まで予定していたのに。結局静かに収蔵されているものよりは、生きて動いている街の中に少しでもいたい気持ちがして、美術館も博物館もどこにも行かず!! ダメじゃないのー。これは出直さねばなりません(-_-;)(-_-;)
■ 半日FNACで過ごす! ということも果たせず。ダメだ、出直しだ~~~!
■ というわけで、「以前より感動が少なかった」とか言いながら、もう次に行くところをリストアップしています。なんでだろう、あんな遠いところなのに、こことはまるで違う世界なのに、治安も悪くて歩くだけで怖い国だというのに、ひどく親しく感じて、言語も少しわかって、目をつむっても道順まで浮かんで来るってどういうことよ? もうソウル経由なんて酔狂なことをせず、最短距離、最短時間で行きます。もう食事も期待しないから、エールフランスの安い席の、冬のいちばん安い時期でもいいから行くかと考えたり・・・パリ症状重篤だわわたし・・・(-_-;)(-_-;)
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■ 着いた翌日25日はひたすら歩いて、日本でならあり得ないけれど、ちょうど4時間ぶっ通しで歩いていたことが写真の記録でわかりました。間に15分ほどビュシ通のカフェで座ってペリエ飲んだだけで。最も懐かしいオデオン~サンジェルマン界隈、サンミッシェル~ソルボンヌ周辺。それでわたし、どれほど自分の足が弱っているか、というか、普段歩いていないかがよくわかりました。普段は10分も続けて歩かないと思う。(チャリにはめちゃくちゃに乗るけれど。)この4時間歩きのせいで、翌26日、翌々日27日の2日間、文字通りに、足をひきずらないと歩けないというか、もう足に感覚なくなってしまったのです。(-_-;)(-_-;) ほんと、ここまで弱ってるかと驚いた。まあちょうど、初日に続く2日間は昼の食事に3時間半とかかけた日だったので、よかったのだけど。食後は足をひきずってエルメスのソルドに行き、そこで敗退してくやしくて、足をひきずってエルメスの本店に行ったー。それでまだひきずりひきずりサントノレ通を歩いた・・・ちゃんと歩き直したーい! 出直すしかありません!
■ 歩きながら思ったこと。街の中に、本当にあちこちに教会が点在していますが、教会、こんなにかさばっていたっけ? という印象。何か地図の中の一地点というか、区切り区切りに教会があることは覚えていたけれど、見上げるほどにサンシュルピス教会は大きく、サンミッシェルの小さな通りが交錯する地にサンセヴラン教会はどっかーんと威容を誇っていました。こんなに大きかったかな? 何か、日本の寺院が、借景だとか池泉式とか枯山水のお庭とかで、自然を取り込もうとか自然と共にあろう・・・といった考え方なのに対して、どこまでも、人の意志と人の力で、街をすべて石でがちがちに固めて、教会は(高いことが神に近いしるし?)天まで届けとばかりどうだと作ってあって・・・あまりに違います。みっちり石なのよ。しかし細い路地からぱっと丸い交差点に出たり、斜めの道を歩くといつの間にか大通りに出たりといった、歩いてリズムのよい造りになっていて、やっぱりなんかめちゃくちゃに魅力的で。「こうだった、パリを歩くってこうだった」って、やみつきの楽しさを思い出して、それで歩くのが止まらなくなったのです。わたしほんと街が好きだわーーー。人の意志がすみずみゆきわたった場所が好きで、それを知り尽くしたい、地図にしるしをつけながら、すっかり把握したいという思いがあって(京都でも同じ)。ほんとごめんだけどわたしは田舎には5分もいたら飽きてしまう。大自然なんていう言葉も好きではない。(好きな人ごめん。)
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2013年7月 7日, dans 2013年パリ話 | lien permanent