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2011年10月 8日 (土)

■ NHK文化センター講座@ホテルグランヴィア京都「ラ・フルール」


■ 10月、新学期のNHK文化センター講座(第1木曜)を、ホテルグランヴィア京都の、フランス料理ラ・フルールで開催いたしました。今年6月からシェフに就任した松勢良夫さんのお料理は印象鮮烈です。フレンチ新店(というか全ジャンルの新店)・新シェフで、本当に久しぶりに、心からおいしいと思えたのが7月初めのこと。これはみんなでこの感動を分かち合わなければならない、皆さんにお知らせしなければならなーい! というわけで、翌週またすぐ、念のために昼コースをいただいた後、講座をお願いしたのでした。
(9月下旬にもディネに来てまして、それもできたらアップします。)
以下、ほぼ夜のコースと同じですが、講座用にスペシャルに組んでいただいたものです。
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●野菜を使った3種の香り
ブロッコリーとからすみ/チェリーにビーツのソース/茄子にクスクス
●パンを使った一品
揚げたパンに、コンテ、ラディッシュ
●オリーヴオイルを味わう一品
●パルメザンチーズを混ぜ込んだスクランブルエッグ
●帆立貝のキュイ/クリュ
火の入った帆立には、
生クリームを煮詰めてレモンで風味をつけたソースにけしの実、
生の帆立には、きゅうりのソース。
●イタリア米、100%にんじんで作ったリゾット
カルナローリ米、マスカルポーネ、ミモレット
●ラングスティーヌ パプリカのソース レモンとライム
●ティオペペキャヴィア
●じゃがいも(インカのめざめ)の燻製 セージのブールノアゼット
●ビゴール豚の真空調理 いちじくの葉の香り、甘草の風味
いちじくとエシャロットのたたいたのに、フランボワーズヴィネガー
別の器に、とうもろこしとポレンタのフリット、ヨーグルトと香草のソース
●カマンベール(生クリームと和えてあって、カラメルソース)、
梨のコンポートヴァニラ風味、青柚子
●サバイヨン シャルトリューズ
●ソルベカカオ
●ショコラのマカロン、山椒風味
●カフェか紅茶、アンフュージオン
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1a●野菜を使った3種の香り
ブロッコリーとからすみ/チェリーにビーツのソース/茄子にクスクス
初めの3品から彩りも、ほどよく効いた酸味にも、食感(とろっ/しなっ/粒っ/じわっ)にも、目の覚めるような思いをします。アミューズのこの3品だけでも、「見事だー!」と、技量を伺わせます。
2a●パンを使った一品(手前のグラスにのったの)
揚げたパンに、コンテ、ラディッシュ
●オリーヴオイルを味わう一品
おしのぎ・・・とも違うかな(笑)でもちょっとここでパンっ気が入ります。酸味のアミューズの後で油っ気とパンを摂取するんですよね。オイルのフルーティで軽やかな妙味と、揚げたパンの食感、塩気で、食事するぞよのモードになります。
3a●パルメザンチーズを混ぜ込んだスクランブルエッグ
なにせ、フランスの一流のお店でばかり修業、うち1軒は「アルページュ」でもあった松勢さんです。アミューズの卵料理といったら「すわ、あのアルページュ卵か?」と思うわけだけど、あれをそのまま出すとかはしないらしいです。あわわ。(*_*)(*_*)
チーズやクレームを混ぜ込んだなめらかな一品になっていて、うー、なかなかやるなー!
4_2●エシレバターがこのサイズでプレゼンされて、贅沢な気分になります。
5_2●アイスクリームみたいに削って盛られて、これはつい、たっぷり取ってパンに塗りたくって食べたいと思わせます。
6_2●帆立貝のキュイ/クリュ まずこれはキュイ=火の入った方の帆立。
7●火の入った帆立には、生クリームを煮詰めてレモンで風味をつけたソースにけしの実。ソースの酸味鮮やかです。柑橘使いが上手だー\(゜o゜)/
8●生の帆立には、きゅうりのソース。加熱と生で、食感や甘みが全く違うことを楽しめました。
9●イタリア米、100%にんじんで作ったリゾット
カルナローリ米、マスカルポーネ、ミモレット
「はちみつか砂糖入れたでしょう?」と疑惑沸騰(笑)のリゾット。後で伺ったら、5kgのにんじんを使って、1,5リットルくらいまで煮詰めて使っているそうで、全く後から甘味を加えてはいないということでした。ここまでおいしいかと陶然としたリゾットでした。
10●ラングスティーヌ パプリカのソース レモンとライム
ラングスティーヌ(赤座海老)の甘みを最大限生かした、ほぼ生に近い状態で、色も美しく赤いソース、そこにレモンとライム2種類の柑橘の酸味を合わせてあります。もう本当に柑橘使いが上手だー\(゜o゜)/\(゜o゜)/
11●ティオペペキャヴィア
ここでちょっと口直しです。直さないでいいくらいひと皿ずつの余韻を楽しんでいるのだけど。キャヴィアをのせたティオペペの香りのひと口ソルベです。
12●じゃがいも(インカのめざめ)の燻製 セージのブールノアゼット
13●お芋がこんなにおいしくなるか? という一品です。バターのおいしさがしっとり染みて、燻製香がたまらなくて、セージがアクセントとなって、すごく粋なお皿です。
14a●ビゴール豚の真空調理 いちじくの葉の香り、甘草の風味
(後ろに、)いちじくとエシャロットのたたいたのに、フランボワーズヴィネガー
豚肉でメインをご用意いただきました。いちじくの葉の香りが漂います。塩加減もよかったです。
15●別の器に、とうもろこしとポレンタのフリット、ヨーグルトと香草のソース。
ソースがなんだかギリシャ料理みたいで、とうもろこしとポレンタというのもなんだかエグゾティックでおもしろいと思いました。全体にすごくモダンなフランス料理でありながら、純粋にフレンチでないような素材がところどころ使われて、遊びがあるなあと思います。
16a●カマンベール(生クリームと和えてあって、上からカラメルソース)、梨のコンポートヴァニラ風味、青柚子
フロマージュじたいを出さない松勢さんは、フロマージュを加工したものを食後に出していらっしゃる。これも考え方だなあと思います。ムースというかフランというか、なめらか状のカマンベールは、カラメルソースもよく合っていました。梨のコンポートには振り柚子がされていて、ここでも柑橘使い冴えているなーと思います。
17●ソルベカカオ
ヴァローナのショコラを使ったソルベで、わーいと喜びました\0/\0/ そして、トッピングしてあるものは・・・カカオ豆を焙煎したもの・・・というと、今話題の「Dari K」さんですねー。松勢さんと「Dari K」吉野慶一さんは話が合ったみたいよ。合うだろうなあ、普通じゃないもんどちらも。(わたしにおいて「普通じゃない」はとてもよい褒め言葉です!)もちろんこれすごくおいしかったです。ショコラを与えればダマるわたしです。いやダマらん、おいしさをまだ語る!
18●ショコラのマカロン、山椒風味
また来たよショコラものが。山椒の香りが、これも鮮やかに立ちのぼりました。うーたまらん。
19●サバイヨン シャルトリューズ
シャルトリューズの香りが効いたサバイヨンで、ごく軽やかに、まるでペリエ飲んでいるような気分で楽しめたデセールです。
20●カフェか紅茶、アンフュージオン
わたしはレモングラス、目覚まし効果のお茶をいただきました。いやもう、すごい舞台を楽しんだようなコースだったと思います。受講生の方々からも「おいしい(T_T)」「感動!」という言葉を何度も聞けて、安心でうれしかったです。
■ ホテルグランヴィア京都は、ダイナミックですごいなあと思います。29歳でののろっち=野呂和美さん@イタリアンの「ラ・リサータ」シェフ抜擢とか、今回の松勢さん登用でフレンチもがらりと料理を変えるとか。結局お料理がおいしかったら、また絶対行きたいと思います。すっごくホテルのイメージがよくなります。そして直営ではないけれど、「京都吉兆 グランヴィア店」もあるから、和・仏・伊とばっちり美味が揃い、京都の玄関口で心強い、頼もしいホテルとして、食べるの大好きな友人にもすすめることができてうれしいです。
■ 松勢良夫さん、そして「ラ・フルール」のスタッフの皆さま、ありがとうございました。そして受講生の方々、今月も感謝たくさんです。<(_ _)><(_ _)> また来月会いましょう~!
参考までに:
7月初め、初めていただいた夜コース

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フランス料理「ラ・フルール
075-342-5520(直通)
京都市下京区烏丸通塩小路下ル JR京都駅中央口
ホテルグランヴィア京都 15F
11:30~14:30LO・15:30閉店
17:30~21:00LO・22:00閉店
火曜休み (←10月から火曜定休となられました。)
テーブル28席 全席禁煙◎ 要予約
昼4000円~、夜9000円~
2011年6月1日より現シェフ

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(2011-10-08)

2011年10月 8日, dans ●NHK講座京都 フレンチ 2011~ |