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2011年5月 7日 (土)

■ 本のご紹介: 大森由紀子監修 「王のパティシエ」


1■ 昨年12月に出て、ずっと出せずにいた本のご紹介です。(遅くなりました<(_ _)> その1です。)でもこの季節に読んでも楽しいから、ぜひご覧ください。ゆきぴ姉改め、わが畏友・フランス菓子と料理の研究家である大森由紀子さん監修による、とても魅力的な本、「王のパティシエ」のご紹介です。
■ 正確には、
ピエール・リエナール、フランソワ・デュトゥ、クレール・オーゲル著
大森由紀子 監修/塩谷祐人 訳
「王のパティシエ ストレールが語るお菓子の歴史」
白水社 、2010年12月14日発売。
■ これは、フランスが好きな人、フランス菓子愛好者なら必ずや楽しんで読める本です。
革命前夜のパリ、1730年創業のそれは美しいパティスリ「ストレール」に残る記録を元に現在のスタッフによって語られた、フランス菓子の歴史がわかる本です。
■ パリ・レアールからちょっと北へ(歩いて行ける距離)、モントルグイユ通にある目覚ましく美しいパティスリ「ストレール」に残るエピソードと共に、お菓子のルセットも67もついて、お菓子を作る人は資料としてもとても値打ちのあるものだと思います。
■ 日記ながら物語のようであり、歴史がわかり、文学作品の引用もあるという読ませる本です。
■ もともとは、ゆきぴ姉のサイトから始まったものです。わたしは最初からの読者だけど、ゆきぴがサイトを始めた時に、「サイトって、続けると必ずいいことあるよん♪」なんて言ってたのです。そうしたら、サイトに自主的に翻訳連載を始めて、結局ゆきぴは監修となって訳者を別に立てたわけですが、「これおもしろい!」ととりあえず着手したこと、いいな~と思って楽しみに読んでいました。ふたを開けてみればこんな大作、結局このような形になって、よかったなあと思います。
■ 帯のメッセージがピエール・エルメさん。このメッセージをお願いできちゃうところがゆきぴらしくてかっちょいいです。ピエール・エルメさんの言葉:
「これぞ真なる、そして美味なるフランス菓子の伝統。クグロフ、メレンゲ、かの有名なピュイ・ダムール、ミル=フイユなど、美食家をうならせる数々のデザート。この本には老舗パティスリーのお菓子の秘密がつまっている。」
■ ちなみに本の中もですが、mille-feuille 「ミル=フイユ」(千枚の薄紙)で統一されていて、常ひごろ「ミルフィーユ」(千人の娘)の発音・表記に嘆くわたしにはうれしいことです。
■ ゆきぴの「はじめに」の言葉が読める「ちょっと立ち読みページ
白水社さんのHPより、解説(貼り付けです)
フランス菓子の歴史と秘話
 パリ二区モントルグイユ通りにある「ストレール」は、創業1730年、パリでもっとも歴史のある菓子店(パティスリー)。創業者のニコラ・ストレールは14歳のとき元ポーランド王スタニスワフ・レシチニスキ公の厨房で働き始め、ヴェルサイユ宮殿でルイ15世夫妻のパティシエを務めたのち、自分の店を構えた。
 本書は、現在の「ストレール」に残る古い記録やレシピ、その他の史料をもとに、〈ニコラ翁が曾孫フロリアンのために書き綴った日記〉という形でまとめられたフランス菓子の歴史である。
 日記は1788年8月に始まり、1789年5月、フランス革命勃発の二ヶ月前で終えられている。破綻寸前の国家の状態に民衆の不満が渦巻くなか、王を敬愛し、平穏な生活を求めるニコラ翁は、お菓子の世界を書き遺すという強い意志によって、鬱屈した雰囲気を払いのけようとする。
 ギリシア・ローマ時代のお菓子、中世以後長いあいだ独特のかけ声とともに往来で売られていたウーブリ(薄焼きワッフル)、マカロンに関する逸話、クリスマスの習慣、「ストレール」の名物菓子ピュイ・ダムールとアリ=ババの誕生秘話などが、芳ばしい香りただようレシピ67点とともに紹介される。数々の文学作品が引用され、日々綴られる政治の話題や菓子職人たちの厨房での仕事ぶりは、読者を18世紀のパリの街へと誘うことだろう。「これぞ真なる、そして美味なるフランス菓子の伝統」とピエール・エルメ氏も絶賛!
監修者:大森由紀子(おおもりゆきこ)
フランス菓子・料理研究家。学習院大学文学部フランス文学科卒。パリ国立銀行東京支店勤務後、パリの料理学校で料理とお菓子を学ぶ。フランス菓子・料理教室「エートル・パティス・キュイジーヌ」主宰。『わたしのフランス地方菓子』(柴田書店)、『フランス地方のおそうざい』(柴田書店)、『パリスイーツ』(料理王国社)など著書多数。

訳者:塩谷祐人(えんやまさと)
明治学院大学非常勤講師。明治学院大学大学院博士後期課程満期退学。パリ第七大学博士課程に留学。専門はフランス現代文学・亡命文学。
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ピエール・リエナール、フランソワ・デュトゥ、クレール・オーゲル著
大森由紀子 監修/塩谷祐人 訳
「王のパティシエ ストレールが語るお菓子の歴史」
四六判 上製(19.2 x 14 x 2 cm)
230ページ
白水社 、2010年12月14日発売
ISBN : 978-4-560-08105-1
税込価格 : 2310円 (本体価格2200円)
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(2011-05-07)

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