
■ これ、120分グリヤードなのです。大山地鶏の。肉質しっとり柔らか、低温で長時間、肉にストレスをかけずに加熱するというやり方・・・「肉にも気づかれないように火を入れてゆく」というやつですね。ひと口いただいてみたら・・・非常に非常においしい。じわじわ広がる肉の旨みをいつまででも味わいたいと思いました。これはどこのお料理でしょうか?


●そして、これも見覚えがありますね。アルページュ卵とかパッサール卵という名称で本サイトに毎月一度は出ています。御所西あたりのあのホテルの名店のスペシャリテですね・・・


●こちらは、
「カノン&ジーク」というフレンチレストラン、4月15日に大丸裏、高倉錦にオープンしたお店です。シェフは中原文隆さんといって、
京都ブライトンホテル「ヴィ・ザ・ヴィ」で、シェフの滝本将博さんのもとで7年修業をなさった方です。どうりで、見知った料理・・・とてもなじみのお料理なわけです。滝本さんから、中原さんは本当に頑張って、シェフの右腕となってよくお仕事をされてきた方だという話を伺っていたので、すごく楽しみに出かけました。これらのお料理はちょっとスペシャルにお願いしたもので、通常のお昼にいただける3000円~のデジュネのコースで出てくるものではありません。けれど事前に相談をすれば、何なりと希望にそったコースを組んでいただけます。

●上の卵の前に、発酵バターと塩、そして抹茶バターがバゲットと共に供されました。

●とうもろこしの冷製スープと、もうひとつのグラスには

●いちばん底にコンソメジュレ。その上に、おくら、そら豆、クスクス、帆立、きゅうりなどがごく細かく刻まれたもの。上にうに。これらを混ぜていただき、途中からはとうもろこしスープも上から注いでいただくと、また味わいが変化して楽しくいただけたのです。味わい鮮烈、すっごくおいしかったの♪

●そして、またしてもひょえ~っと反応してしまったのがトマトのモネガスク。ヴィ・ザ・ヴィのシェフの滝本さんのモナコの想い出が洗練・進化して毎年ヴァージョンアップしているスペシャリテです。(先月ヴィ・ザ・ヴィで出てきたものは
こちらを参照。)上にトマトのソルベ、刻んだ黒オリーヴが散らされている他はまったくオリジナルと変らず、つまり中原さんが全部作っていらしたのー? なんて笑ったくらい、まごうことなきモネガスクです。すごーーくおいしい。うるうるおいしい。たっきーピンチと違うか?(笑)

●中はタプナード、野菜びっしり。下に生ハム、トマトのジュの、プレート状のジュレです。精緻なお料理です。これを、こんな近くでいただけていいのかしらん?(わたしのうちからわりと近いのです。)

●フォアグラのお皿。赤はベトラーヴです。フォアグラは、あんまりたくさんは食べられないのです。・・・ごめん<(_ _)>

●そしてメイン、100分グリヤードです。正確には120分焼いてくださったという大山の鶏肉です。冒頭でも述べた通り、しっとりすーっと繊細優美な口あたり、旨みを抱え持って、いやもう、ほんとーーーーーにおいしかった。(T_T)(T_T) 白アスパラガス、玉ねぎのピクルス。ソースは山椒風味でした。少し甘くて、酸味はケレス(シェリー)のヴィネガーと。生姜と胡麻を合わせた薬味がとても粋な味でした。堪能いたしました。ありがとう<(_ _)><(_ _)>

●アヴァンデセールとして、ヨーグルトムース。上に桃ソース、桃をキルシュ漬にしたもの。これもさっぱりして非常に美味でした。

●ショコラものがきて、ギモーヴです。上にピスターシュ、手前の方はミルティーユ(ブルーベリー)。パッションフルーツのソルベが酸味を添えるとのことです。このソルベじたいはおいしいですが、ショコラはそれだけでいいかもよ~♪

●カフェで〆です。さすがにフロマージュのシャリオはないし、フレッシュハーブのアンフュージオンもまだないみたいですが、いや~、それでも、このクオリティの料理を、3000円台からいただけるって、ちょっとあり得ないことと思ったのです。すごいすごい(*_*)(*_*)(*_*)

●窓際にこんな席。自然光が入るので撮影も楽です(笑)。


●中央部はただもう広いスペースがあり絵を展示していて、●奥に20席ほどまたダイニングスペース。すごく広いのです。はっきり言って、(ごめん<(_ _)>)料理の上質さと店内の雰囲気が合ってないです。居抜きの店内を、あまり変えないままで使っていらっしゃる? オーナーさま、何とかしましょう。そして外観も、こんな精緻な料理が出てくるとは全く予想できない様子なの(*_*)(*_*)

●シェフの中原文隆さんは1977年1月滋賀県生まれ育ち。ロイヤルオークで勤められるうちに「ヴィ・ザ・ヴィ」滝本さんのお料理に惹かれて「どうか修業を」と訪ねられたそうです。そこから今年の3月末まで7年・・・料理に完璧主義である非常に厳しいシェフのもとで、よく
耐えられました。頑張られました(笑)。

●ご挨拶したのは初めてでした。まじめな、感じのいい方です。お話しすると優しい感じ。技術もあって、誰かみたいにコワくないってすばらしいですね~♪
************************************************************
「Canon & Gigue」 カノン・エ・ジーク 電話 075-255-3489
京都市中京区錦小路高倉西入ル西魚屋町597 M's コートビル2F
11:30~14:30LO・15:00閉店 18:00~22:00 月曜休み
要予約 全席禁煙◎
2010年4月15日開店
************************************************************
●で、おまけの余談。食事の後、「あなたのお弟子さんすばらしかったよー♪」と、実はこの日の予約を取ってくれたたっきー=滝本将博さんに電話したところ、電話に出ない。しばらくしてかかってきていわく、「僕、今、怒られてたところ」と。 え? いわく、19歳のアルバイトの女の子に「シェフ、ゴミ捨てきちんとしてください!」って怒られていたのだと。一瞬、他に気を取られることがあり、捨てるべきものをそのままにしていたら19歳女子に怒られた。そこにわたしからの電話が鳴った。電話取るより先にゴミの片付けをしていたら、「シェフ、電話出てもいいですよ」とその19歳から許可が出た。それで電話かけ直したと。・・・なんて話だあww 中原さんは、シェフへの尊敬をひたすら述べていらっしゃいましたが、その時シェフはゴミ捨てもできんと19歳アルバイトから注意されていた・・・。
(-_-;)(-_-;)
8月13日午後追記: 以上の話は嘘だそうです。20時間ほどたって、「読んだけど、冗談信じてたの?」と言われて、わたし怒りました。<`ヘ´><`ヘ´>さんざん笑ったのに、かつがれてたの。わたしがいつも、24時間営業とかいって仕事ばっかりしているから、たまにわらかしてやろうと思ったとゆうのだが、怒ったぞ。先日の「ぶよぶよ」の件もあるしな、いつもいつもおねーさんのことからかって、今度会ったらほんと~に「ゴ×ジェット」をしゅーしてやるからなー! 覚えておけ~~
●一緒に食べたわが友・医学博士ありがとう。
************************************************************
(2010-08-12)