
■ 先週金曜日の昼に行われました
NHK文化センターの 第3金曜講座「京都 美味案内」です。第1木曜講座を追いかけるという形で進行していますので、今回は
京都ブライトンホテル「ヴィ・ザ・ヴィ」にお願いしていました。あるスペシャリテをお願いできるいい時季で、とても楽しみに伺ったのです。●まずはいつものアルページュ卵ですね。卵・4種エピス。酸味も甘みも塩気も効いた実に粋な定番のアミューズです。(中身は・・・
先月の記事にあります。)

●帆立貝柱、キャベツ、夏トリュフ。帆立のソテは表面香ばしいです。火が入り過ぎずいい感じ。キャベツのピュレには細かいデの状態=粒粒状態でトリュフが混ぜられており、とても香ります。時季の、南半球のトリュフではなく、フランスの夏トリュフです。食感も香りも優美なお皿でした。

●これが時季のスペシャリテ「モネガスク」(=モナコ風)です。わたしこれ非常に好きなお皿なのです。正式には、夏の地場野菜 フォンダン 黒オリーヴの香り トマトのプレート 熟成イベリコ生ハム ハーブオイル風味「モナコの想い出・・・ミレジム2010」 というものです。下に生ハム、その上にトマトの透明ジュレの層。その上に野菜が数種類、彩りよくぎっしり丸くまとめられています。野菜の丸いかたまりの上にトマトのコンフィ、黒いのがタプナード、上にパリパリ、おせんべい状態のトマトです。F1グランプリのモナコを訪れて、とあるカフェでラタトゥイユを食べた時に生ハムが添えられていた、という思い出からここまで洗練・進化した料理なのですね。さらにこれは毎年進化しており・・・

●今年は透明なトマトのジュが付くようになっていました。トマトのおいしさを全面的に味わえる、粋で優美な料理、本当に質のいいトマトがある時だけしか作られることのないものです。

●魚のお皿が、五島列島沖 一本釣りひらめ バジル風味 ブレゼ ギリシャ風野菜 軽いジュ ピストーの香り。魚の向こうにアルティショー、その下にパセリのピュレ。こちら側はピストーです。(=バジルの風味。)低温でゆっくり火入れをされたひらめの身は本当に繊細な香味が生かされています。下にびっしりと敷いてある野菜は、ごく細かくて、ギリシャ風=コリアンダーや生姜の風味で少しエグゾティックな感じです。

●そして焼きあがった肉がプレゼンされます。この日はラカン産のプーレット=プーレ(鶏肉)より小さくて、雌で1,2~1.5kgのものです。低温100分グリヤード、実際には120分くらいかけてじわじわと火入れをされたものです。いつもの、「肉にも気づかれないように火を入れる」というやつですね。

●デクパージュ&ドレッサージュ(切り分け&盛り付け)のためにいったん肉が下げられ、その間、大原の赤紫蘇で作られたソルベが供されます。とても爽やかで風味くっきり、一瞬で心持ちが変わるようです。

●切り分けられ盛られたお皿が供されます。

●リエゾン ヴァン・ジョンヌ=ワインをベースにしたソースがかけられて風味を添えます。肉質ひたすらしっとり、この食感と鶏の身の旨みを味わえたらそれでものすごく幸せです。ガルニチュールは、賀茂茄子(細かく刻んである)、杏茸(=ジロール)、青豆。

●こんな感じで16名のテーブルです。

●肉の後、フロマージュです。いつもはシャリオで登場して、選べて、目の前で切り分けていただきますが、今回は人数分のお皿をご用意いただきました。タイプ別に5種類。コンテ、ブルー・デ・ネージュ、ブリ・ドゥ・モー、サントモール・ドゥ・トゥレーヌ(山羊)、クレミエ・ドゥ・ショーム(スプーンに入ったウオッシュタイプ)。

●筒の中にショコラのムースですが、ピスターシュのクレームも仕込まれています。下の長方形の塊は濃い濃いショコラ、ガナッシュ入りです。

●上から見るとこんな。添えられたアイスクリームはト南米のトンカ豆を使ったもの。シナモンのようなヴァニラのようなカフェのような香りがしてすてきです。

●再び卵が巡ってきます。持ち上げると、こんなです(
先月の記事)。この後、卵の殻割り器も見せていただきました。


●フレッシュハーブたっぷりのアンフュージオンと、シェフ=滝本将博さんのお話で〆です。今回もとてもよくしていただきました。そしてほんとう~においしかったと思います。☆☆☆ ありがとうございました。<(_ _)>出席率100%もうれしいことでした。
皆さままた来月~♪
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(2010-07-24)