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NHK文化センター 京都教室で開催のわたしの講座「京都 美味案内」の、第一木曜講座・第6回目は
「和ごころ 泉」で行いました。定員15名+わたしで16名、詰めて満席状態での開催です。ご主人の泉 昌樹さんが目指されるのは割烹ではなく料亭スタイルですから、このお店ではカウンターはなし。大きなスペースを持ったお店ではありませんが、あくまでお部屋を重視する造りになっているのです。今回8000円で組み立てていただいたコース、「弥生の御献立」は、とてもひな祭り色の濃いものだったと思います。
●先付 汲み上げ湯葉、うに、車えび、つぼみ菜。和食らしい品のいい佳品でスタートしました。

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椀物 よもぎしんじょう、餅麩、桑名産のはまぐり、針うど、木の芽。お雛さま仕様のお椀です。菱餅のイメージで、うっすらピンクの餅麩がよもぎしんじょうにのせられていました。

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向付 鯛、加太産のいか、北海道の本鱒桜葉〆。添えられた塩はゲランドのものです。

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八寸 見事に美しく供されます。泉さんの本領発揮という感じです。これは6名分です。

●まずはちらし寿司です。温かい蒸し寿司だったのです。

●玉子カステラ、赤貝鉄砲和え、水菜と守口大根のお浸し、いい蛸の柔らか煮、串打ち(永源寺こんにゃく、花丸きゅうり、利休麩、車海老)。

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焼物 柳の舞(という魚)塩焼き・すぐきおろし和え。「柳の舞」とはソイの仲間だそうです。メバルのような味・・・大根おろしにすぐきを混ぜ込んだものがよく合いました。

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冷物 河内鴨たたき。ほぼ生でいただいた鴨肉です。衛生状態がよくなければ納入してもらえないスペシャルな鴨なのだそうです。生産者の方で、使われるお店の調理場チェックをするって珍しいことだと思います。きめこまやか、なめらかな肉質でした。

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焚合 厚揚げ、大原野産の筍、のれそれの玉〆、菜種。ひょろりと長い「のれそれ」は穴子の稚魚です。

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御食事 くるみご飯。なぜくるみを一面にのせたご飯が「和ごころ 泉」さんにおいて定番となっているのか? ・・・皆さんどうぞお食事に出かけてお訊ねになってみてください。

●よそっていただいたらこんな。五分撞きの玄米に黒米を混ぜて、ローストしたくるみを加えたご飯です。ご飯のおいしさを引き立てて、すごく香ばしいです。

●香物、お吸い物と。お吸い物は畔蛸(あだこ)産の一番取りの青のり。この海苔、ものすごくいい香りです。

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水菓子 黒胡麻のババロア、いちご、文旦。ブランデーのジュレと。本格的な「御菓子」の前の、アヴァンデセールですね。

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御菓子 鳴門金時の御菓子。きな粉をまぶしてあるように見えるけれど、これはほうじ茶の微粒・・・驚きました。

●中はとろとろクリーミーで、とても洗練されていました。およそ「鳴門金時」という名前からは予測できなかった味と食感。

●お薄で〆。

●配っていただいた献立です。今回6回目の木曜講座、みんなすっかりおなじみになり、和気あいあいとお料理を楽しめたと思います。回を重ねるごとに何ともなごんだ雰囲気になってきて、わたしも楽しいのです。皆さまにとても感謝。<(_ _)>
●そしてお料理は、本当にていねいな、心尽くしのものだったと思います。ご主人の泉 昌樹さんが、ものすごく気合いを入れて作ってくださったことが、ひしひしと伝わってきました。お料理に限らず、気持ちの入った丁寧な仕事って絶対に伝わりますよね。わたしもきれいに撮らなくちゃとちょっと頑張りました<(_ _)>。
●10月からの6回、和食尽くしでやりましたが、4月からの6回にはフレンチやイタリアンも入っています。引き続きよろしくお願い申し上げます。<(_ _)>
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●ラッピング・アソシエーツ 小西あつ子さんはこちら。
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「和ごころ 泉」 電話 075-351-3917
京都市下京区四条新町下ル(西側)四条町366 四条敷島ビル1F
11:30~13:00LO・14:30閉店、17:30~19:30LO・21:30閉店
水曜と月末休み
座敷(ほりごたつ式)2(各4席) テーブル6席 全席禁煙◎
要予約
2006年4月開店
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(2010-03-06掲載)