■ ベカスのシンプル焼き@「京都ネーゼ」 |
■ ベカス=山しぎを、フレンチではいただいたことがあって味の予測がついても、他ジャンルで食べたことはありません。さてイタリアンならどうなる? わたしの(最低)週1通いの夜遅ネーゼ=「京都ネーゼ」で、どうしてもベカスのここ風を食べたいから入れてくださいとお願いしたのは昨年12月の前半のことでした。それがやっとかなったのです。
●で、お店に着くとこのようになって、夜遅訪問したわたしと、とてもとても食べ好きなわが友Mちゃんを待っててくれたのです。そもそもベカスはジビエの中でもとても稀少で、珍重されるものです。フランスでも禁猟のため、スコットランドなどで獲れたものが輸入されているのです。わたしにとってはこの冬3ベカスめですが、この日はとにかく今までのどのお皿とも違うシンプル焼きで楽しめるはずです。
●で、こういう風になって供されました。切られたどの面にも綿密に塩が当てられています。調理中から独特の香りが充満して、これからベカスをいただくわたしたちは幸せだったけれど、他のものを召し上がっている方は、もしかして気になられたかもしれないです。<(_ _)> 香りは、明確に魚介の香りです。もう100%アンショワ。(=アンチョビです。)すごく強い香りがぐいぐいときて、肉には旨みが詰まりに詰まっています。身のどの部分も強いおいしさにあふれていて、無言で、蟹食べ状態でいただきました。けれど骨にくっついた肉はとりわけ強烈旨かった! 骨や肉をつまんだ指には、食後もずっとずっと魚のにおいがついたままでした。
●この日は濃い濃い肉を食べるのが目的だったので、肉以外は少しの注文でスタートしました。前菜2皿だけ決めて、肉以降は一切決めず。まずはいつもの①生ハムをのせたサラダに、これが②石割さんのカリフラワーのグラタンです。
●これはMちゃんが作ってきたガトーショコラで、ショコラ自体は「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」のクヴェルチュールで、わたしが提供したものだったりします(笑)。ベカスの香り一色になっている席で、それでも香りが負けていないからすごいと思ったよ~(笑)。しっとり口当たりなめらかで、ほどよい甘み、ショコラの香りは強く明確に立ちのぼっていました。実は国産の某ショコラもひっそりブレンドして、やわらかい味を出したのだと。すごい技ありでした。12月にも一度作ってくれたけれど、今回の方がより感動深かったです。ネーゼのシェフやスタッフの皆さんにもお分けして、みんなで満喫! ウィーンのバラの花やすみれの花漬で飾られて、何とも典雅な風情をまとったガトーショコラでした。
●イタリアンで食べたベカスは最高でした。よっぽどの技で調理されるのでない限り、わたしこのシンプル焼きの方がいいかもと思いました。
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(2010-01-27掲載)
2010年1月 27日, dans 京都 イタリアン10前半 | lien permanent