
■ 年末押し詰まったある晩、御池通より上でひとつ用件が終わった瞬間、「今行かずいつ行くうう?」と、ずーっと伺えていなかった
「ジォカトーリ」さんへ。もうほんと大好きなのに、なんだか行けなかった・・・もったいないことをしました。まずは、
●ほとんど野菜の前菜盛り合わせ に、●美山の鹿肉のタタキ 柚子胡椒ドレッシング をお願いして盛り合わせていただきました。右上の白いのは、カリフラワーとパルミジャーノのパンナコッタ。他、金時にんじんや玉ねぎとレーズンやらブロッコリーやらかぼちゃやら椎茸やら、たっぷり盛り込まれてものすごくいいバランスでおいしいお皿です。それと鹿は時季のもので、本当に食べ頃な熟成加減で、いいお味でした。
●栗粉のタリアテッレ いのししのバルサミコ酢煮込みのソース。これはいのしし肉のじんわり強いうまみを、バルサミコの酸味がひきたてていてとても冴えた味。タリアテッレ自体に深い風味もあって、麺とソースがこの上なく調和して、おいしさが身体にしみわたるようなお皿だったと思います。うまうまで、何も考えずいただいて、あっという間にお皿を空にしました。

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かぼすのパン、トスカーナの塩なしパン。かぼすのパンはこれだけで完結した香味です。柑橘の香りは料理に粋なアクセントを与えますが、パン+かぼすがこんなに合うとは。これだけ熱中していくつでも食べたい気がしました。そしてトスカーナの塩なしパンは、以前より食感がいい感じになったように思いました。味がなくてもパンらしい食感だけで食べ進められると思う・・・けれど、これは料理の味、ソースの味をまんま味わえるということで意味があるのですよね。このパンで、先ほどのいのししパスタのソースがついたお皿をきれいにしました。

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栗とカスタードクリームのオーヴン焼き。これが、ごくシンプルにして、非常に美味なドルチェでした。心からおすすめ! 栗の渋皮煮(もちろん自家製)を、カスタードクリームで覆って焼いたものですが、

●こんな風に、熱々で、湯気ふわふわで、栗の香味がとても強くて、それが口でほくほくと崩れるなりおいしさが広がって、幸福感に包まれました。クレームもスプーンでこれ以上すくえませんというまですくい取っていただきました。濃くて、卵の風味豊か。いや~んというくらいおいしかった。イタリアンはものすごく多いですが、カリテプリよくて、ここにしかないおいしさというのを感じさせてくれて、オリジナルなお店だと思います。細長い、ひょろっと長狭いお店だけど、その狭さに収まり、おいしいものに集中するのが実に気持ちいいのです。
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「ジォカトーリ」 giocattoli
電話 075-212-0611
京都市中京区間之町通二条下ル西側 DODO HOUSE 1階
12:00~13:30LO、18:00~21:30(入店)、23:00LO・23:30閉店
月曜、第3火曜休み
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(2010-01-06掲載)