■ 「祇園にしむら」 2010年 お正月料理 |
■ 「祇園にしむら」さんのお正月料理です。カウンター満席というので、3か月連続でお座敷でいただいています。「祇園にしむら」さんは、そんなふりはしていないけれど、実はこのところ「予約の取れないお店」なのです。というわけでお座敷になったのですが、それはそれで撮影機材を持ち込めるのでラッキーです。祇園のお座敷というので一緒に食べた友人R 夫妻もお着物できれいに登場、食べる前から期待で盛り上がっていました。●折敷の上はお正月モードです。結び昆布に小梅入りのお茶をまずいただきます。
●いつもの鯖寿司。これ逆から撮った方がきれいだったかも? (ちなみに先月)
●お正月のおせち風八寸です。まず様子がすっきりと美しいです。白い器から時計回りに、①黒豆、甘草の芽、②数の子、③れんこん、④からすみ、⑤たたきごぼう、⑥ごまめ、⑦きんかんいくら、⑧なまこ、⑨くわい。どれもよく知った取肴ではあるけれど、これほど普通の顔しながら洗練されているかという味。黒豆(よく見えなくてごめん<(_ _)>)のふっくら美しいこと(煮汁は全く透明、浸してあるだけという風情)、ごまめのまったく苦味なく、食感シャープにすっきりと旨みだけ感じさせること、くわいの栗のようなおいしさ、きんかんごといただけるいくらの美しくひたすら美味であることなどなど、驚きの味の連続だったのです。
●このお椀で出していただきうれしかったです。ぱっと見てこれだーと思った。「あまから手帖」現在発売中の号の表紙にもなっているものですね。
●ご飯ものが蟹の身と味噌のたまごとじご飯。いや~、またしても最後に蟹を出して来られました。先月も、先々月も終盤にごく地味に蟹を登場させています。どうだ~! な出し方をせず、静かな風情で蟹を楽しんでもらおうというわけです。「昔はハデな出し方もしていたけれど」とご主人。そうよ、わたしも甲羅酒をウマウマと思いながら飲んだ覚えあるもん。
●地味な出し方とはいえ、やっぱり強烈おいしい。どうしてもこの「持ち上げ」写真を撮りたくて、「スプーンくださいませ」と仲居さんにお願いしたら、「何贅沢なこと言うてんのですか?」と言いながらご主人の西村さんが登場して恐れ入りました。ひや~、ごめんね~<(_ _)> カメラを構えるわたしの前で持ち上げをやってくれようとしたんだけど・・・手がふるふる震えて「アル中やね」と自分で笑ってんの。あはは(´▽`) 写真は使えなかったけれど、協力ありがとう<(_ _)> やっぱり「いかにも、今から食べるような感じ」で持ち上げをするには、自分で持って自分で撮るしかないのかもと思う(苦笑)。微妙な角度ですごく印象違ってしまうから。それと、持ち上げ写真の撮り方だけど、●あまり高く持ち上げるのはヘン。●いくら右手でカメラ持ってるからといっても、左手で持ち上げするのはものすごくヘン。などと常々思っています。(本当にゴシエ=左利きの人は別として。)自分が実際に食べる時に見える様子を撮ることです。・・・って、勝手に持ち上げ写真撮り方講座をしてしまった。(-_-;)
●お軸の絵は池田遙邨のもので、先日のカウンターの絵もそうでしたね。これは荒海に日の出で、お正月にしか使えないものなのだとか。絵もお軸もすべてお正月モードは15日までということで、お料理、器、しつらいと、目も楽しませていただきました。どのお料理も何の衒いもなく、けれど本当に上質で美味。こういうの食べてしまったら、もうちょっとやそっとで満足できないってことになるのだけど、でも仕事的にはあんまりそんなこと言っちゃダメだあ~。こちらに通うことはわたしにとって楽しみである以上に勉強です。また勉強しに伺います。<(_ _)>
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(2010-01-15掲載)
2010年1月 15日, dans 京都 和食10前半京都 祇園にしむら | lien permanent