
●美しい
モネガスク、これが出される時季に訪れた
京都ブライトンホテルの「
ヴィ・ザ・ヴィ」です。以下のコースは7月下旬、ほぼひと月前にいただいたものです。

●
アミューズ3品、手前から、①トマトとソーセージをのせたフィナンシエ、②じゃがいものタルトレット、にんじんのピュレ、③バジルとトマトのフイユタージュ。食事以前にこれだけですでに感動モードに。


●パンと、●エシレのバター。

●もう一品アミューズ的なお皿で、ガスパッチョ にがり=塩水の泡。オリーヴオイルのアイスクリーム。目の覚めるような、鮮烈な味です。

●パッサール卵=定番の
卵のアミューズ、ショーフロア。いつも「これ10個くらい食べ続けたい」と思います。

●夏のスペシャリテです。
夏の地場野菜 フォンダン 黒オリーヴの香り トマトのプレート 熟成イベリコ生ハム ハーブオイル風味 モナコの思い出=モネガスク。

●ばらすとこんなに野菜が多種控えています。下に生ハム。生ハムの上にはトマトのクリアなジュで作られた板状のジュレ。黒オリーヴの香りというのはすなわちトマトの上にのったタプナードのことです。たっぷりの夏野菜が上からと下からの香りのいい塩気でよりおいしくなるという趣向です。美しいだけでなく、問答無用に美味です。
(追記)★スヴニール モネガスク=モナコの思い出とはいかなるものだったか? これはまたつけ加えます。この話、わたし何度聞いてもなぜか忘れちゃってたのだけど、今回こそはちゃんと書きとめたので、そのうちここにアップしておきます。<(_ _)>

●
滋賀県湖北町 鮎のプティクレーム 西瓜と胡瓜のテクスチャー ナスタチウム 花、葉の軽いヴルーテ ミントの香り。

●底にクレーム状にされた鮎。西瓜と胡瓜を、はかない泡の食感と香りで感じさせながら同時に鮎の強いおいしさを楽しませるお皿です。

●
三重県 尾鷲沖 赤座海老ロティ エピス風味 いろいろトマトのプレパラシオン ヴァニラ風味。ロティとあるけれど、ベニエ(天ぷら)も同時にのったお皿で、この海老天のふわふわの衣がすごく軽やかで驚く食感でした。トマトが何種類も使われていて、揚げたりソテされていたりピュレになっていたり。それがヴァニラで甘い香りをまとっていたり。海老2種類の違う食感とトマトの多彩なヴァリエーションで、夢見るような気持ちにさせてくれたお皿です。


●飲んだシャンパーニュとワインはこんな。

●
ドンブ産鶉 アンペリアル フリカデル風。フォアグラ/卵/エクルヴィス マレンゴ風のジュ。焼いたむね肉とコンフィにしたもも肉。パン粉と合わせて焼いてお煎餅状態になったチーズがむね肉にくっついていて、すごくいい風味を肉に与えています。肉だけで十分の旨さだけどエクルヴィス(ざりがに)がまた風味添えて、さらにジロールやトリュフの香りが旨みと高貴さを与えて、ひと皿の上に限りなく豊かな香味が満載です。

●もも肉には泡立てたほうれん草のソースです。うずらの心臓や腎臓(だっけ?)それから卵も添えられています。


●
農家産熟成フロマージュに突入します。見るからに状態のよさそうなのがずらりで、

●山羊がまたたくさん揃っていて、

●ついあれもこれもとお願いしてしまい、ほんのひと口ずつの注文のつもりが、音楽にうっとりしているうちに(この時リレー音楽祭中、)こんなたっぷりの盛り合わせに。(゜o゜)
●ミモレット/フルム・ダンベール/ヌシャテル/リゴット・ド・コンドリュー/ピコドン/クロタン・ド・シャヴィニョル/マコネ/ラミ・ド・シャンベルタン/エポワス。

●全貌はこんな。わたしの食べられる量を上回っていたけれど、結局どれもがあまりのベストコンディションでひどく美味で、全部いただきました。お腹ぽんぽんになったけれど、デセールを待つわ♪

●アヴァンデセールに、
白桃のスープ ラヴェンダーの香り ヨーグルトのクレーム・グラッセ。

●白桃の上品な甘さとヨーグルトの酸味でフロマージュ後の口の中がすっきりしました。次のデセールを心待ちにします。どんなショコラものが来るかしらん?

●
グリオットチェリー ピュアカライブ・ショコラのフォンダン。見るからに香りのよさそうなショコラのデセールがきました。上にグリオットチェリーのキルシュ漬がきて、これはいいとして・・・中にまでグリオットチェリーがぼこぼこ入っていたのでした。いい気分で食べていたのに、ここまで来て、わたしにケンカ売ったね、
ワルガキ シェフは? ものすごくおいしかったけれど、中はひたすらシンプルなショコラだけの食感でいいのに~!! <`ヘ´>


●食後はいつもの
アンフュージオン=フレッシュハーブティと、
ドゥスールスクレ=小菓子です。

●すべてのお料理が、温度も味も食感も、これ以上も以下もないという絶妙な按配に仕上げられていました。☆☆☆シェフの滝本将博さんの非凡な才能を感じさせて、卓越したものだったと思います。ホテルでもここまでできるという、稀有な例です。いいものをいただきました。ありがとうございました。<(_ _)>
**********************************
京都ブライトンホテル 「ヴィ・ザ・ヴィ」
電話 075ー441-4425
昼は予約で営業
わずか10席なので、夜も要予約
空腹状態=胃の空きスペース100%で出かけてください!
(2009-08-19)