
■ 7月中に出さなければ~、な画像が溜まっているのですが、こちらは祇園祭が終わってから出かけた夏色の濃い「祇園にしむら」さんのお料理です。15000円のコース。まずは●胡麻豆腐。

●鱧とじゅんさいのお椀。鱧は今まで国産しか使わなかったけれど、皮が固かったので韓国のものを使われたと。脂たっぷり状態です。

●鳥取のとろ、やりいか、鯛。みょうがのスライス、下に甘酢のきゅうりやにんじんがしのんでいます。いかの、細かく入れた包丁がすごく口当たりをシャープにしています。真っ白できれいで、噛むとねっとり甘みを感じさせて、ほんと美味でした。持ち帰りにしたので写っていないけれど、この後●鯖寿司が出ます。

●八寸は○鱧の子、○枝豆、とうもろこしの天ぷら、○さつまいも、○いんげんのお浸し、○からすみ。全体に形が丸く丸くまとまっていてかわいらしいです。ガラス皿も涼しい演出。

●焼いたぐじ、万願寺とうがらし、みょうが。いわゆる焼き魚という食感では全くないのです。ふわーと軟らかくて蒸しものみたい。おいしさもじんわり広がります。

●下津井の蛸。もずくと。まわりを少し炙ってあります。わたし自身は蛸はそんなに食べないのだけど、でもこれがおいしい蛸ということは明らかです。

●素麺。「にしむら」さんのコース中でお素麺をいただくのはわたしは初めてです。鱧の蒲焼と。

●祇園祭なのでお椀とこちらで、鱧2種類ということ。

●炊き合せは冷製でずいき、南瓜、冬瓜、焼きなす。おだしの繊細な味わい、究極の洗練という感じでした。すべてはこのひと皿のための序曲だったと西村さん。えー!序曲にしては本当に食べ応えがありました。炊いた茄子ではなくて、焼いた茄子を炊いたもの、本当に風味豊かでした。この後、●バターとオリーヴオイルを入れたあわびスープご飯。のところを、わたしはちょっと中身を変えていただいたものとお漬物。

●デセールは、巨峰、マスカット、桃に白ワインのジュレ。★今回は、祇園祭の時季に、いんげんのお浸しとか鱧蒲焼を添えたお素麺とか、ほっこり懐かしいもの、京都の家で食べていたようなものを再現したということです。「京都の人は懐かしいはず」ということ。わたしにとっては、(全部よかったけれど、)ぐじの焼き物と、最後の冷たい炊き合わせの本当に繊細優美な味が、とりわけ印象に残りました。
(2009-07-30)