■ 毎日食べに行く予定が入っていますから、写真をわんさか溜め込まずにとにかく出していきます。この前の記事=コースの3軒連続アップがわりとかなりの作業量になってしまって、ちょっと反省したのよわたし。(*_*) コースものはデタイユを覚えているうちに写真を整理して料理の内容を打ち込めたらベストです。それでこれは食事から比較的早い(数時間以内!)のアップです。さきほど伺ったのは、少し久しぶりだった
「上賀茂 秋山」さんです。夜の1万円くらいのコースです。待合でしばし紫蘇の香りのお湯をいただいてひと息ついたらカウンターに案内されます。●鱧の落とし。美山のこごみ、地のトマト、スナップえんどう、うど、じゅんさい。とり貝を刻み込んだきゅうり酢と。爽やかで、ひと皿で感動モードになりました。

●お椀は新ごぼうのしんじょう、はちく、美山のほうれん草の赤軸、ほうれん草のつぼみ、三度豆。吸い地がおいしー。ほうれん草のつぼみのプチプチの食感も楽しかったです。

●朴葉に、①野生の三つ葉とうに、②明石の鯖の刺身、③明石の鯛、④鱧の尾の方を菜の花ぬか漬と和えたもの。藻塩、すだち、醤油。鯖の刺身は島らっきょうの塩漬と。鯖も鯛もぬか漬け和え鱧も、美味。塩らっきょうってのがまた鯖とよく調和して、お酒飲め飲め的です。

●黒米のお粥。美山の新じゃが、よもぎ麩、長芋、梅肉入り。口上では「すり鉢で3時間擂って作る」そうだけど、実際はミキサーで3秒と(笑笑!)。ポタージュ状のお粥。中のいろいろの具材の食感も楽しめます。

●野生のあじさいがあしらわれた籠に、小皿が4種類です。ふたり分の盛り込みです。内容は、

●①さざえ形の器に、スイスチャード、カリフラワー。グリーンピースをつぶして和え衣に。②にし貝を、いかなご醤油(魚醤)で炊いたもの。ブロッコリー、貝の肝と味噌を合わせたもの。③ガラスの器に、明石の蛸、生のり、美山いらくさ。土佐酢ジュレと。④さわらのからすみ。

●にし貝を炊いたのはこの魚醤とプレゼンされました。「魚笑」だって。「はははのハ」だって。たのし~♪ 何でも笑えるのはすてきです。

●トマト田楽。モロッコのタジンみたいな形の蓋付の器で。トマトと味噌がよく合います。

●焼き賀茂茄子。上にソテしたアグー豚の細切り、わらび。実山椒のソース。焼きものの味の重ね合わせが見事。お酒飲め的な味付けが続いて、わりとすうすうと冷酒を飲みました。「三千盛」やら「大山」やら。

●朝採りの小松菜とお揚げのさっと煮。コールラビすり下し仕立て。すずきのたで焼き、黒七味と。これも非常にオリジナル、楽しませながら、しみじみ美味。


●新玉ねぎと穴子(でんすけ穴子)の鍋。穴子をしゃぶしゃぶして、かぼすと塩とで。おだしが美味。

●フルーツが、アテミヤ(チェリモヤに似た、沖縄のフルーツ)。99いちご、ゆすら梅、もみじいちご。


●待合に移動します。秋姫(いちご)のピュレを練りこんだ求肥のお菓子。中にレモンの寒天とあん。


●お抹茶で締めです。多彩な食材の組み合わせの妙で、ものすごく楽しませていただきました。けれどおだしはほっとする味だし、基本のご飯がメロメロにおいしいしで、すべてのバランスがほんといいのです。洗練と野趣、それぞれの程のよさも抜群だし。オープンして3年と少しになられますが、わんわんと満席で、ますますの人気ということがよーくわかったのでした。
データは、わたしの本「京都 美味案内」(重版できました~!)のp10をご覧くださいませ。<(_ _)>
(2009-06-09)
2009年6月 9日, dans 京都 和食09前半 | lien permanent