
■ これも後追いなのですが、「
千ひろ」さんです。4月の最終土曜日の夜、18000円(税別)のコースです。つくば市から時々京都にいらっしゃる京都ファンの方と久しぶりにお目にかかって、「京都ってほんとおいしいでしょ~?」と自慢できちゃった夜でした。わたしにとってはお正月以来だった「千ひろ」さんで、早く伺いたかったのです。

●塚原の筍の茹でただけ。ごくシンプルに、素材のおいしさだけすっと差し出してくださった感じです。

●ほたるいか、白アスパラガス、菜の花、黄身酢がけ。これもシンプルながら春そのもののお皿。どれもがフレッシュ感があってばっちりおいしい。

●鯛の身、鯛の白子和え。お酒飲まずにいられましょうか~。さらっとした日本酒を少しいただきました。

●都をどりの歴代のお皿を見せてくださいます。かつてはお団子模様でなかったものもあると判明。

●稚鮎の塩焼き、干し柿の梅酒煮、昭和初期の都をどりのお皿で。

●お皿はこんな。お団子模様でなかった頃のお皿です。

●お造りはいつものように塩昆布が添えられて、香住の白がさ海老、白がさ海老の子(緑色)、勝浦のまぐろの炙ったの、鯛。

●白がさ海老の子の緑色って、ほんとエメラルドグリーンなのよ。これは初めていただいたかもしれません。

●お椀があいなめ、葛寄せにした玉子豆腐。お椀の吸い地の品よく美しい味わい。芸術みたいです。ほんと幸せです。

●桜ますの塩焼き。これも焼き加減がジャストジャストです。じわーっと旨みが広がっておいしいです。皮はバリバリです。とにかく口に心地いいのです。

●冷製で、おぼろ豆腐に湯葉のペースト。湯葉は形を変えて必ず組み込まれています。魚の脂を流すような感じ。

●炊いて揚げた筍の天ぷらと、こしあぶら、たらの芽、ふきのとう、こごみのかき揚げ。筍が今度は天ぷらで登場して、食感も香りも見事です。

●山菜かき揚げ、寄り寄りです。これも口の中でサクっとして、それから山の香りがぱーっと広がって、ものすごく幸せでした。

●鯖、きゅうり、トマト、オレンジ、大根おろしの酢の物。初めにフルーツがないと思ったらここでフルーツ使いのお皿が登場しました。油物のあとでさっぱりしました。メリハリがすてき。

●豆ご飯。豆が一緒に炊き込まれていて、やわらかで、ほんとおいしい。子供の頃は豆ご飯て好きじゃなかったけれど、(嫌いというのではなくて、食べられるんだけど、素材とご飯の食感が違うのに、わざわざ合わせるのがヘンと思っていた)これは本当においしいと思います。この豆は、食感もちゃんとご飯になじんでいるし。本当はこういうおいしさだったんだって、大きくなってからわかったもののひとつです。「千ひろ」さんで豆ご飯弁当っていうのをお昼に売り出せばなあと思いました。これだけ買えるわけ。これだけをたくさん食べられるわけ。どんなに幸せでしょう。


●お漬物。●味噌汁は中に焼きよもぎ麩と三つ葉。

●ジュースで定番の締め。飾らぬお皿の連続でしたが、どれもほんとほんとおいしくて、感動深かったコースでした。多分円熟のお料理っていうんだと思う。なまいきにすみません<(_ _)>
(2009-05-08)