◎テクストや写真の無断での転用・転載・まる写しは 
ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

◎写真はクリックしていただければ拡大サイズで表示されます。
◎タイトルの前の記号: ■=京都 ●=東京 ★=その他の話題

« ■ 掲載誌、掲載サイトのお知らせ | トップページ | ■ 「乙羽」の蒸し寿司/パック冨美家/お見事「めんや」 »

2008年11月12日 (水)

■ 「室町和久傳」で、岩崎武夫さんによる新しいコース


21 1週間前の水曜日(お店の定休日)、「室町和久傳」 の新しいお料理を試食させていただく機会に恵まれました。今までと少し違うお料理、と伺って、どんなかしら? と大喜びで出かけたのです。出ていらしたのは、「和久傳」の総料理長にして副社長、岩崎武夫さんでした。20年以上にわたって「和久傳」のお料理の礎を築き、グループの若手料理人を育てていらっしゃった方です。(ちなみに御池通釜座上ルの割烹「岩さき」岩崎義則さんの兄上でもあります。)現在「紫野和久傳」の、種類豊富なおもたせの開発に余念なく、ここしばらく調理場から離れていらっしゃいましたが、久しぶりに「室町和久傳」で夜のコースを作られたのです。いただいたものは・・・●まず紫蘇香煎でもてなされます。
3●松葉蟹、薄かぶら巻き 土佐酢、焼き海苔、みょうが。蟹の身がたっぷりかぶらで包まれています。品のよい風情のお皿ながら、実は大口開けていただくほどのボリュームです。口に入れれば蟹の旨みが広がって、かなりのインパクトです。
4●温製で、つまみ湯葉、銀杏あん。いちょうの葉と松葉があしらわれて何ともかわいらしい感じ。
5●湯葉の優しいおいしさにあんがとろりんとかかって、いたわられるようです。
6●お造りが、とろ、穴子の焼霜 甘酢漬にしたかぶら。とろの厚さも噛んで心地いいもので、脂じゅわりと、贅沢なものをいただいているなあと思います。
78●菊菜の胡麻和え、●舞茸としめじ 辛子味噌和え。画面いっぱいに撮ってますが実は小さなお皿で、お造りの脂っけの後に野菜の小皿2つでぐっと気分が変わります。
9●熱々のふつふつ、お鍋で運ばれたものは・・・金目鯛と豆腐と焼きねぎの鍋仕立てです。
10●取り分けていただいたらこんな。鯛の旨みが染み出たおだしおいしい! ざくっと分けられた豆腐も最高! 洗練されながらどこかざくっとしていて、ダイナミックな野趣というのか、そういう魅力があります。
11●鍋の後はすっきりと冷製で、かぼちゃ麩、ほうれん草、金時にんじん、秋茄子、小かぶら。おだしのジュレは少し生姜風味が効いています。野菜がそれぞれおいしい、お麩も滋味たっぷりです。
12●一応全体像も(笑)。
13●鯖寿司を一貫。酢のほどよく効いたご飯に、鯖はフレッシュ感があって、塩気も強すぎず、空腹ならこれだけ1本いただきたいです。一気食べするかも~♪
141516●白ご飯に、●もち麩入り味噌汁、●淀大根のだし割りたまり醤油漬。新米おいしい、お麩の味噌汁シンプルでいい、そして大根漬の鮮烈なおいしさに瞠目の思いでした。
17●冬の「和久傳」の看板デセールが今年も登場です。
18●柚子こごり。柚子の香りそのもので、うっとりさわやか、おいしーい! 食後にするりと、非常に幸せです。
192021●丸めたあんに、和三盆と合わせた銀杏のピュレ。●そしてお抹茶で締めです。
★以上、バランスよく、どのお皿もしみじみ美味に決まったコースでした。切り方、盛り方、プレゼンの仕方、緩急の間合いなど、ここに源があったのか! という思いでいただきました。岩崎さんはしかし、「和久傳」エスプリを作って支えて来られた方であるというのに、まったく謙虚な姿勢で表に出ようとなさらない方で、メディアに登場することもありません。お話をなさる時でも、にこやかで、静かに穏やかに話されます。けれど今後は、毎日カウンターに立たれるわけではありませんが、時々「室町和久傳」で料理を作られるということです。「和久傳」ファンの皆さん、どうぞ電話でお問い合わせの上、お出かけになってみてください。
サイトはこちら
「室町和久傳」 075-223-3200

2008年11月 12日, dans 京都 和食08後半 |