

■先日予告編を出した「
ベージュ アラン・デュカス 東京」でのコラボレーションのデジュネです。「瓢亭」「美山荘」「嵐山吉兆」と3度にわたって行われるもので、これは2回目の「
美山荘」の、3日目お昼です。「ベージュ」のシェフ、ジェローム・ラクレソニエールさんと「美山荘」の主人、中東久人さんが、ひとつのコースの中で担当を決めて、おふたりで全体を構成するというものでした。お昼は夜より軽いとはいえ12時にスタートしてデセールが終わったら15時、ゆったりと充実したコースでした。グジェールと食前酒のシャンパーニュを楽しむ間にお箸がセットされます。ここでお箸とは\(゜o゜)/同業ライターの小松めぐみさんと一緒にびっくりします。

●八寸はおおむね久人さんの担当で、これはものすごく「美山荘」と思ってお箸でいただきます。籠は「美山荘」から運んだと。枝豆、川海老、栃餅こんにゃく、五三竹のタレ焼き、しば漬け巻寿司、ブーダントリュフ、甲殻類のロワイヤル キャヴィア添え。ブーダンとロワイヤルはジェロームさん担当。

●バターは海草を練りこんだもの。こんなにいっぱい、全部使うわけもないしもったいないと思います。この頃どこででも、テーブルの上のたっぷりのバター見たらもったいないと思って「使わないから引っ込めて冷蔵庫に入れてください」なんて言ってしまう(-_-;) けれどこの海苔入りバターは食べてみたくて・・・すごくおいしかったの♪ フイユタージュサクサクの巻きパンはアンショワ入りです。←アンチョヴィです。

●こだわり玉子のココット仕立て 鰌射込、ごぼう、水菜。マトロートソース。ジェロームさんの担当。赤ワインベースのソースをサーヴィスの方が目の前で回しかけてくださいます。粒々はクスクスでもなく、細かいクルトンでバリバリといい食感。卵が濃ゆ~くてたまらん旨いです。

●ジェロームさんによる京野菜たき合わせ。自家製パート 柚子風味。これもソースをかけてくださいます。鶏のブイヨンで野菜は全部別炊きにして、和食の炊き合わせと同様のエスプリで作ったとのことです。でも下に敷かれたパットが、ほうれん草とイカスミで2色に色づけてあって粋なことです。ぺろりんといただきました。

●デセールひと皿めは、大徳寺納豆のブラウニー。「美山荘」のロゴ「山」を模したものだと。かわゆ~。
●オレンジのメレンゲ 水羊羹みかんゼリーのせ。水羊羹と言われるから、そうかなと思うけれど、小豆のジュレという感じ。オレンジ風味と小豆なのに・・・不思議においしい。

●デセール2皿め、桃のよもぎメルバ。桃とよもぎって? と思い、それから姿を見て「わたしにはダメかも」と正直思ったのです。下のグラニテは酸っぱそうだし。ところがああ。下に敷かれているのはサングリアのグラニテで酸味はほとんどなく、よもぎアイスクリームと桃もまたなかなかに調和して・・・結局お皿の中はすごくいいバランスでした。
●きなこのアリュメット。これはパリパリと食感心地よく、中にきなこのクレームがはさまれていて、こんなんを日常のおやつにしたいもんだわ♪

●アンフュージョンはタイムやヴェルヴェーヌのブレンド。
●添えられるショコラはシャネルマークです~。

●ジェロームさんは「美山荘」まで行ってお料理を味わわれたとのこと。そして十分久人さんと打ち合わせをなさったのでしょう。でも「あなたたちたくさん話し合いましたか?」ってたずねてみたら「そうでもない」と。ぱーっとカンでわかっちゃう人なのだろう。開店当初に伺ったきりだった「ベージュ東京」だけど、またちゃんと食べたいと思ったのでした。