■全国100万人の読者の皆さま、京都の話題も写真も燃え出しそうなほど溜まってきていますが、本日もう1度、東京・西麻布に5月14日に開店する
「ぎをん か波羅」のお話をします。およそシンプル、ミニマルが主流である昨今のレストランインテリア状況の中にあって、「ぎをん か波羅」はあえて華やかな内装を建築家の先生にお願いしています。ステンドグラスに唐紙、ぐるぐる巻き文様のタイルにマッカなソファと、お店のそこここにぱーっと華麗なものがあしらわれています。たとえばお店の中の奥の間を飾っている丸いステンドグラス(冒頭の写真)。イギリスの豪華客船に使われていた瀟洒なものです。マダムがイギリスのアンティーク商から買い付けてきて、京都で長年大事に持っていたというものです。今回場所と機会を得て東京へ移動してくることになり、「ずーっと出番を待っていたのね」と話し合っています。
■京都随一の唐紙店「
唐長」の唐紙もふんだんに使われています。ただ壁に張るだけではありません。唐紙がこうしてふわふわと漂っているのです。「唐長」さま(わたしたち「さま」呼びしています)を使うこと、これはわたしも最初からとても推奨していたことなのですが(だってこのサイトのタイトル部分も「唐長」さま<(_ _)>)まさかこんななってるなんて思わず、初めて見た時はきゃー!と驚きました。けれどおかげで雰囲気たっぷり、西麻布のビル地下の空間にユニークな京都風情を作り出すことに成功したと思います。
■これも奥の間、入り口につけられたステンドグラスです。ヨーロッパから海を渡って来て、長年京都で年月を過ごした後、よくこんなにいい状態で西麻布まで来てくれたなあと、(わたしの持ち物でもないのだけど)よしよしという気持ちです。奥の間は秘密の隠れ家のような個室で、ひそやかなお集まりにもお使いいただけます。ガラスが入っていることで閉塞感はなく、こぢんまりと、微妙に狭くて心地がいい空間です。内観は追々お見せします。(これを撮影時、まだ工事中だったのです。)


■こちらは鉄板カウンターコーナー。ここもハデです。調理場のぐるぐるタイル模様を見つめるうちに、「えーい、いいワイン飲んじゃえ~♪」 みたいにお客さまがなってくれたらいいね、とみんなで言って笑います。初めはわたしも「よくここまでデコラティヴにやったもんだ\(゜o゜)/」と思ったものです。けれど通って慣れてくるほどに好きになってきました。ハデハデテイストはもともと好きだし、ハデっていうのは、人が意識して、目指してこそできるものです。自然なもの、ナチュラルなものなんてつまらんとわたしは常々思っています。たとえば「大自然」なんて言葉からして全然憧れないけれど、人が作った嘘の自然である池泉回遊庭園とか、町家の中の坪庭なんかは大好き。そこに何かを作ろうとする人の意思が染み通っているからいいのです。で、「自然は好きじゃない」とか言いつつ、おいしい野菜や山野草は大好きなんだから実に勝手なもんなんだけど、(それ以前に話がえらい脱線しているんだけど、)とにかく確かなことは、「ぎをん か波羅」ではハデ空間の中、気持ちも盛り上がっていただき、そこでおいしい料理を召し上がっていただきたい、ということなのです。

■わたしがいつもメラメラ熱くなり過ぎて騒いだり、文を書き出すなり止まらなくなったりするのと正反対に、いつもクールで大人の落ち着き、わたしと誕生日同じなのだけど2歳年下ってのがいまだ信じられない西田稔さん。京都を代表するバー「K6」「Kugel」の店主です。クールな西田さんが涼しげなグラスをあれこれ試しています。今回バースペースも設けられ、西田さんは月に2度ほどお店に入られます。東京の西田さんファンの皆さま、西田さんに会える時もあります! ご来店お待ち申し上げております<(_ _)>

■こちらは塗り。蓋には「か波羅」のロゴマーク。

■信楽へも、カズヤさんこと代表・上田一八さんと店長・山本一毅たちは何度も通ったのです。深いるり色こそ実は信楽の色、そしてご飯を炊くのはもちろん
雲井窯で。

■デセールの一部をお見せしましょう。強力兵器パコジェットを備えたわたしたち、何でもぐいーんと一瞬で! ショコラ風味、抹茶風味に、ほうじ茶味やらフルーツそのもののジェラートを試食。
★予告:明日は京都のかわいいフレンチの話をします!