■京都タカシマヤ2階の喫茶サロン「
ばらの木」で、スチュワード麻子さんによる紅茶セミナーが開かれました。スチュワード麻子さんは本サイトでも
以前にご紹介したこのとのあるロンドン郊外在住の紅茶研究家、正確にはシニアティーインストラクターでいらっしゃいます。2000年にスタートした紅茶スクール
Infuse School of English Tea (U.K.ティーカウンシルにも登録)を主宰されています。年に何度かの帰国の合間を縫って京都においでになり、リニューアルなった「ばらの木」のゆったりした空間で紅茶の楽しみ方、おもてなしのアイデア、紅茶を巡るイギリスの昨今などについてお話しされたのです。
■20名ほどの参加者は、まずウエルカムティー=麻子さんのオリジナルブレンドである「イングリッシュ・ローズ・グレイ」をふるまわれました。ローズの香るアールグレイを楽しみつつ、紅茶にまつわるお話を伺います。(以下お話の内容抜粋)
●おもてなしというとディナーやランチなどに家に人を招くもの。ディナーなら最低3カップル6名を招き、必ずコース形式(大皿料理なんてことはない)だが、
●ランチだともう少しカジュアルでOK。この頃はブランチパーティなんていうのもあり。
●カクテルパーティやドリンクパーティとなると食事はつまむもの程度になる。
●紅茶ならお招きはもっと簡単! コースの決まりもない。
●そもそもイギリス人はどんな時でにでも紅茶を飲む。仕事の合間/朝食時など関係ない。
●人を慰める時も「まあまあまずはお茶を飲んで。」
●楽しすぎて興奮している人にも「まあまあまずはお茶を飲んで。」つまりイギリスの暮らしにおいて紅茶は日常に密着したもの。
●「ちょっとお茶に来ない?」と家に招かれても、マグカップにティーバッグ紅茶、ビスケットを缶から出して、みたいのもしばしば。
●だから軽い気持ちでお茶のお招きはできる。
●けれど同時にビジネスミーティングにホテルやサロン・ド・テの本格的アフタヌーンティーが利用される、といったことも起こっている昨今。
●家でおもてなしをするなら、まずはテーマを明確に。
●季節感の演出も大事で、春はイースター、冬はクリスマスというのが最大のお祭り。
●イギリスではティーパーティでの誕生祝いも珍しくない。
●パーティオーガナイズ会社のサーヴィスが盛んで、料理の調達(イギリス人の大半は料理が苦手)からテーマ性で統一したしつらいまで全部請け負ってくれて、ホームパーティを成功させてくれる。
●テーブルまわりを赤なら赤でまとめてくれたり、風船ふわふわ部屋中に浮かべて、その風船の全部に「40のお誕生日おめでとう!」なんて文字を入れてくれたりする。
●日本茶の普及はすごいものがある。今やグリーンティなんて言う必要はなく、「センチャ」「ホウジチャ」で通じるほど。
●センチャにピーチやマンゴーの香りをつけたものなども普通。キワモノとしてではなく、当たり前にティーバッグで販売され飲まれている。
●家でティーパーティをやる時:テーブルの一番上の布はレースのクロスを。
●活ける花は上流になるほど、生花が好まれる。けれど、紅茶の香りを邪魔するほど香りがきつすぎる花はいけない。
●フォークはセットせず、手でつまめるフィンガーフードを用意する。
●サンドイッチの具材はきゅうりが定番。まずは絶対きゅうり。
●スコーンに、クロテッドクリームとジャム、どちらを先に付けるか? というのは長年論争されていること。
●どちらを先につけてもいいけれど、水平に切ること。タテに切ってはダメ。
●熱々スコーン、バターと同じでクリームをつけても瞬時に溶けて流れてしまうからジャムを先に、という考え方。
●アフタヌーンティーの順序としては、サンドイッチ→熱々スコーン→パティスリ。本来、食べる順に運ばれて来るもの。
●ティーポットは家の女主人のみが触っていいもの。「女ふたりが同時にティーポットに触ると、どちらかの女から、双子の赤毛の男の子が1年以内に生まれてくる」と言われている。\(゜o゜)/ それくらい、あり得ないことである。
●わーきれい、と思わせるようなテーブルを用意し、歓迎の気持ちを表すこと。(以上お話から抜粋でした。)

■パウンドケーキ2種類と、紅茶は「インフューズオリジナルブレンド」がふるまわれました。紅茶はダージリン、キーマン、セイロンという世界3大銘茶をブレンドしていいところばかり生かしたもの。わたし自身は今まで4種類のオリジナルティーをいただいた中でこれが最もいいと思っています。
■こちらはオリジナルのティーコージーです。リバティプリントをよく見るとティーポットが円を作って丸くなったモチーフです。麻子さんの好きなブルーグレイ色、保温性と使い易さを兼ね備えたものです。販売もされています。

■質疑応答になると熱の入った麻子さんは立ち上がってお話。姿はほっそりときれいなのに語り口は明瞭、説得力があります。イギリス在住の日本人たちの憧れとなって、多数の受講生を擁するスクールを主宰していらっしゃることがよくわかります。
●「お招きを受けた時の服装は?」という質問には、
●迎える方も伺う方も少しドレスアップして。カジュアルスマート、というドレスコードがこのごろ多い。これはジャケットありなし? ネクタイありなし? ネクタイなしでジャケット? ジャケットなしでネクタイあり?? など男の人の方が悩むところで、女性の方は自由にできるのではないか。日本人はきれいにしていると世界的に思われているし。
●「おみやげを持って行くか?」という質問には、
●それはマストなことではないけれど、夜ならワインやシャンパーニュが多い。昼ならショコラやお菓子など? お花は、活けるのが大変なものはあげない方がいいかもしれない。すでに飾られている花を邪魔してもいけない。・・・などなど、具体的なお話でした。
■楽しい雰囲気のうちにセミナーは終わり、麻子さんは外で待っていらしたご家族の皆さんと合流しました。イギリス人のご主人と3人のお子さんたち・・・絵に描いたようなハッピーファミリーです。皆さん完璧にバイリンガルで日本語を話されて、すごいことです。

■「ばらの木」では紅茶のオリジナルブレンド4種類の他に、ティーグッズ、ギフト詰め合わせなども揃っています。
■この本もあります。「ロンドン、とっておきのティープレイスへ」(河出書房新社)。ロンドンで味わえるさまざまなアフタヌーンティーが紹介されていて見飽きぬ楽しさです。「ロンドンで、どこでアフタヌーンティしたらいい?」と質問があまりに多かったから、麻子さんは途方に暮れてこの本を作られたといいます。そりゃそうです、「京都で、どの割烹行ったらいい?」という質問と同じですもんね。あり過ぎて、即答はできません。もう少し具体的にどんなお店が希望なのか教えて、ということになりますから。麻子さんはヴィジュアルで、多様なサロンやホテルを一目瞭然にしたわけです。
■ユーロ高で、ロンドンでアフタヌーンティーを注文したら1万円近くかかってしまった\(゜o゜)/なんていう話を聞きます。けれど、京都タカシマヤ2階の「
ばらの木」なら、ひとり2310円でこんなアフタヌーンティーをいただけます。麻子さん監修のアフタヌーンティーがあるのは、ここ京都タカシマヤの「ばらの木」だけ。ひとりでも注文できますから、遅いお昼に、午後の気分転換に、夕方ちょっとお腹が空いた時に、優雅な気分を味わいつつも気軽に食べられて便利です。