
■もう春かと思うほど暖かだった週末のお昼、「菊乃井」さんの本店に伺いました。春にオープンする西麻布のお店のスタッフを東京から迎えて、5人で会食です。

●ちょうど1年ほど前に造られたこの洋間、見せていただいて以来ここで一度食事ができればと思っていたのです。
2007年2月の記事。楕円形のテーブルは、4人でちょうどよい大きさなのですが、ちょっと無理をお願いして詰めて5人で。

●お酒をひと口、食前にいただき、
●絵馬の形の木のお皿で、如月の八寸。初午と梅花祭を表現しています。○いわしと海老の手綱寿司、○のし梅、○たらの子で作った落雁(中に金時にんじんと百合根)、○梅豆腐、○菜種のからし和え、○わさび菜のお浸し、○白魚の柚子煮、○ふきのとう味噌漬け、○黒豆。

●造りは、しびまぐろ、鯛、車海老。水仙の器はこの時季だけ使われるもので、ご主人の村田吉弘さんが意匠を考えられたものです。
●お椀が供されて・・・

●お椀は、薄氷仕立て。透けるように薄くスライスした聖護院かぶらの下に、丸胡麻豆腐。すっぽんの身入りの胡麻豆腐です。梅花祭にちなんで絵馬形のくわい、梅の形のにんじんと大根、草餅、焼きねぎ。すっぽんスープで本当に温まります。

●まなかつおの南蛮焼き。みじん切りにしたねぎ、生姜、柚子の皮をのせて焼いた、非常にパンチのあるお皿です。編み笠柚子と。
●小ぶりで粋な器が供されて・・・

●海老のひと口スープ。海老の頭で取っただしを昆布だしと合わせたもので、生姜の香りがアクセントになっています。
●京野菜鍋。ほぐした紅ずわい蟹の身がたっぷり入ったスープに、海老芋、かぶら、大根、畑菜、金時にんじん、湯葉。

●うなぎご飯と粕汁。
●デセールに、きんかんのソルベ・いちごのスープ。

●生姜の風味の羊羹に、
●お薄で締めです。 以上お昼の1万円のコースでした。瀟洒なお部屋で、光の入るお昼間にゆったりと食事ができて、贅沢な気分になれました。量もたっぷり、全部いただききれないほど、どのお皿も量感がありました。器の上質なこともさすがの「菊乃井」さんでした。いつもひたすら旨いものを求めて割烹にばかり行きますが、料亭はお料理と、日常とは違うしつらえと時間を味わうところです。サーヴィスも丁寧にしていただきました。若女将の村田紫帆さんもりりしく仕事しておられて、頼もしかったのでした。