■そもそもこの人が食パンをする、というのが驚きだったのです。稀代のフランスかぶれ「ル・プチメック」の西山逸成、フランスに惚れ込んで料理人を目ざすも、「100円玉いくつかでフランス気分を味わえる」ブランジュリとなって、今や京都を代表するフレンチスタイルのパン屋さんです。その彼が、御池衣棚に2軒目のお店、真っ黒なデザインもすてきな「黒メック」を出すに際して、何か新しいことをと考えたのが食パン。日本人はやっぱり”ふわふわしっとり”が好きだということを、「くるくるロールケーキ」(←もちろん「
ミディ・アプレミディ」)を食べながら考えたそうです。黒メック開店前に、食パンでカレー味とかトマト風味とか紅茶入りとかシナモンの香りなどなど、考案・試作・試食を重ねました。写真は夏前、試作品の段階で「赤メック」で撮らせてもらったものです。(そしてほとんどは現行商品でもあります。)
■こちらはわたしも大好き、ショコラの食パンです。豊かなショコラ風味、その香りと響き合うのが柚子の香りです。おしゃれ~♪ いつも働き過ぎで本人はヨレているけれど、行くたび新しい味や試みがあるし、やっぱりおいしいなあと感じ入ります。同じくはなはだしいフランスかぶれとして、彼のことをどこか親しい身内のようにわたしは勝手に思っているのですが、商品の充実に比例して彼が厨房の床でぶっ倒れていることも多いみたいで・・・あんまり無理せんでおくれ。
■食パンシリーズは固まりのもあるし、写真のようにスライスを2枚で1パックにした手軽なのもあって(150円)、色とりどり買って楽しめます。