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2007年12月 2日 (日)

■「千ひろ」 2007年11月


12夏以来の「千ひろ」さんです。もっともっとお邪魔したいと思いつつ、食べに行かねばならないところが多過ぎて胃の段取りがつかず、だいたい季節に一度というペースです。これは11月の最終週に、同業ライターの天野準子さんと共に。先附は先附:巨峰の下には帆立を香ばしくあぶったもの。「千ひろ」さんらしいフルーツを使った先附で、「あーまたここに来られた♪」と幸せな気持ちになります。巨峰が薄く薄くスライスされて、本当にきれい。どんなものでも、美しいというのは無条件でいいこと。
111213141516酒肴5種類 分厚い柔らかなからすみがとりわけうれしいです。牡蠣や銀杏など、時季の味をいただきつつ、大酒飲みではないわたしでも飲まずにいられるでしょうか? (いいやいられはしません!)
2122お造りはとろと鯛。いつも通り、細切りにした昆布と醤油と両方添えられます。とろは脂たっぷりで「ヤバい」ようなおいしさ、鯛もねっとりと美味。この時点ですべてはすっ飛びました。お椀のおいしさはやはり際立っています。湯葉しんじょう、鰆、粟麩。「芸術・・・」と思いながら全神経集中状態でいただきます。「ここまで極めるのすばらしい」「いいものはいい」そういう言葉が頭の中をぐるぐるします。
3132鯛頭酒蒸し。これはふたり分盛りです。ありがとう、目の方いただきました<(_ _)> 湯葉はいつものグラスですり流しスタイルではなくてこんな。酒蒸しをはふはふいただいた後に、すっきりしていい感じ。
4142津居山の蟹 脚とは別に、ほぐした身に蟹味噌。「お酒を飲むように!」なひと品。
5152海老芋。香りよくてほくほくで、お味噌もよく合って、小さくとも名作です。ひと口で食べてしまったけれど、蒸して炊いて揚げたお手間入りのもの。ごま豆腐、温製でふんわり優しい味。冷たいのよりも香り立ちます。
61626364栗ご飯。かなり栗が柔らかくて、ご飯と同じ柔らかさで、相反することがない食感でよかったです。わたしは実はあんまり栗ご飯が好きではないのだけど(栗自体は好きだけど、ご飯に甘みを添えてもなあというのと、食感が相反すると思うから)、これは口にすっとなじみました。お漬物、豆腐とわかめの味噌汁。最後は定番のジュース。
717273器の粋なこと。杯かわいい、赤くてうれしい。お椀の蓋、海老芋の器の意匠もすてきでした。静かに満足したコースでした。わたしにとっての京都の割烹の、ひとつのスタンダードです。もっとしばしば来ましょうっておいとまする時いつも思うのです。いいお店には定期的に伺って、季節季節のお料理をちゃんといただきたいから。最近行けてない、でも必ず伺いたい割烹がまだあと2軒・・・年内に行けるかしら? 頑張ります。

2007年12月 2日, dans 京都 和食07後半 |