
■夏以来の「千ひろ」さんです。もっともっとお邪魔したいと思いつつ、食べに行かねばならないところが多過ぎて胃の段取りがつかず、だいたい季節に一度というペースです。これは11月の最終週に、同業ライターの天野準子さんと共に。
●先附は先附:巨峰の下には帆立を香ばしくあぶったもの。「千ひろ」さんらしいフルーツを使った先附で、「あーまたここに来られた♪」と幸せな気持ちになります。巨峰が薄く薄くスライスされて、本当にきれい。どんなものでも、美しいというのは無条件でいいこと。

●お造りはとろと鯛。いつも通り、細切りにした昆布と醤油と両方添えられます。とろは脂たっぷりで「ヤバい」ようなおいしさ、鯛もねっとりと美味。この時点ですべてはすっ飛びました。
●お椀のおいしさはやはり際立っています。湯葉しんじょう、鰆、粟麩。「芸術・・・」と思いながら全神経集中状態でいただきます。「ここまで極めるのすばらしい」「いいものはいい」そういう言葉が頭の中をぐるぐるします。

●鯛頭酒蒸し。これはふたり分盛りです。ありがとう、目の方いただきました<(_ _)>
●湯葉はいつものグラスですり流しスタイルではなくてこんな。酒蒸しをはふはふいただいた後に、すっきりしていい感じ。

●津居山の蟹 脚とは別に、ほぐした身に蟹味噌。「お酒を飲むように!」なひと品。

●海老芋。香りよくてほくほくで、お味噌もよく合って、小さくとも名作です。ひと口で食べてしまったけれど、蒸して炊いて揚げたお手間入りのもの。
●ごま豆腐、温製でふんわり優しい味。冷たいのよりも香り立ちます。