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2007年11月20日 (火)

■「サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都」


Plaque東洞院四条上ルの「サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都」、オープンしたのが2004年12月2日ですから、もうすぐ3年になります。フィレンツェの、世界最古の薬局といわれる美しいお店が銀座についで京都にオープン、そして京都で初めてリストランテを併設したのです。盛況だったオープニングの当日にレセプションの様子を撮影させていただき、「ミセス」に掲載。それ以来、何度か予約を試みたのですが毎回満席ばかり・・・3年近くたって、やっと先日お伺いできたのでした。夜の3コースより、最も人気のCena B、6000円(税込み)コースです。
23●小さな前菜、白身魚のマンテカータ(ペースト状にしたもの)のクロスティーニを、スプマンテと共に。●前菜盛り合わせはこんなにたくさん盛り込まれて、上賀茂のほうれん草、紅芯大根、徳島のれんこん、桂の赤かぶ、白かぶ、インカのめざめ、鳴門金時、山城の万願寺とうがらし青と赤、上賀茂のはやと瓜、長野の長芋、和牛イチボのカルパッチオ・バルサミコソース、モルタデッラ、いし鯛、甘海老、その頭のフリット。野菜がおいしいのです。シェフの矢守保則さんは、「いかに手を加えずに野菜を出すか」ということに手を尽くしていらっしゃると。余計なことはできるだけせず、本来のおいしさを前面に出すということですね。それぞれの味わいを十分感じつついただきました。
45●自家製のパンに、オリーヴオイルと、「ティサネリーア」(=ハーブ商)らしく、ハーブが添えられます。グラスにフレッシュハーブはかなりうれしいです。フェンネルの花と実、イタリアンパセリ、ルッコラ。●秋鮭の白子とブロッコリーのオーヴン焼き。プルロットとジロール(きのこ)も。ハーブですっきり口の中よい香りになったところで、白子の焼いたの。白子といっても鱈やふぐなどとは香味が違って、鮭とわかる風味です。きのこが秋らしい香りを添えています。白ワインと共に。
67●ずわい蟹と水菜、剣先いかのスパゲッティーニ 上に海水うに。●トリッパと白いんげん、ピエブルー(きのこ)、むかごと水牛のモッツァレラの手打ち麺バベッテ。パスタ2種類。まず細いスパゲッティーニの方は魚介尽くしで、そしてひらひらして食感も心地いい平打ちのバベッテは違う味で。トリッパとひらひらパスタの食感はよく合っていました。
9192●パスタと同時に供されたパンが新たに2種類。バジルが自家製、オレンジピールとオレガノは人気のパン職人、吉田さんによるもの。吉田さんは「ル・プチメック」出身です。●メインが4種類から選べて、これはイベリコ豚のロースト、ポルペッタ、群馬の舞茸 黒胡椒、抹茶塩、ルッコラペースト。パンが抜群な上に、イベリコ豚の火入れがよかったわ♪ きめ細かくてやわらかくて、けれど肉らしい旨みがたっぷりで。抹茶塩に黒胡椒、ごく少しだけつけて味わいの変化形を楽しみつつ。
1112●柿のコンポート、フォンダンショコラ、タイム風味のアイスクリーム、セミフレード。●フォンダンショコラ、切るなりソースがとろりと。絶妙な組み合わせのドルチェの皿。フォンダンショコラなんてずばり最もわたしの好みで、見ただけで幸福感に包まれてしまって・・・いただいてさらに幸せ。そして、わたしにとって、同じ甘いトーンでドルチェの皿が統一されているというのはものすごくポイントが高いことなのです。(これは本当に好みの問題なのですが。)甘いトーンを突如乱すような酸味があると、それがいくらきれいなマッカなフランボワーズだとしても、わたしはひゅーっとテンションが下ります。でも甘+酸の味わいのコントラストが楽しい人もいるから、これはまったく個人的な意見です。
1314●ハーブティは、A17という「サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア」のオリジナルブレンド:カモミール、オレンジブロッサム、ウッドラフ、パッションフラワー、カリフォルニアンポピー。●ショコラと小さな焼き菓子。こちらのオリジナルでこの上なく香りのいいポプリと同様、他にない絶妙なルセットだと思います。身体の中がきれいになる感じ。
なんとも余韻のいいコースでした。アミューズ/盛り合わせ前菜/選べる前菜ひとつ/パスタ:2種類からひとつ(今回はふたりで訪れたので2種類とも)/メイン:4種類(豚、和牛、シャラン産鴨肉、甘鯛など)からひとつ/ドルチェに食後の飲み物。パンも何種類も。どのお皿もばっちり決まり、量もすべてほどよく、食後苦しくなることもない洗練のコース。これで6000円って、カリテプリが相当いいです。
1_2 「サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都」 京都市中京区東洞院四条上ル 電話075-254-8692 11:00~14:00、17:00~21:00LO 月曜休み 予約が望ましい 昼1800円~、夜4000円、6000円、8000円(夜は+サ10%)

2007年11月 20日, dans 京都 イタリアン06-07 |