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2007年9月28日 (金)

■「祇園さヽ木」 2007年9月


1_22_2東京へ、「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」のパルクール・イニシアティック(ショコラ講座)に出かける前の晩に行った9月の「祇園さヽ木」、今月は東京から「さヽ木」さんの食事のためにやってきたTOKYO FM の東谷彰子さんと放送作家の基太村京子さんを迎えての夕食です。いつも通り18:30には全員着席でうきうきと盛り上がり、「さヽ木」劇場の始まりです。
1112●先附は秋さば、炙りいか、ずいき、三度豆、白いソースは豆腐をなめらかにこしたものの、すだち風味。黒い粉々は大徳寺納豆のパウダー。先附というのにいきなりのたうつ美味。静かにしてるつもりだったのにおいしいおいしいと騒いでしまい・・・ ●新いくらと、赤酢のシャリ。だし漬けにしたいくら、まったく皮が歯に当たらず口に入れるなり(プチとはじけるのではなく)溶けゆくよう。その食感に全神経を集中したくて、今度は押し黙ってしまいます。わたしはほがらかな方だけど、おいしさがアップするのと比例してかえって愛想なしになるという矛盾??
21222324●お月見ヴァージョンのお椀。このお椀の美味たるや・・・騒げばいいんか絶句すべきなんか、もうわからん。伊勢海老、小かぶ、小芋。だしを伊勢海老のガラから取った、白味噌仕立て。びっしりと菊花の花びらのように見えつつ浮いているのは海老の味噌で・・・犯罪的なおいしさ。ここで完全にわたしは「後は野となれ~」、すっかり「野」状態になっていて、お客さまふたりを迎えていたのに愛想も忘れ、極端な美味に白目剥いてたと思います。(-_-;) 
31323334●いつものまな板皿の向附。たらの白子(もう!)はポン酢で、ぼたん海老はわさびと醤油で、淡路島(沼島=ぬしま)の鯛はわさびを少しつけてすだち塩で。3キロの鯛だそう。いつものわさびたっぷりのトロ寿司、トロは宮城のもの。●トロのヅケ寿司、中トロ~赤身の部分で、お、おいすぃい~。●さきほどの造りのぼたん海老の頭を焼いたもの。香ばしくて、圧倒的美味。無条件降伏。
41●子持ち鮎の焼いたもの。餅粉を衣にして揚げてあり、バリバリといただきます。塩加減絶妙、子をたーくさん持ってお腹パンパン状態、大根おろしがよく合って、メロメロにおいしいです。ただ「おいし・・・」とうわ言のように言いつつ皿を空けました。塩の効いた銀杏も秋の気分。

515253545556575859ご自慢ピッツァ釜から出てきたのは・・・塩釜仕立ての牛肉です。それさばくのに、こんなにハデなパフォーマンス、これだけ動員される若手スタッフ! 観客はめちゃくちゃ大きな期待と共に見守るという具合です。
61●近江牛の塩釜焼き。包んだ朴葉で香りがついていて・・・春に、桜の葉に包んでいたものの、秋ヴァージョンです。いい脂の具合で、肉はとろけんばかりの柔らかさ、食べるほどに酔ったような心持ちです。



717273747576777879●次は鱧と松茸の椀盛りでひと盛り上がり。この日は素材的にもとりわけゴージャスで盛り上がったと思います。目の前で沸々してきただしに子供の頭ほどある松茸をざくざく大ぶりに切って投入、目の前で骨切りされた鱧はさっとこのおだしにくぐらせて、牡丹の花のように開いたらお椀に取って・・・見事な連携プレーを目の当たりにしつつ、刻々とうまいものができてくるのを眺める楽しさよ。
8281●このお椀のために、(さきほどの肉の脂と味が混ざらないように)お箸を替えてくださいました。心して味わいましょう。おだしは鱧の骨から取っただしを、かつお・昆布だしで割ったもの。北鮮の松茸の力強い香りが移って、鱧の旨みが合わさって、桃源郷な味わいです。こんなおいしくてどうする? わたし倒れちゃうよ。
91929394●さらにまだご飯でひと盛り上がりです。それもダブルご飯! 秋の定番が2種類、香ばしいさんまご飯とほくほくの栗ご飯。プレゼンしてまわる佐々木さんと木田さん。
101102103●両方とも食べてよくて、食べたい順番まで聞いてくださって・・・今晩ここは生き天国です。わたしたち女性の満腹具合を心配して「少なめにしましょうか?」と聞いてくださったのだけど・・・東谷彰子さんは「少なくしないで!」って即答して、目にも力がこもっていました。たくさん食べてくれてわたしもうれしい♪
111 ●デセールは巨峰とメロンと梨。ぶどうのジュレバジルシードと。幸せな夜でした。こんなおいしいものあるかしら? って毎月思って、まだまだ続く・・・。また来月!

2007年9月 28日, dans 京都 和食07後半 |