■「祇園さヽ木」 2007年8月 |
■今月も行ってまいりました、佐々木劇場へ。カウンターも奥のお部屋もわんわんに満席、食事が始まる前から盛り上がりの気に満ち満ちて・・・きっと格別おいしいコースが展開されるでしょう。この日はフランス人シェフも一緒だったから、どうかな、喜んでくれるかなと、彼の分まで余計に期待してわくわくしていたのです。この日も劇場式に、18:30過ぎに一斉にスタートです。
●先附に、南瓜をピュレにして寄せたもの、北海道のぼたん海老、すだち風味のジュレ。●グラス3つに、①下津井の小蛸ときゅうり、芥子酢味噌 ②太刀魚の風干しとレタスの浅漬け ③鱧の子の玉締め ●鱧と松茸のお椀 ●まな板皿に、とり貝、剣先いか、すずき、いつものとろ寿司 ●ヅケ寿司 ●鯵寿司
●高いお皿に、鮎の風干 ●冷製ビーフン、透明なトマトのジュレ ●お化けかと思うほど大きいあわびがプレゼンされて、ピッツァ窯へ。●あわびと冬瓜、あんかけ。●わたしはあわびのムニムニの食感があまり好きではなくて(肝ソースなんかは大好きなんだけど)ぐじの唐揚げに差し替えていただき猛烈幸せ☆
●水茄子 そして・・・●秋の待望の秋刀魚ご飯!! ここでいただける、最も好きなご飯のひとつです。佐々木さんが目の前で秋刀魚をほぐし、大根おろしをのせて、すだちを絞って、ぐいぐいとかき混ぜ、お茶碗によそってくださいます。もともとは、5席のカウンター時代にまかないに作ったものだったとか。きちんと食べる時間もなく、ただご飯に秋刀魚やら大根おろしやら載せて混ぜて食べたらひどくおいしくて、店の定番に昇格したのです。そしておこげのおいしそうなのを見てください。お代わりせずにいられたでしょうか?(いいやいられはしなかった。) ●デセールはメロン、巨峰、桃ととうもろこしのアイスクリーム。いやまあ完璧なコースでした。のたうちおいしかったってわたし言います。「おいしさのあまり今ここで死んだら建仁寺に埋めてね」っていつも佐々木さんに言うのです。先附から言うことなかった・・・お椀の深い、一生このおだし飲んでいたいと思わせた味わい・・・鮎の風干しは、建仁寺の風で1日干したものだよ。100尾食べたかったです。冷製ビーフンなんて和食っぽくないのだけれど、熱い皿の前にぴったりで・・・その後ぐじのパリパリ・・・秋刀魚ご飯の香ばしくすだちや大根おろしとの完璧な調和が醸し出すおいしさときたらもう圧倒的で、目えもうるうる、深い感動に包まれました。完全「後は野となれ」状態。「野となっちゃった」ってわたしが言う時、それはもうどうしようもなく、問答無用の無条件降伏でおいしかったっていうことです。
■ステファン・パンテル、今や人気沸騰のレストラン、「ケザコ」のシェフです。彼が「さヽ木さんへ何とか一度!」と希望したので、この日同席した春奈さん(=こちらも大人気の「トラットリア・ニーノ」マダム)たちと一緒に8月の「さヽ木」さんへ! となったのです。ステファンのお箸使いの上手なこと、全く日本人と変わらぬ様子で和食を食べる様子は見事でした。それだけではなく、彼は関西弁も巧みにわたしたちを食事の間じゅう笑わせてくれました。隙あらばフランス語がしゃべりたくてしょうがないわたしには意識してフランス語で話してくれるけれど、普通には日本語の方が先に出てくるみたいで・・・頭いいのですステファンは。佐々木さんはパワー全開でますますイケイケ状態、佐々木劇場は変わることなく年中ハイシーズンです。
2007年8月 31日, dans 京都 和食07後半 | lien permanent