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2007年7月21日 (土)

■「Kezako」(ケザコ) 2007年7月


Linterieur_3以前何度かお話ししたステファン・パンテルの「Kezako」(ケザコ)、わたしはすっかり大好きになっているのです。(前の記事) すっきりしたカウンターで目の前でステファンがいかにも楽しそうに料理を作ってくれます。フランス人が作るフランス料理とは思えない食材の組み合わせで驚かすのだけど、創意工夫に満ちて、味はばっちり決まっています。ステファンのおしゃべりがまた愉快。当意即妙な答えを日本語で(関西弁で)ばしっとできる、頭のいい人なのです。そして、初めてのお客さまにも常連客にも万遍なく気を配って笑わせるのが、また彼のいいところだと思います。以下は7月の第1週目にいただいたコースです。
1_3552_3363_274●根セロリのムースとトマトのグラニテ。「鮭フレークですよ」なんて言いながら供されたのは色鮮やかなトマトのグラニテです。根セロリのムースが敷かれて、あさり、もんごいか、はまぐりがバルサミコとカレーの香りのオイルで風味づけされています。ひんやりとさわやかなコースの始まりです。●フォアグラのコンフィ・大根の奈良漬巻き。これはステファンのおなじみ代表作です。南国フルーツ(マンゴー、パッションフルーツ、パイナップル、ライム)の酸味と甘みのソースがこの上なく調和します。●ますの真空調理。低温でじわーっと火を入れたか入れないか、という加減が絶妙です。レアな感じを残しながらただのレアではない食感になっていて、さらにわずかな燻製香がついていること。これはなんと煎り番茶でつけた香りということでした。きめ細やかで香りのいい茄子のピュレがまたよく合っていました。
4_21242_32●ヴィシソワーズ。じゃがいもだけでなく山芋も使って独特のとろみを出したということ。うにのソースとあさつきが香りを添えます。底には牛テールコンソメジュレが仕込まれていますが、これがただのコンソメジュレではなくて、生姜が香り立つという技ありの品で、しばらく黙ってしまったほどのおいしさでした。
5_17952_19●鮎の・・・分解料理というのでしょうか。ステファンはただ焼いた日本の鮎の塩焼きでは鮎のおいしさを十全に味わえないと以前から考えていました。これは鮎一尾の骨と身と内臓をバラバラにして、それぞれをいちばんいい状態で味わえるようにそれぞれ火の入れ方を変えてあるのです。①骨はパリパリの唐揚げに。②身はふんわりと。③身に仕込まれた内臓は苦味が強く出過ぎないように、パン粉と牛乳を混ぜてマイルドにしてバターで焼いて。下にじゃがいも、玉ねぎ、ベーコンで作ったガレットが敷かれていて鮎とよく合っていました。トリュフのトッピングはもうご愛嬌という感じで、和食ではまったく考えられない鮎の料理・・・と思うのですが、しかし緑のソースはたで酢に見立てたもので、ルッコラ、水菜、からし水菜で作った酸味鮮やかなものが水の流れのようにすっと皿にあしらわれ、涼しさを呼ぶ風情でした。「beaucoup succes、(すごくうまくいった料理)」とステファン自身も言う通り、非常に意図が伝わる、そして美味なお皿でした。
6_157●鴨胸肉ロースト。柔らかできめの細かい鴨肉に、上賀茂の田鶴さんの賀茂茄子のグリエが強い風味で調和していました。鮎で驚いた後に鴨の鴨らしい味わいでこれまた心底満足しました。鴨ソースjus de canardに、梅と赤紫蘇のチャツネでこくと酸味甘みが添えられて粋な味わいです。

7_1408_118●デセールが、○フォンダンショコラ ○グリオットチェリーのソルベ ○白味噌とピスタチオのアイスクリームとアメリカンチェリー赤ワイン煮。ショコラさえあればわたしはダマります。ステファンは知ってて出してくれたのか !? 割るととろんとショコラのクレームが流れ出てきて、グリオッティーヌ入り。香りよくて陶酔的な味。それに白味噌入りのピスターシュのアイスクリームは不思議な風味で、他にないおいしさです。
9_10710_101●食後のエスプレッソ、添えられる焼き菓子も作りたてで温かでした。最初から最後まで本当にいい印象を残したコース、次は何で驚かせてくれる? とわくわくして、食事の間楽しみに満ちていました。これは季節ごとのお料理をこれからきちんと見届けないといけません。
「Kezako (ケザコ)」 京都市東山区祇園町南側570-261 電話075-533-6801 12:00~13:30LO、18:00~21:30LO 水曜休み(祝日の場合は営業も) 要予約。昼 3990円、5250円 夜 8400円、12600円。

2007年7月 21日, dans 京都 フレンチ |