■「上賀茂秋山」へ女王たちと |
■昨日の「啐啄つか本」に続いて、予約至難シリーズで「上賀茂秋山」さん。北山通りからまだ山にぶち当るまで北上する、ほとんど「鄙」な地 (ちょっと中京に住んでいるからってわたし偉そう? )に、このすばらしい割烹が誕生してすでに1年と4か月になります。開店翌日にお昼をいただいて「これは間違いなくひどく話題になる!」と思ったけれど、それから本当にものの2~3ヶ月で予約至難となってしまいました。いまや1ヶ月前に予約を取るシステムですが、予約の電話もかかりにくい・・・つまり京都で最も予約を取り難いお店の1軒となっているのです。鄙びた風情の中で、目に美しい洗練のお料理。コースの流れもバランスも絶妙。理屈なしで美味。なのに抑えたお値段。明るいご主人の愛すべきキャラ。スタッフの皆さんも感じがいい。とにかくおいしくて、たのし~い! 一度行って感動したら、また友達を連れて行きたくなります。こうなったら洛中からの距離なんて問題ではありません。席は奪い合いです。これは2週間ほど前に出かけていただいた夜のコースです。 ●前菜に焼きトマト、(見えないけれど)明石のあじ、スナップえんどう。きゅうりと新玉ねぎのすりおろしがソースのように。さわやか~♪ ●お椀はあぶらめ、新ごぼう、コールラビ。コールラビとはキャベツ+かぶみたいな野菜。●鱧の糸造り、花山椒和え。●とり貝、明石の鯛、はりいか、黒大根。●黒米のお粥、中によもぎ麩、さいの目の長芋、そしてツタンカーメン(豆の品種よ♪)。●酒肴が・・・○いかの塩辛、○このこのルイベ状 ○アスパラガス、空豆の焼いたの ●すずきの塩焼き、ズッキーニ田楽 ●玉ねぎ、賀茂茄子と(ほとんど見えないけれど)穴子、のりとわさびの風味で。●小松菜とお揚げと焼きじゃこと実山椒をこんろで温めます。●火が通ったら玉締めに。
■ご飯のおいしさが特筆ものです。ひと組ごとに炊いてくださって、だからみんな必ず炊き立てをいただけます。目の前で蓋を取ってくださるのです。オープン当初からいらっしゃる大西さんが、にこにこと、愛情いっぱいな風情でよそってくださるので余計あったかい感じがします。おこげがまたたまらんおいしさです。塩をちょっとかけていただいたら・・・日本人でよかった、京都で食事ができる幸運に恵まれてよかった、とにかくご飯が好き、無条件降伏だ~~!と叫びそうです。
■食後に、●すっきりとベリーが盛られたグラス。●そして待合に移動して、お菓子と、秋山さんが点ててくださるお抹茶をいただいて締めとなります。なんて楽しかった食事!どのお皿も味が決まっていました。野菜使いが楽しい、鱧を糸造りにしたりこのこを凍らせてみたりと工夫もたっぷりで、飽きさせません。サーヴィス精神がコース全体からあふれ出ている感じなのです。
「上賀茂 秋山」 京都市北区上賀茂岡本町58 電話075-711-5136 12:00~13:00入店・14:30閉店、18:00~19:30入店・22:00閉店 要予約 水曜と月末の木曜休み 全席禁煙◎
2007年6月 21日, dans 京都 和食07前半 | lien permanent