
■わたしに「ぜひ一度行ってください」とこのお店を強く薦めたのはなんとブランジュリ「ル・プチメック」西山逸成、京都を代表するフランスかぶれです。だいたいにおいてフレンチの人っておかしいのだ。あんこが嫌い(でも栗のペーストは好き)とか漬物食べない(でも同じ発酵もののフロマージュは好き)とか、わたしの親しいフレンチ関係の人たちはこんな人ばかりで、西山逸成もそのひとり。味がわかるやつなのに、絶対にあんこが嫌い、和菓子は食べないといってきかなかったのに・・・その彼が薦めたのです。これは革命みたいなことだと即訪れて、本当にいいお菓子に出会えました。非常に正統な和菓子の風情でありつつ、ところどころ、オリジナルな工夫を感じさせるのもすてきです。もの静かな様子のご主人ですが、お話しを始められると尽きず、お付き合いの非常な幅の広さもうかがえました。テーブル席を設けたのもお客さまとお話ができるようにしたかったから、とおっしゃるのです。厨房との仕切りもガラス張りでした。お菓子は発送なし、よそに出店もなしで、本当にご主人が作れる分だけの製造販売というお商売ですから、ぜひお店へ。持ち歩きやすい「京の辻餅」といった箱入りのおみやげもあります。
「甘楽 花子(はなご)」 〒604-0861 京都市中京区烏丸丸太町下ル東側 大倉町206 電話075-222-0080 9:00~19:00 不定休