■千ひろ 2006年10月 |
























東京からかつての同僚E さんが来ました。おいしいものの喜びを分かち合える人です。とびきりええところへ行きましょう! わたしも夏以来ごぶさたしていた「千ひろ」さんへ伺いました。10月半ば近いある日のコースです。●巨峰と帆立貝柱の先附。ごく薄にスライスした巨峰が美しいです。帆立の旨味に酸味を添えてよく合っています。飲めるくらいの、だしで割ったまろやかなお酢に浸されています。●酒肴5種。○さんま ○鱧巻き ○ぎんなん ○黒豆の枝豆 ○鯛の味噌漬け。鱧は巻いたものを竹の皮で包んで炊くそうな。黒豆は薄皮も剥いてあり、歯に当たらないほど柔らかな食感です。塩加減もほんのわずか。それに対してぎんなんはちゃんと塩気が効いています。●鱧を薄く薄く造ったものととろ。丸いのは鱧の浮き袋です。鱧は昆布と共にいただきます。●お椀は松茸と湯葉しんじょうです。焼き粟麩入り。●お椀の蓋が息を呑む美しさでした。特注なさったものかと思いましたが、これは明治期のものとのこと。本当につややかで金色もいい色、すばらしい状態でした。●焼き物にさわら。いちじくの梅酒煮が添えられています。●定番、湯葉のすり流しでほっとします。●今年もう最後の鮎、子持ちでおいしいです。●清水六兵衛の、鮎のための皿。笹の葉が初めから描かれています。藍色の色合いがきれいです。●松茸のフライ。天ぷらではなく、細かいパン粉をつけてフライにする方がおいしさが引き立つとご主人の永田さん。●ごま豆腐。●いちじくのお椀。いちじくは蒸しただけとのことです。張ってあるおだしは生姜が少し効いています。上品な甘みとおだしの深い香味で、非常にに印象深い一品でした。●お椀の蓋は月とほととぎす。●栗ご飯 ●わかめとさつまいもの味噌汁 ●水茄子ももう最後です。●いつものジュースでおしまい。以上18000円のお料理でした。いつもながら、静かで深い味わいを楽しみました。しみじみ、底からおいしいという感じです。いけーっ! とか、どうだーっ! というものではなくて、淡々と、しかしじわーーっと、ものすごくおいしいお料理なのです。こういうお料理、やはりきちんと定期的にいただかないといけないと思いました。そんなことを思っていたらなんと、驚きの指摘がなされたのです。永田さんいわく、わたしは10月に今までお邪魔したことがなかったと。1月とか12月に偏っており、次は夏で、10月は初めてだと。なんと初回、オープン間もない時期にお店に伺って以来、お邪魔した日が全記録されていたのです。わたしの好き嫌い、食べる量、きちんと把握されているのはそのためだったのです。お料理の技術だけではなく、顧客管理もまめにされていてこその人気・・・。頭が下がります。永田さんは気さくでお話し好きで、初歩的なことを伺っても丁寧に教えてくださって、わたしにとってはまるで学校のような先生のような感じ。若い料理人がお店を出せば訪れて励ましてあげて、本当に温かい方です。この優しい「先生」の顔を見に、これからは季節ごと、満遍なく伺おうと思ったのでした。
そうだ 京都、行こう。京都の割烹の多彩さ、奥深さはすごいものです。和食というピラミッドの頂点から下まで、びっしりと本当におびただしい数のお店が存在するのです。「のぞみ」に乗って、和食の都・京都にしみじみ大人な味の割烹を楽しみに行きましょう!2006年10月 14日, dans 京都 和食06後半 | lien permanent



