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2006年9月10日 (日)

■祇園さヽ木 8月


1_1192_1183_1114_1025_856_757_678_579_4910_4211_4612_43予告まで出しながらアップするのが遅くなりました。伺ってから2週間近くたってしまいました。祇園町北側のお店は9月3日までの営業で移転準備に入り、8月末に伺ったこの時が、わたしにとってはこのお店での最後の食事となったのでした。●梅のジュースがベースの冷たい先附。貝柱、名残のじゅんさい。梅のジュレが口当たりよくていい香り。しゃりしゃりと山芋やきゅうりのさいの目切りがアクセントです。●「ただの枝豆とちゃいますから」と枝豆。香りと甘みがすごかったです。●毛蟹と海老。のたうちうまい。(海老はあわびの替え)。●お椀の柄は夏仕様の朝顔。●すっぽんと冬瓜のお椀。濃厚なスープです。一番だしで少し割っています。●たこの柔らか煮。●まな板皿でどーんと向附。太刀魚、鯛、車海老、とろ寿司。●3人で行ったので、わたしにひとり分の盛り付けです。海老を初めにいただいているので、その分をうにに差し替え。●中とろのヅケ。●海老の頭を焼いたもの。●ぐじ焼き、ぎんなんと。ぐじ、すこぶるうまい。これひと皿のためだけでも来てよかった!
21_1122_823_524_425_226_227_228_1コースの中盤です。強烈な魚の美味が続いた後で、●ほっとする野菜のひと皿。南瓜ピュレを固めたものに、白ずいき、茄子、鷹ケ峯とうがらし。なにげなく見えるひと品ながら、ものすごいおいしさでした。●おばけのように大きな松茸です。●大きさがわかるように、お隣のお客さまのビール瓶を借りました。巨大な松茸です。●この松茸を、目の前で切って鍋に投入。ダイナミックな料理ぶりをカウンターの客全員で注目します。●目の前で作られた、鱧と松茸のお椀仕立てです。この組み合わせのお椀自体は珍しくないのですが、これはとんでもなくおいしかったです。できあがるまで刻々と見つめて期待が高まった上、佐々木さんの気合が入っているからです。
31_632_433_134_135_136_137_138_139最後のお楽しみ、ご飯です。●秋の、秋刀魚ご飯に当たりました。ラッキ~~! おいしそうに焼けた秋刀魚がご飯の上に整然と並んでいます。「198円の秋刀魚やろなんて言わんといてや~~」と言いつつ、全員にプレゼンしてまわる佐々木さん。ほぐして、大根おろしを混ぜ込み、すだちをかけて、必ず佐々木さんご自身でよそってくださいます。この時いい子にしていないといけません! 5分遅れた、ちょっと騒々しくした、そんな理由で「あんたには白いご飯な」「今日はロー○ンのおにぎりやで」と何度言われたことでしょう。いつも一膳でお腹いっぱいなのに、秋刀魚ご飯、あまりにもおいしくてお代わりしました。●お漬物も抜かりなくおいしいです。水茄子は食べたらまた補充されて・・・いくらでもいただきます。●不思議なデザートでした。白いのは、杏仁豆腐・・・ではなくて、杏仁風味のわらび粉のとろとろ。それがかかった桃と巨峰。夏の桃と秋の巨峰の出会いもんです。●佐々木さんは今日もほがらか、ようしゃべります。盛り上げます。食事以上に、これがこの店のよさなのです。●このお店とも今日でお別れです。
本当に毎月毎月、幸せにしてもらいました。こちらに伺う日は朝からうきうき、取材であちこち回る日でも、できるだけ試食で胃をいっぱいにしないように気をつけて、体調万全、お腹激空きで臨めるようにいたしました。季節ごと、お椀はどんなかしら、ご飯は何かしらと楽しみでした。単に食事をするというのではなくて、オペラにでも行くような感じ、2時間ほどの時間をすべてすっかりゆだねて、全部忘れて楽しみました。そして感謝したいのは、毎回一緒に行ってくださった人たちです。何度も一緒に食べた人もいるし、自分のお店の営業を休んで来た人もいたし、あるいは営業時間を変えて参加した人もいました。東京からの来客を迎えたことも度々です。誰かの誕生祝いをしてあげたこともあるし、わたしが誕生日をしてもらったこともあります。いずれも、ここでの幸せな時間を共有した、特別に大事な人たちばかりです。みんなありがとう<(_ _)>
40いつもの「カルバドール」に移動してきました。ミチさん、カズヤさんと一緒です。そう歳が離れているわけでもないのに、この人たちといると両親に愛されているひとり娘みたいな気分になってすっかり安心です。この方々が日本からお仲間の皆さんと出かけたインド旅行の話がおもしろかったのです。●インドでは、都市部でも、そこらじゅうに野良の動物がいる。●とりわけ野良牛や野良山羊が多い。●たとえば四条河原町みたいなところで、道の真ん中にどーんと野良牛が寝そべってたりする。そのため渋滞もするが、どうしようもない。●犬はインドではかわいい動物ではなく、会った犬のどれもが貧相で、生きてて申し訳ない、という風情だった。●かわいくてなつこいのはむしろ山羊で、首にリボンを巻いて大事にされている山羊にも遭遇した。犬よりも山羊を日常的にかわいがるって・・・想像しにくいのだけど、さすが違う国なんですね。

2006年9月 10日, dans 京都 和食06後半 |