■京料理 修伯 |
東京から「フィガロ・ジャポン」の編集者であるアサカちゃんが来ています。長年お世話になっていますが京都特集で組むのは初めてのことです。和食なら断然「修伯」を! という希望。暑い中で秋の料理の撮影の後、東京にいる時のスタイルそのままにおしゃれなアサカちゃんが現れました。お腹激空きで来たかな?
●カトラリーがセットされて、●フォアグラとあわびが、ぶどうの香りの板状のジュレですっぽりと覆われています。 ●トマトとかぼちゃと冬瓜、野菜のジュがしみだしただしに浸されています。 ●グラスで白ワインを所望したら、こんなに選択肢がありました。●お椀。鱧の骨とふかひれでとっただしに、胡麻豆腐、おこぜ、ふかひれ、松茸。大ボリュームです。●鮎の焼き寿司。塩がばしっと効いたパリパリの骨せんべいと共に、めちゃくちゃに香ばしい鮎。●炭火焼きのとり貝も巨大です。オーストラリアのピンクソルトとすだちで。●造り。鯛昆布締めにいさき、●口入れるなり溶けるトロ ●からすみの下には焼きうに! ●とろりと美味な海老 ●賀茂茄子とラングスティーヌ、香りのいいあんかけ仕立て。 ●すっぽんスープ、コンソメを少し加えて味わいをより重層的に。 ●みようがとお揚げのご飯に、山椒の香り豊かな鱧を載せてお茶漬けに。 ●デザートは好きなものを好きなだけ。●アサカちゃんは桃のパルフェに ●マンゴーの天ぷらなど3種類を選び、 ●わたしは抹茶ソルベをのせた白いんげんのお汁粉をいただきました。
「修伯」のコースは今回も大迫力でした。2002年の開店当初から、店主の吉田修久さんの意気込みは違ったのです。とにかくお客さんを喜ばせたい、びっくりさせたいという気概にあふれて、やることなすこと仰天させ感動させ時々は呆れさせ、話題を巻き起こさずにはいられない人だったのです。今では貫禄も出てきましたが、開店当初のまだ少年ぽさが残るような様子ときたら愛さずにはいられなくて、わたしは勝手に弟分と思っておりました。彼の方ではわたしをおねえさんとは思ってなかっただろうが。(-_-;)
小皿ずらりの華麗なお造りにデザート食べ放題、薪窯ご飯、イケメン揃いのスタッフのサーヴィスなどであっという間に話題を呼び人気沸騰となったのに、彼はその人気に安住することなくこれでもかと次々アイデアを出してきました。食材もどんどんいいものを使うようになり料理の質もグレードアップ、それに伴って値段も段々に上げていったのに客は離れるどころか以前にも増して席が取りにくいというイケイケ状態。料理だけでなく昨年秋にはカウンターを檜に入れ替えたりのリニューアルも。食べ歩きも大好きで、わたしより東京の新店を知っていたりするとんでもない人なのです。実はわたしはこちらで食事をするよりは取材で訪れる回数の方が多くて、(だってハデでユニークで書くこといっぱいあってヴィジュアル的にも誌面映えするんだもん、)いつもゴメンナサイな気持ちでいるのですが、ちゃんと食べに伺ってやっぱりよかったです。カトラリーがセットされた先附でやはりフレンチ出身である技術を感じ、椀だねというより高級食材の山盛り盛合わせといった趣のお椀にびっくりし、生ものののおいしさに一瞬別世界にすっ飛び、しかし野菜の味わいにも目の覚める思いをし、すっぽんスープでまた陶然・・・と非常にハイテンションな食事のひと時でした。
2006年8月 6日, dans 京都 和食06後半 | lien permanent