●レストラン サカキ |
先日ほんのひととき東京に戻った時に訪れた「レストラン サカキ」です。京橋界隈は、わたしが20代でいちばん初めに勤めた出版社があるところでもあり、今でも目をつむっても歩ける懐かしい場所です。「サカキ」さんはすでに名店の誉れ高く、何度かお昼をいただいたことはありますが、白状すると夜に伺ったことはありませんでした。そして同業の仲よしの友人、えっちゃんも同様だと言うのです。これは激しくいかん。ふたりでこっそり行きましょう♪ と初サカキの夜を企画したのでした。アラカルトで、前菜とメインをそれぞれ選びました。●気の利いたアミューズが出されます。スモークサーモンをひと口。ねっとり美味。 ●フォアグラもひと口、甘味と脂気が濃厚。 ●リエットとオリーヴが出され、 ●パンが進みます。●田舎風のパテ1050円をふたりで分けて、●それぞれの前菜、オマール海老と有機野菜のテリーヌ1780円 ●燻製帆立と海老、レンズ豆のテリーヌ1580円 ●メイン。わたしはどこでもまず鴨コン! シャラン産鴨モモ肉のコンフィ、シュークルート添え1980円 ●えっちゃんはドンブ産ウズラのパイ包み焼き、マデラ酒ソース1680円 ●デセールにココナッツのブランマンジェ630円 ●カフェ ●以下はサーヴィスで、柑橘の香り豊かなジュレにチーズのムース ●飴がけしたほおずき。どのお皿も底力のあるおいしさでした。父上が経営する洋食屋さんで育った現シェフ・榊原大輔さんは、本格フレンチを目指して、お店を継いだ後、このようなスタイルになさったのです。昼はハンバーグや海老フライといった洋食で近隣のビジネスマンを喜ばせ、ランチが終わればフランス料理の仕込みにかかって、夜は完全フレンチのお店として営業。どれほど大変かしらと想像するのですが、榊原さんは生きること=料理について考えること、料理ををすることといった風情で、非常に勉強家である雰囲気を漂わせながらもごく自然で感じがいいのです。サーヴィスを守るのが父上で、ご家族で誠実なお仕事をされていることも客の気持ちをなごませます。おいしさと優しさに包まれて、とても幸せな気分で食事ができたのでした。
2006年7月 24日, dans 東京 フレンチ | lien permanent