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2010年6月29日 (火)

■ NHK文化センター講座@「OKU」で美山荘の料理


000_2■ 先々週のお昼に開催したNHK文化センター 第3金曜講座「京都 美味案内」です。アップが遅くなりましが何とか6月中に~。<(_ _)> 今回は祇園のギャラリー&カフェ「OKU」で、料金も普段の設定とは変えて、「美山荘」のお料理を出していただきました。(注:普段「OKU」で「美山荘」のお料理がいただけるわけではありません。)
●たくさん器を運んでいただき、そしてお料理も仕込みした状態でかなり持ってきていただき、感謝いたしました。献立を見ただけではわからなかった創意ある、非常に美味なお料理が展開されました。
1a2a●一献 トマトの冷製スープ。あられ胡瓜、豆腐味噌漬。トマトウォーターの味が鮮烈。
3a●梅酒、レモンソルベ。食前酒のようにこれをいただきました。
4a●口取 白アスパラガスにへしこソース(胡麻油風味)。柚子酒と。へしこソースというのがバーニャカウダソースのような感じで、白アスパラガスによく合っていました。
5a●向付 岩魚の昆布〆、浅葱(あさつき)、岩茸おろし、すだち風味。岩魚を昆布〆にしてぎゅっと香りをつけてあって、お酒が合ってウマウマなお皿でした。
6a●八寸 ○独活(うど)の蒸し焼き 辛子味噌添え ○鯖寿司 ○姫竹オイルコンフィ 木の芽と ○おくらと新蓮根の味噌漬 振り柚子 ○南蛮流し(花背のとうもろこしのフラン状態) 素材が山里の風情を表わしているだけではなくて、調理法ででも驚かせてくださいました。どの品も目覚しく冴えていました。
7a●煮物椀 水晶賀茂茄子、鮎の米粉揚げ 針独活、柚子。こちらは一転、しみじみ美味で、賀茂茄子が柔らかで透明で、繊細優美な味を醸していました。揚げた状態の鮎入りでこちらもいいバランス。
8a●焼物 長方形の塩釜が登場して、わー、これ何か? と盛り上がります。
9a●鮎の塩釜焼き ペコロスと。たでの葉で覆われた鮎です。独特の熱の入り方で、普通の焼きものでも揚げものでもない独自の食感が楽しめました。添えられたたれがまたオリジナルで、トマトウォーター、みりん、淡口醤油、昆布だし、胡麻油を合わせたものだそうです。お酒も何種類か合わせていただいて、これは「特別純米・小左衛門」のおりがらみというもの。
10a●炊合 山蕗、蕨、なまぶし入りのひろうす、淡竹(はちく)、木の芽。山菜たっぷりの炊き合わせでなごみます。
11a●御飯 うなぎ味噌漬雑炊 辛子、漬物。うなぎというのが、いわゆるうなぎとまるきり違うものです。これだけ何も知らずに食べたらうなぎとわからないかも。薄切りにして味噌漬にしてあって、サラサラといただけました。
12a●水菓子 青梅ゼリー。木苺、黄苺、岩梨、桑の実。これも「美山荘」らしく、木の実がいろいろ入っていました。
13a●お料理を作りながらも、まめに出てきてくださって説明してくださった「美山荘」の中東久人さん。お料理、非常に非常においしかったと思います。スタッフの皆さんにも感謝いたします。
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OKU」 電話 075-531-4776
ふだんはおばんざいのセットやすてきな甘味・お菓子がいろいろ揃います。
祇園町南側、11:00~19:00 火曜休み(祝日の場合は営業)
美山荘」 電話 075-746-0231
花背の名高い料理旅館。予約の上、お昼だけでもいただくことができます。
(15000円~。)
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(2010-06-29)

2010年6月 29日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年6月26日 (土)

■ 土曜日あれこれ 四つ葉、2度食べ、価値あるグラス、太巻き


2■ なんか知らないけれどいろいろであふれ返っている毎日で、メールのお返事激速にできなかったり、写真が溜まり過ぎていたり、なんとかせねばああww 今日はあれこれランダムに見せます。
● 「この頃なぜか四つ葉を見ない・・・」とちょうど思っていたのです。見る時は立て続けに見るというのに。何日か前のある日、二条駅前のロータリーにいたわたし、向こうの千本通の北行き信号待ちの車列の中に、どう見てもヤサカさん四つ葉と思われる黒塗りの1台がいるのを見つけたのです。地獄目というのよわたし。視力5,0くらい♪
34●ズームレンズを最大限望遠にしたら・・・ちゃんと見えました、間違いなく四つ葉です。走り去る前に何とか撮りました。黒塗りだから多分「5695」ですね?
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11■ 「2度食べ」コーナーです。これは今週2度食べちゃいましたの「リプトン 三条本店」の復刻版、なつかしのナポリタンです。野菜たっぷり入り、上に温玉とろとろで優しい味のナポリタン、結構やみつきになっています。これで880円てもったいないくらいです。パスタはひと皿に100g、バリラ使用とのこと・・・また伺います。洋食弁当もまたいただきたいし♪
12■ これは今月2度食べちゃいましたの「祇園にしむら」さんです。初めての焼き鮎ご飯・・・混ぜ込まれておらず、上にのっている鮎をほぐしながらいただくのです。これすごくうまうま(T_T)だったのです。
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13■ 先日伺った「イノダコーヒ」で、「昔は青いロゴのグラスでしたよね~」なんて話をしたら出してきてくださった、価値あるものです。(今は緑色。)京都通いを始めた(10代だった)頃に、目に焼きついたロゴです。ひょえ~、何年前のこと? \(゜o゜)/ わたしはこの青と赤、すごくきれいだと思います。できたらまた使ってくださいませ。<(_ _)>
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16■ 小宮真由ちゃん=春夏秋冬食卓あそび 「夏の料理教室のレッスンに潜り込んでいただいた太巻きです。すごいゴージャス巻きですね☆☆☆ このレッスンが実に楽しいものだったのです。全容は改めて。<(_ _)>
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やっぱりこれが要りますww
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(2010-06-26)

2010年6月 26日, dans 京都 カフェ京都 四つ葉 他ヤサカタクシー京都 和食10前半 |

2010年6月25日 (金)

■ 関西テレビ 「よ~いドン!」 おすすめ 3


1_2■ 「よ~いドン!」今月もありがとうございました。遅くなりましたが22日放送分です。
「京豆腐 服部」さんのお揚げ寿司、これはすごい名作だと思います。思い出すとじんわり鉄板で焼かれた香ばしいお揚げの香りを思い出してまた飛んでいっていただきたくなります。VOGUE.COMに詳細があります。
「なり田」さんのお漬物のコース、これは詳しくは以前の記事をご覧ください。お漬物たっぷりでご飯をいただけるだけでなく、ローストビーフがコースに織り込まれていたりするのもすてきです。
「本家 尾張屋」さんのモーニングメニュー、これは今回初公開です~。
2_2蕎麦、かやくご飯のセットで税込み500円。\(゜o゜)/\(゜o゜)/お蕎麦は温/冷いずれか選べます。3月、錦小路店がオープンした時のご紹介記事です。
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(2010-06-25)

2010年6月 25日, dans 京都 蕎麦● ラジオ・TV出演京都 和食10前半 |

2010年6月19日 (土)

■ 「御幸町つばき」で初夏の夜コースを堪能


1■ 少し前から夜遅営業に切り替えられた「御幸町つばき」さん、一品料理いろいろで夜遅上質和食を楽しめるようになってうれしー♪ と思っていましたが、おまかせでコースをいただくのはまた違う楽しさがあって、やっぱりすてき。先日のある晩、2階のテーブル席で女ばかり3人でいただいた10500円のコースです。
●先付に、車海老、毛蟹、海そうめん(海草)、土佐酢ジュレ、穂紫蘇。爽やか~に始まります。爽やかでありつつ旨みもたっぷりなもので、先付からテンション上がります(笑)。
2●お造りが、ぐじ、かれい、まぐろトロ。まぐろトロはねっとりと。白身はとりわけかれいが美味でした。
3●鱧と白ずいき、じゅんさいのお椀。季節そのものです。塩気も的確な鱧をほぐしいただきつつ澄んだ味の吸い地を堪能しました。
4●和牛、水茄子、パプリカの胡麻ぽん酢和え。上から大徳寺納豆。わーい肉です。肉に、たっぷりの野菜、それを胡麻風味豊かなぽん酢でいただきます。うぐぐとおいしいです♪
5●鮎の塩焼き。夏のお約束の一品、鮎です。まだ少し小ぶりでいい香りにたまらん塩気・・・夏じゅうこの鮎責めに遭えたら~と思います~。
6●賀茂茄子の揚げ煮、うに。だしをたっぷり吸った賀茂茄子、それだけでうまうま(T_T)ですが、そこに冷たいうにを添えて口当たりのコントラストをつけています。
7●冬瓜、みょうが、白瓜(蛇の目)、万願寺唐辛子の焚き合わせ(冷製)。ひんやりと舌に涼しくて、すっきり気持ちのいい夏の味です。目に心地いい青磁色の貫入の器は丸みを帯びて少し厚めで、何だか撫でまわしてしまいました。おだしもちゅーっと全部いただきました。
8●鴨の治部煮、九条ねぎ。最後、熱い品です。青い色合いが美しい染付けの、毎日でも使いたいような器です。柔らかな鴨肉に九条ねぎ、黄金の組み合わせでお料理は〆となりました。
9●岩魚のご飯がプレゼンされます。
10●よそっていただきます。海苔のお味噌汁にお漬物も付きます。風味のいいご飯・・・いつまででも食べていたいですが、胃の容量に限界があります。この後、自家製の梅酢ソーダ割りをいただきました。アルコールに漬ける梅酒ではなく、お酢に漬けた梅酢・・・消化にいいと思います。
11●デセールとなり、ひと皿目はいちじくと白ワインのソルベ。
12●えんどう豆の冷やしぜんざい、白玉と。優しいすてきなコースの〆にふさわしい甘味でした。
1314■ そしてコース中いただいたお酒です。●「東洋美人」という生酒。これはものすごくフレッシュ感があってすうすう飲めて、それでいて深みもあるお酒でした。お料理のおいしさを引き立てました。すごく好きと思いました。●「眞稜(しんりょう)」というお酒、●それから「浜千鳥」も少しいただきました。これはひとえに一緒にいたお姉さま方がお酒に強かったからで(笑)わたしは普段はこんないろいろ飲みません~笑笑。お姉さま方とは・・・
15_3■ 「月刊京都」の編集長・山岡祐子さんと編集者・渡部紀子さんとご一緒させていただきました。発売中の「月刊京都」は恒例の祇園祭特集です。もうそんな時期なのです!\(゜o゜)/ 楽しい夕食をありがとうございました。<(_ _)>「御幸町つばき」店主の小峯充靖さんにも丁寧なサーヴィスをしていただきました。季節感豊か、カリテプリ最高☆☆☆ また伺います。<(_ _)>
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「御幸町つばき」 ごこまちつばき 電話 075-211-3938
京都市中京区御幸町三条上ル東側 丸屋町318-3
(昼は土日祝のみ)12:00~13:00LO、17:00~23:00LO 
不定休(ほとんど火曜・HPの休業日カレンダーを参照)
カウンター10席、2階テーブル18席
1階カウンター禁煙
昼夜ともに予約が望ましい
昼はコースのみ、2630円、3890円。夜はアラカルトとコース両方あり。
コースは前日までの予約で7350円~。
2005年10月開店

http://www.kyoto-tsubaki.jp
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(2010-06-19)

2010年6月 19日, dans 京都 和食10前半 |

2010年6月18日 (金)

■ 「徳寿」で気楽おいしいアラカルト


1■ 久しぶりに荒神口の和食、「徳寿(のりひさ)」さんです。カフェのような風情ながらきちんとしたお料理がいただけて、コースでも一品でもOK。お値段は控えめで、和食の入門者に優しく、食べ慣れた人も楽しい驚きに満ちたお店です。料理長が昨年10月より三角徳寿さんから市川達也さんに代わられています。同じく「たん熊北店」のご出身です。
2■ 先日のある夜、ぱっと伺ってさっといただいた一品料理何品かです。
こちらは時季の白ずいき生姜あんかけ。しみじみずいきのおいしさ、あんの上品な風味を堪能できる一品です。これが600円て\(゜o゜)/
以下、その晩いただいたものです。
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●ペリエ1本
●うに、じゅんさい、おくらの冷たい先付(写真)
●白ずいき生姜あんかけ(写真)
●綾部地鶏塩焼き (添えられた伏見のきゅうりも美味でした。)
●コーンと枝豆のかき揚と白海老かき揚を少しずつ。
●野菜雑炊、お椀に一杯
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お酒飲まずの食事で、(本当は飲んだらもっと楽しいのだけど、)でもとてもおいしくて幸せでした。これで5000円以下。良心的です。鶏肉もうまうまだったし、かき揚げもサクサクと、揚物いただく喜びいっぱいになる味でした。
345●ずらりと横に長いお品書きです。いろいろ好きにいただけるのっていいでしょ? 値段明記もありがたいです。22:00LOというのもいいです。また伺います。
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「徳寿」(のりひさ) 電話 075-213-1613
京都市上京区河原町通荒神口下ル東側 上生洲町240
11:30~13:30LO・14:30閉店、17:30~22:00LO・22:30閉店 水曜休み
カウンター6席、テーブル22席、個室6席 全席禁煙◎ 予約が望ましい
昼1575円~、夜コース5250円~、他一品料理多数
2007年7月開店

http://www.norihisa.jp/
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(2010-06-18)

2010年6月 18日, dans 京都 和食10前半 |

2010年6月15日 (火)

■ 朝日カルチャーセンター講座@「祇園にしむら」


朝日カルチャーセンターのわたしの美食訪問講座=「京都美味探訪」(第2木曜の昼開催)の3回目は「祇園にしむら」さんにお願いしました。上質でおいしいお店、食べ歩きが好きならぜひ訪れたい魅力的なお店にご案内するという趣旨ですから、「にしむら」さんははずせないでしょう~。ふだん、営業は夜のみのお店ですが、お昼の開店を快くお引き受けくださり、とても感謝いたしました。
■ ご用意くださった献立は以下の通りです。(全ていただいた通りに表記しています。)
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■ つき出 胡麻豆腐 胡麻クリーム、振り柚子
■ お椀 鱧おくら椀 糸柚子
■ お造 鯛、トロ、剣先イカ、大根、胡瓜、山葵
■ お箸休め 鯖すし ガリ
■ 八寸 ●順才生姜しょうゆ、●かんぴょう酢味噌、●蛸のジュレ合わせ、●丸十の甘煮、●防風、しろな、水菜、みょうがのおひたし、●うすいえんどうヒスイ煮
■ 焼物 太刀魚アスパラ巻き、白うり
■ 揚物 子鮎の素揚、みょうが、蓮根
■ 焚合せ 茄子、白ズイキ、万願寺とうがらし
■ 白御飯、赤出汁、香の物
■ 水物 季節の果物
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1■ つき出 胡麻豆腐 胡麻クリーム、振り柚子。定番の始まりです。
2■ お椀 鱧おくら椀 糸柚子。鱧はものすごく細かく包丁が入っていて、口の中でふわふわとほぐれていきます。それとおくらもすごいです。細かくたたいてまとめてあるのが、ふわりねっとりとして、わらび粉でも加えてあるか? というような食感です。年季が入って今この色ですが、このお椀はかつて銀色だったのです。(わたし覚えています!)
3■ お造 鯛、トロ、剣先イカ、大根、胡瓜、山葵。お刺身がここまで感動深いお店はそんなにないと思います。剣先イカはねっとり甘みがあって、その味を出すための独自の切り方をご主人の西村元秀さんは披露してくださいました。
4■ 器は初めて見せていただくものです。古伊万里の、珍しい脚付です。もうほんと、どれほど器を持っていらっしゃるのでしょう。毎回「すっかり忘れてた」とか「若いもんが棚から出してきた」とかおっしゃって、美術館で眺めてもいいような器が登場するのです。
5■ お箸休め 鯖すし ガリ。定番、いつもの鯖寿司です。3皿ポンポンと勢いよく供された後、ここで「お箸休め」なんだそうな。わたしはお箸を休めることなく、ぱっぱといただきます~(笑)。真葛焼のお皿の鮮やかな色は「あさぎ色」だと教えていただきます。わたしは色辞典を見るのが大好きで、こういうのは本当にネット時代の恩恵だと思います。これこれ などきれいで見飽きません。
6■ 八寸で少しばかりペースダウン、ゆっくりいただきます。お猪口くらいの小さなグラスでお酒も出していただき、それと一緒にいただくと、やっぱり味が引き立ちます。●順才生姜しょうゆ、●かんぴょう酢味噌、●下津井の蛸の三杯酢のジュレ合わせ、●丸十の甘煮、●防風、しろな、水菜、みょうがのおひたし、●うすいえんどうヒスイ煮。
7■ 焼物を待つ間にどうぞと、献立にはなかった蛸の子です。すっきり美しい天龍寺青磁の器ですっと差し出されて・・・ほんのひと口でも独特の風味と塩気がたまらず、お酒が進んでしまうではないの~(笑)!
8■ 焼物 太刀魚アスパラ巻き、白うり。風味よく、かなりしっかりした味付けです。またお酒が進んでしまうではないの~(笑笑)!
9■ 魯山人写しの銀彩のお皿、全体像も。
10■ 織部の蓋付の器です。
11■ ぐいと覗き込んで・・・揚物 子鮎の素揚、みょうが、蓮根。焼いてから揚げた鮎は独特の食感と香味を持っています。
12■ 焚合せ 茄子の素揚げ、白ズイキ、炒めた万願寺とうがらし。お料理の最後はしみじみ美味で優しい焚きものです。山中塗りというお椀、これも初めて手にとったと思います。本当に薄くて軽くて、ほとんど存在しないかというほど軽やかなお椀です。
13■  白御飯、赤出汁、香の物・・・とありましたが、白御飯の上にはとろとろとろのたまごと柔らかなねぎがたっぷりのっていたのです。たまご丼ですね。最後までおいしいものを出してくださいました。ありがとうございます<(_ _)>
14■ 水物 季節の果物・・・マンゴー、巨峰、マスカット。ワインのジュレ。以上で15000円のコースでした。
■美食が大好きだけれど、出られるのはお昼だけという方、ひとりではなかなか出かける機会がないというような方が喜んでくださって、すごくうれしいです。さらに講座で知り合って仲良くなったり、違う集まりに発展したり。(ありがたいです<(_ _)>)夜と変わらぬコースを出していただき、お皿を見せていただいたり調理法を教えてくださったり、西村さんの解説付で何とも贅沢なひと時でした。西村さん、スタッフの皆さま、そして受講生の方々に御礼申し上げます。また来月~♪
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(2010-06-15)

2010年6月 15日, dans 京都 和食10前半●朝日カルチャーセンター京都 祇園にしむら |

2010年6月14日 (月)

■ 「割烹はらだ」初夏のコース


2「割烹はらだ」さん、街の中心部より少し上にありますが、カリテプリがすごくいい、実のあるおいしさのお店です。伺うたび、「もっとしばしば来ましょう」と思うのです。今回はつくばから友人のユウコさん来たる~で、大方京都のいいお店を巡っている彼女が、まだ行ってないところと考えて。(そしてわたしも伺いたくてしょうがなかった♪) ひとつお断り・・・写真がかなり暗くて、露出補正とかフォトショップで明度加工などしてもあまりきれいではなく・・・ヴィジュアルなしでも想像がつきやすいものは写真を割愛します。<(_ _)>
八寸が①白だつ(=白ずいき)、②きゅうり、くらげ、大徳寺麩の胡麻酢和え、③いかの南蛮漬、④新さつま芋のあんず炊き、⑤ばい貝、⑥ごりのしぐれ煮、⑦穴子寿司。
●お椀(鱧とじゅんさい)の後
3お造りが、手前から①鱧の落としに梅肉、②青ちびき という白身魚(昆布〆したような風味をもとから持つ魚・美味!)、③金目鯛、④やりいか、⑤かつお、上にかつおのお腹部分を炙ったの ⑥水うに。
4冷製の焚き合わせ。賀茂茄子のオランダ煮(揚げてから炊く)、新れんこんの小倉煮(小豆と共に炊く)、新小芋、きぬさや、振り柚子。
その後、
●鮎の塩焼き。焼いたセロリと。たで酢。
縦に長い青磁の器に、冷製茶碗蒸し・梅の風味。底に梅肉。
5●揚げ物が、淡水海老とそら豆のかき揚げと、とうもろこしのかき揚げ。
6●冷たいお皿がきて、能登のとり貝と、トマト、きゅうり(笹うち切り、塩気も風味もすごくいい)、さくらんぼ。生姜風味の土佐酢。
その後、
●ご飯、赤だし(厚揚げ入り)。お漬物(水茄子など)、ちりめん山椒
●デセールは4種類から選べます。新生姜のソルベを選択。
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1●お料理は以上ですが、飲み物はペリエの大瓶でスタートできて大喜びです。わたしは食前にビールをたくさん飲むとお腹が膨らんでしまうと思う。和食でも洋食でもペリエのシュワシュワですっきりして食事に入るというのが理想です。なので、好きなお店、よく伺うお店にはペリエか、ペリエでなくてもいいからガス入りミネラル水を標準装備にしてくださいとお願いしています。今回は、前にわたしが欲しがったことを女将の奈緒さんが覚えていてくださって、大瓶が出てきてびっくり、うれしかったー♪ アルコールは要らないけれど、飲み物が要らんわけではなく、もちろん飲み物代をしぶっているわけでもなく・・・と思っている人は今まで多くいたと思います。お飲み物は? と尋ねられて、「お茶をください」という時、本当にお茶を所望していたとしても申し訳ない気持ちと共に言わないといけなかったり、注文するノンアルコールのドリンク=すなわちウーロン茶というのもヘンなことと長らく思っていました。(「烏龍茶」自体が嫌いなのではありません、念のため。)今は普通に堂々と水をお願いできる世の中になってよかったなーと思います。
●でも食事が3皿目くらいまで進んだら、わたしも少しお酒を飲みます。1合以下だけど。この日はお造り以降、冷酒・立山のギンレイをいただきました。
●以上でお会計はひとり1万円以下ですから、とてもお値打ちです。ご主人の原田耕治さんと女将の奈緒さんが仲睦まじくて温かい雰囲気なのもいいです。いつもおまかせでいただきますが(だって何が出てくるか楽しみだから)、一品でのお願いもできます。
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「割烹はらだ」 電話 075-213-5890
京都市中京区河原町通竹屋町上ル西側
17:00~21:30入店・23:00閉店 月曜休み
カウンター11席、小上がり(掘りごたつ式)6席
予約が望ましい
2007年4月開店
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(2010-06-14)

2010年6月 14日, dans 京都 和食10前半 |

2010年6月13日 (日)

■ 「京料理 修伯」6月上旬のコース


1_3先日イヴェントのお知らせをしました「京料理 修伯」さんのお料理です。以下1週間前のお昼にうかがったのですが、出していただいたものは夜コース(15000円)の何皿かをパスして、少し軽くしたヴァージョンです。とはいっても非常な充実感で、ほんとほんと、伺うたびおいしくなっていますし、だからいつも満席だし、吉田修久さんイケてます☆☆☆
●ひと皿めは、野菜盛り合わせと野菜だしのスープ。
そら豆、白瓜、スナップえんどう、壬生菜、春キャベツ、水茄子、はす芋、ヤングコーン。上にふわふわと載っているのがヤングコーンのひげ。添えられたスープはこのまますっと飲むのですが、トマトなど野菜から取ったもの。(かつおだしと合わされています。)
2_4●裏側から。たくさん野菜が仕込まれいます。野菜のおいしさ鮮烈で、これは感動的なお皿でした。
3_2●下津井の蛸の柔らか煮、葉わさびの佃煮と。
4_3●お椀は、鱧と冬瓜。とろっと葛仕立てで湯気もうもうで登場しました。非常に美味でした。
5_2●いつもの華麗なお造りです。ひとつひとつ食べ進むのが楽しいです。上の左→右で、
○うに2種類、九州・唐津のうに、舞鶴のうに。塩水漬け。
○長崎の太刀魚。辛子おろしで。
○穴子寿司。
○和歌山の天然本まぐろ。醤油味。
○淡路の鯛の昆布〆、煎り酒で。
○きす、このこ入りのだし醤油で。
○長崎の剣先いか。オーストラリアのピンクソルト、すだちとわさびで。
○三重の小柱の青海苔和え、上から土佐酢ジュレ。
6●鮎の骨抜き焼きのお寿司、ヴィネガーでマリネしたすいかと。
7_2●牛タンと水菜の炊いたの、スープもたっぷり。
8●ご飯、えのきの赤だし、お漬物。
9●お漬物には鱧を炊いたものも添えられます。
10●「お好きなものをお好きなだけ」のデセール。
おしるこに抹茶ソルベ/焼酎アイスクリーム入りもなか/ラズベリーソースのミルフイユ/葛餅にみりんアイスクリーム/アメリカンチェリーとルバーブのグラタン/アールグレイのソルベ・・・などの中から選べます。
11●バナナムースの水無月。
12_2●やわやわのバナナのムースに小豆がよく合う・・・
13●カモミーユ茶のシロップ漬けにされたフルーツ(キウイ、いちご、日向夏)
14●「京料理 修伯」
京都のデータより、銀座の情報を掲載します。
ぜひ17日から3日間のみ開催の、フレンチとのコラボレーション・・・銀座の華やかなイヴェントに~♪
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Les Rendez-vous culinaires japonais
ランデヴー ~日本料理名店との饗宴~
第1回 京都「京料理 修伯」吉田修久さん 6月17日(木)~19日(土)
(第2回は8月「心斎橋 桝田」さん、第3回は10月「祇園さヽ木」さん。)
デジュネ 11:30~14:30LO 17000円
ディネ  18:00~21:30LO 28000円
いずれも税込み・サ別、飲み物代別
東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング10階
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(2010-06-13)

2010年6月 13日, dans 京都 和食10前半 |

2010年6月 8日 (火)

■ 蕎麦屋さんのうどん、割烹のそば


1本家 尾張屋さんの、3月にオープンしたばかりの錦小路店を、わたしは結構重宝して利用させていただいています。こちらは錦の野菜天せいろ 1470円。お蕎麦ではなく、ささめ=細うどん。やっぱり結局わたしはうどん愛が強くて、このところこれに収まっています。(温製なら、ここではおうどんよりお蕎麦の方が好みです。)野菜たっぷりで、天ぷら=油っけも摂取できて、そしておだしが本当においしいです。またたく間にいただいてしまうのだけど、「さっと食べ」ジャンルの中でも、とりわけ美味で品のいいお店だと思っています。
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2「啐啄 つか本」さんへはおよそ2か月に一度くらいのペースで伺っています。今回の〆は、久しぶりのお蕎麦、懐かしいお蕎麦でした。塚本さんの、この辛味大根のおろしがのった口当たりのいいお蕎麦をいただくの、先斗町のお店以来かもしれないと思います。「つか本」さんに関しては、基本的にお料理内容がわかる写真はすぐには載せないのですが、このお蕎麦は先斗町での開店当初からの定番なのでいいでしょう~
3● 海老の頭もいいでしょう~。つぶらな瞳がかわいい海老ちゃん。
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2010年6月上旬 「啐啄つか本」さん献立
●長芋羹に、羅臼の塩水うに、おだしのジュレ
●蟹の身のほぐしたのに、じゅんさい
●白味噌のお椀。中に、たたきおくらを、ふんわりとろりとまとめたもの。
●牡丹海老のお造り
●鱧の焼霜、夏みかんの果肉と。梅肉添え
●焼き穴子あんかけ寿司
●貝柱酒蒸し うすいえんどう豆のすり流し。上から木の芽
●鮎の塩焼きを2尾。たで酢と
●賀茂茄子の煮おろし
●甘い新玉ねぎ入りのスープで鱧しゃぶ、豆腐入り
●辛味大根のおろし蕎麦
●宮崎マンゴー
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どのお皿も完璧といっていいおいしさでした。なんとも大人な料理・・・シンプルで、優しくて、ゆったりと余裕がありました。次に伺うのが今からまたとても楽しみです。
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(2010-06-08)

2010年6月 8日, dans 京都 うどん京都 和食10前半 |

2010年6月 5日 (土)

■ 「じき 宮ざわ」 2010年晩春・夜のコース


1_3■ 1週間少し前(5月下旬)に、「じき 宮ざわ」さんでいただいた夜のコースです。その晩も満席、食事の間も予約の電話がいくつも鳴っていました。北海道から、1年も前から楽しみにおいでになったお客さまもいらしたりして、とても盛り上がった雰囲気に満ちていました。食前酒を供された後に、冷たくて爽やかな先付です。●伊勢の宝彩海老とじゅんさい。宝彩海老=ほうさい海老、甘い上質な海老にするっとなめらかなじゅんさい、目ざましい組み合わせでした。
2_3●舞鶴のとり貝、金時草、加賀太きゅうりのお椀。冬瓜のように肉厚の加賀太きゅうりはおいしさをたっぷり抱え持っていて、口当たりよいです。完璧なバランスのお椀です。
3_2●お造りが、伊勢のひらめ、それに葛でとろみをつけた土佐醤油、天草のうに、海苔、わさび。宮澤さんらしいお造りです。魚介自体のよさもありますが、センスのいいお皿。
4●小浜の本まぐろ(30kg)、ヅケというほどではなく、少し醤油たらしただけ。
5●このことうすいえんどう豆の飯蒸し。これがまたしみじみ旨し。
6●いつもの胡麻責め・焼き胡麻豆腐。ごまクレームとろりんに切り胡麻とたっぷり、定番です。
7●白アスパラガスの炭火焼、地はまぐりあん、上から茹で卵を細かくしたもの。白アスパラに貝の身と貝のおだしのあんがよく調和していて美味でした。
89●〆鯖の炙り。シンプルなおいしさです。日本酒とよく合います。●これは尾形乾山作だそうで、「乾山写し?」などと言って悪かったです。<(_ _)> ちょっとハイカラな文様ですよね。結構ハデなものが愛された江戸時代でした。
10●鱒、わらび、蕗の焚き合わせ。鱒のおいしさと春の野菜が、これも絶妙なバランスでした。ものすごくいいコースでした。
1112●お漬物と赤だし(あさり)が供されたら、最後にまた盛り上がるご飯です。
1314●まだわずか芯があるくらいでまずひと口いただいて炊きたて直後の香味を楽しみ、●よく蒸らされたものを味わいます。ご飯がなんてなんておいしいのでしょう。
15●びわとさくらんぼ。
1617●もなかは5月でしたので鯉のぼりの形、そして●お抹茶で〆でした。以上お料理で12600円。わたしは御礼接待の目的もあった夕食なのですが、自分が先にものすごく楽しんだと思います。(ごめんありがとう<(_ _)>)お料理は、ますます安定して、よりよくなった感じがしました。あまりによかったので、貸切お願いしました。7月、10名でいただきます。
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(2010-06-05)

2010年6月 5日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月30日 (日)

■ 地味うま&ハデうまだった「祇園にしむら」


1「祇園にしむら」さんの5月です。キラキラゴージャス☆☆☆永末摩美さん永末書店と共に、先週のある日、お座敷でいただいたコースです。優しく静かにおいしい回が続いていたと思うのですが、今月は最後に強烈においしいものが用意されていて驚かせてくださいました。まずはいつもの●胡麻豆腐 で始まります。切子ですごく涼しげ。
2●お椀は鯛にゅうめん。錦糸卵、三つ葉、柚子。じんわりしみじみおいしいです。おだしの余韻が美しい。
3●お造りは、明石の鯛、羅臼のうに、沖縄の天然のまぐろ。すべての具合が最高だと思います。口に当たる大きさとか厚さとか温度とか。それ以前に熟成の加減とか。完璧なお造りを食べさせていただいていると思います。今月はシックなお皿です。
4●八寸はグラスから時計回りに、○じゅんさい、○しろ菜、水菜、防風、棒茗荷のおひたし ○蛸に三杯酢の煮凝り ○丸十 ○ずいきに辛子酢味噌 ○うすいえんどう豆の翡翠煮。全体にさわやか~な色、口当たりのものが多いです。ずいきが出てきて、ああ夏だ~と思います。しゃりっとしてすごく好き。ひと口のおひたしとかえんどう豆とか、何でもなさそうな品の、この目ざましいおいしさはどういうことでしょう~\(゜o゜)/
5●からすみを1枚。これがまた格別おいしかったのだけど、これは摩美さんがものすごく反応されました。やっぱりお酒飲みだからね~笑笑。西村さんに伺ってみたら、やっぱり最高級のものだそうです。
6●安曇川の稚鮎。そら豆、レモン。蓼塩と。
7●これがとても新しい食感でした。焼いてから素揚げにされているそうで、焼いただけのワイルドさから、一段上品になり、それでいて旨みが増した感じ。すごい・・・
8●ぐじのかしらの酒蒸し。焼き色がついて香ばしい鯛の蒸しもの。なんてなんて美味なのでしょうか。
9●焚き合わせです。煮物というよりは、とろとろのスープ状。これがのたうちうまかったのです。(T_T)(T_T) たいら貝、車海老、グリーンアスパラガス、冬瓜、搾り生姜、とろみは葛。たいら貝からスープ出て白濁。かつおと昆布のだしがベースだそうです。とろりんとしていながら軽やかなのは、わずかに酸味を効かせているからとかで・・・意表を突かれるおいしさでした。
10●これがまた犯罪的に美味な、あわびの肝のピュレです。これはもうれつに後を引きます。わたしも大好き。でもお酒飲みにはもっとたまらんはずです。やっぱり摩美さんの反応が顕著でした。笑笑
11●ご飯とお漬物とお椀がきまして・・・
12●お椀の意匠がすてきです。韓国文様とのことです。華やかで見飽きぬ美しさ。さてこの中身は・・・
13●先ほどいただいたぐじのかしらの酒蒸しの、骨を入れたおだし・・・これが今回、最も強烈においしかったです。馥郁たる香り・・・けれど、じわじわとかではなくて、いきなり旨みに直撃されておいしかった。転げそうなほどおいしかった。桃源郷と思ってクラクラしたくらいおいしかった。(T_T)(T_T)(T_T)
14●デセールは、赤ワインジュレをからめたいちご、上からヨーグルトと合わせた生クリーム、マンゴーソース。
いやもう、どの品も完璧のぺき子ちゃん状態で、美しく、おいしかったのです。このお料理をいただけたことに感謝。楽しかった摩美さんとの時間にも感謝。いつも写真を撮らせていただくこともみんなに感謝。 次は「朝日カルチャーセンター」講座でこちらに伺います。ちょっと今までと違う趣向でやります。受講生の皆さまどうぞものすごくお楽しみに。
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(2010-05-30掲載)

2010年5月 30日, dans 京都 和食10前半京都 祇園にしむら |

2010年5月29日 (土)

■ NHK文化センター講座@「木乃婦」


1a■  NHK文化センター 京都教室 の講座「京都 美味案内」、第3金曜講座は先週行われまして、今月は「京料理 木乃婦」さんでした。広いお部屋がありますから、キャンセル待ちでいてくださる方々も参加いただいて、いつもより人数多めで開催です。和室ですがテーブルのセッティングにしていただき脚が楽です。(正座はいやだという要望多数、さらにわたし自身が椅子か掘りごたつ式でないと全くダメなので、ご安心ください。)さて8000円で組んでいただいた、季節そのもののお料理とは? ●先付 あわび、アスパラガス、焼き椎茸、白ずいき 胡麻クリーム、アーモンド。自然光が入るお部屋で写真も撮りやすいです。以下、どのお皿も非常に美味でした。
2a●造里 鯛、まぐろ、いか
3a●御椀 あぶらめ葛たたき、よもぎ胡麻豆腐、青柚子
4a●中皿 生うに、帆立、針生姜、花穂紫蘇
5a●うにがどかんと出てきて「きゃー」と喜びの声が上がったところでまた登場してくれたご主人の髙橋拓児さん。しばしば出てきてくださいます。いつも弁舌さわやか、話がおもしろくてよろし♪ 今回は前日になってもじぇんじぇん献立くれなくて、(*_*)当日朝に「半分以上献立変わりましたし~」だと。変わったも何も元の献立知らんから、わたしは何とも言えないのだけど(笑)、「今日はうにが安かったですからね、これ400枚買いました」だと。スケールが違います。\(゜o゜)/
6a●こんな感じで丸テーブルを数人で囲みました。ほぼ女性ばかりなのですぐにみんな打ち解けておしゃべりします。お部屋がわんわん響きそうなくらい。合間合間にわたしも各テーブルを回りましたが、回らんでもいいくらい(笑笑)。そしてお料理後半にいきます。
7a●鍋物 穴子と新小芋の柳川仕立て。ごぼうがたっぷり。
8a●御飯 時鮭幽庵焼 うすいえんどう豆ご飯 ●留椀、香の物 赤だし。
9a●豆ご飯・・・もうこれだけでも幸せなわけです。なのに時鮭までついてゴージャス。このご飯をおかずに白ご飯食べられるなあなんて思う。(チャーハンおかずにライス食べる式に。わたしじゃないですよ~笑!)
10a●水物 6種類:いちごのアイスクリーム、琵琶のジュレ寄せ、抹茶アイスクリーム、水ようかん、カフェのムース、みたらし団子。すごいでしょ♪ わたしはだいたい、レストランやトラットリアの「デセール(ドルチェ)盛り合わせ」って好きじゃなくて、あまりにコントラストの強い味の組み合わせにしばしば怒ってるんだけど(例外もあります)、これだけ質のいいものを盛り込んでくれたら・・・ダマっていただきます。<(_ _)>
12a●拓児さんは食後また出てきて質問に答えてくださいます。お部屋の調度品となっている、見事な蒔絵の重箱についての質問に答えているところ。さらに修業時代のエピソードなどを披露してくださいました。「東京吉兆」に修業に出た拓児さんは、湯木貞一さんの最晩年の秘書をつとめるという稀有な経験をしてきている人なのです。豊かな体験と、持って生まれた頭の良さとセンスが、「木乃婦」を、大規模なお店の中でも他とは違うお店にしたのだと思います。
13a14a●ゆったりいいお昼をいただけました。拓児さんと、丁寧なもてなしをしてくださったスタッフの皆さまに感謝いたします。受講生の皆さまもありがとうございました。また来月!
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「京料理 木乃婦」  電話 075-352-0001
京都市下京区新町通仏光寺下ル西側 岩戸山町416
お昼でも夜でも、友人とふたりでも100人宴会でも折り詰め200個でも、
あらゆる要望に応じてくださいます。まずは相談を。
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(2010-05-29掲載)

2010年5月 29日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年5月27日 (木)

■ 夜遅営業になった「御幸町つばき」で春のアラカルト


1■ 先週の写真がまだ残っていて、どどどといきます。まずは「御幸町つばき」。カジュアルで訪れやすい雰囲気ながら、お料理がきちんとおいしいので大好きなお店です。アラカルトで注文できるのが何よりありがたく、さらに5月半ばから23時LOになりましたから、これからものすごく重宝します。(お昼の営業は週末と祝日のみになりました。)先週の後半のある日伺って、料理屋さんで和食をいただくというよりは、まるで家で食べるみたいに気楽な夕食をいただきました。
●はまぐりの潮汁 
●地鶏と新玉ねぎのクリームコロッケ(写真)
●和牛いちぼ焼き
●かき揚げ(海老、貝柱、かぼちゃ、なす、れんこんなど)
●豆ご飯
(写真)、赤だし(中に豆腐と青さ海苔。)
2●シンプルにうしお汁をお願いして、ねぎたっぷりで出していただき、それからクリームコロッケ。その後、肉よ肉! ということで和牛を焼いていただき、さらに揚げものが欲しくてかき揚げを~。夜遅に太る食べ方なんだけど、油ものと肉っ気は、どうしても要るのです。せっかくお料理屋さんでいただくのですから。
3●お品書きにはないけれどお願いした豆ご飯です。わたしはこの時季、豆ご飯をどれほど食べてもまた食べたい。ぱっぱと作ってくださって、豆の香りと甘みがご飯全体にしみ込んだ、本当においしいものでした。以上、飲み物は最初にビール1杯だけ飲んで、ひとり5000円くらい。気軽だけど美味、気持ちもなごみました。また時々伺います。<(_ _)>
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「御幸町つばき」 ごこまちつばき 電話 075-211-3938
京都市中京区御幸町三条上ル東側 丸屋町318-3
(昼は土日祝のみ)12:00~13:00LO、17:00~23:00LO 
不定休(ほとんど火曜・HPの休業日カレンダーを参照)
カウンター10席、2階テーブル18席
1階カウンター禁煙
昼夜ともに予約が望ましい
昼はコースのみ、2630円、3890円。夜はアラカルト主体。
コースは前日までの予約で7350円~。
2005年10月開店

http://www.kyoto-tsubaki.jp
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(2010-05-27掲載)

2010年5月 27日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月24日 (月)

■ 「祇園 大渡」でまた大当たり


1■ 「祇園 大渡」さん、4月に伺った時にあまりにもよかったので、食べ好きの友人たちと共に、先週のある夜、再訪です。おひとりですべてやっていらっしゃるから詰め詰めにはしないということで、5名だともう貸切になります。おまかせ1コースのみですが、この晩もシンプルにして美味、丁寧なお料理をいただきました。●蒸しあわび、白アスパラガスの炭火焼き、トマト。一寸豆。下に敷かれたソースは、汲み上げ湯葉を豆乳でのばしたもの。
2_2●こんな感じで、5名分を用意してくださっています。お仕事をされる姿は、つい1週間ほど前、「食堂おがわ」さんで9名貸切の時に一緒に食べた人とは別人のようで・・・「先週は双子の弟がすみませんでした」だと(爆笑!)あの飲みっぷりも結構あやしい方向の話も、「双子の弟」のせいにしちゃうとは、いい手考えたね~☆☆☆
3●独楽形の塗りのお椀に、さらっとしたお吸い物。じゅんさい、ばちこ、すだち、さいの目にした山芋。
4●鮎の塩焼き、のびる酢も添えられました。バリバリに焼いてあります。食感も苦味もサイコー♪
5●朴葉が香り立つおしのぎ。青葉でもいい香りです。
6●中はからすみののった寿司飯です。熱々で、ほんのりした酢加減のご飯にからすみの塩気がいい感じです。
7●お造りは甘鯛の昆布〆。吉野酢(葛でとろっとさせた酢)と。すだちの香りも鮮やか、けれどマイルド。
8●百合の花形の器に、初かつお。新玉ねぎのすりおろし。鮮烈なうまさで目が覚めるよう。
9●5月なので揚げた鯉のお椀。粟麩、花柚子、木の芽。しみじみ地味うま。
10●焼き物にかかっているまっぴょん=店主の大渡真人さん。腕がいいだけでなく、ノリもいいのです。カウンターは店主のキャラクターが大事ね。
11●ちょっと窓を開けに立って、横からカウンターを覗いた図。いつもの食べ好きメンバーで、まっぴょんの仕事を固唾を呑んで見守ってます(笑)
12●天然うなぎの炭火焼。上にたっぷり白髪ねぎ。
13●ねぎをちょっと寄せてうなぎ見せます。わたしはうなぎってあんまり要らない(食べられるけれど自分からは食べない)ものです。でもこれは焼き具合よく、おいしいものだということがよくわかります。全部いただきました。
14●春野菜のあんかけ(みょうが、うど、新ごぼう、上にこごみ)・・・中には甘鯛。強い焼きものの後に、優しいお皿がきていいバランスです。甘鯛がまた野菜の味と調和して、これも地味ながらうまうま(T_T)
15●ご飯が炊けています。湯気が立ちのぼる様子を眺めつつ、どんなにおいしいだろうって想像しただけで幸せ倍増です。
16●近江牛の焼いたのに、温泉卵。付け合せの野菜(大根、クレソン)もたっぷり。
17●牛肉を、待望の白ご飯と共にいただきます。つやつやの白ご飯、問答無用でおいし~。
18●おこげも所望しました。バリバリしていて香ばしくて噛めば甘みがあって、あ~おいしい(T_T)
19●食後のお菓子にわらび餅が登場、これもまた非常によろし。練り練りのふるふる加減がよく、きな粉も香ばしいです。
20_2●お抹茶で〆。いやいや、なんとも大人の味、実においしく趣味のいいコースでした。席がなくなる前に、次の予約をお願いしてきました。先に楽しみが用意されているのは素敵です。次回伺う時は、盛夏のお料理になっていると思います。
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「祇園 大渡」 電話 075-551-5252
京都市東山区祇園町南側570-265
お昼は予約があれば(そしてお店に余裕があれば)営業。
夜は18:00~21:30入店 不定休
カウンター8席 (予約受付は2組まで) ★靴を脱ぎます。
2009年8月16日開店
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(2010-05-24掲載)

2010年5月 24日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月20日 (木)

■ 新しい割烹、「祇園つじや」のご紹介


001_3■ 久しぶりに若くて明るい割烹の新店のご紹介ができてうれしいです。新橋通の、花見小路東入ル・・・というか、東大路から西入ルの方が早いですが、白いのれんをかけた「祇園つじや」さんが2月27日に開店しました。ご案内をいただいたのはひと月以上前だったのですが、ほんと~にヒマなしで伺えず、遅くなって悪かったです。<(_ _)> 先日やっと訪問かない、楽しみだったお料理をいただきました。
002●店内はこんなです。「お座敷カウンター」9席。靴を脱がねばなりませんが、掘りごたつ式。もとは和風ラウンジだったということです。お昼も夜もコース1本です。
1●昼のコース4200円、夜のコース8400円。以下、5月の夜のコースをいただきました。先付から盛りだくさんで、たっぷりたっぷりなのです。うすいえんどう豆と生湯葉のすり流し(かつおだし)が下に敷かれて、その上に新じゃがいもを大根と炊いたのが、小ぶりながら丸ひとつ分(円形に見えているの)。正面にすずきの、たれ漬にして焼いたもの、その後ろに、きんぴらごぼう。トマト、揚げた海老。あしらいに、ラディッシュ、木の芽、おかひじき。ひと皿めから、すごい意気込みを感じさせます。
2●牛肉たたき、梅肉と新玉ねぎのドレッシング。群馬の上州牛の、ミスジに近い部位とのことです。2皿めから牛肉がどーんと出てきて大喜びになりました。ドレッシングは新玉ねぎの甘さとすりおろしたざくっとした食感がすてきで、酸味鮮やか。肉がさわやかにするっといただけました。一応酢の物ってことになるのかな(笑)。
3●お造りは鯛、焼き目をつけたもんごいか、まぐろの赤身。もんごいかのねっとり具合がものすごく美味と思いました。わたしは食感として、あわびや蛸のムニムニは好きじゃないのに、いかのねっとりは大好きで、好みとは勝手なもんです。この八つ橋形のお皿は陶磁器作家の石田磁圭さんに5月用に注文して作ってもらったそうで、独立を目指して以前から器も少しずつ集めていたということでした。
4●煮物椀もたっぷりたっぷりです。葛打ちしたあぶらめ、自家製ひろうす2個、上に青梗菜、大根、にんじん、木の芽。自家製ひろうすの中が、にんじん、筍、椎茸と、また具材ぎっしりでにこにこしちゃいました。おだしもおいし。和食食べているぞーという喜びに包まれました。
5●お椀の蓋がきれいだったのです。修業したお店、「大神」さんのご主人から贈られたものだそうで、とても大切に使われていることがわかりました。
6●焼き物はうなぎの西京焼きです。一度白焼きにしてから2日間味噌漬けにして、かりっと焼いたのだと。酢取り茗荷、万願寺とうがらしと。
7●八寸です。5月の意匠で、菖蒲が添えられています。ちまきが穴子寿司。/木の葉形の器に、がさ海老(白海老の大きいようなの)のひと口のお寿司、鯉せんべい。/お湯のみ形の器に、稚鮎の南蛮漬、新玉ねぎスライス、パプリカ。上にセルフイユ。/丸いつぼつぼに、筍、いんげん、よもぎ麩、にんじんの玉味噌和え。上に菜の花、紅たで。
8●鱧の酒蒸し。8400円でこれだけ出てくるのってすごくないかしらん? がんばるがんばる辻さん。コースが進むほどにすごいぞすごいぞと思います。ちり酢が一応つきますが、つけるの全く忘れてました。ほのかに味がついていてちょうどよくて。豆腐、椎茸、春菊、木の芽。
9●お酒リストを見せてもらったら、「フランスの梅酒」というのがあって、興味を引かれました。一口試飲・・・プルシアという商品名で、本当にフランス産のプリュンヌ酒みたい・・・ボトルがきれいで、祇園で人気のお酒だそうです。知らなかった。\(゜o゜)/ 他は、ビール400円、日本酒1合700円~。
10_211●ご飯の準備がされて、お漬物とお味噌汁が供されます。京都イメージを大切に、白味噌にしていると。季節的にそろそろやめるってことでしたが。お漬物も、しば漬以外全部自家製と。何でもやる辻さんです。
12●雲井窯ですね~。炊きたてのご飯がプレゼンされました。選択肢が3つあり、筍ご飯をお願いしたのです。筍が大量に入っていて、客が大喜びするように作っていることがわかります。
13●おこげを入れてよそってくださいました。うまうまうま(T_T)
14●「これはお昼にお出ししているものですが」と、撮影用に出してくださったもので、鯛ご飯のおにぎり、焼き目をつけたものを、煮え立つぐらぐらのおだし(かつおだし)で出してくださるのです。これもまたやみつきのおいしさで、はふはふと熱々をいただきました。いやん、お昼4200円でこれが食べられちゃうなんて。
15●デセールも手作りで徹底しています。抹茶アイスクリームは食後のお抹茶代わり、ということで、これを後にいただくべきだったのだけど、溶けちゃいけないから先に。濃い濃い濃いです。たくさん上質な抹茶を使われたことが如実にわかります。そして甘夏とはちみつジュレはさわやか~で食後にするりと流れ込んでいい感じでした。いや~、若さみなぎる明るいコースでした。ものすごくお腹いっぱいになりました。まとめるとこういう感じです。①ボリュームたっぷり ②肉や魚に添えられる野菜もたっぷり ③値段に対する質が十分によくて、お値打ち感がある。わたしに料理を出しながら、辻さんは、「特に撮影用だからというのではなくて、いつもこれくらいの量だし、すべてがいつもこんな感じです」と強調していました(笑)。
16●ご主人の辻 宏樹さんと女将の実穂さん。もうほんと若さ充溢という感じで、わたしは食べながら、がんばれがんばれモードになりました。辻さんは岐阜出身、生家が料理屋さん。岐阜で4年ほど修業の後、京都に出てきて「大神」さんで5年余り修業、その後「ぎおん楽楽」に3年弱いらして、この「楽楽」時代に女将の実穂さんと出会われたのだそうです。実穂さんがまた感じがよくて、かわいらしいのです。唯一、「これがばちっと、(飲み屋さん風ではなく)白木カウンターの割烹然としたお店だったらどんなにいいでしょう~」とわたしなんかは思っちゃうのだけど、でもこの若き店主の意気込み、はじけるような明るさ、お客さまにたっぷり食べていただこうという良心的なお皿の連なり・・・この時世に新店を開いたのは本当に勇気の要ることだったと思うし、これはみんなで盛り上げてゆきましょう!調理をすべておひとりでされているので、必ず前日までに要予約です。月替わりの1コースのみですが、食材に関してアレルギーなどあれば聞いてくださいます。予約の電話は、営業時間を少しはずしてかけるようにしたら優しいと思います。
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「祇園つじや」 電話 075-551-5557
京都市東山区新橋通り花見小路東入ル北側
12:00~13:00LO・15:00閉店、18:00~20:30LO・23:00閉店
水曜休み
座敷カウンター9席(堀ごたつ式) ★靴を脱ぎます
2010年2月27日開店
昼4200円(税込)夜8400円(税込)1コースのみ、月替わりhttp://www4.ocn.ne.jp/~tsuzi/index.html
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(2010-05-20掲載)

2010年5月 20日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月17日 (月)

■ 「食堂おがわ」で貸切りの夜


1a■ あ~、まゆまゆに先を越されてしまったぞ~(その記事)。まゆまゆ=小宮真由ちゃんが幹事をしてくれる、思い立ったら即企画・不定期開催・メンバーいろいろ・参加全く自由・・・つまりかなりえ~加減なエリー会を、「食堂おがわ」さんで1週間前にさせていただきました。9名で貸切、この狭さが何とも親密感を盛り上げ、そしてお料理は問答無用のおいしさ(大げさじゃなく)で、あまりに濃密に楽しい夜でした。ひと皿めは、赤貝、菜種に酢味噌。
2a●その前に、シャンパーニュで乾杯をします。この日は6千円おまかせでお願いしたのですが、初めのシャンパーニュは込みです♪ グラスに注ぎ分けてくださっているご主人のしんちゃん=小川真太郎さん、ありがと☆☆☆ 正面にいらっしゃるのはポーラパパ&ママです。
3a●ポーラパパ、今日もお洋服は「SOU・SOU」ですね~。ポーラママの隣にまゆまゆ、その横はすぎ~ちゃん改め京都吉兆専務取締役にして「京都吉兆 グランヴィア店」の杉井啓吾さん、その手前に隠れているけれどNHKの講座においでくださっている千佳子さん、その手前に、髪が見えているあつ子さん=ラッピングアソシエート小西あつ子さん、その横に、見えないけれど「祇園 大渡」のまっぴょん=大渡真人さん。
4a●お造りが、ほたるいかのヅケ、よこわのあぶり、さばの〆たの。もうここらへんからお酒を飲み始めました。滋賀県の「萩の露」という日本酒でスタートです。
5a●やっとちょっと見えました~、真ちゃんの向こうに、いつものMちゃんがいます。
6a●物集女(もずめ)の筍と三陸のとろとろのわかめ。黄金の組み合わせ。うっとりして、ダマるおいしさ。わたしはうわごとのように「うまうま、うまうま」と言って、すでにアホみたいになってます。とびきり楽しいあつ子さんはすでに全開状態で、ネットの中の人生=人気モデルとして生きる華麗で奔放な世界について熱く語っているし・・・おもしろすぎ!
7a●豆腐の味噌漬け。いやん、この頃は本当にお酒を飲まなくなっているわたしも、すうすう飲んでしまいます。となりのまっぴょんがまたいい調子で飲むのよ。お店から転送される予約電話をこなしつつで、予約が入るたびに「すばらし~!」とみんなで拍手します。
8a●みんなだいぶご機嫌な様子です。あつ子さんもターボかかっています。かなりあやしい話、下品方向に転がったすれすれの話も何人かから出てきて、転げるほど笑います。
9a●うろこパリパリのぐじの塩焼き。外側パリパリで食感心地よく、中はしっとりじんわり旨みたっぷりで、いやもう、圧倒的においしいのです。
10a_2●手触りも涼しい器で登場したじゅんさい(秋田)で少しクールダウン・・・のはずです。けれどますます炸裂的になっていたと思います。
11a●かき揚げ、新生姜入り! これがまた激うま、わたしの中のかき揚げの歴史を塗り替えたかも。バリバリに揚がっていて、中のさつま芋やかぼちゃは香りよく、口の中でのほぐれ具合も絶妙で、何より新生姜がふわ~と香り立って、もう普通ではありません。非常事態っていうくらいおいしい!!
12a●鮎のから揚げ。パリッと揚がって、食感絶妙。塩気もジャストジャスト。もうこんな季節なのだ♪
●鱧寿司をひと切れ。すみません写真なしです。もちろん撮りましたが、これがもうど~しよ~もない写真で(*_*) そもそも、このスペースとわかりつつ無理やりライティング機材を持ち込んじゃって、引きもないから全部ちょっと光り過ぎてるのだけど、お寿司はもうハレーションを起こしていて、らめら~。(-_-;)
_| ̄|○ すみません ○| ̄|_
14a●お漬物が山芋、茄子、新キャベツ。これも自家製で、ものすごくフレッシュ感があっておいし。
15a●豆ご飯。豆がはじめから炊きこまれたタイプで、わたしはこれがいちばんおいしいと思います。
16a●「忘れてました」といって、ご飯と同時に出てきただし巻き。うれし♪ これがなければ~! おだしたっぷり、やわやわの食感。大根おろしと一緒にいただいて、をを、うまうま~☆☆☆
17a●デセールに、番茶のアイスクリーム。これがまた風味豊かで甘さもほどよい、最後にぐぐぐと来る決め手の一品でした。真ちゃんやるなあ\(゜o゜)/
というわけで、20時半スタートの貸切、3時間ほどたっぷり食べしゃべり楽しませていただきました。マダムのりょうこさんもありがとう、お世話になりました。そしてひととき、もうれつなテンションで共に食事を堪能した皆さんに、心から感謝です。<(_ _)> 「食堂おがわ」さん、ものすごくおすすめです!
あつ子さんアップありがとう。************************************************************
「食堂おがわ」 電話 075-351-6833
京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町232
(木屋町通から行くなら、四条から下がり、
高瀬川にかかる1本目の橋を西側へ渡ったらすぐ)
17:30~翌12:30閉店 水曜休み
カウンター9席 全席禁煙◎
2009年7月開店
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(2010-05-17掲載)

2010年5月 17日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月16日 (日)

■ 洛中の割烹、「はな邑」の充実のコース


1(この記事はタイアップ企画です。) 堺町通、四条通と錦小路の間の東側にある割烹「はな邑」(はなむら)さんのご紹介をいたします。こちらは2007年11月にオープンなさって、2年と半年になるお店です。ご主人の飯塚保さんは群馬のご出身で、祇園の「杢兵衛」に6年、「露庵菊乃井」に28年という立派なキャリアをお持ちの方です。
2●お店は落ち着いた佇まい、とても上質な造りです。テーブル席もお座敷もありますが、カウンターがおすすめです。とりわけ昼は、はめ殺しの大きなガラス窓ごしに、竹や季節の花が植えられたお庭を望めてすてきです。椅子もゆったりと座りやすいものです。先週の半ば、端午の節句、皐月らしいしつらいの中、夜の1万円(税サ別)のコースをいただきました。
3●よもぎ豆腐、うに、茗荷、わさび。食いだしと。
40●皐月の八寸:鯛の子/あぶらめの新子 南蛮漬/一寸豆/百合根にいくら/ガラスの器に新もずく、鯛の白子/ちまきは鯛の寿司、鯛に薄板昆布/蛸の煮汁で炊いた大根(紅葉形)/ふくさ焼き=きくらげ、百合根、鯛の身などの卵寄せ。
5●お造りが、鯛、車海老。青みは、わさび菜。「わさび菜はわさびとは別種のもの」と教えていただきます。まながつおがかつおと関係ないのと同じですね。
6●かつおのたたき風、玉ねぎ、大葉の千切り、生姜、茗荷、花穂紫蘇。ねぎぽん酢と。
7●玉ねぎをちょっと動かしてかつお見せます。
8●お造りでいただいた車海老の頭の塩焼き。
9●お椀が供されて、
10●白味噌仕立ての煮物椀。5月=鯉のぼりで、鯉のおかき揚げ。鯉の下にしんじょうが隠れていて、中に海老と筍。
11●焼物はあわびの磯焼き。とろとろのわかめ、帆立貝柱。隠し味にバター。
12●あわびを食べない場合の差し替えのお皿で、すずきの香草焼きともんごいかの幽庵焼き。
13●冷製のお皿で、鴨ロース、アボカド味噌漬け、白アスパラガス味噌漬け、ロケットトマト、後ろに静紫のお浸し、大葉。
14●焚き合わせで、大原野の筍、里芋、穴子干瓢巻き、うすいえんどう豆。濃いめの醤油味のあん。
15●鯛ご飯。まるごと一尾の鯛が、この後ほぐされ混ぜられて供されました。(筍ご飯、穴子ご飯など、他に2種類選択肢がありました。)
16●白味噌を少しブレンドしたというお味噌汁と、お漬物と共に。
17●デセールに、杏仁豆腐、マンゴープリン、上にいちご。
■ 5月というのに寒い日もある日々で、白味噌のお椀があったのもうれしく、けれどその中は鯉のぼりにちなんで鯉だったりと、季節を感じさせてすてきでした。どの品も非常に丁寧に作られ、確かな技術を感じさせて美味でした。八寸の美しさ、造りの確かなおいしさ、かつお+玉ねぎのパンチある味、焼き物の香ばしさなど、それぞれが強い印象を残したのです。そして〆ご飯の盛り上がり! 
●わたし自身は、オープン当初伺って夜のコースをいただき、「さすがにいいお料理♪」と思ったのですが、当時メディアはお断りということで、なんとなくそれっきりになっていたのです。今回お料理をいただいてみて、美麗にしてとても美味、食べ慣れた人のためのお店だということを再認識いたしました。
●ご主人の飯塚さんは職人肌というか、食べ進むうちに、何でも話してくださる方ということはすぐわかるのですが、一見「フレンドリー」とか「親しみやすい」風には見えないかもしれません。着実なご経歴とご交友関係があればこその今のこのお店のですが、初めてだと、お店のよさやご主人のトーンがわかりづらい、なんてこともあるかもしれません。けれど今はお気持ちを変えられて、メディアの取材も受けられるようになったのです。わたしも今回写真を撮りながら食事をさせていただき、勉強をさせていただきました。器のほとんどは澤村陶哉さんのものであるとか、店名を書いてくださったのが木田安彦さんであるとか、どちらも親しいお友達であられるとか、そんなお話を伺いました。若手の料理人の方々が、しっかりして感じがよく、これもカウンターでは大事なことだと思いました。
1819_2●「はな邑」さんは堺町通に面しています。こんな表札が出ていて、ここから奥へ進んでいきます。のれんが見えているところではなく(これはちなみに「じき 宮ざわ」さん)、もっと奥までずんずん進むと、冒頭写真のお玄関に到着します。
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「はな邑」 電話 075-254-7845
京都市中京区四条通堺町上ル東側 八百屋町553-2
12:00~13:30、17:00~21:00 月曜休み
カウンター8席、テーブル3卓(各4名)、2階に座敷2室(8畳と6畳)合わせて16名くらい可能
予約が望ましい
2007年11月23日開店
昼のおまかせ料理 4200円、6300円、8400円(税込)
夜のおまかせ料理 10000円、12000円、15000円(税サ別)
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(この記事はタイアップ企画です。)
(2010-05-16掲載)

2010年5月 16日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月14日 (金)

■ お客さまで「木乃婦」お昼の軽いコース


1■ 本日は東京から仕事のお客さまがあり、「木乃婦」さんへぜひとも~、とおっしゃいます。「よい選択だわ♪」とうれしく出かけて行きました。脚を伸ばせるお部屋でとお願いして、2階のお庭の望める丸テーブルの「離れの間」へ入れていただき、2時間弱の食事でした。仕事に関するお話を伺いながらの食事でしたが、それでも何ともおいしく充実した時間でした。
以下お昼のいちばん軽いコースで、
●まず八寸が供されて、鯛のお寿司、鶏肉の松風、鮎、車えび、一寸豆、蛸。つぼつぼの中にあわびとずいき、胡麻だれ。
●お造りが、車海老、鯛、もんごいか。醤油に、みぞれポン酢も。
●煮物椀(写真上)がたっぷりで、すずき、本しめじ、うるい。
●冷たいお皿で、とり貝、ほたて、うに、アスパラガス、黄身酢。上から八方酢のジュレ。
●スペシャリテで、ふかひれと胡麻豆腐のお鍋。
●豆ご飯、お漬物。
2●デセールが上段左→右に、抹茶アイスクリーム、苺やメロンなどフルーツのジュレ寄せ、ココナッツアイスクリーム、わらび餅、ショコラのババロア、柏餅。盛りだくさんで味もよしでした。
いちばん軽いコースといってもこれだけの充実。ご主人の拓児さんも変わらず意気軒昂のイケイケ状態でお話楽し。おいしくて寛げて、満足のお昼でした。来週講座でまたお伺いしますので、その時のコースの全容をアップします。
本日もう1記事続きます。
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(2010-05-14掲載)

2010年5月 14日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月 8日 (土)

■ NHK文化センター講座@「京都和久傳」


1NHK文化センター 京都教室 の講座「京都 美味案内」第一木曜講座、今月はジェイアール京都伊勢丹の11階にある「京都和久傳」にお願いしました。金曜講座の方の中に「何で講座を駅ビルの中でやるんですか?」とおっしゃった方がいらして、ああ"~(*_*)と思っていたのですが、いいのです。そう思われるのも十分わかるのですが、一度食べていただけば、わかっていただけるはずだから。もてなしが温かくて居心地がよくて、お料理は才気にあふれているのです。「和久傳」さんは何店舗かありますが、「和久傳」の上質さの安心感と共に、それぞれのお店で明らかに違う個性を楽しめることがすてきだとわたしは思っています。各店の料理長の方は多くを委ねられて、食材の仕入れも各店舗で自由になさっています。厳しい修業を積まれた方々が切磋琢磨され、独自性を発揮しているのです。2008年1月~「京都和久傳」の料理長をつとめるのは馬場一彰さんです。
●定番スタイル、青竹で食前酒が供されます。先附が、初かつおのお造りです。あえてたたきにはせず、かつおの風味をピュアにきれいに食べさせようということがわかります。きゅっとおいしさが詰まって、頭のよさそうなかつおだ~と思いました(笑)。大葉の後に控えているスライス玉ねぎの、しゃりしゃりとした食感と甘さも際立っていました。
2●お椀は甘鯛、湯葉団子。上にたっぷり白髪ねぎ、生姜。甘鯛の身は大ぶり、おだしは鯛の風味を強く感じさせます。湯葉団子は香ばしく揚げてあって、お椀にボリュームを与えています。これ一杯でもかなりな充実感がありました。
3●焼物に、ダイナミックな筍炭火焼きです。シンプルで、ヴィジュアル的にも迫力があります。醤油味の筍に花山椒がのって、いい香りを添えます。
4●牛肉ローストにぎり。塩味、醤油味が続いた後に、少し甘くてこってり濃い目の味付けをされた牛肉が、ぐぐっと旨く、にぎりで酢飯と共にいただけていいバランスです。
5●こってりの次は爽やかに、冷物です。鯛白子に、車海老、白ずいき。酸味のジュレがかけられ、えんどう豆もたっぷりと。白子のもったりした食感に、ずいきのしゃりしゃり、爽やかなジュレ、そこに塩味が効いた、春のおいしさが詰まったえんどう豆の粒粒で、何とも口当たりよく、リズムのいいお皿でした。
6●そしてお料理の最後は焚き合わせです。これが結構、力強い組み合わせでした。賀茂茄子田楽ということで、揚げた賀茂茄子に田楽味噌、さらに煮穴子、その上に山うどのフリット。全体をつなぐという感じでべっこうあん。調理法の違うものを重ね合わせながら調和も取れていて若さを感じさせる料理、「行け~!」と思わせました。ボリューム感もありました。
7●ご飯ものは2種類からの選択で、いずれも定番の鯛黒寿司と鯛味噌茶漬け。これは鯛黒寿司です。
8●水の流れのように魚を見せるのはいかにも「和久傳」風です。ご飯部分にもしっかり味がついています。
9●水物に、マンゴーと文旦、ワインのジュレ。アヴァンデセールという感じで、これは食後のひと皿めなのです。
10●お菓子として、冷たい白ぜんざい、中に焼いた蓬麩入りです。なめらかで、白小豆の粒粒感はいいアクセントになっています。お菓子は以上・・・のはずでしたが、
11●会の初めにおいでくださった大女将の桑村綾さんからのプレゼントで、「笹ほたる」という季節のお菓子を出していただきました。抹茶羊羹にほうじ茶ジュレが仕込まれていて、光を透過して笹の中のほたるのように見えるという粋なものなのです。岩崎武夫さん=総料理長の発案によるものです。
2sa●これは昨年一度アップした写真ですが、ガラス皿だと、光る感じがよりわかると思います。
12●お抹茶で〆です。
13●以上8000円で充実のコースを組んでいただいたこと、感謝いたします。綾さん、馬場さん、ありがとうございました。そして感じのいいスタッフの方々、気配り細やかに、優しいサーヴィスをしてくださいました。受講生の方々、ご機嫌で、しっかり最後まで食べてくださって感謝。また来月お目にかかることを楽しみにしています。
●小西あつ子さんさっそくアップありがとう♪
●まゆまゆ=小宮真由ちゃんもアップありがとう♪
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「京都和久傳」 ジェイアール京都伊勢丹11階
電話 075-365-1000
11:00~14:30LO、17:00~21:00LO 不定休
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(2010-05-08掲載)

2010年5月 8日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年5月 6日 (木)

■ 「HANA吉兆」 4月末のお昼のコース


1■ 4月末、連休前に東京から来たゆきぴ=大森由紀子と共に訪れた「HANA吉兆」です。一緒に食べたのがお菓子と食べ歩き大好きないつものMちゃん。そしてこれはアテンド付だったゴージャスデジュネで、京都吉兆専務さまのすぎ~~ちゃん@「京都吉兆 グランヴィア店」も同席してくださいました。料理や器の解説付・・・というか本当のところはお笑い付というか、とにかくおかげでめちゃくちゃに楽しい時間になりました。まずは華麗な八寸から供されます。
2●八寸 鯛の子、あまご南蛮漬け、うに、八幡巻、赤飯ちまき、山桃、一寸豆など。
3●笹にくるまれた赤飯です。おめでたくて、お休み前でどこか開放的な気持ちにぴったりでした。
4●螺鈿の美しいお椀が登場。
5●椀 鱧、春霞(葛寄せにした鴨川海苔)、五月豆、柚子、梅肉。
6●お造りは4人分が美麗に盛られて運ばれます。
7●造里 かつお、いか、ほたて、わさび。ほたては焼霜にされて香ばしくなっています。
8●箸休め ごぼうスープ。中に胡椒入りフロマージュブラン。
9●ガラスのお皿で涼しげ、ここは持ち上げ写真撮らなければ。三脚なし、右手にスプーン、左手にカメラでこうして撮れるのよん♪
10●焼物 紅鮭木の芽焼き 焼筍。ここでたまらず白ワインを頼んだゆきぴです。わたしもつられた。日本酒の冷たいのでもよく合ったことでしょう~。
11●亦(大名コンロ) 賀茂茄子田楽。このお味噌が風味濃厚、ぽってりしていて熱々で、賀茂茄子に実によく合いました。うまうまだった最後のお皿。
12●御飯 谷中飯、赤出汁、香の物。生姜が香り立つご飯でした。きれいで温冷取り混ぜてバランスのよいコース、ほどよい満腹感でいい感じでした。
13●果物 西瓜、苺りんかけ、ソフトクリーム。りんかけ、というのはグラサージュのことみたいです。
14●菓子 黒葛。ふるふるの葛餅が供されて、
15●お抹茶で〆。
16●アテンドしてくださったすぎ~ちゃん=杉井啓吾専務取締役。いつもにこやか、とびきり愉快な人です。おいしいものへの探究心旺盛。わたしたちに「肌きれいね~」と言われて、「うふ♪」なんて言ってるの。「吉兆」さんは高級店ですが、こういう方がいるおかげで、「楽しいし、また伺いましょう~」ってみんな思うと思うのです。気持ちの中で敷居をぐいと下げてくださる功績は大きいと思います。季節が巡ったらまた伺いたいと思います。スタッフの皆さま、そして一緒にいただいたみんなありがとう。<(_ _)>
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(2010-05-06掲載)

2010年5月 6日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月 5日 (水)

■ ちょっとゆっくり 連休あれこれ ランダムに


1a■ コンピュータの入れ替え、データの整理、新PCの世話をせっせせっせとやったお休みでした。VOGUE.COM の撮影&アップもいつも通りしたし、溜まった画像整理をだいぶしたし(新しいPCは本当に快適)、ほとんど日常と変わらない、でもそれが結構幸せな毎日でした。写真は先日「祇園饅頭」工場から取材を終えて、白川沿いに下がってきたところです。5月の風が吹き渡って、柳がそよそよ揺れて、水の流れはさらさらと、もう最高に気持ちがよかったのです。おや何かいるぞ。
2a●鴨ちゃんたちがいました~
3a●2羽寄り添っていて、仲良しそうでいいなあ。
4a●水に浮いてないのです。足がついていて、歩いているのがわかるの。もうれつかわいい。
5a●一瞬そっぽ向いてる。これは足使わず、すーと浮いて流れてるの。かわいくてかわいくて、わたしは鴨(鳥全般)見たら、もうメロメロになります。食べてもメロメロになるけど~。でもこうして生きて泳いでいる鴨ちゃん見て「おいしそう~」なんて言わないよ。料理人はこういう場面でもしばしば「つかまえたら食べられる」なんて言うけど。何でも食材に見えちゃうのね。
6a●ある夕方「本家 尾張屋」さんで、ささめ京野菜天ぷらせいろです。ささめって、冷たい細うどんのことなのです。これ初めていただきましたが、結構やみつきになりました。
7a●これはまた違う夕方、同じ「本家 尾張屋」さんできつねそば。きつねといってもきざみ=細切りお揚げにおねぎたっぷりのものです。わたしはお蕎麦愛は、うどん愛ほど深くはないのだけど、「本家 尾張屋」さんはほんと~~~におだしもおいしいと思うのです。富小路錦下ルにできたお店は初めから全席禁煙で快適です。
8a●甘く炊いた「きつね」を所望するなら、甘きつね、というのをお願いします。
9a●こちらも大好き「権太呂」さんで、季節の若竹うどん。筍がのっていて季節感たっぷりです。おだし全飲み状態でいただきます。
10a●そしてばんざーい♪ 2度めのガトー エシレです。(1度目) 。また買ってきてくれたのです、東京に行ったM ちゃんが。
11a●京都駅まで行って待ち構えて受け取ってうれし。これはやっぱり、パティスリマニアとか、特別おいしい料理を作るような人に食べさせてあげなくちゃと思います。
12a●すぎ~ちゃん@「京都吉兆 グランヴィア店」のところに伺うことがあったのですが、そこでいただいた小さなきんとんが、豆の香り豊かでうっとりおいしくて感謝。
13a●おいしかったおいしかった、「和久傳」の「はしたて」の「だんだん」。ふたりなら2種類いただけてうれしいことです。牛肉と春のにがみ、はまぐりと新あおさ海苔のお鍋をとてもおいしくいただきました。
14a●「だんだん」とはこういうものです。先付3つに半月形のお鍋=「だんだん」です。具材は3種類から選べます。
15a●ヤサカさん四つ葉!@御池通でした。喜ばしいことたくさんだった連休♪
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(2010-05-05掲載)

2010年5月 5日, dans 京都 うどん京都 四つ葉 他ヤサカタクシー京都 和食10前半 |

2010年5月 4日 (火)

■ 「千ひろ」 2010年4月下旬のコース


1_4■ 4月下旬に伺った「千ひろ」さんです。お昼カウンター貸切にしていただいて、まゆまゆ=京の料理研究家・小宮真由ちゃんが幹事をやってくれて食事会です。エリー会というのが以前「ケザコ」行きの時に結成されたのだけど、それだったのです。固定メンバーではないし、ただ気楽な食事会なんだけど、カウンター8名定員というような、毎月仕事でやっている講座ではお願いできないようなところを訪れようというわけです。
●白アスパラガス お浸し 帆立貝柱オリーヴオイル焼 塩胡椒 トマト、菜花。黄身酢と。ガラス器は1930年代くらいのもの。半月にも映ってきれいです。
2_2●鯛の身、鯛白子和え。そら豆、鯛の皮。
3_2●琵琶湖の鮎の塩焼き。ヤーコンと。
4_2●五島牛たたき、ポン酢おろし、プッチーナと。
5_2●①鯛の肝のジュレ寄せ、②ほたるいかを細かくたたいたもの、③あさりの含め煮。
6_2●お造りは醤油に塩昆布も添えられて、
7●まぐろと鯛です。
8●お椀が、物集女(もずめ)の筍、わかめ、玉子豆腐(胡麻豆腐の玉子版で、葛ベース)、よもぎ麩、木の芽。
9●鯛の中骨酒蒸し、ポン酢と。
10●冷製で、おぼろ豆腐に、湯葉すり流し、ふき。
11●筍とふきのとうのかき揚げ、塩と。
12酢の物で、焼き穴子、きゅうり、オレンジ、大根おろし。
13●おじゃこご飯のように見えて、
14●白いしらす干しの下には炊いたちりめんじゃこ、そして豆ご飯。えんどう豆は砕いてあります。鮮やかに香り立っていました。豆ご飯でもこれは初のパターンでした。
15●ジュースでご馳走さまでございました。
16●ひろっち=ご主人の永田裕道さん、料理や器についての質問にも優しく答えてくださってありがとうございました。筍をいただき、鮎もいただき、お皿いろいろで濃厚春~初夏気分を堪能いたしました。最後の豆ご飯が鮮烈でした。いいお昼を楽しい方々と一緒にいただけて感謝いたします。
●小宮真由ちゃんアップありがとう。
●安中千絵さんもアップありがとう。
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(2010-05-04掲載)

2010年5月 4日, dans 京都 和食10前半 |

2010年5月 1日 (土)

■ アラカルトで春料理@「日本料理 とくを」


1■ 先日ゆきぴ=大森由紀子が来た時に「日本料理 とくを」で4人でいただいた夕食の記録です。「とくを」さんのコース全体の様子は、少し前にNHK文化センターで伺った時の写真でご覧ください。この時は照明付で撮っていますし、いくつかは同じものだし。
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4人で「とくを」さんカウンターで、春の夜のアラカルト
(★は、注文したお皿とお皿の間に、少量出してくださったもの)
●定番スタイルで先付3品:鯛の中落ちの煮凝り/ほたるいかに酢味噌/丹波の黒豆で作られた湯葉。
●鯛の刺身、プレーンなのと昆布〆と
●鯛の白子をひと口★
●若竹煮
●ふぐのみりん干し焼き★
●桜蒸し
●えんどう豆のすり流し★
●(写真下)のどぐろ塩焼き
●(写真上)春野菜の天ぷらをお願いしたら出てきた野生のたらの芽の天ぷら。香りよくて、印象に残るおいしさ。たらの芽は名古屋の天ぷら屋さん「くすのき」さんから送られたものとのことでした。
●その後、食べられる人だけ鯖寿司などお寿司を2~3かん。
(わたしは満腹でいただかず。)
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3■ 「これが送られてきたたらの芽」とプレゼンしてくださる徳尾真次さん。徳尾さんはこの頃何だか馬運がいいみたいでうらやましいです♪
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(2010-05-01掲載)

2010年5月 1日, dans 京都 和食10前半 |

2010年4月30日 (金)

■ 大丸地下で、 「御幸町つばき」のお弁当


4_2■ 大丸京都店が4月22日にリニューアルオープンされました。地下の食料品売り場も部分的に入れ替わったり新しくなったりして、楽しいことです。「老舗そう菜売り場」に「お取り寄せ庵 京都」というコーナーが今回新設されて、日替わりで京都の選ばれた名店のお弁当が販売されるようになりました。1日3~4店舗のお店が限定数で。この前の月曜、4月26日にデビューしたのが写真の「御幸町つばき」さんのお弁当です。かぐら弁当 2630円。毎週月曜日に販売、限定10個というものです。
2●デタイユです。煮穴子、いくらのちらし寿司。木の芽が散らされて目に美しく香りいいです。
3●取肴もびっしりと。大根旨煮、だし巻き、ますの幽庵焼き、椎茸しんじょう(白身魚すり身)、小芋唐揚、蛸柔らか煮、貝柱おかき揚げ、たたきごぼう、酢取れんこん、青唐、生麩ロップ煮、ぜんまい、酢取みょうが、絹さや。いやもうほんと~においしくいただきました。
●カウンターでいただくできたてのお料理とはまた違う、お弁当の楽しみってあります。箱の中にびっしりぎっしり、上質な和食のエスプリが詰められてうれしいのです。お弁当屋さんの、持ち歩きを前提にしたお弁当というより、やはりお料理屋さんの、フレッシュ感のある折詰めという風情です。記載された消費期限は同日夜21時までとなっていますが、こういうものは少しでも早くいただいた方がその分おいしいと思います
5_2●包みはこんなにシンプルです。店主の小峯充靖さんが10個、ご自身で大丸へデリバリーなさっていました。小峯さんはいつものお仕事着も決まってるけれど、私服姿もすごくおしゃれなことを知りました♪ 「御幸町つばき」、5月13日から昼営業を土日祝のみになさって、平日は夜を23時最終入店という風に、夜遅営業に切り替えられます。夜遅・アラカルトOKって、すごくうれしいことです。また伺います<(_ _)>
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(2010-04-30掲載)

2010年4月 30日, dans 京都 和食10前半 |

2010年4月27日 (火)

■ 「祇園にしむら」 2010年4月下旬のコース


1_2■ 「祇園にしむら」さんで先週いただいたコースです。1階奥の掘りごたつ式のお部屋で、ゆったりおいしいお料理を堪能いたしました。この日も1階カウンター、2階の2部屋共に満席でした。「都をどり」で界隈がとりわけ華やぐ4月は日曜も営業なさる人気です。
2_2●胡麻豆腐で始まります。
3_3●海老と帆立しんじょうのお椀。柔らかなわかめがたっぷりと。
4_2●お造りは鯛ととろとうに。塩も添えられます。
5_3●八寸はひたすら横長に来ました。手前から、春の山菜お浸し、子持ち昆布、うすいえんどう豆のひすい煮、菜花の胡麻和え、筍木の芽和え、ほたるいか生姜醤油漬。ここから日本酒を少しいただきました。
6●もろこの天ぷら 甘酢あんかけ、白アスパラガス、ねぎ。
7●からすみと鯛の子。
8●目鍋で、鱒、新玉ねぎ、うど、花山椒のお鍋。
9●筍、わかめ、一寸豆の焚き合わせ。 
10●ご飯、赤だし、お漬物。
11●デセールが、いちごといちごのムース、マンゴー。
今月も本当によいお料理をいただきました。お椀の優美な味わい。お造りのお皿がきれいで食べ終えてからも見とれたり。美術館で、そこの収蔵品で食べさせてもらっているような気分になります。八寸の、小さな品々にいたるまで気持ちの入って完璧においしいこと。あんかけのあんはお皿なめたいほどだったし、お鍋仕立ては熱々で新玉ねぎの甘さと花山椒の鮮烈な香りを楽しめました。真っ白な筍のおいしさも圧倒的で、ほんと「あじわいのむさぼり」(@聖徳太子)をまたむさぼった~という気分になりました。すべてに気持ちがゆき届いたお料理、思い出しても夢のようなおいしさでした。★持ち帰りにしていただいているので写っていませんが、コース中には鯖寿司が必ず組み込まれます。
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(2010-04-27掲載)

2010年4月 27日, dans 京都 和食10前半京都 祇園にしむら |

2010年4月26日 (月)

■ 予告編です。


4■ 一応このサイト、京都美食専門サイトのはずです(苦笑)。ピカピカ画像で全国100万人の読者の皆さまの目がやられたりしてもいけないので、次にアップするお店の写真を予告に1枚出しておきます。華麗な永楽のお皿に盛られたお造りです。美しく、旨みはじわじわと。このあと、しばらくお待ちくださいませ<(_ _)>

2010年4月 26日, dans 京都 和食10前半 |

2010年4月21日 (水)

■ 大当たりだった割烹、「祇園 大渡」


■ 先日(4月15日)予告編を出した「祇園 大渡」さん、最近の新店の中で、わたしにとっては圧倒的なヒットでした。カウンター=当然靴だろうと、まさか靴脱ぐつもりで出かけていなかったのだけど、一軒家に上がってくるりと回り込むというスタイルです。(ちなみにわたしは足がすごく冷えるので、靴脱ぐ時は準備をしてゆくのです。) セッティングしてくれたまゆまゆ=料理研究家 小宮真由ちゃん、そしてこの日一緒に楽しんだラッピング アソシエートのあつ子さん=小西あつ子さん共、すでにアップされています。(まゆまゆの記事あつ子さんの記事。) さらにすぎ~ちゃん改め杉井啓吾専務さま@「京都吉兆 グランヴィア店」も。こんなメンバーで貸切だったものだから、楽しくてもうれつに盛り上がりました。以下、10500円のコースです。
1_3●ひと皿め、ほたるいか、白アスパラガス、菜の花、黄身酢。
2●一寸豆のお浸し。針生姜。
3●ごりの唐揚げ。
4●鯛の白子焼き。
5●穴子蒸し寿司。
6●魚を切りながら、ちゃんとカメラ目線のご主人・大渡真人さん。人なつこくて、感じのいい人です。今35歳とのこと。間違いなく愛されますね~。真人=まっぴょんて呼ばれたりするんだって。かわいいですね♪
7●鯛のお造り。
8●お椀もいい趣味です。あぶらめ、よもぎ麩、原木椎茸。
9●おくどさんがしつらえられており、赤く見えているのはご飯のお釜です。
10●焼物の世話をする大渡さん。
11●焼物は、のどぐろでした。白髪ねぎがたっぷりです。
12●ぐらぐらの熱々で、花山椒、鴨、黄にらの玉締め。
13●若竹煮。物集女(もずめ)の筍です。
14●炊きたてのご飯をよそっていただき、これは2膳めで、おこげを特に所望したものです。
15●お漬物とちりめん山椒。16
●わらび餅は、とろとろ加減がほどよいものでした。
17_2●お抹茶で〆。 いやいや、本当にすばらしかったです。ずっと気になりつつ・・・早く訪れるべきでした。すべてのお皿がシンプルで余分な飾りがなく、味は的確に決まっていました。おだし美味、焼物は香ばしく、炊きものも揚げものも加減よし。その上器もなかなかシックな大人趣味で、コースが進むほどに、好感度もどんどんアップしていったのでした。それに無駄が出ないようにコースは1本のみで10500円。内容からいって良心的で、十分に満足できるというか、もったいないくらいのものでした。8席のカウンターですが、お相手できるのは2組のみということで、欲張らず、おひとりでできるだけの仕事量を見極めているのも偉いなあと。もちろんずっとおひとりでなさるわけないでしょうし、今後また少しずつ変わっていかれると思います。居心地よくおいしく、いい食事の時間を過ごせたことを感謝いたします。必ずまた伺います。<(_ _)>
18「祇園 大渡」 電話 075-551-5252
京都市東山区祇園町南側570-265
お昼は予約があれば(そしてお店に余裕があれば)営業。
夜は18:00~21:30入店 不定休
カウンター8席 (予約受付は2組まで)
★靴を脱ぎます。
2009年8月16日開店
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(2010-04-21掲載)

2010年4月 21日, dans 京都 和食10前半 |

2010年4月17日 (土)

■ NHK文化センター講座@「和ごころ 泉」


1NHK文化センター 京都教室 の講座、「京都 美味案内」、1~3月の短期講座から引き継がれる形で4月スタートした第3金曜コースです。順番の前後はありますが第1木曜コースを追いかける形になっていて、今回は「和ごころ 泉」でやらせていただきました。ビルの1階にありますが料亭並みに美しく手の込んだお料理を目ざしていらして、本当に満足感で包んでくれるお店だと思います。
234●まず桜湯でもてなしていただき、●食前酒をひと口いただいて、食事が始まります。●この日の献立です。8000円でこんなにしていただきました。
<(_ _)>
5●先付:長芋羹と雲丹の博多 花わさび。しゃりしゃりの食感を生かした長芋羹にうにがはさみこまれていて、いい塩梅です。酸味で目覚めるようなスタートでした。
6●椀物:湯葉真丈、桜鯛の葛たたき、木の芽。吸い地はうっとりするほど品良く美味でした。
7●向付:平目、烏賊(加太)、鮪(勝浦)。ゲランドの塩も添えられます。塩で食べ始めると癖になって、何もかも塩でいただきます。白身魚はとりわけ塩で味が引き立ちます。
1_2●八寸:ぱーっと席が華やぎます。(ぼんぼり形の中)イカナゴの釘煮、玉子カステラ、焼鯖寿司、串打(きゅうり、東寺麩、海老、筍)、鴨ロース、ほうれん草浸しとホタルイカ。
8●焼物:鱒の塩焼、木の芽おろし酢。こごみ、一寸豆。木の芽おろしがたっぷりかけられて、魚の脂分とすごくいいコントラストでした。
9●冷物:ホワイトアスパラガス、グリーンアスパラガス、うるい、のびる、鳥貝、飯蛸、黄身酢。黄身酢のおいしさが際立っていました。
10●焚合:筍(塚原)、若布、菜種。白子筍というやつですね。食感、香り、甘みともに春の最高のご馳走です。
11●御食事:うすい豆のご飯。いかにも時季らしくて、目に鮮やかでおいしそう。
12●よそっていただいたもの。まず豆がふっくらやわらかで塩気も効いてものすごく美味、そしてご飯のおいしさも格別です。胃のスペースが許すなら際限なく食べたいご飯でした。
13●八丁味噌椀と香物もつきます。これは広角にしすぎてしまった写真です。┐(´-`)┌
14●水菓子:人参のババロア、文旦、苺。ブランデーのジュレをかけて。にんじんのババロアが、にんじんと言われなければ「どんなフルーツか?」と考えるくらい上手に使われていたと思います。するするといただけて優しい余韻を残しました。
15●御菓子:桜餅。香りと塩気が明確な桜の葉でした。中は道明寺式の桜餅で、何とも上品、口当たりよく幸せな締めとなりました。
16●御薄。お抹茶を最後にいただきました。完璧なコースだったと思います。店主の泉さんは今厨房でおひとりで、ちょっと時間がかかってしまいました。最後急がれた方はすみませんでした<(_ _)> けれど変わることなく丁寧な仕事をしていただいたこと、泉さんに感謝いたします。第3金曜講座の方々も食べるの大好きなすてきな方ばかりで、それもすごくうれしかったです。皆さんまた来月お目にかかることを楽しみにしています。<(_ _)> 
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(2010-04-17掲載)

2010年4月 17日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年4月13日 (火)

■ 朝日カルチャーセンター講座@「山玄茶」


1朝日カルチャーセンターでも4月からわたしの食べ歩き講座=「京都美味探訪」を開催していただけることになり、とても喜んでいます。(月1回・第2木曜です。)わたしのサイトの読者でいてくださって今回企画してくださった担当者の方、開講を許してくださった朝日カルチャーセンターさま、ありがとうございます。<(_ _)> NHKの方でも昨秋来やらせていただいているので、どのように差異をつけるか考えて・・・こちらはぐっと少人数、小ぢんまりした割烹のカウンターにも入れる人数ということで(それでも伺えないところもありますが)、10名、普通ひとりでは行かない夜のコースということにいたしました。第一回目は季節感美しく、料亭のエスプリを割烹のスタイルで気軽に楽しめるお店ということで、「山玄茶」さんでスタートしました。以下15000円で、夜のコースです。
2a3a●まず桜湯でいらっしゃいませともてなされ、●先付が、雲丹豆腐(隠岐のうに)、一寸豆、水前寺のり、ふり柚子。煮凝りがとろっとかけられていて、桜の花びらがあしらわれています。
4a●煮物椀が、あぶらめ葛たたき、ぜんまい湯葉巻き、山城の筍の焼き目、にんじん、かたくりの葉、木の芽、花うど。お椀でも土瓶蒸しでも、具材はたっぷりにと、ご主人の増田さんはいつもおっしゃいます。
5a●お造りが、明石の鯛の昆布〆、もんごいか、しまあじ、とり貝、下津井の蛸の湯引き、金沢のばい貝、ばい貝の肝、まぐろ中とろ、防風、わさびの葉、桜草の花。醤油、塩、梅肉添え。こちらもこんなに多種類を盛り込んでくださいました。
6a●「梅肉にわさびを溶いてこうやって食べるとおいしいですよ」という風に、親切な指導付きです。ジャストな食べ方ってやっぱりあるのだと、食べてみたらわかります。わたし自身は結構何にでも塩だけでいただくことが多いです。できるだけ本来の香りを~と思うのです。
7a●おしのぎに、近江牛肉治部煮のにぎり寿司、芽ねぎ。寿司ご飯に焼き目。これもこちらのスペシャリテでしたよね。わたしは自然光で撮りたいの一心でお昼にばかり訪ねていますので、このお皿はちょっと久しぶりでした。ひと口でとろりんとした牛肉と寿司めしをいただくのですよ~。うるうる。
8a●焼物が、鱒の塩焼き花山椒と。きゃらぶき=山ぶき旨煮。うーんおいしいおいしい。飲み物別途・・・のはずだったのに、サーヴィスでふるまってくださった「鈴正宗」を少しいただきます。ウマウマ。
9a●八寸は春のお花見気分を盛り上げるように供されました。桜の花びらが散っているでしょ? カウンターの上が春そのものです。
10b●増田さんが「花さか爺さん」といって桜の花びらをまかれたのです。なんて楽しい演出。どこで桜を取って来たかは秘密だって(笑)
11a●八寸です。①串団子:スナップえんどう、海老、とこぶし、赤こんにゃく。②ぼんぼり形のうつわから時計回りに、きゅうりと大徳寺麩の胡麻和。松の実。③鯛の白子の酒蒸し、ちり酢和え④サーモンクリームチーズ巻き、ほたるいか、シュガートマト。下に黄身酢。ゆっくりたっぷり楽しみました。
12a●強肴に、貝を器に使って、小鍋仕立ての品です。
13a●くつくつと沸いてきて、いい香りが立ちのぼります。根室のほたて貝、伊勢海老、筍、わかめ。「スープがめちゃくちゃおいしいから」と増田さんは笑いながらおっしゃった。ほんとでした。何事かと思うくらい旨みが深かったです。
14a●添えられたのは「山玄茶」のために作られる吉田さんのブリオッシュ。最後貝のスープの中に浸していただきます。バターの風味が豊かに溶け出して、有無を言わさぬおいしさとなりました。
15a_2●酢の物ですっきりします。少しクールダウン。とろとろのわかめにはまぐりの生姜酢。
16●最後に胡麻豆腐。焼き目をつけたふかひれ、炊いたふき。とろりとあんかけ仕立てです。
17a2●ご飯が炊けて、ほわほわと湯気が立つ土鍋がカウンターの全員にプレゼンされました。
18a●ここからまたひと盛り上がりの白ご飯。シンプルに塩、その後お漬物やおじゃこ、最後お茶漬けという具体に、だいたい3膳くらいいただいたと思います。
19a●八丁味噌のうすたれのお味噌汁はしじみ入りです。
20a●小夏のジュレ。いちご(あまおう)、上からワインのジュレ。
21a●桜餅をいただき、ごちそうさまでございました。<(_ _)> いやもう昼からフルにお料理いただいて桃源郷というくらい堪能いたしました。おいしいって声が何度も聞こえてきたから、皆さんもお気に召していただけた・・・と思っています。受講生の皆さまは感じのいい方ばかりでした。以前にわたしのイヴェントにおいでくださった方、名古屋からの方・・・うれしいことの連続でした。皆さまにも、「山玄茶」さまにも、感謝いたします。<(_ _)>
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(2010-04-13掲載)

2010年4月 13日, dans 京都 和食10前半●朝日カルチャーセンター |

2010年4月 4日 (日)

■ 一夜漬勉強、入稿の日曜日、「祇園にしむら」お寿司弁当


1a_2■ 鯖寿司と穴子寿司、炊いた野菜も添えられた「祇園にしむら」さんの期間限定お弁当は「よ~いドン!」(おすすめ3つ)のために作っていただいたものです。番組放映の日から5日間のみ受付で、いつもはない穴子寿司入りのお弁当です。視聴者の方々から結構反響があったみたいで、よかったです。「にしむら」さんのご主人もスタッフの方々も、お忙しい中対応していただき感謝いたします。●この週末、わたしも完成形を試食させていただきました。鯖寿司に千枚漬がのるのもシーズン最後ということでした。いやもう本当においしかったのです。鯖寿司はコース中で毎月いただいているとしても穴子寿司は初めてです。とてもやわらかくて、甘さも辛さもほどよく、ご飯とのバランスも絶妙。小ぶりで食べやすくて、理想的なお寿司でした。量的にもちょうどよいものでした。
2a_23a_2●包装も記録しておきましょう~。かわいらしいピンクの包みでした。お花見弁当らしい意匠を考えてくださって、
4a_25a_2●全体像はこんなでした。
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6a_2●この週末は一夜漬で猛勉強、そして入稿という騒ぎでした。「吉兆」について原稿を書くことになり、せめて入手できるだけの本は集めて勉強せねばなりません。「祇園にしむら」さんで拝借してきたのがこのすごい本です。(西村さんは東京吉兆のご出身。) 布貼りの大判で34cm×26,5cm、何キロあるんでしょう、両手で持ってもずっしり重い写真集です。
7a_2●なんと8万円の本です~~!
8万円でこのヴィジュアル本を出せた時代ってすてきだったなあと感嘆します。華麗な器とそれに盛られた料理が満載の、贅を極めた本です。
8a_2ホテルグランヴィア京都の「吉兆」さんからは、すぎ~ちゃん改め杉井専務さまからこの「吉兆料理花伝」を拝借。(「花伝」と打ち込んでるのに「家電」と出てくるわたしです。(-_-;)) こちらは創業者・湯木貞一さんと辻静雄さんの対談形式でテクストもたっぷり収められて、読み物としてすごくおもしろいし、日本料理について、実に勉強になるものでした。これ何としても手に入れよう・・・。12000円の本ですがただ今品切れ・・・ネットで、倍くらいの値段で出ています(美麗な本だと)。 で、合計92000円分の本でにわか勉強! 多少はアタマに入ったかしらん? 書く原稿は750字ほど、先日リニューアルオープンされた「HANA吉兆」のご紹介ですので、読んだ本の内容がすぐに反映されるようなものでも全然ないのだけれど、それでもやっぱり最低限の勉強でした。
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(2010-04-04掲載)

2010年4月 4日, dans 京都 和食10前半京都 祇園にしむら |

2010年4月 3日 (土)

■ 「山玄茶」 3月末のお昼コース


1a■ 3月の画像がまだ残っています。さささと早く出します。3月最後の方のあるお昼に伺った「山玄茶」さんです。雨でしんしんと冷えた日でしたが、お料理は春を感じさせるものでした。●胡麻豆腐 桜なます、海老、わらび、わさび。
2a●お椀:帆立しんじょう、筍、わかめ、うぐいす菜、木の芽。
3a●お造りは梅肉、塩、醤油が添えられ、
4a●昆布〆のさより、赤貝、ひらめのあぶり、とり貝、いか。わさびの葉、さくら草、ぼうふう。
5a●煮穴子の飯蒸し。桜葉を叩き込んで香りづけ。
6a●太刀魚のつけ焼き、しば漬と。きんかん釜に、のし梅のみぞれ和え。下に桜葉塩漬。
7a●八寸は、ぼんぼりの器から時計まわりに、①汲み上げ湯葉、うに、わさび、穂紫蘇、醤油ジュレ ②のれそれ、百合根、筍の卵とじ。山椒、つくし ③合わせ蛤のお皿に、たいらぎ貝酒煮にうるい、黄身酢。鯛の子煮付。うど。
8a●揚げ物:こごみの天ぷら、白アスパラガスの天ぷら、鯛唐揚。甘酢あん、生姜、白髪ねぎ。
9a●吉田さんのパン=ブリオッシュのトーストが出てきて、揚げ物の甘酢あんをからめていただきます。このブリオッシュはバターの風味が豊かです。
10a●焚き合わせ たぐり湯葉の玉締め。白魚と蕗。
12a●炊きたてのご飯をプレゼンしてくださるご主人の増田さん。いつものにこにこの笑顔でうれしいです。
13a14a15a11b●白ご飯はまず炊きたてを一膳、また一膳おじゃこをかけて、海苔たっぷりのお茶漬けでと、と何通りも楽しめます。
16b●三宝柑のジュレ。いちご、ワインジュレ。
17a●桜餅です。葉に巻かれた状態ですが、切れ目が入っていて、
18a●断面はこんな。道明寺ではなく、クレープ状の生地にあんが包まれています。
お昼の「山玄茶」さん、変わらず満席で人気を物語っていました。どのお皿も丁寧に作られていて、おいしくいただきました。東京から山越典子さん(元・文化出版局の編集者)がいらして、久しぶりにお会いできたということもありました。わたしがライターで独立したての頃、「ミセス」に載せてくださった方です。定年退職なさって、修学旅行のような気持ちで京都にいらしたとのこと。今までのすべてと、この日会えたことにとても感謝しました。
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「山玄茶」 さんげんちゃ 電話 075-533-0218 
京都市東山区祇園町北側347-96 
(花見小路末吉町東入ル突き当たり上ル東側)
12:00~13:30入店・14:30閉店 18:00~20:00入店・21:30閉店 
火曜、第2月曜休み
カウンター10席、2階に座敷テーブル8席と4席 全席禁煙◎
要予約
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(2010-04-03掲載)

2010年4月 3日, dans 京都 和食10前半 |

2010年4月 1日 (木)

■ 「HANA吉兆」のワイン会席とは?


1a■ 先日お伺いしてとてもすてきだった「HANA吉兆」さんに、ワイン会席というメニューがあるのが気になって、さっそく再訪です。「永末書店」のゴージャスなマダム、永末摩美さんと、そのお嬢さまと共に。ワイン会席は1万円(税サ込みで11550円)です。吉兆のお料理ながら、訪れやすいお値段設定、ワインと共にゆったり楽しむコースです。まずは食前酒が供されます。それをいただくために伏せられていた杯を返せば、桜の花びらがあしらわれていました。なんて雅なことでしょう。
コースの流れは以下の通りです。************************************************************
酢物 あわび、白魚、ほたて焼霜、おくら
椀 はまぐりうしお汁 豆腐、木の芽
石焼 海老、いか、穴子
八寸 このこ、厚焼、海老、いか黄身串打ち、鴨ロース(中にフォアグラ)、
あぶらめ煮凝り、八幡巻、スモークサーモン(中にクリームチーズ)
主菜 ①ミニすき焼き、②肉、③天ぷらからの選択
ご飯、赤だし、香の物
果物 メロン、苺、マンゴー
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2a●酢物です。あわび、白魚、ほたて焼霜、おくら。桜の器が優美です。
3a●はまぐりのうしお汁、しみじみ美味です。細かくしたはまぐりがのったお豆腐がまたほっこりといい味でした。
4a●石焼がきます。お造りではなく、焼物とワインを合わせるという考え方で、テーブルで熱々の石の上で、ちゃーっと焼いて盛り上がれるのが楽しいです。
5a●オリーヴオイルを塗ってある、海老、いか、穴子を焼くのです。塩とレモン汁でいただきます。
6b●桜があしらわれた華麗な八寸です。このこ、厚焼、海老、いか黄身串打ち、鴨ロース(中にフォアグラ)、あぶらめ煮凝り、八幡巻、スモークサーモン(中にクリームチーズ)。鴨肉&フォアグラや、サーモン&チーズなど、やっぱりワインを意識した品かしらんと思います。取り分けもしてくださいますから、こちらではひたすら美しさを愛でつつ、シャンパーニュをいただきました。
7a_2●最後に主菜がきて、肉をいただきまた大喜びです。主菜は、①ミニすき焼き、②肉、③天ぷらからの選択で、こちらはミニすき焼き。お肉たっぷり、相当幸せな味でした。ちなみに天ぷらもオプションでいただいたのですが、海老や鮎、一寸豆や春の山菜たっぷりでした。
●主菜の後、炊きたてのご飯、香の物、赤だし(もずく入り)/果物(メロン、苺、マンゴー)が供されました。ワイン会席といっても特別な洋ものが出てくるのではなく、スタンダードなお料理コースより軽やかなデギュスタシオンコースといった構成であることがわかりました。特に焼物(石焼、主菜)が充実の。落ち着く個室でくつろぎました。付き合ってくださった摩美さんと美樹ちゃんにも御礼です。<(_ _)>
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(2010-04-01掲載)

2010年4月 1日, dans 京都 和食10前半 |

2010年3月31日 (水)

■ おでん その② 夜 「蛸長」


1a■ 先日の、雪の降った極寒の夜に伺ったお店です。昨日の記事=たて続けおでんの後、おでん癖がついてしまったのです。あの晩は気温0℃少しとかで肌刺すような寒さ、外歩くのもつらかったけれど、すっかりおでん食べる気持ちになっていたもんね。
●129年続く「蛸長」さん@川端団栗角です。当代=4代目ご主人河合達也さん
のお身体に支障が出て以来、ケムリ一切禁止、店内全席禁煙☆☆☆になさったそうで、それを知って行かずにいられたでしょうか? (いいやいられはしませんでした。)夜営業のみ、お料理はおでんのみです。●豆腐と、●こんにゃく。
2a_3●海老芋 ●つくね(鴨)
3a_2●ひろうす ●大根 
4a●わかめ ●ふき
5b_2●湯葉でおしまい。9品目いただき、全くお酒を飲まずで、5000円弱でした。しみじみ美味で、身体があたたまって、気軽だし、おでんやさんとして画期的な全席禁煙だしで、今後もお伺いしたいです。
6a●そしてこのお店の、芸術的にシンプルなHPがすてきです。ちなみに「SKIP」しないといけないような表紙がついたHPに出くわしたら、わたしは大抵激速でSKIPするタイプです。(ごめん。)
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(2010-03-31掲載)

2010年3月 31日, dans 京都 和食10前半 |

2010年3月30日 (火)

■ おでん その① 昼 「おいと」


1■ 寒すぎる毎日、おでん食べたいじゃないの♪ 色は地味だけど、湯気湯気の熱々です。お昼の「おいと」さん@祇園へ、15年ぶりくらいに伺いました。先日のある日まず3名で伺い、それがあまりにあまりにあまりにおいしくて忘れ難く、2日後にひとりで飛び込み再び。先付の後、ひとり5品を選択、その後ご飯とお漬物付で3150円。3名で伺った時:ロールキャベツ/厚揚げ/糸こんにゃく/牛筋肉煮込みと大根といただきました。どれもが大ぶりでたっぷり感がありポカポカに温まりました。写真は2度目に伺った時のものです。角こんにゃくと豆腐
2塚原の筍! これものたうちおいしかったです。おだしがすっかりしみて味はしっかり。食感も甘も思い出しただけで舌なめずりしちゃうくらい。ひたひたのおだしも、全飲み状態でいただきました。
3牛筋肉煮込み、大根。これはマストのお皿です。じゅわじゅわの肉に大ぶりだが柔らかい大根、これもまた、生涯最後の一皿になってもいいというくらいからだに染み渡るおいしさで、神さまありがとうというくらい幸せな味でした。シンプルなものでもここまで感動させられるかという例です。もちろん割烹ならではの技で作られてこその、この格別のおいしさと思うのですが。で、ただいま3度め伺うことを計画中です。<(_ _)>
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(2010-03-30掲載)

2010年3月 30日, dans 京都 和食10前半 |

2010年3月25日 (木)

■ 昭和3年創業、「杢兵衛」の昼懐石


10a■ 「杢兵衛(もくべえ)」さん、祇園・花見小路に面して、昭和3年創業のお店です。昭和39年(1964年)祇園の現在地に移転なさり、以来ずっと、当時の風情を残されるお店です。カウンターは8席、なんとも懐かしい雰囲気が漂っています。京都通いを始めた頃はこういう感じのお店がまだたくさんあって、よく行ったな~と思います。わたしにさまざまな京都の食の知識を授けてくださるある方の言葉から、少し前のあるお昼思い立ち、ひとりで出かけてお昼懐石をいただきました。
1a●お昼懐石は3500円と5250円があります。せっかくなので5250円です。八寸。緑色の四角いのはうすいえんどうの豆腐。
2b●新じゃがの道明寺蒸し。中にきくらげ入り。
3a●お造りが、しびまぐろ、鯛の昆布締め。
4a●若竹煮。木の芽、蕗、下に湯葉巻きも。
5a●鱒の山椒焼き、粟麩の蕗味噌田楽、守口大根。
6a_2●白魚と春の山菜のかき揚げ、塩と。
7a●煮汁にひたひたのうすいえんどう豆。
8a●ご飯、干し白ずいき入りの味噌汁、お漬物、だし巻き。
9a●デセールに、豆腐のムース、いちごといちごのソース。
●どのお皿も懐かしい味、本当に「京料理」という響きにぴったりのコースだったと思います。バランスがよかったし、優しい味でおっとりと、満足感がありました。京都で「京料理」といっても、こういう正統な感じのコースをいただくことの方が今は少ないと思います。(少なくともわたしやわたしの周りの友人においては。)でもなんともほっこりよかったです。
●初代はもともと材木商でいらして、「開店時、ものすごくいい木材を使ったことで有名」という話を伺い、それもとても楽しみだったのです。まったく「目」のないカウンター(柾目とか、木目の「目」)は、すごく大きな台湾ヒノキから作られたものだと伺いました。
「杢兵衛(もくべえ)」 http://www.mokube.com/info/info.html
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(2010-03-25掲載)

2010年3月 25日, dans 京都 和食10前半 |

2010年3月20日 (土)

■ 本日リニューアルオープン、「HANA吉兆」の外観と内観


1_2ひとつ前の記事でお料理をご紹介した「HANA吉兆」さんです。大胆に改装された様子をさらっとお見せします。エントランスからがらりと風情が変わり、今は御祝のお花がびっしり飾られています。
2_2●1階入るとすぐに目に入るのが、和紙作家・堀木エリ子さんの壁面装飾です。ああ~、わたし広角レンズも要ります! ちゃんと写せずすみません<(_ _)>
3_2●ガラスの仕切りがあり、6席のカウンターがあります。いずれここに板前さんが立たれて目の前で仕上げられたお料理をいただけるようになります。
4●5階の個室のひとつです。三十六歌仙の絵で飾られた美麗な4部屋があります。
5●3階は土壁のお部屋です。日本間らしい、土の温かみを感じさせる空間です。
6_2●わたしたちが入らせていただいたお部屋です。
78●(写真左)2階は日本間のフロア。創業者である湯木貞一さんが大切になさった日本の美を表現されています。
●(写真右)3階の土壁の間があるフロアには、エレベーターを降りたところがこのような意匠です。左官作家・挟土秀平さんによる土壁です。
910●(写真左)目に心地いい格子柄は5階にあります。これは外にあるものです。 ●(写真右)こんな感じでガラス扉を開けると苔の壁が展開されているのです。景色盆栽家・小林健二さんによる苔庭で、苔は何種類も使われているそうです。以上ごく一部ですが、カウンター以外は基本、個室というお席の構成で、以前約100席くらいだったのをぐっと減らして、居心地のよさを徹底されようとしていることがよくわかりました。それとお手洗いがすごく広くて、つまり車椅子対応スタイルになっていることも親切だと思いました。気持ちのいいお部屋で丁寧なもてなしでお食事をいただき、なんだか外にいると思えないほど寛いでしまったこと、(笑い過ぎたことも)白状いたします。<(_ _)> すごくよかったので、遠方からいらっしゃる方にもおすすめしますし、わたしもまた楽しみにお伺いさせていただきます。
「HANA吉兆」 電話 075-531-1500 予約が望ましい  
京都市東山区大和大路四条下ル西側
昼11:30~14:00LO、夜17:00~20:00LO 年中無休(年末年始のみ不定休)

1階 カウンター6席
2階 日本間堀りごたつ10人席×2部屋(つないで広間も可)
3階 個室でテーブル6名席×3部屋
4階 厨房
5階 個室でテーブル2名席×2部屋、テーブル4名席×2部屋
昼 5000円~
夜 6000円(松花堂弁当)、10000円(会席)~(値段はいずれも税サ別)

1992年4月「花吉兆」として開店、2010年3月20日リニューアルオープン

さまざまな詳細、HPにあります! ↓
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(2010-03-20掲載)

2010年3月 20日, dans 京都 和食10前半 |

■ 本日リニューアルオープン、「HANA吉兆」のお料理


0a■ 昨日告知記事を出した「HANA吉兆」、本日リニューアルオープンです。これがもう徹底的な改装・リニューアルで、その内容はこんな感じです。
①隣接する南座とは内部でつながらなくなり、独立・完結した料理屋さんとなられた。
②5フロアすべての雰囲気、意匠が違い、訪れる目的によって全く違う気分が味わえる。
③お昼5000円(税サ込み)~、夜6000円(税サ別)~という、名店ながら訪れやすいお値段設定。
④初のカウンター設置。他のお店にもカウンターは存在するが、今回は初の、板前さんが立って目の前で調理するスタイルのカウンター。(このスタイルのスタートはもう少し先だそうです。)
⑤思い切って席数を減らして個室を増やし(というかほとんどが個室)、プライヴェート感ある食事の場面を提供。
1●オープン前の18日夜に、お料理をいただく機会に恵まれました。感謝いたします。コースは、美しい八寸で始まりました。おしどりの器が華麗でかわいらしいです。(いちばん上の写真は蓋部分。水引は波を表しているのです。)
2a●シャンパーニュで「おめでとうございます。今日はよろしく。」と乾杯です。一緒に招いていただいたのが小宮真由ちゃん=新進気鋭の京の料理研究家です。この写真は真由ちゃんが片手で撮ったものです。エライ!こういう時、片手で難なく押せる軽い簡単なコンパクトカメラはものすごく役に立つなあと思います。わたしも併用でいかなくちゃいかんな。(つまりもう一台要るということよね♪)だってカメラが大きくなってから、引っ張ってもすぐにバッグから出て来なかったという理由でヤサカの四つ葉を2度も逃しているの(*_*) ・・・脱線いかんです。もとい。もうおひとりが、コースの最初から最後までわたしたちのお相手をして一緒に食べてくださった方=ご存じすぎ~ちゃん、改め 杉井啓吾さん=京都吉兆 専務取締役さまです。
3●八寸です。奥の右側が、①鯛の子、奥の左側が、②白魚紅梅おろし。手前右側が、③鴨フォアグラ巻、玉子厚焼、プッチーナ、八幡巻、豆腐よう、海老。手前左側が、④スモークサーモンチーズ巻、野菜。
4a●きれいなお椀が登場です。写り込みごめんなさいです。(T_T)
5a●煮物椀が、あぶらめ、菜種、木の芽。具材も、吸い地も、うっとりするような美味でした。
6●お造りが、かんぱち、とろ、つぶ貝、わさび、生姜。3人分が美麗に盛られてきます。
7a●各人にはこのように供されました。わたしには貝の代わりに海老を出していただいて感激しました。先日倒れて点滴写真を載せていたのを覚えていてくださったすぎ~専務が気を利かせて、貝の差し替えを指示してくださっていたのです。優しいお気遣いにうるうるしました。それから、ほんのひと口の丸い寿司飯ともみのりが添えられたのはすてきな取り合わせだと思いました。お酒を飲まない場合、しばしばお造りでもご飯が欲しくなりますから。
8a●箸休めとして豌豆スープ。胡椒入りブルサンのフロマージュに、フリットにした生ハムの細切り入り。なめらかで、でも塩気も効いて、最後のひと掬いまで完璧なおいしさでした。
9a●焼物は、稚鮎を3本。たで酢と。もう鮎なのです。びしっと焼けて、香ばしくて、やみつき的なおいしさでした。
10a●一応全体も(笑)。下に熱い石が敷かれて、見るからに熱々という演出がされます。それと、たで酢が少しとろっとして、まろやかで、香りよいものでした。
11a●土鍋で供された焚合。これがまたもうれつ旨旨でした。東波豆腐=お豆腐を揚げたもの、わかめ、筍。おだしの比類なきおいしさを楽しみました。<(_ _)>
12a●ご飯、と言われてから牛肉がきて大喜びです。北海道和牛ステーキをこんろで目鍋で。
13a●肉が供されるのと同時にご飯がプレゼンされます。つやつやで、見るからにおいしそうです。
14a●こんな状態です。ご飯と共に牛肉をいただくのです。夢のようにおいし。
15a●白いご飯がしんそこおいしいと思いました。盛り上がりました。
16a●アヴァンデセールという感じで、フルーツが登場します。苺に、柑橘はせとかです。味が濃くて甘くてジューシー、ほとんど酸味を感じさせません。ソフトクリームにはカカオパウダーです。幸せ(T_T)
17a●桜餅をいただき、
18a●おうすで〆です。あまりにおいしくて充実感のあったコースでした。塩入りの番茶をいただきつつ、ゆったり寛いでたくさんおしゃべりしました。すぎ~ちゃん 改め杉井専務さまのおもしろいことったらないのです。笑いっぱなしでした。ところが・・・
19a●東京からお戻りになったばかりという徳岡邦夫さん=京都吉兆・代表取締役社長さまと、夫人の理津子さまがおいでになると、全開状態だったすぎ~ちゃんも、ちょっとおとなしくなりました(笑笑)。せっかくなので写真を撮らせていただきます。実はなんとも感じのいいご子息・22歳の徳岡一喜さんにもお目にかかったのですが、ほんとかわいらしいし、男前だしで、いいもの見せていただいたな~とうっとり♪ 写真は出さず、秘密ね♪
以上感動たっぷりのコースでした。温度も塩加減も美しいプレゼンも言うことなしで、加減せずにいただいたのでちょっとお腹いっぱいになり過ぎましたが、満足度は100%でした。内観などは次回お見せします。
「HANA吉兆」 電話 075-531-1500 予約が望ましい  
京都市東山区大和大路四条下ル西側
昼11:30~14:00LO、夜17:00~20:00LO 年中無休(年末年始のみ不定休)

1階 カウンター6席
2階 日本間堀りごたつ10人席×2部屋(つないで広間も可)
3階 個室でテーブル6名席×3部屋
4階 厨房
5階 個室でテーブル2名席×2部屋、テーブル4名席×2部屋
昼 5000円~
夜 6000円(松花堂弁当)、10000円(会席)~(値段はいずれも税サ別)

1992年4月「花吉兆」として開店、2010年3月20日リニューアルオープン

さまざまな詳細、HPにあります! ↓

2010年3月 20日, dans 京都 和食10前半 |

2010年3月19日 (金)

■ 「HANA吉兆」、明日20日リニューアルオープン!


1_3(仮アップ版です。)祇園・南座に隣接する「花吉兆」が、「HANA吉兆」と名前も変えて明日20日、リニューアルオープンなさいます。開店にさきがけて中を拝見し、お料理もいただいて参りました。とり急ぎの告知です。コース全容は改めてお見せします。
●すべてが「さすが吉兆さま」というレヴェルだったことを盛大にお伝えしたいと思います。お店は全面的なリニューアルでとてもきれい、いただいたお部屋は快適、お料理はぴたりと決まって美麗で美味、サーヴィスもさすがの丁寧さと優しさであったことをお伝えいたします。
●フロアによって全く意匠が違います。お席はカウンターと個室と広い日本間のみです。
すでにかなり予約が入っているとのことで、どうぞ早めの予約を。
「HANA吉兆」 電話 075-531-1500 予約が望ましい  
京都市東山区大和大路四条下ル西側
昼11:30~14:00LO、夜17:00~20:00LO 年中無休(年末年始のみ不定休)

1階 カウンター6席
2階 日本間堀りごたつ10人席×2部屋(つないで広間も可)
3階 個室でテーブル6名席×3部屋
4階 厨房
5階 個室でテーブル2名席×2部屋、テーブル4名席×2部屋
昼 5000円~
夜 6000円(松花堂弁当)、10000円(会席)~(値段はいずれも税サ別)

1992年4月「花吉兆」として開店、2010年3月20日リニューアルオープン

さまざまな詳細、HPにあります! ↓
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(2010-03-19掲載)

2010年3月 19日, dans 京都 和食10前半 |

2010年3月15日 (月)

■ NHK文化センター講座@「日本料理 とくを」


1aaNHK文化センター京都教室で開催のわたしの講座「京都 美味案内」の、第2金曜(短期)講座は先週、日本料理 とくをさんにお願いしました。この第2金曜講座というのは第1木曜講座を追いかける形でスタートしたもので、3回目です。冬の美味探求! ということで、毎回のお値段ちょっと高めの設定で短期3か月講座、今回が最終回。4月からは、第2金曜に曜日を変えて継続されるものです。(お値段も一回を除いて、第1木曜と同じになります。) 「とくを」さんではどうしてもカウンターとお部屋とに分かれて座ることになるのですが、ほぼ同時にお料理も出していただき、冬最後、春初めのすてきなコースを楽しませていただきました。●まずはいつもの3点盛りの先付でスタートです。①いいだこ酢味噌がけ、②花わさびのお浸し、③白魚の玉〆。
2aa●向付が、明石の鯛、剣先いか・うにのせ、中とろ。
3aa●焚合せが、若竹煮。筍は京都・大原野産です。筍は香りよく甘みもあって、鳴門のわかめは滑らかでやわらかくていい香り。京都産の筍はこの春、初ということでしたから、わたしたちはとてもラッキーだったのです。独自の炊き方も教えてくださって、これはぜひ皆さま、「とくを」さんにお食事に出かけて、直接お尋ねになってみてください。<(_ _)>
4aa●焼物が、ぐじ塩焼き、ふぐの白子、本ししゃも。はじかみ生姜にセロリのきゃら煮。
5aa●おしのぎで鯖寿司。ひとつは昆布が巻いてあります。
6aa●吸物で、桜蒸し。うっすらピンクの道明寺風、ぐじの酒蒸しが包まれています。花びらの形のにんじん、大根。おろし生姜。
7aa●酢物に、津居山の松葉蟹。二杯酢と。浜茹でされて運ばれたものです。何とか入手していただいたとのことでした。シーズン最後の松葉蟹をいただけて、とても幸運でした。
8aa●上州の牛ヒレ肉ステーキ、わさびと共に。塩胡椒がうっすらとされています。脂が過ぎず、最後にするするといただけてしまうわさび牛ステーキです。串焼きで、低温でじっくり火を通すとのことです。しっとりおいしい肉です。
9●最後は鯛御飯で、徳尾さんがプレゼンしてくださいます。このポーズ、手がかなり熱かったそうで申し訳なかったです。ごめんね~(笑)
10aa●焼いた鯛をほぐして混ぜ込む、とても香ばしいご飯です。
11aa●赤だしにはなめこと三つ葉入り、香の物は昆布大根、赤かぶ、壬生菜。
12aa●デセール①は、オレンジ釜のジュレ。上にキウイといちご。固過ぎず軟らか過ぎず、ふるふる具合がほどよいジュレです。酸味も甘みもほどよく、オレンジの香りも豊か。
13aa●デセール②は、白味噌のソルベ。こちらの開店時からのスペシャリテです。白味噌、水あめ、牛乳、その他○と○といった具合に、徳尾さんは惜しげなく教えてくださいます。
14aa●献立はこんなでした。お昼に15000円でゴージャスなコースをいただきました。丁寧に手をかけていただいたお料理は誠実なお仕事をしていただいたことがひしひし伝わってきました。仕込みもとても入念にしてくださったと思います。食べるのが大好きな、大事においしそうに食べてくださる受講生の方々と一緒にいただけて、わたしもとてもうれしかったです。徳尾さんとスタッフの方々、そして受講生の皆さまに御礼申し上げます。
<(_ _)>
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「日本料理 とくを」 電話 075-351-3906
京都市下京区木屋町通仏光寺上ル東側 天王町151
11:30~14:00、17:00~22:00
日曜休み(月曜日が祝日の時は日月休み)
カウンター10席、座敷(掘りごたつ式)6席 全席禁煙◎
昼は要予約、夜は予約が望ましい
昼コース5250円、 夜一品料理1500円~、コース7875円、10500円、15750円。
2005年2月開店
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(2010-03-15掲載)

2010年3月 15日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年3月11日 (木)

■ 新カメラで、「祇園にしむら」 2010年3月


1a新しいカメラを持って、「祇園にしむら」さんへ。かわいい新キャノン、よくぞわたしのところに来た。今後めちゃくちゃ働いてもらうが、一緒に頑張ろうねとなでまわしているのです。とにかく早くわたしに慣れて、ちゃんとお料理を撮れるようになってもらわないといけないのです。設定や操作自体は今までのものとひどく変わることなく、拍子抜けするほど簡単なのだけど、露出補正などが、今までと同様の加減でやったらオーバー過ぎたりすることがしばしば。基本、絞り優先オートにしているので難しいことは全然ないはずだけど、前よりはずっと細かにいろいろ気にしないといけないと思います。だいぶだいぶ好みに設定して、だんだん使えそうな気がしてきたし、マクロレンズも買うつもりだし、まあ~なんとか、これで頑張ってきれいな写真を目ざします。皆さんよろしくご指導くださいませ。<(_ _)> で、「祇園にしむら」さんのお座敷に入れていただいて、撮影しながら3月のお料理です。12000円(+税サ)のコースです。お料理は比類なくいいものでした。写真的にまだまだな部分が散見されますが、許して~。●いつもの胡麻豆腐でスタート。
2a●鯛のうしお椀。昆布と鯛から取っただし。この上なく上品できれいな吸い地。
3a●お造りは、とろ、鯛、さより。塩と醤油と。こういう色味のものは、何もせずでもわりときれいに撮れていいです♪
4a●定番・鯖寿司。まだ千枚漬がのっています! 分厚い鯖、〆加減もジャストで本当に美味だと思います。鯖寿司は、持ち帰りや発送のお願いもできます。
5a●八寸が、春のぼんぼり形の器から右回りに、①春の山菜の白和え(こごみ、わらび、ぜんまい、ふき、うど、上につくし)、②ぬた和え(赤貝、赤貝の肝、わけぎ)、③ほたるいかの生姜醤油漬、④菜の花胡麻和え、⑤子持昆布。 山菜白和え、ほんの2~3口ながら内容充実です。すごく和え衣が濃厚リッチでした。ちゃんと訳があったみたい。
6a●天ぷらが、もろこ、白魚、こごみ、ふきのとう。酢醤油で。この天ぷらの揚げ加減絶妙なこと、こんなおいしい天ぷらなかなかないと思います。
7a●天ぷらがのっていたのは、五代・清水六兵衛のお皿だそうです。貝の図柄です。なんとも微妙な色合いがものすごくきれいだと思いました。
8a●からすみで次のお料理までしばしおしゃべり。わたしはこの頃はちょっとしか飲まないけれど、(ここではいつもペリエ1本に、お酒1合弱まで。)でもうれし。
9a●あぶらめの木の芽焼き。たれを少量にしてごく薄味に仕上げられています。鯛の子、たらの芽。即ご飯が欲しいような辛さではなくて、これ自体の味をじわじわ楽しみたい、絶妙な薄味でした。
10a●炊き合わせが、筍、一寸豆、ふきの東寺湯葉巻き、長芋。このお椀の中、全部、もうほんと、うるうる感涙レヴェルの繊細なおいしさだったのです。ごくわずか味がついているのだけどそれで十分というぎりぎりの線。素材自体の味をここまで引き出してあげるかという感じ。ふきの湯葉巻きにはとりわけ感激。おだしの味とふきの香味、繊細優美な食感。ふきを引き立てる湯葉のそこはかとないおいしさ・・・もう説明できん。(-_-;)みんなこれは行って食べてみてください。西村さんはこんなところまで来られたのかって、(15年前オープン当初の強い料理がいまだに印象鮮烈なので)毎月仰天しているのだけど、たとえばこの1年でも、どんどん優しく、薄味に、軽やかになっていて、それでいてひと品ひと品、ものすごく丁寧に手をかけているし、素材がいいし、コースとしてバランスよく、印象に残るものを作られるようになっていると思うのです。西村さんご本人は「まだまだ」っていつもおっしゃるけれど。たとえば、「今日初めて気づいたことがある」なんてことを、話されたりするのです。
11a●ご飯、赤だし、お漬物。シンプルご飯もおいしいです。すごく按配よくまとまったコースだったなと思います。
12a●デセールは、いちごに、赤ワインジュレをかけたもの。エスプーマかと思ったけれど違った。ちょっと技ありで、ひっそりと生クリームやヨーグルトも使われているらしいです。
13a●1階奥のお座敷に入れていただきました。この写真はわたしのカメラを「どれどれ?」と試しつつ、西村さんが撮ったものです。「床の間はこう撮るのよん」という解説付きで(笑)。いつもお騒がせすみません。この日もありがとうございました。一緒に食べた若き俊英・Nっちの話も楽しかったし、いいことづくめでした。わたしもしっかりやります~。<(_ _)>
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「祇園にしむら」  電話 075-525-2727
京都市東山区祇園町南側 570-160
(花見小路四条下ル東側2筋目東入ル2筋目を下ル東側)
17:00~20:00入店
(鯖寿司の受け取りのみなら12:00~21:00)
日曜休み(4月は営業)
カウンター8席、1階座敷(掘りごたつ式)6席、2階座敷13席くらい
要予約
コース10000円(+サ15%+消費税)~ 
鯖寿司やちりめん山椒の持ち帰りあり
1994年9月開店
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(2010-03-11掲載)

2010年3月 11日, dans 京都 和食10前半京都 祇園にしむら |

2010年3月 6日 (土)

■ NHK文化センター講座 @「和ごころ 泉」


1aNHK文化センター 京都教室で開催のわたしの講座「京都 美味案内」の、第一木曜講座・第6回目は「和ごころ 泉」で行いました。定員15名+わたしで16名、詰めて満席状態での開催です。ご主人の泉 昌樹さんが目指されるのは割烹ではなく料亭スタイルですから、このお店ではカウンターはなし。大きなスペースを持ったお店ではありませんが、あくまでお部屋を重視する造りになっているのです。今回8000円で組み立てていただいたコース、「弥生の御献立」は、とてもひな祭り色の濃いものだったと思います。
先付 汲み上げ湯葉、うに、車えび、つぼみ菜。和食らしい品のいい佳品でスタートしました。
2a椀物 よもぎしんじょう、餅麩、桑名産のはまぐり、針うど、木の芽。お雛さま仕様のお椀です。菱餅のイメージで、うっすらピンクの餅麩がよもぎしんじょうにのせられていました。
3a向付 鯛、加太産のいか、北海道の本鱒桜葉〆。添えられた塩はゲランドのものです。
4a八寸 見事に美しく供されます。泉さんの本領発揮という感じです。これは6名分です。
5a●まずはちらし寿司です。温かい蒸し寿司だったのです。
6a●玉子カステラ、赤貝鉄砲和え、水菜と守口大根のお浸し、いい蛸の柔らか煮、串打ち(永源寺こんにゃく、花丸きゅうり、利休麩、車海老)。
7a焼物 柳の舞(という魚)塩焼き・すぐきおろし和え。「柳の舞」とはソイの仲間だそうです。メバルのような味・・・大根おろしにすぐきを混ぜ込んだものがよく合いました。
8a冷物 河内鴨たたき。ほぼ生でいただいた鴨肉です。衛生状態がよくなければ納入してもらえないスペシャルな鴨なのだそうです。生産者の方で、使われるお店の調理場チェックをするって珍しいことだと思います。きめこまやか、なめらかな肉質でした。
9a焚合 厚揚げ、大原野産の筍、のれそれの玉〆、菜種。ひょろりと長い「のれそれ」は穴子の稚魚です。
10a御食事 くるみご飯。なぜくるみを一面にのせたご飯が「和ごころ 泉」さんにおいて定番となっているのか? ・・・皆さんどうぞお食事に出かけてお訊ねになってみてください。
11a●よそっていただいたらこんな。五分撞きの玄米に黒米を混ぜて、ローストしたくるみを加えたご飯です。ご飯のおいしさを引き立てて、すごく香ばしいです。
12a●香物、お吸い物と。お吸い物は畔蛸(あだこ)産の一番取りの青のり。この海苔、ものすごくいい香りです。
13a水菓子 黒胡麻のババロア、いちご、文旦。ブランデーのジュレと。本格的な「御菓子」の前の、アヴァンデセールですね。
14a御菓子 鳴門金時の御菓子。きな粉をまぶしてあるように見えるけれど、これはほうじ茶の微粒・・・驚きました。
15a●中はとろとろクリーミーで、とても洗練されていました。およそ「鳴門金時」という名前からは予測できなかった味と食感。
16a●お薄で〆。
17a●配っていただいた献立です。今回6回目の木曜講座、みんなすっかりおなじみになり、和気あいあいとお料理を楽しめたと思います。回を重ねるごとに何ともなごんだ雰囲気になってきて、わたしも楽しいのです。皆さまにとても感謝。<(_ _)>
●そしてお料理は、本当にていねいな、心尽くしのものだったと思います。ご主人の泉 昌樹さんが、ものすごく気合いを入れて作ってくださったことが、ひしひしと伝わってきました。お料理に限らず、気持ちの入った丁寧な仕事って絶対に伝わりますよね。わたしもきれいに撮らなくちゃとちょっと頑張りました<(_ _)>。
●10月からの6回、和食尽くしでやりましたが、4月からの6回にはフレンチやイタリアンも入っています。引き続きよろしくお願い申し上げます。<(_ _)>
■ アップしてくださった方々のサイトへリンクします。
●ラッピング・アソシエーツ 小西あつ子さんはこちら
●京の料理研究家 小宮真由さんはこちら
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「和ごころ 泉」 電話 075-351-3917
京都市下京区四条新町下ル(西側)四条町366 四条敷島ビル1F
11:30~13:00LO・14:30閉店、17:30~19:30LO・21:30閉店
水曜と月末休み
座敷(ほりごたつ式)2(各4席) テーブル6席 全席禁煙◎
要予約
2006年4月開店
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(2010-03-06掲載)

2010年3月 6日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年3月 3日 (水)

■ 「祇園にしむら」 2月初旬のお料理


12a■ いただいてからひと月もたっちゃってごめんなさいです。びゅんびゅん行きます。「祇園にしむら」さんの2月のお料理です。前回、前々回、その前とお座敷だったのが、この回は久しぶりにカウンター。なので写真がどうしても暗めなのですが、カウンターはやっぱり楽しかったです。●前田青邨の梅の絵を拝見しつつ、●梅の器で胡麻豆腐。
3a●すっぽんだしのお椀。焼きねぎ、玉子。少しとろっと葛仕立てでものすごく温まります。かぶらのしんじょう風のものが下にあって、箸を入れるなりふわふわと溶け出し雪見のようになる仕掛け。雲子も入っています。
4a●お造りは水仙の図柄も麗しい透かしの器に、
5a●(珍しく)まぐろのたたいたもの(塩が合います)、うに、鯛。
6a●八寸のお皿が、いくら、なまこ、黒豆、たたきごぼう、酢漬のれんこん、子持ち昆布。
7a●若竹のお椀。おだしが甘くて筍はほくほく、わかめは柔らかで、春が来たと思わせたお椀です。
8a●塩茹でした菜花に酢味噌、いわし、炙ったからすみ。節分モードのお皿です。
9a●春らしいピンクのマイセンのお皿が登場。
10a●上にはまぐり。くるりと巻いた魚は鯛です。
11a●鯛の中に、春菊、せり、わさび菜など春の青味。うしおだしのあんかけで海のものと山のものが調和よくまとめられたお皿。
12a●大根、長芋、ふき、そら豆の炊き合わせ。こんなにシンプルで、でもこんなに優しいおいしさをしっかり抱え込んだ炊き合わせがあるか?と思いました。
13a●湯気湯気で登場したのは、
14a_2●鯛茶漬けです。鯛はねっとり美味、旨みたっぷり味わいつつ、さらさらと締め。
15a●お漬物。
16a●デセールは、梨、いちご、小豆、白玉、ブランマンジェ。
1718●さらにM ちゃんが焼いて持参したバナナのタルトがここで披露され、●ご主人の西村元秀さんが瞬く間に箸先で切り分けた(芸術みたいだった)ものをみんなでひと切れずついただきました。この晩も楽しく、おいしかったことです。すっぽんのお椀のような冬のなごりのお料理と、若竹煮のような春そのもののお料理が織り交ぜられた、季節らしいコースをいただくことができました。どのお皿も普通の顔をして出てきますが、おいしさと美しさにはちゃんと理由があり、何かしら技があったり、よくよく伺うと「なるほど」と思う仕掛けがされていたります。わたしまだまだわかってないかもと思うことがしばしばです。また勉強に寄せていただきます。<(_ _)>
★持ち帰りにしたので写っていませんが、コース中、変わらず鯖寿司は供されています。<(_ _)>
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(2010-03-03掲載)

2010年3月 3日, dans 京都 和食10前半京都 祇園にしむら |

2010年2月13日 (土)

■ NHK文化センター講座 冬の味覚@「祇園さヽ木」


1_22NHK文化センターの講座「京都 美味案内」です。1月から始まった第2金曜講座、1~3月の3か月は特別コース「冬の味覚」で、その第2回目を「祇園さヽ木」さんで行いました。昨年の10月に開講した講座(第1木曜)で好評だったので、2講座目をお願いしたところ、佐々木さんからのご提案で、蟹の時季にしましょうということに。昼講座ですが、夜の蟹コース2万円で開催です。
3_2●カウンター17席貸切です。「予約の取れないお店にやっと来られた~」という方が多数で、その興奮で初めからわんわんと雰囲気が盛り上がっていました。12時過ぎにスタートしました。
45●献立は蟹を中心に魚介満載で、●先付はふぐのミルフイユ仕立て。厚めに切ったふぐの身と皮、下にはしゃりっとした食感の白菜が重ねられています。がばっといただきます。
6●椀盛りは、蟹味噌入りの蟹しんじょう。京人参とうぐいす菜。うす葛仕立てでとろっとして温まります。蟹の身たっぷりです。
7●温物で、「贅沢なおでんと思ってください」と大根含め煮、からし、あわびの柔らか煮、穴子のだしを煮詰めたソース、胡椒。
8●向付は、(わたしのこのお皿はひとり分盛りですが、まな板皿にふたり分華麗に)対馬のとろ寿司、長崎のひらめのえんがわ、さわらの焼霜、笹形の器に赤貝・辛子酢味噌。
910●お寿司にしたづけは、赤身と中とろの間くらいの部位。●大間のうにのお寿司。高松で見つけられたという海苔は香りがいいです。
11a●津居山港の松葉蟹がどさっとプレゼンされます。
12●蟹の時季にはおなじみの佐々木さんの蟹さばきショーです。
13●焼肴。まず、ピッツァ釜でわずか火を入れて、フレッシュ感を大事にしたほぼレア状態のものが供されます。
14a●次に、もう少し火を入れて、甘みを感じさせるものが出されて、ちゃんとお箸で食べべやすいようにしてくださいます。
15●進肴。白子のグラタン風。中に車海老、帆立貝、いか、百合根、きくらげ。上からねぎ、ぽん酢。
16●熱々です。中にはみっちり具が入っています。
17●最後のぐつぐつの鉢物。白魚、蕪、水菜。半熟玉子をくずしつついただきます。柚子の香り。
18a19●蟹の季節はこの蟹チャーハンです。たっぷりあって、おかわりをする方続出でした。●お漬物。
20●デセールは、ティラミス、キャラメルチーズケーキ。グラスにフルーツ、生クリーム。17席フルにお邪魔させていただき、(=講座中で唯一横一列に並ぶカウンター、)14時半頃までにぎやかなひと時を過ごさせていただきました。食後、蟹について少し解説もいただきました。蟹はなぜ高価なのか? 日本海の蟹がおいしいのはなぜなのか? など。ご主人の佐々木浩さんと大勢のスタッフの方々に感謝いたします。わたしは今回初めてお目にかかる受講生の方もいらして、新しい出会いをうれしく思いました。来月はまた違うお店で皆さまにお目にかかります。ありがとうございました。<(_ _)>
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(2010-02-13掲載)

2010年2月 13日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

■ 出町の「西角」で、お値打ちのお昼コース


1a■ アップがちょっと遅くなったのですが、1月下旬に少し久しぶりに伺った和食の「西角」(さいかく)さんです。お昼は初めて伺いましたが、「お昼のおまかせコース」4500円は、気軽ながらとても誠実なお仕事で、看板の蒸しものやとろろ豆腐(どちらも美味です)もついて、お値打ちだと思いました。まずは先付で、●琵琶湖の氷魚(ひうお)/●菜の花からし和え/●海老手まり寿司です。
2a_2●お造りが、こしびまぐろ、ひらめ、さより、生うに。
3a_2●ねぎとお揚げの炊いたもの、お餅入り。優しい味で、お椀代わりという風情です。とりわけねぎが甘くておいし。
4a_2●天ぷらは、ふきのとう、たらの芽、白魚、筍。お皿の上は春の気配です。
5a_2●蕪蒸し。お昼のコースには、こちらで必ずいただきたい蒸しものも組み込まれています。中はシンプルにぐじと百合根。熱々ほわほわで、ほっとします。
6a_2●名物とろろ豆腐です。
7a_2●シンプルなようで、豆腐の上のとろろ層にはじゅわりと旨みもあり、塩気も効いています。はふはふと何も考えずいただける名作だと思います。
8a_2●ご飯、お味噌汁、お漬物。
9a_3●食後にわらび餅がつきました。とても良心的なコースでした。一緒に食べたフミエさん、会ったの久しぶりでうれしかったし、しばしなごんだお昼でした。街なかから少し離れますが、なかなかすてきなお店です。よいお食事をいただいて感謝。<(_ _)> またアラカルトの夜に伺いたいと思います。
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「西角」(さいかく) 電話 075-241-1571
京都市上京区出町桝形
(今出川 河原町通りから1筋西を上がる西側)
12:00~13:30LO、17:00~21:00LO
月曜、第3火曜休み
カウンター6席、テーブル8席、座敷(畳 4~6名)
全席禁煙◎ 予約が望ましい
場所はこちら
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(2010-02-13掲載)

2010年2月 13日, dans 京都 和食10前半 |

2010年2月11日 (木)

●東京でフレンチとショコラ/京都に戻りました


【足りない写真は後からくっつけます。
時間なしで、以下とりあえず、写真あったりなかったりですが。】
■ フードジャーナリスト会議が終わって一夜明けた11日(祝日)、夕方まで東京にいて京都に夜帰ってきました。お目にかかれた方々、お世話になった方々にとても感謝。
■ 写真を整理して・・・(載せられたら)後でくっつけます。東京では絶対にフレンチを食べたいわたし、①「ル ゴロワ」 ②「銀座Kansei」さんと今回は伺えて幸せでした。
■ 銀座(&丸の内)ショコラ大作戦、これも写真後からくっつけます。とりあえずテクストだけですが忘れないうちに。予定ではこの倍くらい行くはずが、遊びに行ったのと違うから(笑)そうはいかず、出直さなければいけません。でも、サンヴァランタン(ヴァレンタイン)終わってからね。ショコラティエはどこもあまりの混雑でした。
【飲んだショコラ・ショ】
●和光チョコレートサロン
Wako1a_2「和光」の、中央通に面した「ショップ」ではなく1本裏手の「サロン」の方。2階にサロンがあり、ここでショコラフレも作られています。ここはショコラ・ショだけで数種類あり、わたしはエピスを選択。シナモン、カルダモン、クローヴ、アニスなどが入って、とてもエグゾティックで深い味。比喩ではなく文字通りに「火傷する熱さ」で、熱々で、本当に本当に香りがよくこの上なく美味でした。かなり久しぶりに伺って、でもやっぱり「和光」という落ち着き、センスのよさ、高級な感じもいいなと思いました。ここではとにかく圧倒的においしいと思ったのです。以下「和光」のチョコレートサロンの「ホット/冷たいチョコレートドリンク」のお品書きです。 
Wako2aWako3a ************************************************************
●ミッシェル・ショーダン
 
松坂屋地下のイートイン。ラム酒入りのものを選択。混ぜるバトン(棒)のついたポットがかわいらしい。
●ダロワイヨ
銀座4丁目交差点近く、2階にサロン・ド・テあり、待ち合わせに便利。ショコラ・ショは一種類のみ。1階のトレトゥール(トレ「チュ」ールという表記はちょっと違うと思う<(_ _)>)のメニューもいただけて便利。
●ブルガリ (10階のイル・バール)
ホットチョコレート、という名称で1種類ですが、濃い濃い濃いショコラがポットでサーヴィスされて、香りよく甘みほどよく、ショコラの幸福感を堪能できます。ひろびろーとしたシックなスペースでショコラ・・・とても贅沢だなと思うのだけど、ショコラの贅沢って手の届く贅沢だからすてきです。
【買ったショコラ】
以下、撮影これからしますので(笑)、いただいた後、テクストも写真もくっつけます。
●ブルガリ イルチョコラート
宝石みたいなの、箱入りをひとつ。
●クリスチャン・コンスタン
時季柄、詰め合わせしかなかったけれど、エスプリをぎゅっと集めたの。
●資生堂パーラー
これも箱入りで、4個、精鋭ばっかり集めたようなの(笑)。花椿のロゴの形のもの。
●カカオサンパカ
ぱっと見ていちばん楽しそうだった「イノバジオーネス」と、クヴェルチュール2種類(←M ちゃん所望)
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そして・・・毎回マストで伺う「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」は・・・もうごった返して入れない・・・入ったけれど注文するまで並び、支払いまでにまた並ぶ模様で・・・。わたしはこういうの絶対に並べない性分なので、一瞬ご挨拶だけしておいとま・・・残念だったけれど、また出直さねばならんってことだわ♪
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Hashitate1aHashitate2aHashitate3a■ 京都駅まで帰ってきて、スバコのはしたてで軽く夕食。鯛と昆布と梅のにゅうめん、おだしがおいしくてうるうるでした。せっかくなので一品ものから雲子の天ぷらもいただきました。駅に、京都らしい上質な味があるのは誇らしいことです。ものすごくおすすめです。
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(2010-02-11掲載)

2010年2月 11日, dans 東京 フレンチ東京 ショコラ京都 和食10前半 |

2010年2月 6日 (土)

■ NHK文化センター講座 特別に30名@「木乃婦」


1a_2NHK文化センター 京都教室のわたしの講座・「京都 美味案内」の、第一木曜講座、第5回目は「木乃婦」さんにお願いしました。大きな館ですから、大勢で訪れてもOKということで、いつもは定員15名のところ、今回特別に30名で開催いたしました。ずいぶん遠方からおいでいただいた方もいらっしゃって、感謝いたしました。いつもの、もうすっかり顔なじみの方々とも、初めての方々ともお話できて、わたしもとてもうれしかったのです。
2a_23a_2●タクジ~=高橋拓児さん、こんな風にまめに出てきてくださって、お料理の説明をしてくださいました。ほんと才気煥発でお話も上手な人なのです。
4a●いちばん初め、わたしから、「3代目若主人、高橋拓児さんでいらっしゃいます」とご紹介したら間髪入れず「3代目バカ主人とちがいますから」と言ってくるし、料理の自在さを述べたら「パクリの天才、高橋パク児と呼ばれています」と返してくるしで、パク児くん、かわいい顔しながら、立派な仕事もしながら、でもこまめに着実に笑いを取っていけるのがまたすてきな才能よね~♪
5a●こんな感じでいつもの15名定員の講座と違い、ゆったり30名で楽しい食事を共にしました。和室でありながら、椅子で座れたことも、とても快適でした。わたし自身が正座が全くダメな上、事前に受講生の方からも「たたみで、正座するお座敷ですか?」とお問い合わせがあったりして、やっぱり椅子(か、せめて掘りごたつ式)希望者が多いこともわかったのです。
6a_3●ここから順番にお料理の写真です。まずは紫蘇香煎で迎えられて、
7a_2●八寸です。ひらめ寿司、甘酢生姜、スモークサーモンと酢れんこん、黒豆の蜜煮、なまこおろし和え、鶏の松風。和食の気分に切り替わっていきます。
8a_3●お造りが、愛媛の鯛、奄美のまぐろ、天草の甘海老。まぐろがわたしはとりわけおいしいと思いました。とろっと脂っけもうまみもたっぷりだったのです。
9a●お椀が、貝柱の真丈(しんじょう)、はくれい茸、水菜、柚子。しんじょうには貝柱がたぷり入っていました。ひらひらした「はくれい茸」食感よかったです。
10a●酢の物として、香住の松葉蟹を自家製の千枚漬でくるりと包んだもの。いくら入りの柑橘ジュレ。花穂紫蘇。千枚漬の酸味と蟹のうまさとがよく調和。けれど大口でやっとほお張れるほどの蟹巻きって感じで、すごい満足感をもたらす、かなりなボリュームのお皿でした。
11a●名物のお鍋仕立てが、ふかひれと胡麻豆腐です。九条ねぎたっぷり、露生姜。最後にひと盛り上がり。熱々に温まれたと思います。
12a●ご飯は鯛の釜ご飯。 茗荷と実山椒入り。炊き立てをプレゼンしてくださいました。
13a●ご飯と共にお漬物、そして留め椀に赤だし。
14a●デセールに、晩白柚(ばんぺいゆ・大きな柑橘)・・・まるでbanpeilleってフランス語みたいに綴れそうといつも思う(笑)。果肉と、皮をゆがいて焼き色つけたもの。柑橘ジュレにお酒入りジュレを上から。ココナッツミルクのソルベ。
●お値段は8000円で設定してコースをお願いしましたが、いいひらめに鯛に香住の蟹にふかひれにと、高そうな素材を使ってくださって、大変充実していたと思います。「今日は安いもん使ってコース作りました」って拓児さんおっしゃっていたけれど、これは結構嘘ではなく、いいものも、この不況で売れなくて、時によってすごい割引=デフレ状態で売られていたりすると伺いました。買う側は、一瞬はうれしいけれど、苦しい思いをする生産者が当然出てくるわけで、いい循環なはずがありません。早くこの時勢を何とかしないと・・・って、後からまた拓児さんと話したのでした。でもそんな中でも30名も集まってくださったし、拓児さんも名物・ふかひれのお鍋の由来やら黒豆の炊き方やらマジメなことも話してくださって、初めての方にもわかりやすく、そして楽しい講座だったと思います。拓児さんと「木乃婦」スタッフの皆さまに感謝。<(_ _)> そして、おいでくださった受講生の方に、御礼申し上げます。<(_ _)> また次回に~!
追記:受講生の小宮真由さん、サイトアップ ありがとう。
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「京料理 木乃婦」
電話 075-352-0001
京都市下京区新町通仏光寺下ル西側 岩戸山町416
お昼、夜、友人とふたりでも100人宴会でも折り詰め200個でも、
あらゆる要望に応じてくださいますので、まずは相談してみてください。
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(2010-02-06掲載)

2010年2月 6日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年2月 4日 (木)

■ 「京都和久傳」で、お昼のおまかせコース


1a■ 先週の初め、久しぶりに「京都和久傳」=ジェイアール京都伊勢丹11階にある「和久傳」にお伺いしました。こちらには緒方さんがいらした頃わりと何度も伺い、そして今は亡き筒井さん時代に一度。「現料理長=馬場一彰さんは、とても見所のある料理人だからぜひに。」と奨めてくださった方がいらして、そしてそれはとても信頼できる方だったので、すっ飛んで行ったのです。
2b●お昼は、デパートの中ということで親しみやすく2625円から用意されており、次が5250円のコース、でもこれはもうちょといいおまかせコースなのです。●寒ぶりのお造り。ぽん酢吉野(=とろりと葛引き状)。
3a●白味噌仕立てのお椀で、はまぐり、玄米もち、海老芋。
4a ●雲子、玄琢ねぎの焼き物。れんこん、銀杏。
5a●牡蠣、ふきのとうのフリット。
6a●横から見るとこんな。
7a●からすみ、あんぽ柿、数の子、壬生菜。酸味のジュレがかかった酢の物。素材のバランスがすごくよかったです。
8a●丸大根と白菜。ふかひれと蟹入りのあんかけ。ほっこりした大根の味を、蟹とふかひれ=ゴージャス系の素材が引き立てて、けれどやっぱり優しい味にまとまっていました。
9a●〆のご飯は、鯛味噌茶漬けなど選択肢がいくつかあるのですが、
10a●鯛の黒寿司を選択。定番のひとつです。
11a●玄琢の朝採りのいちごで終わりました。コースのバランスがとてもよかったと思います。なんとも優しく、けれどどのお皿も申し分なく味が決まっていました。間違いなく和久傳のお料理ながら、牡蠣のフリット(天ぷらではなく、本当にイタリアンのフリットの食感)なんて初めてだし粋だなと思いました。ちゃんと和食のお皿になっていたし。食べやすくて、けれどどこか新しさがほの見える感じで、すごくいい印象を持ちました。またお伺いさせていただきます。<(_ _)>
京都和久傳 電話 075-365-1000
ジェイアール京都伊勢丹11階 
11:00~14:30入店、17:00~21:00LO 不定休 全席禁煙◎
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(2010-02-04掲載)

2010年2月 4日, dans 京都 和食10前半 |

2010年1月30日 (土)

■ご飯がおいしい 「米料亭 八代目儀兵衛」で試食


1 「八代目儀兵衛」が昨年10月に八坂神社前に開かれた「京の米料亭 八代目儀兵衛」に1週間ほど前に伺いました。代表取締役社長である橋本隆志さんのご案内で試食をさせていただきました。感謝いたします。「八代目儀兵衛」は、お米やさんが、ただ白いお米を売るだけではなく、今の時代に訴えられるものは何か? と考えて、ギフト商品などを多数開発されているお店です。●写真は、オリジナルの竹型土鍋でご飯が炊かれて、蓋が開けられた瞬間です。ふわ~といい香りが漂いました。ご飯の一部が減っているのは煮えばなを少しいただいているからです。
23●これが有田で特注で作られた炊飯用土鍋釜です。いわゆる器やさんや釜やさんの考える土鍋ではなく、お米屋さんが考える土鍋であるということで、土に、遠赤外線効果が高くなる成分を混ぜ込んで焼き上げられた土鍋なのだそうです。ふちが5cm蓋より高いことも、蓋の取っ手部分の真ん中に穴が開いていることも、さまざま効果を考えられてのデザインということです。
4●アペリティフのようにいただいた「ライスワイン」・・・つまり日本酒なのですが、「絆」というお酒です。実は伏見のお酒「抱腹絶倒」で、これは飲むなり思い出したけれど、堺町四条上ルあたりの割烹でいつも食前酒にひと口供されるものですね。こちらではこんな風に、日本酒も今の時代に合うように工夫をこらされているわけです。
5●ここからお料理スタートです。料理は橋本隆志さんの弟さんである晃治さんが担当されています。九州や京都の名店で修業された方です。この夜ご用意くださったのは「京のヘルシーコース」です。石川県の「能登むすめ」という名前の赤大根。下にあぶった貝柱。柚子と大根、それぞれのおろし汁で作ったドレッシングで和えてあります。
6_27_2●ガラスの器ですが、中は温製の白味噌汁です。道明寺麩、せり。●生八橋(にっきと抹茶味)に、チーズをはさんで焼いたもの。これは賛否両方あるかも?と思います。
8●きのこの土瓶蒸し。これは本当に本当におだしがおいしかったです。すごくいい昆布とかつお節を、たっぷり使っているであろうことが、容易に想像できました。
9●お造りのお皿登場で、たらの白子、鯛の昆布〆、よこわ。真ん中の緑色の野菜はプッチーナ。小皿に、醤油と、ぽん酢のエスプーマ(=泡泡状)が添えられました。
10●煮えばなのご飯です。アルデンテ状態です。
11●揚げものが、堀川ごぼうとくわいのから揚げ。
12●かぶら蒸し。焼き穴子、百合根、きくらげ、鯛。あんに散らした紫の食用菊は「もってのほか」という名前です。
13●ご飯と同時に供された野菜たっぷりのお皿で、万願寺とうがらし、山科なす、日の菜、れんこん、えびす南瓜、プティヴェール、へしこ、温泉玉子、白くふわふわとかかっているのが、ごぼうのエスプーマ。
14●炊きたてのご飯です。なるほどおいしいです。お米厳選、精米からして他と違うのだと思います。(温度管理もされつつの精米だとか。)これだけを際限なくいただけると思うほどです。
15●おこげもいただきます。香ばしくてバリバリしていて、格別美味です。塩をひとつまみかけつつ。
16●お漬物や佃煮がたっぷり添えられます。さらにおだしが急須で供され、最後お茶漬けを楽しめます。
17●揚げた湯葉に黒蜜をかけたものです。これがヘルシーコースのデセールで、いかにもおいしそうでしたが、わたしにはご飯の後に揚げものはちょっといっぱいいっぱいです。
18●なので、紅茶ジュレ、レモンソルベ、濃い濃い大原の蜂蜜が3点盛りになったデセールの方をいただきました。口の中で混ざって、甘いレモンティになるというものでした。
19●夜のメニューはこんなです。
20●お昼はこんなお品書きで、1680円~です。すでにすごく混んでいる模様です。
「京の米料亭
八代目儀兵衛」
電話 075-708-8173
京都市東山区祇園町北側296
(八坂神社の道をはさんで向かい、四条より北側)
11:00~14:00、18:00~21:00LO・22:00閉店
水曜休み
1階カウンター8席(禁煙)、2階カウンター8席とテーブル10席
2009年10月4日開店

http://www.hachidaime.co.jp/
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(2010-01-30掲載)

2010年1月 30日, dans 京都 和食10前半 |

2010年1月25日 (月)

■ 「京料理 修伯」 すごく充実のコース


1a_2■ 久しぶりの「京料理 修伯」です。前回の印象がとてもよかったので、間があいたとは言え、すごく来たかったのです。勉強熱心な若き料理人・いつも意気軒昂のNっちと共に先週の後半いただきました。15000円(税サ別)のコースです。
2a●間人の焼き蟹をほぐしたのに、からすみ、間引き小かぶ。
3a●からすみはひらひらっと薄くて、この薄さであればこそという感じで焼き蟹の風味ともうまい具合に調和して、ひと皿めから日本酒とぴったりです。
4a●赤貝(少し加熱)に黄身酢。あわびのお皿だったのですが、吉田さんはちゃんとわたしがあわびをあんまり食べないことをおぼえていてくださって感謝。あわびやなまこの食感がわたしは好きじゃない。食べられはするけれど、別に要らんというのが本当のところで、少しでも胃のスペースは温存でいかねばならんし。ごめん<(_ _)>
5a●春の風情のお椀が出てきて、
6a●えんどう豆のすり流し、中にはまぐり。ふきのとうの香り。これは本当に香りを楽しむお椀でした。ふきのとうを2枚ほど炙った香りがふわあああああああと立ち上ってたまらないです。すり流しの地がまた非常なおいしさでした。すばらし☆
7a●ずらりと12種類のお造りが来ました。こんなに多種類を楽しめるのです。全部見えないから・・・
8a●ほぼ真俯瞰写真ですがこれもどれが何だかわかりにくいですから12種類、ひとつずつ。
AA_2●左上から右側へ、①さわらのしゃぶしゃぶ、 ごぼうのぽん酢 ②長崎の鯖のきずし。
A_3A_4●③島根のぶりに、辛味大根、④北海道の牡蠣のお寿司。
A_5A_6●⑤北海道の桜ますに塩昆布、⑥たいらぎ貝、木の芽味噌。
A_7A_8●⑦伊勢海老に土佐酢ジュレ、⑧関あじに生姜醤油。
A_9A_10●⑨長崎のふぐの白子、⑩鯛の昆布〆に煎り酒。
A_11A_12●⑪剣先いかにピンクソルトとすだち。⑫北海道のうにの海水に浸ったの。
9a●九条ねぎのスープ蝦夷鹿の葛叩き。蝦夷鹿柔らかで旨み強くて、スープはとろりんと、すごくおいし。
10a●もろこの焼き物、生姜風味の酢醤油。香りよくて止まらないおいしさ、これでまた日本酒が飲めてしまいます。
11●福井のうり坊(いのしし)の焼き物。ジビエですね。旨みぎゅっと。
12●手前には海老芋まんじゅう。ふわっとやわらか、肉といい調和です。
13a14a●ご飯は2種類用意されていて、筍ご飯と、五目ご飯。
15a16a●お漬物、いわしの土佐煮も。●味噌汁。
17a●デセールは好きなものを欲しいだけ。今でこそデセールたっぷりは珍しくないけれど、デビュー時は画期的だったサーヴィス。
18a●わたしはこういう時、結構1種類だけ決め込む方で、ピスターシュのグラタンを選択。
19a●中にはいちじくとパイナップル入りでした。 いやもう、本当に充実、魚も肉も満喫したコースでした。店主の吉田修久さんも、今やとても割烹のご主人然とされて、頼もしいのです。初めはわかーい感じのお店だったのが、なかなか大人な雰囲気になって、「きちんとお料理をいただきに出かける」という、何度割烹に出かけてもやっぱりうれしい気持ちを、過不足なく満たしてくれました。席は満席で、人気を物語っていたし、やっぱり本当においしかったです。安心していただけたし、京都にいてよかったなあという気持ちでいっぱい。また伺います。いいお料理も、楽しい話でたくさん笑わせてくれたNっちも、ありがとう<(_ _)>
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(2010-01-25掲載)

2010年1月 25日, dans 京都 和食10前半 |

2010年1月22日 (金)

■ 久しぶりの「御幸町つばき」でおまかせ満足の夕食


1■ 料理研究家・小宮真由ちゃんと秘密会議をするのに(嘘です・笑)選んだのは「御幸町つばき」でした。久しぶりに伺いたいと、ここのところずっと思っていたのです。おいしくて明るい雰囲気で寛げて、なのにお値段控えめで本当に偉い。いつも通りカウンターをお願いしたのですが、なんと満席でいっぱいとのこと。やっぱり人気集中・・・。なので初めて2階のテーブル席でいただくことにしました。なかなか雰囲気がよかったのです。和食=カウンターと思い込んでいるけれど、この頃お座敷も使わせていただいたらまた気分が変わって心地いいと思う機会も多くて、どんなお席でも楽しいお店は楽しいということです。
2●一緒に食べる真由ちゃんがこのお店初めてということで、わたしも久しぶりだったし、テーブルだったしで、おまかせコースをいただくことにしました。1万円のおまかせです。すでに冒頭で持ち上げ写真出しちゃいましたがひと皿めは●たっぷりの蟹のあんに、焼き餅入りです。うにもどさっとのっています。熱々で、とろりと口当たりよく蟹の旨みがふわーっと広がって、うまうま状態です。
3a●お造りが、ぶりと、まぐろのとろ。とろみをつけた土佐醤油がかかっています。
4a●よく見えるようにお箸で広げました。ごめんです。<(_ _)> うぐいす菜、辛味大根、湿り海苔。脂のりのりです。お酒飲まずにいられようか?(いいやいられはしません!) 2階のテーブルでよかったことは、日本酒のことを教えてくださる店主の小峯充靖さんがいらっしゃることで、せっかくだからと少しずつ飲ませていただきました。
19a20a21a●これらのお酒です。わたしはとりわけ「菊姫」の、ワインのように優美に広がり、それでいてしっかり厚みのある香味にうっとりしました。
5a●お椀は白味噌仕立てで、のどぐろと餅れんこん。餅れんこんとは、れんこんをすりおろして餅粉と合わせて揚げたものです。のどぐろの旨み、揚げた餅れんこんの豊かな風味で、ぐぐぐとおいしさの押し寄せてくるお椀でした。いやもうウマウマ。
6b●お椀のふたには波と千鳥。
7a●海老芋の胡麻和え。口当たり柔らかで、風味たっぷりで、さらに胡麻の香りをたっぷりまとっていますから、旨くないことがあろうかよ~、というお皿です。
8a●肉よ肉。和牛いちぼ肉が焼き物として出てきました。もうれつうれしい♪
9a●よく見えるようにしましょう~。肉はしっとり柔らか、香り豊か。雲子の焼いたのも添えられて、これも旨さのダブル攻撃という感じです。くわいチップでパリパリと心地よく、でも塩がほのかに効いた青味大根をかじればさわやかでもあり、充実感のあるお皿でした。
10a●すだちの輪切りがのった絹糸のように極細のおそうめんです。肉の後にクールダウンで、バランスよい構成です。
11a●温かいお椀というか、蒸しもので、ぐじと九条ねぎと豆腐。おだしがぐじの旨みそのものでおいし。柚子もいい香り。
12a●炊き立てご飯が供されます。ふわふわふわといい香りが漂って、こうしてプレゼンされているだけでも幸せ感に包まれます。
13a●よそっていただいたもの。煮穴子と半熟玉子のご飯です。おじやみたいにとろっとしていて、ひたすら優しい味です。わたしは一膳しかいただかなかったのですが、お釜たっぷりに炊かれた分おかわりもいただけるから、ほんと幸せです。
14a15a●お漬物と、●お味噌汁。
16a17a●食後に、いちご(あまおう)と、●わらび餅。
18a●このわらび餅がまた最高に美味でした。以前はカスタード麩まんじゅうとか、とても創意工夫に満ちたもの(笑)を無理無理作っていた時期があったと思うけれど、こういう普通のものが格別おいしいっていう方が、客も安心すると思います。大人になったね~。(エラソーにごめん<(_ _)> ) ・・・というわけで、最後まで申し分のないコースを出していただき、とても満足しました。1万円でこれだけいただければ十分と思います。飲食店はどこも本当に大変な時勢だけど(悲痛な声が多いです)、でもカリテプリのいいところ=値段に対する質が納得できる、あるいは値段から想像できる以上の満足感を得られるお店にはやっぱりちゃんとお客さんが入ってるなと思った夜でした。とにかく目の前のことを地道にやってくしかないの。それは自分自身にも言い聞かせています。もうほんと前みたいにばかすかと雑誌の仕事がある世の中ではないから。今は、以前なら考えられないほどきついことが多いから。ともあれ店主の小峯さん、今回はお仕事姿見られなかったけれど料理長の野口さん、一緒に食べた真由ちゃんに感謝。10ほども若い真由ちゃんからもたくさん知恵をもらってありがたかったです。持つべきものは友よ~♪
「御幸町つばき」 (ごこまちつばき)
電話 075-211-3938
京都市中京区御幸町三条上ル(東側)丸屋町318-3
12:00~13:00LO・14:00閉店、18:00~21:00LO
不定休(だいたい火曜休み)
カレンダーはこちら http://www.kyoto-tsubaki.jp/calender.php
昼夜ともに予約が望ましい
カウンター10席、2階テーブル18席、座敷6席
昼はコースのみ、2630円、3890円。夜は一品料理が多種。
コースは前日までの予約で7350円、10500円、12600円~。
2005年10月開店
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(2010-01-22掲載

2010年1月 22日, dans 京都 和食10前半 |

2010年1月15日 (金)

■ 「祇園にしむら」 2010年 お正月料理


1a■ 「祇園にしむら」さんのお正月料理です。カウンター満席というので、3か月連続でお座敷でいただいています。「祇園にしむら」さんは、そんなふりはしていないけれど、実はこのところ「予約の取れないお店」なのです。というわけでお座敷になったのですが、それはそれで撮影機材を持ち込めるのでラッキーです。祇園のお座敷というので一緒に食べた友人R 夫妻もお着物できれいに登場、食べる前から期待で盛り上がっていました。●折敷の上はお正月モードです。結び昆布に小梅入りのお茶をまずいただきます。
2a●いつもの胡麻豆腐でスタートです。ふるふるの胡麻豆腐もおいしいが、浸っている胡麻クリームもまた後を引くおいしさで、なんとか掬いとろうと必死になりました。
3a●きれいな鶴の図柄のお椀です。
4a●お正月らしく白味噌のお雑煮です。糸かつお、柚子、大根、人参で紅白のおめでたい色み。中にお餅・・・と思って食べてみるとお餅の中にかしら芋入り。
5a●お造りは塩も添えられてこのように。
6a●とろ、うに、鯛。鯛がとりわけおいしかったです。下に甘酢漬にした大根とにんじん。ちしゃとうも添えられて、緑の色合いがきれいでした。
7a●いつもの鯖寿司。これ逆から撮った方がきれいだったかも? (ちなみに先月
8a●お正月のおせち風八寸です。まず様子がすっきりと美しいです。白い器から時計回りに、①黒豆、甘草の芽、②数の子、③れんこん、④からすみ、⑤たたきごぼう、⑥ごまめ、⑦きんかんいくら、⑧なまこ、⑨くわい。どれもよく知った取肴ではあるけれど、これほど普通の顔しながら洗練されているかという味。黒豆(よく見えなくてごめん<(_ _)>)のふっくら美しいこと(煮汁は全く透明、浸してあるだけという風情)、ごまめのまったく苦味なく、食感シャープにすっきりと旨みだけ感じさせること、くわいの栗のようなおいしさ、きんかんごといただけるいくらの美しくひたすら美味であることなどなど、驚きの味の連続だったのです。
9a●かぶら蒸しです。静かな風情に見えながら・・・
10b●お箸を入れると、ものすごくたっぷり具材が入っていることがわかりました。焼き鯛、たらこ、牡蠣、生麩、百合根。巾着の中に宝尽くし的なイメージで作られたとのこと。
11a●このお椀で出していただきうれしかったです。ぱっと見てこれだーと思った。「あまから手帖」現在発売中の号の表紙にもなっているものですね。
112_2●天才巨匠ハリーせんせ(イケズも天才!)にきれいに撮ってもらえてよかったね☆☆☆ はまぐりの殻が富士山にも見えるのです。大正時代のものだそうです。 
12a●さわらの味噌焼き。脂たっぷりでしっとりおいしい。
13a●これもかわいらしいお椀で、松竹梅に粒々がたくさん描かれていて、
14a●蓋を取ってびっくり、若竹のお椀でした。大原野の筍とのこと、栗のような甘みがありました。わかめもやわらかでおいし♪ 優美な味にうっとりしました。
15a●ご飯ものが蟹の身と味噌のたまごとじご飯。いや~、またしても最後に蟹を出して来られました。先月も、先々月も終盤にごく地味に蟹を登場させています。どうだ~! な出し方をせず、静かな風情で蟹を楽しんでもらおうというわけです。「昔はハデな出し方もしていたけれど」とご主人。そうよ、わたしも甲羅酒をウマウマと思いながら飲んだ覚えあるもん。
16a●地味な出し方とはいえ、やっぱり強烈おいしい。どうしてもこの「持ち上げ」写真を撮りたくて、「スプーンくださいませ」と仲居さんにお願いしたら、「何贅沢なこと言うてんのですか?」と言いながらご主人の西村さんが登場して恐れ入りました。ひや~、ごめんね~<(_ _)> カメラを構えるわたしの前で持ち上げをやってくれようとしたんだけど・・・手がふるふる震えて「アル中やね」と自分で笑ってんの。あはは(´▽`) 写真は使えなかったけれど、協力ありがとう<(_ _)> やっぱり「いかにも、今から食べるような感じ」で持ち上げをするには、自分で持って自分で撮るしかないのかもと思う(苦笑)。微妙な角度ですごく印象違ってしまうから。それと、持ち上げ写真の撮り方だけど、●あまり高く持ち上げるのはヘン。●いくら右手でカメラ持ってるからといっても、左手で持ち上げするのはものすごくヘン。などと常々思っています。(本当にゴシエ=左利きの人は別として。)自分が実際に食べる時に見える様子を撮ることです。・・・って、勝手に持ち上げ写真撮り方講座をしてしまった。(-_-;)
17a18a●お漬物と、●赤だし、豆腐とおぼろ昆布。
19a●いちごに、ヨーグルトを少しまぜた生クリーム、ワインジュレ。
20a●お軸の絵は池田遙邨のもので、先日のカウンターの絵もそうでしたね。これは荒海に日の出で、お正月にしか使えないものなのだとか。絵もお軸もすべてお正月モードは15日までということで、お料理、器、しつらいと、目も楽しませていただきました。どのお料理も何の衒いもなく、けれど本当に上質で美味。こういうの食べてしまったら、もうちょっとやそっとで満足できないってことになるのだけど、でも仕事的にはあんまりそんなこと言っちゃダメだあ~。こちらに通うことはわたしにとって楽しみである以上に勉強です。また勉強しに伺います。<(_ _)>
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(2010-01-15掲載)

2010年1月 15日, dans 京都 和食10前半京都 祇園にしむら |

2010年1月13日 (水)

■ 「割烹なかじん」さんで感動うるうるの鶏肉


1a2a■ ちょっと久しぶりに伺った「なかじん」さんです。アラカルトでさささといただいたのですが、本当においしくて、深い満足。●まずは先付で(コースでもアラカルトでも出されるもの)おこげです。ちょっとしたおしのぎという感じで、お酒を飲む人にいいと思います。胃がからっぽじゃない方がいいから。●北海道・昆布森の殻付き牡蠣の醤油焼き。すごく香ばしいです。牡蠣はやわらかさを残して、うまうま。
3a4a●ここから、丹波地鶏の炭焼きです。熱々焼きたてで、むね肉、●えんがわ。
5a6a●ひれ、●ももとろ
7a8a●手羽元、●すね。部位ごと食感が違い、旨みの質も違い、けれど、鶏肉ってこんなにおいしいかと、思い出してもクラクラするくらい美味でした。噛みしめるなりあふれだす旨さが圧倒的で、食べながらわたしの脳内の色が変わっていったっていうか、わたしめちゃくちゃなことを言ってるけれど、それくらいおいしかった。(-_-;) よっぽどいい鶏肉に、炭火のよさに、焼き加減、塩加減のよさですね。<(_ _)>
9a●これは地鶏と野菜のピリ辛味噌煮込み。鶏は鶏でも全く違う料理です。
10a●取り分けたところ。野菜はキャベツと玉ねぎとししとうだけ。郷土料理に「豚ちゃん」(とんちゃん)というのがあるそうですが、これは「鶏ちゃん」(けいちゃん)だそうな。麹味噌を使って結構濃い味、ご飯に合いました。(先にご飯いただいちゃった。)
11a●野菜の天ぷら。天ぷらいただかないともったいないです。椎茸、かぼちゃ、飛騨ねぎ、ブロッコリの芯(やわらかでおいしい)、そして糸状に切った金時人参のかき揚げ、きれいで口当たりよくて、芸術のようでした。
12a13a●なかじんさん=中村一臣さんです。これだけおいしいもの作れたらいいなあ。●食後にカフェをいただきました。「カフェ・ヴェルディ」の豆を使って、一杯ずつ淹れてくださるものです。京都の有識者の多くは今やほとんど「カフェ・ヴェルディ」の豆使用ですね~(´▽`) ちょうどここに店主の続木さんが豆配達にいらして、新しいキャノンを触らせてもらえたり、その前は一瞬あけ~みがわたしに会いに来てくれたりして、ここにいてよかったと思った夜でした。
2122232414■ アラカルトでいただけるようになったし、ワイン会なんかもなさっているみたいだし、コースのみの時よりやっぱりよほど伺いやすくなったと思います。
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「割烹なかじん」 高倉通六角 北西角 電話075-257-2288
12:00~14:30入店、18:00~20:30入店 水曜休み(月末火曜も休み)
カウンター8席 全席禁煙◎ 要予約
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(2010-01-13掲載)

2010年1月 13日, dans 京都 和食10前半 |

2010年1月11日 (月)

■ NHK文化センター講座 金曜講座「河久」


1a_2NHK文化センターの講座「京都 美味案内」、本当にありがたいことに希望者多数、キャンセル待ち多数ということで、既存の第1木曜講座とは別に、もう1講座、第2金曜の講座が1月8日から始まりました。こちらはとりあえず短期講座ということで、向こう3か月の予定が決まっています。第2金曜講座の第1回目は、第1講座でも好評をいただいた「河久」さんです。
2a_2●人気の2代目若主人、浅見晶男さんです。毎日必ずおかしい「息子日記」そのままに、この日もおかしさ全開でひと皿ごと解説に出て来てくださっては笑わせてくださいました。
3a_2先付① いかうにバゲットとローストビーフサンド お料理スタートです。今回は冬の特別コースということで、蟹が入るコースがあるので、この短期講座、木曜講座よりお値段設定が高めなのです。なので前回の「河久」さんの時よりずっと多くの食材、それも高級食材が使われています。いかとうにを和えたものをバゲットにのせたクロスティーニ風に、スペシャリテであるローストビーフのミニサンドイッチです。おせち料理っぽくせず、お正月の感じを出すということで、こんな工夫の先付を考えてくださったのだと。
4a_2先付② うずらの焼き物 ライム添え うずらは小さな身においしさがぎゅっと詰まって、塩気も効いてとてもおいしかったです。ワインとでも合います。うずらも、その鳴き声(「ぎきっちょう」と鳴くとか)から、縁起がいいとされる鳥であるという説明でした。
5a_2先付③ 小鯛笹漬けの棒寿司、丹波の葡萄豆 扇形の縁起のいい器で供されました。
6a_2●寄るとこう。小さな棒寿司はほんのりピンク色の鯛がいい締め加減でした。ふっくら炊かれた大粒の葡萄豆はまだ残るお正月気分を盛り立ててくれました。
7a_2向付 河豚のタタキ、鮑酒蒸し、鰤の千枚漬け巻き
8a_2●赤いかぶらに巻かれたぶりがよく見えるように。季節らしい向付でした。
9a_2椀物 白味噌と酒粕のお雑煮仕立て お椀もお正月モードです。白味噌だけでなく酒粕を混ぜ、牛乳も入れてさらりと飲みやすく同時にこくのあるスープのようです。
10a_2●くわいは「芽が出る」で縁起がいい食材。中には薄い韓国のお餅が2枚入っています。お腹が膨れすぎないようにという配慮です。
11a_2焼物 伊勢海老ステーキ 近江の赤こんにゃくと。蒸してから焼いた伊勢海老です。ひとり半身、この大きさがちょうどいいです。赤こんにゃくも縁起をかついで。
12a_2揚物 馬肉フライタル デミグラスソースかけ 「馬肉?」と言っていた方も何人かいらしたのですが、ビフカツみたいで食べやすくて、結局見えている限りお皿はカラになっていましたから安心しました。デミグラスソースはいつもの定番コロッケにも添えられていて、お手のものです。
13a_2強肴 めじかの燻製 めじかとは「目近」。目と口が近いところからこの名があると。シロザケ=鮭で、産卵前後とか水揚げの時季や場所で、呼び名が変わるものです。これをスモークしてあって、飲んでいないけれど間違いなくお酒に合います。風味づけにオリーヴオイルが少量あしらわれています。レモンを押し当てて酸味をつけてもいいし。大根おろしもよく合います。
14a_2追肴 河豚の白子フライをべっ甲餡掛け ふぐの白子のフライ、中は熱々とろとろで、おいしーい。べっこうあんには、白菜の千切りや細かく切ったふぐの皮が入っています。
15a_2おまけ 手羽先揚げと牛ミンチ入り春巻き 定番の品を、最後に出してくださいました。これは献立にも記されていなかったものです。すごいサーヴィスありがとうございます。<(_ _)>
16a_2留物 このわたの八草粥 「お皿数が多いので、お粥の方が食べやすいと思った」ということで、お粥で締めです。七草粥ではなく「8日だから八草」だというのが晶男さんらしいことで笑わせてくれました。8つめの草・・・かいわれが上にのっていました。「これ、8日でまだよかったんです。15日とかなら15草揃えるの大変です。十六茶というのもありますが」だって。
17a_2水物 フルーツゼリー湯葉ヨーグルトソース掛け 柚子釜に小さく切ったいちごやメロン入りで、湯葉入りのソース。とてもヘルシーな締めくくりでした。
18a_2●ありがとう楽しい晶男さん。解説がおもしろくて大うけでした。サーヴィスしてくださった奥さまの晃子さんやスタッフの方にも深く感謝。
19a_2●新講座でしたので食後、ひと言ずつ自己紹介。食べるの大好きな感じのいい方ばかり集まってくださってうれしいです。わたしのサイトを見て、第一木曜の講座の方を申し込んだけどすでに満席でダメだったから、キャンセル待ちしていてくださった・・・なんて話を伺うと、本当にありがたくて、うるうるしました。<(_ _)> サイトを見ておいでくださったという方のお話を聞くたび、毎日やっててよかったな~と。ほんと毎日かなりな作業量なんだけど、すべてが吹っ飛んで、うれしいです。また来月。<(_ _)>
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「河久」(かわひさ) 電話 075-211-0888
京都市中京区木屋町三条上ル3筋目東入ル南側 上大阪町518
11:30~13:30LO、16:00~21:00LO 月曜、第1火曜休み
カウンター11席、テーブル16席(8席、4席、4席)、座敷3室(6、6、40席)
お昼はお弁当があります。3150円~ 夜は一品もコースも。予約が望ましい
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(2010-01-11掲載)

2010年1月 11日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年1月10日 (日)

■ NHK文化センター講座 「OKU」で「美山荘」の料理


1a■ 毎月第一木曜のお昼に開催のNHK文化センターの講座「京都 美味案内」です。受講生の皆さんともすっかりおなじみになって、お目にかかるのがうれしくてしょうがないのです。今回は祇園のギャラリー&カフェ「OKU」で和食のコースを出していただきました。祇園のただ中にあって、古い家屋を改修したこんな美しいお店です。
2a●お料理を全面的に担当してくださったのは「美山荘」 四代目ご主人であるヒサトさん=中東久人さんです。「OKU」のお料理監修をしていらっしゃいますが、この日は御大自らおいでくださって調理に当たり、「美山荘」のエスプリを披露してくださいました。(注:ふだん「OKU」で「美山荘」のお料理がいただけるわけではありません。念のため。<(_ _)>)
3a●2階だけ貸切にしていただいて講座を、なんて当初考えたのですが、思っていたよりずっと本格的にしていただいて・・・結局講座の時間は全館貸切で、1階で食事、2階はこのような状態でした。
4a●コースに必要な器が全部「美山荘」から運び込まれていたのです。いやもう本当に恐縮しました。久人さん、「美山荘」のスタッフの方々、そして「OKU」のスタッフの方々にこの時点でまず盛大に感謝しました。
5a●献立が食事の前に配られて、期待が高まります。
6a●久人さんご紹介に続いて、お料理のスタートです。伏せられている杯を表に返せば、
7a●干支の寅が現われます。これは「美山荘」が毎年作っていらっしゃる干支の杯シリーズの今年版ということで、さっそく「欲しい」「買えないの?」の声が続出しました。(お買い上げ可能となり、数人の方がお買い上げ~)これで、「弥栄鶴」(京都府丹後市)をひと口いただき、ひと品めです。
8a●(以下、献立の表記については、いただいた「お献立」の表記に従います。)
一献 海老芋霰揚げ 三種の旨出汁葛仕立て 菊花 コノ子散らし とろっと葛引きにされている3種類の旨だしとは、帆立、干し椎茸、海老で、吸い込まれるようにぐいっと美味でした。菊花、煎ったこの子の粉、揚げた菊菜がアクセントになっていました。海老芋がとろりと美味なこと~。
9a●冬はこのように深さのある、温かさをキープできるような器がふさわしいのだと久人さん。中を覗き込むと、
10a向付 甘鯛昆布〆 寄り葱 煎り酒 山葵 ほんの30分くらい〆たという甘鯛です。ねっとりおいし。梅の香りの煎り酒が甘鯛のおいしさを引き立てます。
11a八寸 美山地鶏卵味噌漬け 栃餅蒟蒻 柿柚子餅子入二十日大根 鯖寿司 竹の子木の芽田楽 味噌漬にした卵の黄身のこっくりとしたおいしさ、まだ地中にいたところを掘り起こされたという筍のフレッシュな感じ、揚げた栃餅のこんにゃくの何ともすてきな食感・・・。どうしてもお酒を誘います。初めの一献だけでなく、なんと食事の間ずっと「弥栄鶴」が提供されたのでした。
12a●二十日大根の中に、柚子と柿を合わせたものが入っていて、香りよくて甘くてたまらないおいしさでした。鯖寿司も、寿司飯がちょんとのっているだけで、かわいらしかったのです。
13a煮物椀 蕪淡雪 唐墨 結び柚子 熱々で湯気が立ちます。淡雪とは、かぶらのすったのと、卵白を合わせたもの。雪のように真っ白で、口の中でふわりとほぐれて優しい味。吸い地もなんとも上品なのだけど、からすみの塩気と旨みで全体がきゅっと引き締まります。お椀いただきながら、またお酒飲みたくなるのです。
14a焼物 シャラン鴨 実山椒香り焼き 鷹ケ峰葱塩焼き 莢焼きお多福豆 をを! 鴨です。それもいつもの大好きなビュルゴー家の鴨です。これがいい具合に焼かれて、山椒の香り豊かでたまらんおいしさでした。かかっているタレは、骨からとっただしで。ねぎは甘いし、さやごと焼かれたお多福豆もほくほくだしで、うっとり幸せなメイン料理・・・ではなかった、焼物でした。
15a炊合せ 蕪釜 京都牛煮込み・山牛蒡 木の芽 再び優しいお皿が来ます。かぶらで作った釜に、旨みたっぷり京都牛を野菜いろいろと煮込んだものを山ごぼうと。くり抜いたかぶらの丸い部分が手前に添えられていて、なんだか愛おしい感じがしました。
16a17aご飯 蕗の薹と天魚のご飯 お漬物 ふきのとうもあまごも油で揚げてあって、香りが強く、こくがあります。あまごの骨で取っただしで炊いたご飯とのことです。食べ続けたい・・・と思ったけれど、胃の容量には限界があります。
18a●ガラスの器で・・・
19a水菓子 甘王ジュースと酒粕のアイス 野人参の芽 いちごの香味鮮やか、そして酒粕アイスクリームがこれほどおいしいかと感動。生クリームや牛乳も使われたそうで、なめらかな口当たり。酒粕の持つ豊かな香りが圧倒的でした。
20a●こんな感じで久人さんはひと皿ごと説明に出てきてくださいました。にこやかでお話上手で盛り上がります。
21a●久人さんはどこに行っても人気者です。お料理は本当によかったし、質問にもていねいに答えてくださいました。
22a●「役者さんみたい♪」と言われたら、見得を切って切って見せてくれました! 
大うけ! (´▽`)
23a●久人さんありがとう。そしてりえちゃん=「OKU」代表、この日もとてもおしゃれだった原田理恵さん、お世話になりました。NHKの講座ということで、あり得ないようなお昼を実現していただきました。特別なお料理、食器の運搬、スタッフ方の丁寧なサーヴィス、すべて感謝いたします。受講生の方々もご参加ありがとうございました。また来月お目にかかることを楽しみにしています。
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OKU」 電話 075-531-4776
ふだんはおばんざいや季節のデセールがいただけます。
祇園町南側、11:00~19:00 火曜休み(祝日の場合は営業)
美山荘」 電話 075-746-0231
花背の名高い料理旅館。予約の上、お昼だけでもいただくことができます。
(15000円~。)
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(2010-01-10掲載)

2010年1月 10日, dans 京都 和食10前半●NHK講座 |

2010年1月 9日 (土)

■ お正月の割烹その② 「千ひろ」 2010年


1a_3■ お正月営業をなさっている「千ひろ」さんへ伺った時のコースです。身体を暖めるお料理が満載で、なんとも幸せな食事でした。ちょっと久しぶりに会えてうれしかった友人とその母上と共にカウンターに納まって、いいお料理で今年も幕開けです。
2a_2粕汁。丸大根、こんにゃく、薄揚げ。冬の「千ひろ」さんの楽しみです。今年は具をシンプルに絞られたようでした。
3a_2お造りは、手前からとろ、いか、鯛。お正月だけ使われる鶴をかたどったお皿です。いつも通り、塩昆布も添えられました。
4a_2白味噌のお椀。赤いお餅、海老芋素揚げ、大根、にんじん、糸かつお。赤いお餅は桜海老を練りこんだもの。ダブル汁物わたしはうれしい♪ 白味噌汁でまた暖まります。
5aおせち風の盛り込み。酢蓮、にんじん、からすみ、銀杏、菜花、だし巻き、数の子、明太子、栗、百合根茶巾絞りなどたっぷりたっぷりでした。さすがにお酒少し飲みました。
6a_2鯛の中骨蒸し。このお皿のために、わざと身を残しつつ鯛を下ろしたというご主人の永田さんの説明付きで笑いました。「下手なんかと思われたらいかんから、一応説明しておく」って。
7a_2●骨付近って、魚でも肉でも旨み凝縮と思います。
8a_2●さてこれは一体何なのでしょう? ぱっと見てもわからん。
9a焼いたラ・フランスでした。甘くておいし♪ ここで果物が出てきたーっと思いました。かかっているのは白和え風の濃いめのソースというかペースト的なもの。
10a胡麻豆腐の温製=できたて。生姜醤油でいただきます。
11a太刀魚の塩焼き。3枚下ろしにされています。焼いた甘いねぎと。この季節に太刀魚、珍しいです。きゅっと美味でした。
12a蕪の炊いたの。くえ、白菜と。振り柚子。ここでまた熱々に暖まりました。甘くてくずれそうに柔らかな蕪、旨みを添えるくえ、食感を添える白菜と、サイコーの調和でした♪ 
13a黒豆ご飯。大粒の黒豆がご飯に豊かな風味を添えていました。
14a15aお漬物と味噌汁(大根)。
16aジュースでごちそうさまでございました。
<(_ _)>
以上18000円のコースでした。年始においしい正しい和食をいただいて安心、今年もまじめに食べて勉強いたします。<(_ _)>
「千ひろ」 昼は予約で営業。日曜休み。
夜も要予約。
電話 075-561-6790
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(2010-01-09掲載)

2010年1月 9日, dans 京都 和食10前半 |

2010年1月 7日 (木)

■ お正月の割烹その① 「じき 宮ざわ」 2010年


1a■ お正月中に伺った割烹・・・1月4日までにいただいた和食2軒を急ぎアップします。順番は前後しますが、まず「じき 宮ざわ」さんのお昼(5250円)です。これはコース中いちばん盛り上がった黒豆湯葉の豆乳鍋。湯葉がたっぷりでおいしい~! この湯葉じたいは、どこかで食べた覚えがあるぞ~♪ (「はしたて」さんで、持ち帰りご飯のひとつとしてありましたよね? )
2a●まずは「抱腹絶倒」をひと口いただきます。先付はお正月らしい盛り込みで、ごまめ、黒豆、車海老酒煮、ちょろぎ甘酢漬。
3a●海老の後ろに子持ち昆布、菜の花土佐酢かけ。 まな板正面というよいお席ながら、ライト直下で、写真がちょっとギラギラになっちゃって・・・フォトショップで「ハイライトを下げる」とか「中間色のコントラストを下げる」とかいろいろやったんだけど。<(_ _)>
4a白味噌のお椀。中に大きな丸餅入り。白味噌汁というだけでしみじみうれしいです。フランス人のわたしでも(笑)お正月中は朝起きたら毎朝白味噌汁なのに、(ちなみにそれ以外は全く日常と変わらず、)それでもうれしいです。京都の気分満喫♪
5aお造りはきはだまぐろ。土佐醤油葛寄せ、鬼おろし大根。鬼おろしはざくざくとした口あたりで楽しいです。
6a●いつもの胡麻責め♪ 焼き胡麻豆腐。とろりんと甘い胡麻だれに柔らかな口当たり、すごく元気になる気がします。
7a●冒頭に出した黒豆湯葉の豆乳鍋。中に焼き穴子、水菜、ごぼう。豆乳の風味を楽しみつつ、ぽかぽかに暖まりました。この後、(ちょっと写真省略でごめんなさい<(_ _)>)
土鍋で炊きたてのご飯。アルデンテ状態の1膳めとふっくらした2膳めをいただき、
●いつも通り、たっぷりのお漬物 ●茗荷入りのお味噌汁
8aフルーツ2種盛りで、オレンジといちご(デコポン/熊本の日のしずく)。
9aもなかと抹茶を出していただき、幸せに食事は終わります。立ち姿も美しい宮澤政人さん、いいですね~。頭のよさとかセンスのよさは、やはりわかりやすく表れるものだとわたしは日ごろから思っていて、美しい方はやっぱりよいです。●この日のお昼は、東京から戻って来ていた淳ちゃんと一緒に。変わらず明るいし幸せそうだし、その後大丸に一緒にお買い物に行って赤いお鍋を買ったりして、ひどく楽しい午後でした。全部サイコー♪
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(2010-01-07掲載)

2010年1月 7日, dans 京都 和食10前半 |

2010年1月 2日 (土)

■ 「日本料理 とくを」のお正月料理/「元旦」という言葉


1a_2■ 全国100万人の読者の皆さま、年々、京都の料理店はお正月も普段通りの営業をするところが増えています。それも、昔はお正月料金なる設定があって、明らかに普段より高めだったりなんてこともありましたが、今はそんなこともありません。常と変わらぬ良心的なお値段、クオリティでもってお料理を出しているところがほとんどだと思います。で、わたしはお正月であれ、「普段通りの暮らし」が好きなので、とてもいい風潮と思っている昨今です。1日の夜の夕食は「日本料理とくを」さんへ。年末年始は毎年営業していらっしゃいます。
2a■ 仕入れのご都合でお正月の間はコースのみですが、カウンターもお部屋も満席。お料理も普段と変わらぬおいしさでした。以下のようにいただきました。お正月ヴァージョンの先付3種盛り以外はほとんどなじみの「とくを」さんのお皿というわけで、写真掲載2点のみですがご覧になってくださいませ。<(_ _)>
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●お祝いのお酒をひと口(写真)
●先付3種盛り:数の子、黒豆、ごまめ(写真)
●お造りは淡路のひらめの薄造り。
(古伊万里の絵柄が透けて見えるくらい。)
●白味噌のお雑煮。丸餅入り
●ひらめの肝。みぞれぽん酢、糸状の海苔
●かぶら蒸し。中にぐじ。
●焼き物:ぐじ塩焼き、北海道の本ししゃも、ふぐの白子
●こっぺ蟹
●山葵で食べる牛肉
●大根と帆立の炊きこみご飯。お味噌汁、お漬物
●白味噌のソルベで締め
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●若い方と伺うということで、お料理は軽い方の1万円のコースにしていただきました。お正月気分を盛り上げるお料理と、冬の定番・熱々のかぶら蒸しや、旨みはたっぷりながら軽やかな余韻の肉などいつもの美味で安心させてくださいました。女将の小百合さんも変わらぬ優しいサーヴィスぶりで、気持ちがなごむ夕食でした。ありがとう<(_ _)>
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■ ところで、「元旦」という言葉、本来は「1月1日、元日の朝」を示す言葉だったと思うのです。ところが、しばしば「元旦は夜のみ営業します」とか「元旦も終日通常営業!」とか「元旦は1日家で食べて寝てしていた」などと言うの聞いたりするたび、「ヘンじゃないそれ?」と気になっちゃうのです。辞書を見ると、「元旦」=①元日の朝、とあって、②元日のこと。 ともあるので、ああそうか、元日終日のことも言うんだ~と思うのだけど、何だか限りなく100%に近い比率で②で使われている気がします。
今はもう、世の中的にはそうなっちゃったのかしらん?
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(2010-01-02掲載)

2010年1月 2日, dans ★言葉のこと京都 和食10前半 |

2010年1月 1日 (金)

■ 「山玄茶」のおせち料理


1a_22a_2■ ひとつ前の記事でも登場した「山玄茶」さんのおせち料理です。年越しをする「京都ネーゼ」へ、「自分は伺えないけれど、おせちが身代わりに行きます~」とお届けいただき、本当にうれしくありがたく、参加者とネーゼの方々全員でいただきました。ご主人の増田伸彦さんも「京都ネーゼ」が大好きなのです。何度かご一緒させていただき、いつものにこにこ顔で、実はものすごくおもしろい話をなさることも知ったのでした。一度なんかお休みの日で息抜きモード、「Kugel」ですっかりご機嫌になった後にネーゼにお出ましになり、ご機嫌のまま深夜まで店内のDVDで「トムとジェリー」を見て笑い転げたりしていらしてかわいい~と思いました(失礼<(_ _)>)。とにかく明るい方なのです。
●1段と2段のものがあるそうですが、年内の営業が終了されてからおせちに3日3晩くらいかかりきりになられて、60個とか作られるそうです。写真のもので5万5千円。
●びっしり詰まっていて重いです。まずは撮影! 初めわたしの家で受け取って、と思ったのですが、「かなり重いものですよ」と言われ、確かにわたしが撮影機材をネーゼに持って行く方がよほど軽かったです(笑)。みんなで順番に写真撮ったりもして、おせちのおかげで新たにひと盛り上がりしました。
●全部で50ほどの食材? 彩り美しく、本当においしいと思う取肴がぎっしり入っていました。全体にお料理屋さんならではの薄味で統一され、おだしの味が生きた煮物など繊細な味で、しみじみ幸せだなあと思えました。すごいお手間・・・増田さんと共に、頑張られた若いスタッフの方々(皆さん本当に感じがいい)にも感謝いたします。<(_ _)>
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(2010-01-01掲載)

2010年1月 1日, dans 京都 和食10前半 |