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2008年12月30日 (火)

■ 「祇園さヽ木」 2008年12月


1a2_2「祇園さヽ木」さん、12月半ばに伺った時のものです。今年のものはやっぱり頑張って今年中に出します。って、10軒以上控えてて現実には無理なんだけど。(*_*) ヒマなしゆえ、今回は最低限の料理キャプションのみでアップします。●先付。帆立と車海老、50℃で低温調理。水菜、日の菜漬、らっきょ、加減酢のジュレと胡麻酢。●この日はこれをこのグラスに1杯だけ。
345a●締め鯖を少し焼いたもの。白ねぎびっしりと。●お椀は白味噌仕立て。津居山の松葉蟹の、身のかたまりのようなしんじょう。
6●向付。下津井の蛸、昆布森のうに、豊後の鯛、大間のとろ寿司。
78●徳島のさわらのお寿司、●大間の中とろと赤身の間の部分のお寿司。
910●亀岡の大根を鯛のおだしで炊いたもの。●いつもの蟹さばきショーが始まり、整然と準備された蟹。
1112●蟹に塩をしてピッツァ窯へ。●蟹さばき中のパフォーマンスで、ジャストジャストな場所に蟹殻をすっ飛ばしてくる技もすごかった。
13a14a●初めはほぼレア状態に火入れ。●甘みが出るよう二度目は強めに火入れ。
15●鱈の身に、鱈の白子を練って作ったもののひらひら状態とからすみ。透明なあんと。
1617a18_2●この日もダブルご飯で、まずちらし寿司。●いつもの蟹チャーハン。●お漬物。
19a●デセールはクレームブリュレ。以上で25000円でした。

2008年12月 30日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月29日 (月)

■ 「炭火と天ぷら 割烹 なかじん」 オープンおめでとう!


1a2a またやってしまったんだわこの人は\(゜o゜)/古川町商店街の「虚無蕎望なかじん」に始まり、「素料理 虚無蕎望なかじん」、高倉六角に移って「小豆家うさぎ亭」と、その時々の強い思いに動かされて、その時々の最上のスタイルで料理屋さんをやっていらっしゃいました。(詳しくは全部こちらにあります。)このたび「小豆家うさぎ亭」から「割烹 なかじん」に戻されたというか、完全リニューアルをされたのです。おめでとうおめでとう!! 思いを形にしてゆかれる姿勢がすごいと思います。
3a●そもそも古川町商店街時代は、「料理もおいしい、石臼挽き・手打ちのお蕎麦やさん」であったのに、蕎麦アレルギーとなってしまわれたのですからしょうがありません。初めは理不尽な思いをされたと思うのです。けれど、マダムの薫さんと「うさぎ亭」の大ヒットとなったランチをなさったり、蕎麦ではなく中華麺を使うルセットを考え出したりと、結局全く止まることなく料理人としてのお仕事を続けて来られました。蕎麦なしになっても、いつもおいしいアイデアたっぷりのお料理で、ファンは増えるばかり。で、やっぱりお料理を本気で再びやりたいとなって、今回の「本格料理屋仕様」へのリニューアルとなったようです。お箸はうさぎ亭の時のものが出てきて「なつかし♪」 と思いましたが、店主の中村一臣さんはばしっと白衣の姿となり、すっかり割烹のご主人らしいご様子です。プレオープンの本日、お伺いして夜コースをいただきました。以前と変わらぬスタイル、前菜と主菜がプリフィクス式で選べる1万円のコース「月点心」をお願いしました。
4a5a●先附:からすみ大根。ぶりのアラで炊いて、ぶりのでんぶをまぶしつけた大根。●お凌ぎ:海老あんかけのおこげ。粋な先附で始まりました。あんまり飲まないけれど、せっかくだから白ワインをグラスで1杯。お凌ぎのカップ入りおこげはなんだかやみつきな味でした。
7a6a●津居山の蟹が出てくるみたいです! サラダ:津居山港の松葉蟹とトマトのサラダ 蟹味噌バーニャカウダソースと。いや~ん、蟹味噌ソースが蟹の身にからんでいます。それがサラダ仕立て。旨くないはずがない的なズルいお皿です。
8a●前菜(選択)①:珍味豆腐3種 イタリア豆腐(オリーヴオイルと塩)/琉球豆腐(とうふよう)/ピータン豆腐。ふたりで行ったから2種類選べて、それをふたりで食べられるように出してくださるのです。これはすごく楽しいしお得感があると思います。(だからここはひとりで行かず、複数で!)豆腐の応用形3種類、軽やかで味の違いが楽しめてすてきです。
910a●たまたま隣にいらしたのが「馳走 いなせや」のご主人、高田佳和さんでした。中村さんとは長いお付き合いなのです。●わたしからのお祝いのお花は、もちろん「フローリストショップ プーゼ」のものです。
11a●前菜(選択)②:明太子と青じその生ゆば巻き。これは最初の「虚無蕎望なかじん」時代からの定番です。お茶や水よりも、お酒やワインが合います。
12a13a●お向こう:中とろと穴子の寿司。●お椀:胡麻豆腐、かぼちゃ、金時にんじん、菜の花。お椀が出てくると、割烹らしい気持ちになりました。
14a15a16a●主菜(選択)①:地鶏の炭火焼き ■むね肉 ■フィレ ■すね肉。鶏肉はどの部位も旨みがぎゅっと詰まっています。塩加減も絶妙。旧なかじん時代から鶏肉はスペシャリテでしたから、また炭火焼きをここでいただけるようになってうれしいことです。
17a●主菜(選択)②:放牧豚の炭火焼き。あはは、肉好きあけ~みと一緒だったので、主菜2種類とも肉の焼物となったわけ。この豚もきめ細やかで味が濃いです。
18a●麦切り(ご飯の選択も可):なんと! やっぱりどうしても麺をやりたかったのね。これは全くのオリジナルです。生地は全粒粉にセモリナ粉を混ぜて作ったものだそう。その生地を、目の前でパスタマシンでのして、麺にしてくださいます。
19a●結局はうどんって言うのかしらん? 不思議な食感です。風味がいいのです。ちょうど断面が見えている1本がありますが、正方形。よくこんな麺を作り出されました<(_ _)>
20a●麦切り=うどんには、温製もあります。「いなせや」高田さんが召し上がったものを写させていただきました。
21a●デセール(選択):あんみつがありました! 「うさぎ亭」のスペシャリテだったこれが、ここに残されていてうれしかったのでした。他にアイスクリームとかカフェとか甘いワインといった選択肢があります。
2223●ちなみに、前菜と主菜はこの中から選びます。これで済むわけはなく(笑)、きっともっと増えてゆくと思います。初めていただいてみての印象は、和食で、センスのいいデギュスタシオンのコースをゆったり楽しめるお店、という感じかしらん。この人のことだから、試行錯誤を今まで通り繰り返しながら(笑)、きっとまたどんどん新しいスタイルやらメニューやらを考えていかれると思います。お付き合いして行くことが、なんとも楽しいなと思わせるお店です。
「炭火と天ぷら 割烹 なかじん」
京都市中京区高倉通六角上ル(西側)
電話 075-257-2288
12:00~14:00入店、18:00~19:00入店
水曜休み (月末の火曜、水曜は連休で休み。)
12月31日と1月1日は休まれて、2日から営業されます。
カウンター8席
全席禁煙◎
要予約
(2008年12月開店)
昼 3800円、4800円 夜 10000円、12000円のコースのみ。

2008年12月 29日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月23日 (火)

■ 「祇園おかだ」で冬の魚いろいろ


3b 先週の後半のある日、いつも間違いなくおいしい「祇園おかだ」さんへ。東京から急なお客さまで夕方5時過ぎに入店です。週刊誌の記者なんだけど、新大阪で降りて、まずは八尾空港から飛んで空撮してきたとかハデな話だったわけ。お酒飲むほどにさらに気炎が揚がっちゃって大変だったんだけど、目の前にこんなにおいしいお料理があるのです! 頼むからおとなしく食べてくださいませ。<(_ _)>
1a_2●車海老の小さな先付の後にひと皿め、これは鯖のきずしを炙ったのに、酢味噌です。きずしを炙るのおいしいわ♪ ぐふふと笑います。鯖寿司を炙っても生の時とは別物のおいしさとなるけれど、あんな感じかしらん。
2a_24a_2●こっぺ蟹です。(冒頭の写真も。)あちこちでこっぺ食べるけれど、これは格別旨み凝縮の美味だと思う。津居山港の蟹だそうです。
5a_2●のどぐろ! この時季のどぐろがあればどこでも必ず注文します。外側香ばしく、身は脂のりのり状態でじゅわ~とおいしさが広がります。
6a_27a_2●ふぐの白子はフライにしていただきます。犯罪的においしいわ♪ くわいコロッケ付きです。●ちょっとキョート風に! で、生麩田楽。これは分けて盛っていただいているので小さいのです。ひと口でパクッパクッと。
8a_2●かぶら蒸しです。日本酒やワインの後に、いたわられるような優しい蒸しものでなごめました。「祇園おかだ」さん、17時から開いているのもすごいです。夜遅スタートこそあれ、17時過ぎの入店は初めて。早く伺って喜んでいたのだけど、18時過ぎにはもういつも通りカウンターは全部満席になり、それでもお店の電話は鳴り続けていましたから、ほんと圧倒的な人気です。その日の仕入れで、目の前で客の好きなように料理するという意味で、こういうお店こそ本当に「割烹」と言えるんだろうなって思います。すごく粋でいいわ♪  わたしにとっては唯一、ケムくなる可能性がなければ、もうほんと完璧にサイコーと思うお店です。
「祇園おかだ」
京都市東山区祇園町南側570-6(花見小路を四条から4筋下ル東入ル北側)
電話 075-551-3200
17:00~24:00LO
日曜・祝日休み
カウンター10席、座敷4~8席、2階10畳(12人まで)8畳(8人まで)
要予約
(2004年9月開店)
ひとりおよそ1万円弱~

2008年12月 23日, dans 京都 和食08後半 |

■ 「竹きし」でお昼の釜めし御膳と一品料理


1a2a■ 11月29日付にも掲載した祇園の「竹きし」さんへ再び、先週のあるお昼に伺ったのでした。お昼は看板の「釜めし御膳」というのがあり、茶碗蒸し、天ぷら、釜めし、しじみ赤だし、お漬物、デセールというコースで2000円(+税)。さらにここでは一品料理が昼夜変わらずいただけるのが自由ですてきです。お酒飲みたい人にもいいと思います。ふたりで出かけて釜めし御膳で釜めし2種類を選び、一品料理も何皿か。●鶏のつくね山椒焼き 900円。山椒がピリッと香り立っていい感じです。●釜めし御膳コース分の茶碗蒸し。非常になめらかな口当たり、おだしも効いています。
3a4a5a●鯛のあら焚き 1800円。濃い目の味付けです。日本酒に合います。●あんかけまんじゅう 1000円。これはあん地のおいしさとふわふわれんこんまんじゅうがよく合っています。こういうのがいちばん、新幹線を降りたその足で向かって食べて、「あ~京都はいいな♪」と思えるものだと思います。●茄子そぼろチーズ焼き 1300円。和風味そぼろにチーズかなと予測して注文。結果はトマトソースにひき肉そぼろにチーズ、タバスコも添えられるピッツァ風でした。
6a8a7a●釜めしです。蟹と鯛。鯛はしみじみ美味、でもヴィジュアル的には蟹がハデですてきでした。夜も祇園で気軽に伺えるお店ですが、お昼はとりわけ「釜めし御膳」があるのでどなたにもおすすめしやすいです。(時々タバコの煙の恐れがありますが。)それと、夜は先付1600円が付きますが、昼は先付なしでいきなり注文したお料理からいただけるので、おいしいものを食べたいけれど胃の空きスペース確保も大事という人(京都で、限られた時間の中で、食事もお菓子食べも飲みもしなくちゃいけない方)などには楽かと思います。あ、でも、小さな何品かで季節を表現する先付は、そのお店のエスプリをひと皿で表現するものだから、価値あるものなのです。とわかりつつも、わたし自身も時々は「胃のスペース的に今日は要らないかもなあ」とか、あんまり好きじゃないものが出てきちゃって「あ"~」みたいなこともあるので、(かといって断るとテーブルチャージ払うのを拒んでいるみたいな感じになるし)いつもその時々で考えつつです。本当は何が出てきても底なしに食べられる胃腸力があるのがベストだけど、そこはしょうがないわ。にんげんだものお~♪ (←ミミズ書体のフォントがありません(笑)。)
「竹きし」
京都市東山区祇園花見小路末吉町西入ル 高見ビル1F
電話 075-525-4547
12:00~14:00LO、17:00~22:00LO
日曜休み(4、11月は無休)
カウンター9席、掘りごたつ式座敷8席
昼夜共に予約も可能
(1994年9月開店)
昼 釜めし御前2000(+税)~、夜 ひとりおよそ数千円~。

2008年12月 23日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月22日 (月)

■ 「草喰なかひがし」 2008年12月のコース


1a_3■「草喰なかひがし」さんに、ひどく間を空けずに伺えてうれしかったのです。前回から2か月ぶり。12月半ばのある夜、おしゃれな友人と共に伺いました。夜の13000円のコースです。まず八寸から始まります。落ち葉があしらわれ、初雪の風情の八寸です。
2a_2■あしらいの葉っぱを少し動かします・・・●かぼすの中に、「冬至のかぼちゃは無病息災」なのでかぼちゃ。赤かぶみぞれ和え。かいわれ大根、金時豆。●笹の葉に、堀川ごぼうのひげ根飯蒸し、奈良漬。●卵黄の味噌漬。●左京区の鹿の燻製をりんごにはさんだもの。●くわい煎餅、栗のきんとん、中にぎんなん。●戻りかつおのなまぶしを炊いたもの、ひば山椒をかつおぶしと炊いたもの。●ブロッコリーは「初見雪」で氷餅で雪の風情に。●さやの豆は黒豆で、生のままフライパンで30分素焼きにしたもの。甘くて香ばしくて、栗のような食感。
3a_2●煮えばなのご飯をひと口。熱々で中にわずかに芯を残した状態・・・おいしい!
4a_2●白味噌のお椀。とち餅と小かぶ。これも熱々、さらりとした甘みで、しみじみうっとりとおいしいのです。
5a●琵琶湖のもろこ。みかんとすだちをかけ合わせた海柑(かいかん)と。頭からかぶりつく魚の中でも、もろこは様子といい口当たりといい、品がよくて高貴な魚と思っています。姿がきれいだから。きれいである努力は大事かも。<(_ _)> 堀川ごぼう炭火焼と。
6a_2●鯉の細造り。鯉の皮、鯉の煮こごり。のびる、自然薯、わさび、わさび菜。ものすごく野趣に富んだお造りのお皿です。
7a_2●寄りだとこんな。
8a_2●鹿肉の炭火焼 ビーツ、ビーツの葉、菊芋。鹿は仔鹿より少し大きいくらいで、「青年将校」くらいとのことです。<(_ _)>この鹿、なんとも口当たりよく風味に富んで、「かわいくておいしい」ってことなんだろうなあ。野山を駆ける鹿そのものを見ておいしそうなんて思わないけれど(料理人の方は思うみたいだけど)。
9a_2●かぶらのみぞれ椀。牡蠣の葛たたき、水菜、椎茸、坂本菊、がまずみ。お椀、こんどはおだしのお椀ですが、ざくざくにおろされたかぶらが食感として心地いいのです。ざりざりとして、甘くて、熱くて。入っているものすべての調和も絶妙で。
10a_2●鯖のなれ寿司、赤かぶと大根のおろし絞り汁寒天寄せ。ワイン「ナイアガラ」と。なれ寿司はかなり強い発酵香ですが、ナイアガラ(ってすごい名前)とぴたりと合って、フロマージュと同じような気持ちでいただけます。フロマージュにしては酸味が強いくらい。でも嫌いじゃあないわ♪
11a_2●野菜たっぷりの「野菜ボックス」:炊いたにんじん、炊いた聖護院大根、焼いた堀川ごぼう、揚げた里芋、生の壬生菜。柚子味噌と。これはものすごく幸せな箱です。滋味溢れるという感じ。野菜おいし過ぎ。この野菜箱に至るまで、どれほどのお手間(農家からお料理まで)がかかってきたかって思いながら。
12a_2●鶏のすき焼き。部位はいろいろ入り。にわとりもまた、生きて動いている時はおいしそ~なんて思わないけど、これほどのおいしさを抱えて暮らしているわけね。養鶏場を秋に見せていただいたのだけど、鶏の皆さんは広いいいところで好きにしてて、幸せそうだな~と思ったのでした。鶏の中でも、目立つのとか威張るのとかイジめるのとか気弱なのとか、人と同じように性格があるんだって。あるいは、きっと鶏どうしでもぱっとシンパシー感じちゃったりとかもあるんだろう。ひとりで好きなようにできるなら鶏暮らしも楽しいかなあ? なんて一瞬思ったんだけど、鶏はカメラ買ってもらえないしね。
13a_215a_2●しゃくし菜とお揚げの炊いたの。●お盆の上に:○おから ○塩茹でした冷製カリフラワー、赤いのは赤万願寺ピュレ。○お漬物。日の菜やらきれい。
14a_216a_217a_2●ご飯。おいしいおいしいおいしいご飯。結局白ご飯がいちばんいいと思うこの頃。問答無用の無条件降伏状態。●そしてメインディッシュのめざし。●出た~、フランス製おこげ「パリパリ」、なんとこれはエッフェル塔の形とか??? (中東さんかわゆ。)
18a_219a_2●デセールが、代白柿。にんじん葉のソルベ、百花蜜、冬いちご。●ちょっとカフェと金平糖と蘇でおしまい。ごちそうさまでございました。他のどこにもないお料理、また楽しませていただきました。野趣に富みながらも洗練を感じさせて、どのお皿も心からおいしいと思えたのです。また伺います。ほんとわたし食材のことなんか(他もだけど)、まだまだ勉強が必要です。<(_ _)>

2008年12月 22日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月21日 (日)

■「和ごころ 泉」のお昼のコース


1a_211月の初めに伺った「和ごころ 泉」が忘れられず(その時の記事)、今度は同年代の友人を誘ってお昼コースをいただきに。いぞがじいさなかでしたが、別時間という感じで食事をゆったり楽しめました。1週間ほど前のあるお昼、5500円のものです。(ちなみにお昼は3800円からあります。)
2a●先付に、雲子と百合根の玉締め。なめらかでやわらか、とても口当たりのいい玉締めです。
3a●お椀は、和歌山の鯛、亀岡の聖護院かぶら。上品で澄んだおだしの味わい、一流のおいしさです。
4a●おめでたい鶴の形のお皿に、お造りが3種:しびまぐろ、まつかわかれい、もんごいか。たまり醤油とゲランドの塩添え。
6a●八寸は少し鄙びた演出で供されます。けれど堂々たる内容です。焼物も大きめに入り、おしのぎ的なお寿司も盛り込まれています。
7a●九州ののどぐろ(紅ひとみ)の焼物、●つぼつぼにとんぶり、●家の形の箱の中にわさび菜とほうれん草のお浸し(胡麻和え)、●炙った鯖寿司の湯葉包み、●鴨ロース、●玉子カステラ。どれもお味が決まっています。お手間に感謝しつついただきます。
8a●大根おろしにすぐきを混ぜ込んだものは、のどぐろに添えるものとして出されたのです。これイケてたわ♪ 
9a10a●炊き合わせで、ぶり大根。●少しお皿を回します・・・ぶりもおいしかったけれど、このおだしのしみた大根も、いかにもしっとりとおいしそうでしょ~?
11a●土鍋で運ばれたのは、まずは白ご飯です。わたしが所望したのです。(これはオプションです。)前回あまりにご飯がおいしかったので。つやつやでほんわり香りよく、格別のおいしさです。いつまででも食べていたいくらいでした。
12a●ぴかぴかな様子が伝わるかしらん?
13a●こんな感じで、お味噌汁とお漬物が添えられます。
14a15a●そして、これが本来の、5500円昼コースのご飯。みょうがと鮭のご飯、湯気湯気です。みょうがはしゃりっと、鮭は味わいと塩気を添えて、こちらもまた非常においし♪
16a●アヴァンデセールは洋梨(ル・レクチエ)といちご、ヨーグルトのムース、ブランデーのジュレ。
17a18a●食後のお菓子はこちら、つばき餅です。うしし♪ 横から光を当ててます。即席似非ライティングね。
19a●お薄で締めです。ほんと充実のコースでした。こんなにまじめに和食を作ろうとしているお店があるのです。「和ごころ 泉」さんは、これからきっともっと人気になって(今までなぜか知られていませんでしたから)、さらにすてきなお店になっていくことと思います。
「和ごころ 泉」
京都市下京区四条新町下ル四条町366 四条敷島ビル1F
電話 075-351-3917
11:30~13:30LO・14:30閉店、17:30~19:30LO・21:30閉店
水曜と月末休み 
要予約
(2006年4月開店)
昼3800円~、夜7000円~

2008年12月 21日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月17日 (水)

■ 祇園 「たまりや」で、魚介で軽い夕食


1a2a 「たまりや」さんは、ひとつ前の記事「せせらぎすへら」と同じ祇園・縄手通にある、気楽ながらすてきなお店です。(何度か掲載。)鮮度のいい魚介が揃って、焼いたり揚げたりおつゆにしたり、ちゃっちゃっと手早く食べさせてくれます。お値段もそんな高くなくていい感じ。軽い夕食をと今週初めにひとりで伺ったら、仲良しの友人が偶然食べに来ていました。席を一緒にしてもらって、思いがけず楽しいひと時に♪ 
●付出しは何が出てくるかお楽しみです。この日は氷魚(ひうお・鮎の稚魚)の釜揚げ。付出し525円です。●骨せんべい。かれいの骨をパリパリに揚げたもの。525円。
3a●骨だけと言わず、かれい自体の唐揚げをいただきましょう!1575円。バリバリの骨の後にふんわりした身を。逆だけどおいし♪
4a●海老です。車海老塩焼き この日は1050円(時価)。これもかぶりついて迫力のおいしさ。みそまでねぶり倒します。
5a●はまぐり潮汁、1260円(時価)。ここまでおだし出るかというほど香味豊かです。少し醤油を足しただけで、はまぐり自体の持つ味と旨みとのこと。しみじみ、しかし力強くおいしい。
6a●和風あんかけオムレツ、735円。だし巻きと逆の発想ですね。オムレツにしてから、だし風味豊かなあんをかけちゃう。たまごの優しい味をだしの味とともに堪能です。
7a8a●和風サラダ 630円。野菜に、かつお節、海苔、わかめなどが合わされて、やっぱりこれも磯の風味に。●お揚げ焼いたの 630円。
9a●明太子だし茶漬け 840円。鯛のおだしをかけたお茶漬けで締めです。オムレツもサラダもかつお節で結局魚介系になりました。焼いたお揚げだけ完全に陸のもの。わたしは先においとましたんだけど、友人とそのお連れの方は残って食事継続だったから、もっと魚三昧したはずです。店主の今井文恵さんはきれいで感じがいいし、魚をさばく遠藤功太くん(23歳! 実家はかつぎの魚やさん!)も頼もしいことです。みんなに愛されて、はやるのがよくわかるお店です。
「たまりや」
京都市東山区祇園縄手新橋西側 
SPACEしんばし2F
電話 075-541-5670
18:00~23:00LO 日曜、祝日休み
ひと通り食べてひとり数千円以内。
カウンター12席、小上がり8~10名
予約が望ましい
(2005年1月開店)

2008年12月 17日, dans 京都 和食08後半 |

■ 「せせらぎすへら」でお昼点心~「嘯月」の生菓子


1aせせらぎすへら」で、変わることなくお値打ちのお昼の「せせらぎ点心」1800円をいただきました。本サイトでも何度か掲載していますが、縄手通から川端通までの幅があるスフェラビルのゼロ階にあるひろーいカフェです。まったくのカフェ風情で、「まさか!?」と思うほど満足感のある和食がいただけます。二段の丸いお重が供され、一の段です。季節の取肴が詰められています。●卯の花、●白アスパラ焼き貝柱塩風味、●だし巻き、●うなぎの山椒焼き、●胡麻豆腐田楽、●紅芋黒糖煮、●椎茸玄米まぶし揚げ、●野菜揚げ豆腐(ひろうすみたいなの)、●炊いた大根と鮭、●にんじん、壬生菜、きぬさや。
2a_23a●二の段に、蕗とちりめんじゃこご飯。蕗はしゃりしゃりとした食感にしっかり塩味がついていて、ご飯がどんどん進みます。●そしてかぶらみぞれ仕立てのお椀。おいし~のですこれが。おだしがしっかりしていて、かぶらの甘味がじんわりと。身体も温まります。
4a_25a●お漬物 ●みかんのソルベがデセールにつきます。 以上、1800円でいいのかしらんと思うきちんとしたものです。2005年4月より現在の料理長・西村清伸さんによってお料理が構成されていますが、カフェでもおよそ「カフェめし」的なものとは違う、大人が食べて十分満足できる和食です。
6a あらかじめ予約して時間通りにいただきに上るしかない「嘯月」の生菓子が気軽にいただけるのもこちらならではの楽しみです。こんな風に木箱に納められたお菓子は3種類です。冬木立、椿、木枯らし・・・と時季らしい銘を伺いつつ、「嘯月」さんといえばやっぱりきんとんでしょう。「木枯らし」をいただきました。
7a●自由に選べる飲み物とのセットで、1100円です。お抹茶を選びました。実はカフェでもジュースでも選べちゃうんだけど、ヴィジュアル的に収拾つかんでしょう、なんて予定調和なことを考えたものだから。でもカフェでもOK! ってのが「すへら」さんらしさです。今度伺ったときはそうしてみましょ♪ 
8a●「嘯月」さんのきんとん「木枯らし」です。冬枯れに向かう山の趣。風情の美しさと優しく溶けゆく(とはいえ中は粒あんです!)お菓子の口当たりを楽しみました。
「せせらぎすへら」
京都市東山区縄手通新橋上ル西側弁財天町17 スフェラ・ビル0階
電話 075-532-1070
昼11:30~14:00LO、夜17:30~22:00料理LO・22:30ドリンクLO、
終日カフェ営業11:00~22:30LO
水曜休み
昼1800円~、夜5500円~(アラカルトもあり)
テーブル16席、カウンター3席+4席、ステップフロア(掘りごたつ)12~24席
予約が望ましい

(2003年7月開店)

2008年12月 17日, dans 京都 和菓子京都 和食08後半 |

2008年12月15日 (月)

■ 「菊乃井」本店で、しぐれめし弁当


01a_202a先週末のあるお昼、円山公園の「菊乃井」本店に伺い、師走のしぐれ飯弁当をいただきました。このしぐれ飯弁当は、「料亭の昼弁当」の草分けというか、ブームを作ったものと言えると思います。わたしが初めてこれをいただいたのは、東京から京都へ毎月通い始めた1990年頃のこと。お弁当の気軽さゆえ「菊乃井」さんに伺えて、本当にうれしかったのです。この頃から京都の料理屋さん通いに血道を上げるようになって今に至ります・・・当時の尋常ではない熱中ぶり(今もだけど(-_-;))を思い出し、懐かしいようなはずかし~ような気持ちになったのでした。●しぐれ飯弁当という名は、高台寺の茶室「時雨亭」にちなむものです。
3a●すべて同時に運ばれますが、だいたいいただく順番にいきます。こちらが先付、聖護院かぶら鯛味噌かけです。お弁当といえど、季節感ある熱いもので始まりうれしいのです。
2a_2煮物椀です。海老しんじょう、椎茸、三つ葉、松葉柚子。お椀はやっぱりお昼でもお弁当でも、料亭ならではの深い味わいで、しみじみ美味で価値あります。
1a●お弁当箱の中に、バランスよく取肴がおさめられています。口取り:玉子富久佐焼き 床節 いか団子 陳笠 サーモン砧巻き 甘藷茶巾しぼり 菊菜と菊花おひたし しめじ 酒煎り銀杏。小鉢:胡麻酢和え(塩くらげ 山くらげ) 天盛りいくら 焼物:からすみかれい味噌柚庵焼き 菊花かぶ  炊き合わせ:東寺湯葉 金時人参 壬生菜 紅葉麩 針柚子 揚げ物:野菜天婦羅 海老丸あられ粉揚げ 大根おろし (別皿で)喰いだし
4a_2時雨飯です。茶碗写しの器、ご飯の上に鯛の身胡麻だれ、山芋とろろ、鶉卵、青海苔。鯛が東山の連なり、青海苔と卵で、雲と月を表現しているのです。香の物は天ぷらのそばにおさめられていて、白菜漬と大根梅酢漬。ボリュームたっぷりで充実感があるお弁当です。京都の料理入門編として、すでに京都好きの方なら原点を知るという気持ちで召し上がればと思います。
5a●東山の裾野、真葛ケ原(まくずがはら)という地名も美しいことです。昔は葛が生い茂る地であったのでしょう。また、この地に湧き出る菊水と呼ばれる名水にちなんで「菊乃井」という屋号とされたとのことです。威風堂々たる料亭の構え、中村外二工務店による格調高い造りです。10以上あるお座敷は、それぞれ異なる趣を持ち、すてきな洋間もあります。
「菊乃井」本店
京都市東山区祇園円山真葛ヶ原
電話 075-561-0015
12:00~14:00入店、17:00~20:00入店
不定休(年末・年始休みあり)
しぐれ飯弁当は税サ込で4620円。
他、懐石コースは昼9240円~、夜17325円~。
要予約(お弁当は当日の朝までに)

2008年12月 15日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月14日 (日)

■ 高台寺へ移転・新装開店した割烹「吉膳」


1a 祇園富永町で17年間にわたって愛された割烹「吉膳」が、13日、祇園の事始の日に移転・開店なさいました。おめでとうございます!  のれんの前でにこにこの笑顔なのが店主の岡本佳幸さん(右側)、そして今回から2人体制になって、岡本さんを支えることになったスタッフの橋長紀之さんです。おふたりは「鳥居本」での修業時代に、先輩・後輩の関係だったそうな。
2a3a●移転先は下河原通から高台寺に上がってゆく道にあります。「高台寺和久傳」の斜め前です。元民家だったところが更地になっていたそうで、昨年秋にその場所と出合って購入を決められ、新築なさったとのことです。だから何もかもピカピカ♪
4a5a●カウンターで、おきまりコースをいただきます。昼11000円、夜12000円(いずれも税サ込み)。昼夜とも料理は同じですが、お昼は気持ち、サーヴィス価格にしているとのこと。ただしお昼は2日前までの完全予約制です。事始の後ということで来年の干支の「丑」の器で食前酒をひと口。そして酒肴が並びます・・・
11a12a13a14a15a●お揚げと白菜を炊いたのにいくら、●番茶で炊いたなまこ、●牡蠣の炊いたのにねぎ味噌、●まながつおの骨せんべい、●たいら貝貝柱をさっと炙ったの。日本酒がぴったりです。夜なら熱燗でずりずりとゆっくりしそう。
20a●蒔絵のお椀が差し出され、
21a●かぶらみぞれ椀です。百合根饅頭には、穴子、海老、白身魚、椎茸入りです。もうしみじみ、じんわりおいしいのです♪ おだしおいしい、かぶらみぞれ美しくて温まる、百合根饅頭は香ばしくて中身ぎっしり美味のかたまりです。
22a●ふぐを、てっさではなくぶつで。岡本さんいわく「薄いのでは食べた気がしない」と。白子ソースや刻み芽ねぎやもみじおろしを、添えられたぽん酢と共に和えてぐしゃぐしゃっと混ぜて食べていいと言われ、その通りにしました。なんだかうひひひ・・・と笑いがこみ上げてきちゃう冬の味。
23a●懐かしいです、これが出てきたら・・・
24a_2●鯛のおこわ蒸しです。これは年中必ずコースに組み込まれる「吉膳」定番のスペシャリテ。もち米を蒸してからいったん冷まし、ぐじを入れてだしを張ったものです。さらさらとお茶漬け感覚でいただける一品。お米の、何ともほどよいアルデンテ感がいいのです。
25a●海老芋のから揚げ、大根みぞれの地と。いや~ん、これがまたおいしかった・・・おだしつつーっと全飲みしちゃったわ♪ 
26a●蟹あんに包まれて登場したのは・・・
27a●揚げた粟麩です。揚げることで香ばしくなった粟麩に、とろりんと蟹あんがからんで、たまらんおいし~い♪
28a_229a●ご飯が登場です。ごく少しにしていただきました。おいしいのだけど、胃の空きスペースが残りわずかだったのです(残念)。●お漬物とちりめん山椒(自家製)。
30a●デセールも以前と変わりません。洋梨のジュレ寄せと黒糖のソルベ。ご飯の後、いいタイミングでチャッと出てくるのです。お仕事が以前と変わらずシステマティックです。料理も、コースの内容は以前と全く変えないということです。「吉膳さんに行けばあの料理が食べられる」というお客さまの長年の予定調和な安心感を裏切らないわけです。
41a_2●お庭の見える1階カウンター席はこんな。9~10席です。以前と較べて格段にゆったりして、居心地がよくなりました。
42a●2階には10人まで入れるテーブル席のお部屋もあり、4人以上から予約可能です。階段部分に嵌められたステンドグラスは四季を表現しています。
43a「吉膳」 
京都市東山区祇園下河原高台寺北門前通東入ル
鷲尾町503-14
電話 075-541-6441
11:30~14:30(2日前までの完全予約のみ)、
17:00~20:30LO・22:00閉店
不定休

2008年12月 14日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月11日 (木)

■ 「カフェレストランやよい」で、おじゃこたっぷり・お茶漬け膳


1a ちりめん山椒は京都を代表するおみやげのひとつですが、でも決しておみやげ品のためのおみやげではなくて、普通に毎日の食卓に上るものだと思います。じゃこと山椒というシンプルな組み合わせなんだけど、味の濃い薄いとか甘くするしないとか硬い柔らかいとかでヴァリエーションは無限で、それぞれの好みがすごくはっきりしているものだとも思います。わたしにとっては「やよい」さんの「おじゃこ」がちりめん山椒のスタンダード。硬すぎず柔らか過ぎず、甘すぎず辛すぎず、けれど山椒はたっぷり、すべてが適度でちょうどいいのです。下河原の本店の風情もひどく好きで、今でこそさぼり癖がついてしまって、タカシマヤとか伊勢丹の地下でちゃちゃっと買ったりするけれど、東京から京都通いをしていた頃は「わざわざ感がいいのよ♪」なんて言いながら、今よりよほど頻繁に下河原のお店に伺っていました。お店奥のカフェスペースでいただける、おじゃこや佃煮とご飯のセット「お茶漬け膳」、これがとてもお値打ちだと思います。
5a● お茶漬け膳には、看板のおじゃこと佃煮の盛り合わせがたっぷり盛り合わされています。近江米のご飯はおひつで供されて、こちらもたっぷり。おばんざい何品かと、味噌汁、デセールもついて1350円(税込)です。こんな風に少しずついろいろ佃煮いただけてうれしいでしょ♪ 季節で内容は変わっていきます。
2a3a4a●添えられるおばんざいはこんな感じ。優しい味付けの野菜とだし巻きです。
6a7a●そしてもうひとつのメニューがパスタです。「やよい」のおじゃこを使ったパスタの他に、しらすの味をそのまま生かしたものも最近登場しました。サラダもつきます。
8a●しらすとブロッコリーのペペロンチーノ。生のしらすがこんなたくさんスパゲッティにからんで、少しピリッと唐辛子も効いて、けれどさすがに品のよい仕上がりです。といいつつ、なんだか止まらないのよ~。しらすにオリーヴオイルがこんなに合うなんて。以前いただいたクリームソース版もおいしかったけれど。さらにこの後、マチェドニアを載せたパンナコッタなどのドルチェもつきます。おじゃこパスタのセットは週替わりで1350円(税込)です。 

2008年12月 11日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月 7日 (日)

■ 洋菓子~洋食:「エクスキーズ」~「河久」/「グリル小宝」


Exquise1 ある夜、木屋町のパティスリ「エクスキーズ」で、ショコラ、ショコラのタルト、ガトーショコラとショコラ尽くしのお買い物。タルトはイスパハンばりのバラのペタルの飾りも美しく、ショコラのクレームは香味濃厚でたまらん美味でした。(ちなみにフランボワーズはいったんはずして時間を空けてからいただきました。)店内も変わらず華麗でした。*****************************************************************************
Kawahisa1a■ その後「エクスキーズ」のパティシエール・浅見倫子ちゃんのご実家である、隣接している「河久」さんへ。軽く何品かいただきました。「京料理をベースにした和洋折衷の割烹」とお店のサイトのキャッチにもある通り、こちらでは早くから肉料理などをしていらっしゃいました。創業時はどれほどハイカラだったことでしょう。まずはボージョレ・ヌーヴォーをグラスで1杯、名物の牛肉春巻き 650円と共に。牛ひき肉入り、パリパリの皮の食感が心地いいです。
Kawahisa2a●ビーフコロッケも有名です。1050円。これ目指していらっしゃるお客さまが多数とご主人の浅見亘男さん。わたしに、「えー? 毎日あちこち食べ歩いてるんでしょう~? なんでうちなんか来たの~? ネタ切れなのね~?」だって。おかし過ぎます。以前もお邪魔してアップさせていただいているのです。丸い満月弁当とか、折り詰めとか。で、今ちょっと訳があって「ご無沙汰お詫び」モードであちこち巡っているわけなのです。<(_ _)> だいぶターボかかってます。
Kawahisa3a●ローストビーフ(ひと皿で2100円、これは半分くらい)も少しいただき、うしし♪ の牛肉尽くしでした。ほんと粋で自在な、「京都の少し洋風割烹」の食事です。唯一、灰皿が初めから置いてあります・・・これがひやひやするのだけど・・・でも時間帯を選べば、かなり大丈夫、わたしも心地よくいただけました。
「河久」
京都市中京区木屋町御池下ル上大阪町518
電話 075-211-0888
11:00~13:30LO、16:00~21:00LO
月曜、第1火曜休み
(第1火曜日が1日のときは第2火曜日)
予約もできます。
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Kodakara1a コロッケ以来、洋食モードに火がついたわ♪  というわけで、こちらもご無沙汰していた岡崎の「グリル小宝」へ。エビライス1050円です。海老たくさん見えてるでしょう? 牛続きでビーフライスという手もあったのだけど、写真的には赤みがある方がいいかしら~と。(-_-;) つやつやでふっくらの炒めご飯、とにかくすごい大盛りです。ご飯3膳分くらいは軽くあります。多いだけじゃなくて、愛される味です。17時なんていう半端な時間に伺ったのに満席でした。
Kodakara2a●ポタージュスープ800円、懐かしい味です。ここに来ればこれば食べられるっていう安心、すごく多くの人の心の支えになっていると思います。「ハイシライス」(という表記です)もおいしいし、ドゥミグラスソースがかかったオムライスも忘れがたいです。
Kodakara3a●ビーフカツサンド2300円。これは持ち帰りもできます。トーストしたパンに、厚めのビフカツ、さらさらのウスターソースが添えられます。
Kodakara4a●昔は「ロケット出前」をしてらしたみたい。ロケット出前・・・なんだかものすごくうれしくならない?
「グリル小宝」
京都市左京区岡崎北御所町46
電話 075‐771‐5893
11:30~22:00
火曜、第2、第4水曜は連休で休み
(火曜が祝日の場合営業、翌水曜休み)
テーブル35席
予約不可

2008年12月 7日, dans 京都 洋食京都 スイーツ京都 和食08後半 |

2008年12月 2日 (火)

■ 「二條ふじ田」 で初冬のコース


2a 今日もまた久しぶりシリーズが続きます。寺町二条の割烹、「二條ふじ田」さんで週末、10500円のコースをいただきました。けれんみなく、本当にまっすぐなお料理です。安定して愛され続けるお店だと思います。●すっぽんのお椀は実はコースの2品目です。生姜も効いて、すっぽんのおだしとはこうあるべき的なもの。すごく温まります。
1a●順番が前後しましたが、こちらが最初の先附で、3品並びます。○なまこ ○子持ちわかめ ○水菜のお浸し。
3c●ふぐの造り。冬の王道です。
4a●玉子豆腐と雲子のお椀。お椀2品めで、こちらは品よく、吸い地もしみじみ美味。そしてとろり&つるりとひたすらやわらかな椀だね。
5a●さわらの西京焼き。これも予定調和のおいしさです。少し熱燗と。
6a●鯖寿司。鯖はぶ厚くて、締め加減もほどよいです。いろいろの鯖寿司を思い出しながらも、これも好きだなあと。
7●小蕪のあんかけ。かぶらには、あるかなきかのそこはかとない味付け。ほっこり優しくじわじわと温まるお皿です。
8a9a●締めご飯は、定番のちらし寿司。味噌汁と。
1011アヴァンデセールという感じで、香りのいい柚子のソルベです。●食後は必ずこれ。「二條若狭屋」さんのお菓子、かぶらの形がかわいらしいです。銘は「里の冬」。
12a●抹茶で〆。★ほんと見るからに素直なお料理でしょう? 店主の藤田敏晴さんのお人柄そのものという感じ。ハデでもなく強烈でもなく、端正で安心。広く受け入れられる、穏やかなコースです。(でも満腹になります!) 99年11月の開店ですから丸9年になるわけですが、この印象は当初から変わることがありません。店内も変わらずすがすがしくて居心地いいと思ったのでした。
「二條ふじ田」 電話 075-213-0511
京都市中京区二条寺町東入ル(一筋東へ、北側)
17:00~21:00入店 水曜休み
6300円、8400円、10500円、12600円。季節の特別料理15750円~
カウンター10席、テーブル5席、堀りごたつ式座敷2
全席禁煙◎ 予約が望ましい。

2008年12月 2日, dans 京都 和食08後半 |

2008年12月 1日 (月)

■ 「修伯」 夜のコース圧倒的!


1a2a 長らくご無沙汰ごめんなさいの気持ちで伺った「修伯」で、夜のコースです。満席でわんわんと賑わうカウンターにお邪魔して・・・すごい原価率と思いました。頑張っているのだと驚嘆。\(゜o゜)/ ちなみに夜は1万円、1万2000円、1万5000円と3コースありますが、今回いただいたのは1万5000円のコース(別途消費税5%+サ5%)です。進んでゆくほどに「これひどくお値打ちかも・・・」と。●先附に、焼いたかれい。上に新潟の岩もずく、中にはすいも。
3a4a●お椀が、かつおと昆布のだしにポルチーニの香りを移したもの。中に伊勢海老、ポルチーニ、胡麻豆腐。なんと、国産という白トリュフ! がはらはらと。海老の強い旨みにポルチーニとトリュフのいい香り。強烈。こんなお椀ありか~!? ●海老の味噌も添えられます。
5152●15000円でふぐまで組み込まれています。お造りは身と皮、とうとうみ。白子ソースをからめながらでも。
6a●北海道の鮭児。低温調理でミキュイか? 思わせたけれど、皮目を炙ったもの。皮目以外レア状態。これがほとんどとろーっと溶けるようになめらかで、非常なおいしさ。ナイフとフォークでいただきました。
7●琵琶湖のもろこと、鴨ロースみたいに見えるのが福井県のいのしし。低温でじっくり焼いてすごく風味豊か。塩をしただけとのこと。
72●一応お皿全体像(笑)。どちらもあまりにも美味でした。もろこってだんだん稀少になっているらしいけれど、時々食べるとすごくうれしい。形が揃って端正に並んでいるのもすてき。
8a●白いのが焼いたくえ。ぶりぶりに弾力があります。冬が来たなあという感じ。手前は海老芋饅頭、中にフォアグラ。トリュフと。オーストラリアのピンクソルト添え。
9a●カウンターで蟹を焼いてほぐす店主の吉田修久さん。2002年のオープン時は、まだほんとかわいらしいっていう風情だったのに、割烹の主人らしく頼もしい様子になりました。
10a●焼き蟹のかぶら蒸し。津居山の焼き蟹をほぐしたものの上から蟹味噌も入れた蟹あん。早く食べたいんだけど、撮りながらお皿の左上に映り込む照明が気になってしょうがなくて・・・
102●おしぼりでさえぎったら上手に撮れました♪ ・・・と思ったら、今度はわたしの赤い服の色がかぶらに映ってしまったわ\(゜o゜)/ エリー関谷、道はまだまだ遠いのう・・・(-_-;)
12a●白ご飯に・・・まだご馳走。自家製からすみがのっているのです。おだしが添えられて、飲んでもいいし、だし茶漬けにしても。
13a●数種類から好きなだけ選べるデセール。ずらりとプレゼンされます。
142a●まずアヴァンデセールっぽく、フルーツのシェリーヴィネガー漬けにアイスクリームを載せたものをいただき、
15a●その後くるみのクレームのミルフイユ。パフパフ感がよかったです。
16a●京都のみりんで作ったアイスクリームを試食させていただきました。おいし♪ ★ゴージャス系食材目白押しで、驚きと満足感がありました。豪華系の食材といいつつ、押されっぱなしでコワいということもなく、何ともバランスもいいと思ったのです。料理屋さんが多い中で存在感を放つにはどうしたらいいか、この人は開店時からものすごく考えていたと思うのです。皿の中身やプレゼンの仕方をハデにして目立つということがまずありました。(それはそれでひとつの道です!)けれど、ただハデとか珍しいっていうだけでなく、本気でおいしいなあと今回思ったのです。吉田さんは、ちゃんとスタイルを持った上で熟達してきたんだなって。(エラソーにごめん<(_ _)>) かつて取材させていただいたところでご無沙汰しているところ、ちょっと本気で回ります・・・。わたしのような仕事であっても、目の前に差し迫った仕事のためのロケハンや新店訪問以外は、なじみでおいしい自分にとって楽なお店にばっかり行きがちです。やっぱりリストを作ってでも定期的にいくつかのお店は伺わねばと反省しました。カメラも新しくなったから、新たに撮らせていただきたくてしょうがないということもあります。<(_ _)>
「京料理 修伯」 電話 075-551-2711
京都市東山区下河原通高台寺塔之前上ル金園町392
12:00~13:00LO、17:30~19:30LO 月曜休み
カウンター9席、テーブル6席、小上がりテーブル6席
全席禁煙 要予約
昼5千、7千、1万円(+消費税) 夜1万、1,2万、1,5万(+消費税とサ5%)

2008年12月 1日, dans 京都 和食08後半 |

2008年11月30日 (日)

■ 「祇園にしむら」 さんで静かに感動 2008年11月


2a 京都の割烹通いをして長いし、いくつも大好きなお店がありますが、ここほど最初のイメージからがらりと変わったところもありません。もう何度も述べたと思うのですが、こちらは開店当初、高級食材でたたみかけるように「どーだ?」と押してくるコースで、「おいしいけれど、強過ぎる料理だなあ」と、何となく恐いイメージを持ち続けていたのです。ところが今ではここほど安心して心穏やかに食事ができるところがないくらい(笑)。東京の友人に話しても、「いわゆる食通向けの」とか「男っぽい料理」とか今だにそのイメージが浸透しているみたいなんだけど、一度食べてみてよ! ってわたしは言うのです。繊細優美なおだしの味わい、思いのほか野菜たっぷり、どのお皿もひと皿としての完成度が高く、それでいて突出したハデな料理があるわけではなく、全体のバランスがトータルでものすごくいいと思うのです。祇園の中でも別格の一軒。ドンパチ盛り上がるコースもすごく楽しいけれど、こちらは静かに感動させるコース。(この多様性もいいです。) 以下1週間ほど前にいただいたものです。
1a_23a●いつもの胡麻豆腐でスタート。●お椀(冒頭の写真も):香ばしく焼いた鯛、牡蠣、百合根。上にかぶら蒸し。熱々。上品で、精緻で、どこまでも深い味わいです。しみじみ美味。
4a●お造りは、ひらめ、剣先いか、とろ。
5a●この晩は鯛ではなく、珍しくひらめでした。きれいでしばし見とれました。
7a8a9a6a●八寸が、湯葉だんご、いくらの醤油漬、揚げたくわいとぎんなん。左上の「湯葉だんご」とは、湯葉と魚のすり身を混ぜて揚げて、炊いたもの。ぱふっ、そしてしっとりとした感じが心地よいです。湯葉で作ったシュー皮という感じ。
10a11a●「鯛の皮の醤油漬」として今年に入ってから作られた酒肴ですが、今や醤油漬ではなく、おだし漬です。ごく薄味で。「お酒飲みだけではなく、そうでない人にもおいしいと言ってもらわなければ」と西村さん。●いかの鯛肝和え。これもお酒とよく合います。
12a14a●さわら西京焼き、●すっぽんだしのにゅうめん。中に卵黄(鶏の)。ここで2度めのおつゆものが来て、最初のとはまた違って感動。
15a●蟹の甲羅酒♪ 蟹の身より先に甲羅酒です。味噌入りでこれは強いおいしさ。身体を温めておいて、
17a●蟹なます。柿、にんじん、大根、きゅうり、水前寺海苔。浜茹でされた蟹とのこと。それが、大根やきゅうりの甘酢漬けや甘い柿と合わされて、粋な味わいになっています。お皿も華麗です。甲羅酒をまず供されましたが、その後は普通の食材のひとつって感じで冷静に蟹を使ってられるなあと思う。
18a19a●やはり蟹は津居山港・吉野丸とのこと。
20a●海老芋と大根の白味噌仕立て。この海老芋は京都のもの。富田林がいいと言われるが京都の方がクリーミーで密度が高いと思うと西村さん。ほんと、歯を入れてざくっと割れる海老芋ではなく、とろりとした食感でした。白味噌が甘くて、京都らしいなあと思う。煮物でありながら同時におつゆもので、何ともいい感じ。
22a21a23a24a●ご飯、●お漬物、●豆腐の味噌汁。●デセールに洋なし。
25a●食後、他のお客さまも一緒に少しブルゴーニュワインをいただきつつおしゃべり。
どのお皿も地味でシンプルな料理のようでいて、詳しいことはわからないのだけど、多分ものすごく技ありなんだろうと思うのです。何気なくすっと出てくるものから、本気の気迫のようなものがちらちらと感じられるのです。●ルセットは、ルセットにした途端にそこで終わってしまう。「完成したと思ってもそこで終わったらあかん」。ともおっしゃいます。「旨いだろう?」みたいな料理は自分にとっては当たり前のことになったとも。●コース全体のトーンが薄い目に設定されて、その中でゆるやかな起伏があり、優しい味~深い味を楽しめるという感じ。より大人な感じ。●「毎日が勝負だと思う。」なんて、一瞬本気の心構えを述べたかと思えば、「だしの味付けはコーラ飲みながらやってる♪」なんて信じられない冗談を言ったりもします。「キリンレモンのこともあるよ」だと。\(゜o゜)/アホなこと言わんようにね。でもこれこそが西村さん・・・カメラマンでも誰でも、神がかった天才に「素直にいい人」はいないってことかなあ? なんて思ったりもします。(-_-;) でも、西村さんは決してイケズではありません、優しい方ですから~!
★コースには定番の鯖寿司も入ります! わたしコース中でいただかず、持ち帰りしちゃったので写真が抜けてますが、今は千枚漬がのった美しい冬ヴァージョンです。 

2008年11月 30日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら |

2008年11月29日 (土)

■ 割烹「竹きし」で冬の一品/「フレデリック・カッセル」オープン


2 盛大な食事に行く余裕はないけれど、ちょっと和食を食べたい、時季のものを食べたい! という時に便利なお店が祇園の「竹きし」さんです。デスクワークがひと息ついて、「こっぺ蟹食べたいよ~」と思ったある晩、ちょっと久しぶりに伺いました。卵いっぱいのこっぺ蟹、これひとりで集中して食べてもいいっていうのはかなり幸せです。お値段は仕入れによる時価ですが、この日は3000円でした。
0●その前に先附というか、3品盛り(と小鉢で)1600円が供されます。すけそうだらの子、紅ずわい蟹のお寿司、海老芋田楽。これはコペルトというか、テーブルチャージですね。
1●野菜の小鍋 900円で温まります。野菜といいつつ、豆腐とお揚げ入りでうれしく、おだしもおいし。
3_2●ここでは釜飯です。パエリア風、1700円。炊き上がったらまずプレゼンしてくださって、いったん下げてほぐした後、よそってくださいます。鯛やら鶏肉やらいろいろあって、テイクアウトもできるし、先日も書いた「京都らしくて簡単でおいしくて~!」を希望する人にちょうどいいと思います。昔、大胆にもフランス人の友人をひとりで送り込んじゃったことがあるのだけど、きちんともてなしてもらったしおいしかったと喜ばれました。(安堵。)
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1a ハイアット リージェンシー京都の「トラットリア セッテ」のペストリーブティックに、「フレデリック・カッセル」のコーナーがオープンしました。(11月17日に紹介記事)さっそく伺ってみました。
Fc2a● ボンボンショコラがずらりと並んでいます。1個 315円でバラ売りされています。詰め合わせは1種類ありますが、それは少ししか入ってなくて残念。なので贈り物用に、箱にめいっぱい詰めてもらっちゃったわ♪
Fc3a●マカロンも登場。先日のプレス発表会ではなかったもので、わたしはショコラとキャラメルを買ってホテル出るなりぱくっと試食♪ とりわけショコラ、濃くていい香り。たまらんおいしかった。1個420円だから、ばかすか買えないけど・・・
Fc4a●キャレ・ドゥ・ショコラも8種類ありました。詳しくは、行って見てみてくださいね。
Fc5a●天使がモチーフです。きっと美奈ちゃんが大好きです(笑)。
ハイアット リージェンシー京都の「フレデリック・カッセル」について、くわしくはこちらです。

2008年11月 29日, dans 京都 スイーツ京都 ホテル京都 和食08後半 |

2008年11月28日 (金)

■ 半年ぶりの 「京料理 藤本」で魚ぜめ!


1a 全国100万人の読者の皆さま、また騒いじゃうエリーどす<(_ _)> 今年4月にオープンした「京料理 藤本」がとてもよかったからです。開店後、あっという間に予約至難のお店となって、一度お伺いしたきりでした。(4月21日付。)およそ半年ぶりのやっとの再訪で、これは7350円の夜コースです。●帆立のソテ、上に柿、舞茸、水菜。かぶらのみぞれ。いくらの醤油漬。
2a●柴山の松葉蟹に土佐酢、自家製からすみと。向こう側が金目鯛のトロのあぶり、蟹味噌酢。ひと皿めふた皿めとわかりやすく魚介です。確か7千円だったはずだけどな、なんて思いつつ、むしゃむしゃ大喜びでいただきます。帆立だけでも十分美味なのにいくらの旨みを重ね合わせ、金目鯛だけでも十分おいしいのに、まだ蟹味噌をのせてあり、蟹にはからすみ。足し算、掛け合わせの楽しさとおいしさです。若さが充溢している感じ。
3a●お椀は上対馬のぐじと胡麻豆腐、松茸。蓋を取るとふわあ~と香った松茸、もう終わりとありがたく楽しみます。ぐじは旨みたっぷり。吸い地、きれいな味わいです。「やるなあ」と感心モードになったところで・・・
4a●折敷がいったん下げられ、お造りの大皿が来ます。ふたりで分けっこ、ではなく、それぞれにこの盛大なお皿が供されるのです。「わー」とか「きゃー」とか、やっぱりここで反応しちゃいますね。絶対反応してあげましょう(笑)。○北海道のよこわ、大分のあまてかれい、○淡路島の天然の車海老、揚げた頭と。○淡路島のあじの梅肉醤油和え ○長崎の剣先いか、根室のうに、アンデスのピンクソルトと。○愛媛の鯖の炙り。多種の魚介をいただけて満足感があります。どれも、今目の前で切ってくださったのがうれしいし、すごくおいしいと思う。
5a●いいバランスで、温製のお皿が来ます。でも魚よ。かます、ひらめ、海老芋のから揚げに、秋茄子、パプリカ。生姜風味の蟹あんかけ。生姜の香りがきいていい感じ。冷たいものの後に温まります。
6a●またこれが旨かった。炊いた大根、上対馬ののどぐろの塩焼き、上に白板昆布をパリパリに揚げたの。脂いっぱいの焼きものながら、おだしをたっぷり吸った大根が控えていて、同時に炊きものという不思議な充実感。
7a8a●松茸としめじご飯と、●お漬物。
9a10a11a●デセールは5種類のうちから好きなものを好きなだけどうぞと。一緒に行ったマユカちゃんなんて、全種類食べてたもんね! いい食べっぷりでした。●レインボーキウイ、赤ワインのソルベ、●焼き芋饅頭、●最中に、自家製の柿アイスクリーム。●さらにまだソルベのお皿が1種類ありました・・・
12a●わたしはこれだけ。ミルフイユとのこと・・・ミルもないけれど(笑)、パフパフのフイユタージュの食感は見事でした。りんごのコンポートと黒糖のクレーム。わたしにおいてあり得ないことだけど、(胃の空きスペースが最も大事なので)このデセール、どうしても食べたたくて、おかわりをお願いしてもうひと皿いただきました。割烹でも、ここまでデセールやるなんて・・・ほんと偉いです。
13a●店主の藤本貴士さん。こんなににこにこ笑って感じよくて、今ちょうど30歳! 「値打ちがある!」と言われる料理を作りたいと言います。値打ちがあります! 割烹がこれだけ多い京都の中で、どうやって自分のお店らしさを出すかとても考えていると思います。お店は祇園ではないし、内装もごくカジュアルだけど、手の届く値段で実質的においしいというのは何より魅力的だし、それから若い人たちが行きやすいのがいいと思います。若い客と店主が、共に歩んでいけるっていうのがすごーくいいわ。京都の和食は大丈夫なんだって、めちゃくちゃにうれしくなります。何か褒めても、「吉田さんのところで習ったから」って、修業した「修伯」のことを言うのもかわいらしかったです。わたしはもうほんとすっかりおねーさんの気分。そして「修伯」さん・・・かなりご無沙汰ごめん<(_ _)> 近日中に参ります。予約入れました。

2008年11月 28日, dans 京都 和食08後半 |

2008年11月26日 (水)

■ 「祇園さヽ木」 でハデに蟹! 2008年11月 


11340 今年も蟹です。青タグをつけた蟹がどかんとハデにプレゼンされる季節到来です。先週の後半、東京から「さヽ木」さん予約のスケジュールに合わせていらした方を迎えて。18:20には席についていて、わたしたちとても優等生です。
1a2a●先附も蟹でスタート。津居山のこっぺ蟹。内子で作ったソースをからめつつ。●長良川の子持ち鮎、卵だらけです。お腹の卵部分だけ出てきたので「残りの部分はどうするの?」なんて気になって尋ねてしまった(-_-;)(まかないで召し上がるそうです。)
5a3206150_2●お椀は蟹しんじょう。というより、毎年そうだけど蟹のかたまり。
7a●向附。昆布森のうに、割醤油がかかっています。広島の鯛の昆布締。煎り酒で。瀬戸内のさわらのたたき。ぽん酢で。ボストンまぐろ(325kg)のとろの寿司。
8a340●向附、ひとり分だとこうなる。これもきれい。
9a10a●お寿司もう一貫。づけで。しびまぐろ、12,4kgだそう。●雲子のちり蒸し。
12a13a●そしてここからハデな蟹さばきショーです。津居山・吉野丸のタグごとプレゼンされます。スパッスパッとさばいていくのはいつもながらお見事。気持ちいいだろうなあ。
14a15a●整然と並べられ塩をされ、ピッツァ釜でほんのしばし火を入れて、
16a17a●焼いたものがプレゼンされて、●食べやすくしてくださる。繊維太くて甘いです。
18a19a●ぐつぐつと、長崎のくえと小蕪の炊いたのが登場。くえは1週間寝かして味を出したと。かぶらとよく合って、いいおだし出て、幸せな味です。●お漬物がきたら、ご飯は何かな? だいたい予測できるけれど・・・
20a●けれど予測ご飯の前に、ハデな太巻きです。どれだけ巻き込むのと思うくらい具をのせてぐるんと巻く・・・
21a●供されると彩り美しく楽しいです。「男性は2口で、女性は3口で」食べるようにとのこと。わたし大口だけど、これ3口でいただけませんでした。ご飯より具材が多いゴージャス巻きです。
23●そして「予測のご飯」が登場してうれしい、蟹チャーハンです。
24a●デセールはマロンのクレーム(温製)に、マロンのアイスクリーム。晩秋~冬色の濃い、佐々木さんエスプリを満喫できる楽しいコースでした。

2008年11月 26日, dans 京都 和食08後半 |

2008年11月22日 (土)

■4人で会食、 「陶然亭」 2008年11月 


1a2a 11月上旬に4人で伺った「陶然亭」です。もっと早くアップすべきだったのに、風邪ひーたとか教室リポートとか湯気湯気一品ものとか、あれこれ気が散っている間に2週間。早すぎ\(゜o゜)/  夜の1万円のコースです。●かますの一夜干しと松茸、あわび茸、帆立、車海老、ぎんなん。焼物の吹き寄せ風情です。初めて(カウンターではなく)テーブル席でいただいたのですが、ライトとカメラの相性が悪い? ホワイトバランスをいじっても暗部補正をやめても、もうどうしようもなく色が落ち着かない(*_*) 1軒よそのイタリアンでも似た例があったのですが、勝手にめちゃくちゃにコントラストがついてしまって目も当てられんとか。どうしたらいいのか~? ●お造りはたくさん盛り込まれていて、伊勢海老、鯛、もんごいか、うに、よこわ。カット数撮ったけれど、でもテカテカばっかり、うに以外ボケめのこれだけが辛うじて・・・。
3a●蒸したぐじとお蕎麦。とろろと。おしのぎと蒸しものが一緒になったようなお皿。海苔がてかり過ぎです。「ハイライトを暗くする」ってこれでもフォトショップでやったんだけど。ごめん<(_ _)>
4a●ほっき貝、蟹、柿、赤かぶ、水菜、菊菜、菊花のすだち酢和え。さっぱりしたものがきます。写真的にこれは少し大丈夫かも。
5a6a●子持ち鮎、甘酢あん。さといも、万願寺唐辛子。鮎がすごく大きいです。●ご飯に、しとしとで少し甘いめのおじゃこです。あれ? 前に驚いたごぼうのフライ的なものとか、牛肉朴葉焼きとか、何となくそういうハデなお皿が来るものと期待していたらちょっといつもと違う? いや、お造りが5種盛りだったしトータル的には一緒かな。。 
7a8a●お漬物と、茄子の炊いたのも。
9a●デセールはいつもの定番、クレームブリュレでした。コースが、何となくいつもと違うような気もしたけれど、いつもと席も違ったし、わたしたちめちゃくちゃにおしゃべり態勢の夜だったしで、そのため印象が違っちゃったのかも。うるさくしてごめんなさいだったけれど、ものすごく楽しい夜でした<(_ _)>

2008年11月 22日, dans 京都 和食08後半 |

2008年11月14日 (金)

■ 「じき 宮ざわ」 2008年11月


1a もう本当に予約取るのが難しくなっちゃった「じき 宮ざわ」さんです。およそ3か月ぶりに訪れてしみじみ満足したお昼でした。まずは、●海老芋と栗の玉締め 上にいくらびっしりです。
2a●掬い上げるとこんな。熱々の茶碗蒸しね。おいしいいくらは口の中でプチなんて弾けることなくて、皮が薄くて瞬時に溶けるようです。
3a●聖護院かぶらと京にんじんと鯛のお椀 白味噌仕立て。もう冬なんだなあと思った白味噌のお椀。ほんのりと優しい甘み。しみじみたまらんおいしいです。京都でよかった。
5a●羽かつおのお造り。かつおはかつおらしいですが、普通のかつおより洗練されているというか、繊細優美な味がします。藻塩も添えられます。
6a●定番の胡麻責めよ! いつもの焼き胡麻豆腐です♪ 
7a●この湯気湯気、何ごとかというと・・・
8a●きのこ鍋(茶樹茸、あわび茸、花びら茸)です。真ん中の白いのは大和芋のすりおろしです。
9a●まるであわびを切ったように見えるのであわび茸と。お茶碗ほどの大きさの鍋ですが、これは盛り上がります。はふはふと温まっておだしの香りにもうっとり。
10a11a12a●お漬物がたっぷりなのもうれしいことです。2種類供されて、それからみょうがたっぷりのお味噌汁も。
13a●土鍋炊きたてのご飯より、アルデンテ状のご飯がひと口・・・わずかに芯が残ったような煮えばなのご飯、うんまい! 
14●2段階め、3段階めと少しずつよそってくださって、これが4膳め。ご飯はぴかぴかでつやつやだったのです。うう~、上手にライト当てたらこの美しさがきちんと写るんだろうなあ。食べながらこれで精一杯と思って許して~! <(_ _)>
15●デセールに代白柿です。これだけで幸せな熟熟の柿。一緒に出かけた方々のうちひとりは伝説のデセールを作る方だったので、「これで何かイメージできますか?」ってたずねてみたのだけど、果物自体があまりに完成度が高いから手の加えようがないって。確かに。とんでもないショコラのムースとかオレンジのクレームを作る方です・・・。
16●お茶を用意してくださる宮澤さん。もうすぐ開店1年。いいお店はやっぱりすぐに評価されて、予約至難となります。
17●今回はくるみを象ったもなか。中に粒あん。供する直前にあんを詰めてくださるので外側パリパリのままです。わたしこの粒あんだけは例外的に好き。(普段は絶対にこしあんじゃなきゃやなの。)そして、
18●抹茶で締めです。以上で5250円のお昼のコース、お味よく量もほどよくもったいないくらい充実感のある食事でした。<(_ _)>

2008年11月 14日, dans 京都 和食08後半 |

2008年11月12日 (水)

■ 「室町和久傳」で、岩崎武夫さんによる新しいコース


21 1週間前の水曜日(お店の定休日)、「室町和久傳」 の新しいお料理を試食させていただく機会に恵まれました。今までと少し違うお料理、と伺って、どんなかしら? と大喜びで出かけたのです。出ていらしたのは、「和久傳」の総料理長にして副社長、岩崎武夫さんでした。20年以上にわたって「和久傳」のお料理の礎を築き、グループの若手料理人を育てていらっしゃった方です。(ちなみに御池通釜座上ルの割烹「岩さき」岩崎義則さんの兄上でもあります。)現在「紫野和久傳」の、種類豊富なおもたせの開発に余念なく、ここしばらく調理場から離れていらっしゃいましたが、久しぶりに「室町和久傳」で夜のコースを作られたのです。いただいたものは・・・●まず紫蘇香煎でもてなされます。
3●松葉蟹、薄かぶら巻き 土佐酢、焼き海苔、みょうが。蟹の身がたっぷりかぶらで包まれています。品のよい風情のお皿ながら、実は大口開けていただくほどのボリュームです。口に入れれば蟹の旨みが広がって、かなりのインパクトです。
4●温製で、つまみ湯葉、銀杏あん。いちょうの葉と松葉があしらわれて何ともかわいらしい感じ。
5●湯葉の優しいおいしさにあんがとろりんとかかって、いたわられるようです。
6●お造りが、とろ、穴子の焼霜 甘酢漬にしたかぶら。とろの厚さも噛んで心地いいもので、脂じゅわりと、贅沢なものをいただいているなあと思います。
78●菊菜の胡麻和え、●舞茸としめじ 辛子味噌和え。画面いっぱいに撮ってますが実は小さなお皿で、お造りの脂っけの後に野菜の小皿2つでぐっと気分が変わります。
9●熱々のふつふつ、お鍋で運ばれたものは・・・金目鯛と豆腐と焼きねぎの鍋仕立てです。
10●取り分けていただいたらこんな。鯛の旨みが染み出たおだしおいしい! ざくっと分けられた豆腐も最高! 洗練されながらどこかざくっとしていて、ダイナミックな野趣というのか、そういう魅力があります。
11●鍋の後はすっきりと冷製で、かぼちゃ麩、ほうれん草、金時にんじん、秋茄子、小かぶら。おだしのジュレは少し生姜風味が効いています。野菜がそれぞれおいしい、お麩も滋味たっぷりです。
12●一応全体像も(笑)。
13●鯖寿司を一貫。酢のほどよく効いたご飯に、鯖はフレッシュ感があって、塩気も強すぎず、空腹ならこれだけ1本いただきたいです。一気食べするかも~♪
141516●白ご飯に、●もち麩入り味噌汁、●淀大根のだし割りたまり醤油漬。新米おいしい、お麩の味噌汁シンプルでいい、そして大根漬の鮮烈なおいしさに瞠目の思いでした。
17●冬の「和久傳」の看板デセールが今年も登場です。
18●柚子こごり。柚子の香りそのもので、うっとりさわやか、おいしーい! 食後にするりと、非常に幸せです。
192021●丸めたあんに、和三盆と合わせた銀杏のピュレ。●そしてお抹茶で締めです。
★以上、バランスよく、どのお皿もしみじみ美味に決まったコースでした。切り方、盛り方、プレゼンの仕方、緩急の間合いなど、ここに源があったのか! という思いでいただきました。岩崎さんはしかし、「和久傳」エスプリを作って支えて来られた方であるというのに、まったく謙虚な姿勢で表に出ようとなさらない方で、メディアに登場することもありません。お話をなさる時でも、にこやかで、静かに穏やかに話されます。けれど今後は、毎日カウンターに立たれるわけではありませんが、時々「室町和久傳」で料理を作られるということです。「和久傳」ファンの皆さん、どうぞ電話でお問い合わせの上、お出かけになってみてください。
サイトはこちら
「室町和久傳」 075-223-3200

2008年11月 12日, dans 京都 和食08後半 |

2008年11月 6日 (木)

■ 「高台寺和久傳」で霜月のお昼


2 「高台寺和久傳」に先週の週末のお昼に伺いました。京都における「和久傳」の最初のお店、グループの中でも最も高級なお店です。ありがたくも、大女将の桑村綾さまのお招きでお邪魔したのです。(大変うれしくて自慢<(_ _)>)お行儀よくお食事をいただく・・・はずが、2階のお部屋は自然光がさんさんと差し込んで、座るより先にカメラを出しちゃったし、綾さんの飾らぬお人柄にリラックスして(し過ぎて)、いつものテンションでベラベラしゃべってしまったし(よかったのだろうか(-_-;))、さらにお座敷だけど掘りごたつ式で脚も楽、言うことなしに快適でした。以下「霜月の献立」より、青竹酒をいただきながら、●先附に、車海老、寄せ銀杏、だしのあん。豆腐のように見える寄せ銀杏とは、長芋をおろしたものと卵白をゼラチンで固めたものとのこと。裏ごしした銀杏入りでふわりと銀杏の香りがただよって、ユニークでした。ここに車海老がどさっと合わされて上品ながら強いおいしさのひと皿めです。
1●窓からの眺めはこんな。瓦の色調と連なりがきれいです。わたしはこちらは2度目の訪問。以前お伺いしたのは真冬だったので、明るい光の中というのも特別うれしいです。
3●奉書蒸し、紙で包んで香りを封じ込めた蒸しものです。
4●奉書蒸しはお椀がわりで、松茸がたっぷりでむせ返るほどの香り、吸い地のぐぐぐとくるおいしさに絶句します。底に黒あわび入りです。(器が浮いて見えるのが不思議。)
56●本まぐろのとろはわさびたっぷりつけて土佐醤油で。丹後ぐじはぽん酢で。あさつき、おろし一味、ぐじの揚げた皮が添えられています。
7●海老芋炭焼き、丹後塩と。シンプルで、少し野趣も感じさせる焼物です。洗練されながらも、びしっと決め過ぎない。どこかふと安心させるようなラフさを漂わせて粋だと思います。
8●子持ち鮎 実山椒醤油。焼物ふた皿めです。こちらは焼いた鮎に山椒醤油の強い香りがまとわりついて、インパクトある美味です。
9●椎茸とモロッコ三度豆の胡麻和え。冷たい野菜がきて、少しクールダウンします。いんげんのしゅっと歯の入っていく食感と香り、椎茸のやわらかさと香りがすてきな、和める小さなお皿。
10●美山の松茸と牛肉の黒こしょう煮。いやーん、これメロメロにおいしかったです。薄切りひらひらの牛肉に松茸って旨いものどうしかけ合わせてあって。「味わいのむさぼり」です。
11●新米の釜ご飯。これでまたメロメロ。ご飯は露出を変えて何枚も撮りました。真っ白に光っちゃったりして、どーしたらいいんかわからなくて。ライティングができない以上、自然光の中ではせめて最大限おいしそうに撮らねば! と思うのです。
1312●お漬物はたくあん、しば漬、椎茸昆布。●小かぶらと引き上げ湯葉の味噌汁。
14●ラ・フランスと富有柿はアヴァンデセールです。
1516●栗の入った柔らかな羊羹、水羊羹くらいのゆるやかで上品な口当たりです。「月あかり」という銘で「紫野和久傳」のおもたせにもこのスタイルのものがあります。●お抹茶で締めです。いやもう本当にバランスよくて、心からおいしいと思ったコースでした。「和久傳」のどのお店もそれぞれに特徴がありますが、料亭ならではの落ち着きは他にないものだし、絶妙な間合いでサーヴィスしていただきました。すべて美味で、けれど重すぎることもなく、優美な印象を残したお料理でした。すてきなお昼のひと時を過ごさせていただいたことに感謝しつつ、おいとましたのでした<(_ _)>
17「高台寺和久傳」
京都市東山区高台寺北門前鷲尾町512
電話 075-533-3100
11:30~13:00入店・15:00閉店
17:00~19:30入店・22:00閉店
不定休 (11月はお休みなし、12月27、28、29、31日お休み。)
昼 16000円~、夜 25,000円~
要予約。
HPはこちら

2008年11月 6日, dans 京都 和食08後半 |

2008年11月 4日 (火)

■ 新町四条下ルの和食、「和ごころ 泉」


新町四条下ルの「和ごころ 泉」(2006年4月開店)に初めて伺いました。門上武司さんさんから伺っていて、さらに泉さんと長く親交のある東京・「赤芳亭」のご主人・赤塚心一さんからもおすすめいただいていたのです。場所は、かつて「マルセイユ・グルモンド」というフレンチがあったところ。お座敷2部屋、テーブル6席(こちらも半個室的)で、お店の中に広々感やパースペクティヴなどはありませんが、席に収まれば寛げる造りになっています。夜は税込み7000円~で、まずはこちらをいただいてみました。
1a2a●まずお白湯でなごんだら、一拍おいて先付が供されて・・・
3a●先付が、赤かぶに、うにと甘鯛の博多。赤かぶに、うにがはさまれたもの/甘鯛がはさまれたものが重ねられているのです。「ねっとり」と「しゃき」でいい組み合わせです。
4a●お椀は蟹しんじょうです。澄んだ吸い地で「あー和食よ♪」の幸せ。しんじょうの中には蟹のかたまりみたいに蟹の身がたっぷりと。秋風情の演出もすてきです。
6a5a●お造り:北海道のしびまぐろ、和歌山のもんごいかと和歌山のひらめ。たまり醤油に、ゲランドの塩も添えられます。7000円のコースでこれだけ出されるのは偉いんじゃないかしらん。
7a_28a●風情たっぷりの八寸が柿なます、玉子カステラ(卵と白身魚すり身)、鴨ロース、北海道のいくら、丹波栗のシロップ煮、雲子、秋田のとんぶり。●焼物は金目鯛の酒塩焼き、ほうれん草と干大根のお浸し。
9a10a●冷やし物が、ぶりに大根おろし。焼物の後にきゅっと冷たい冴えたお皿。大根おろしからめていただくぶり、おいしかったわ・・・●炊き合わせに、かぶと自家製厚揚げの玉締め。一転して優しい温かいお皿です。メリハリ効いていていいです。
12a13a●ご飯は土鍋で炊き立てのものをプレゼンしてくれます。目の前でよそってくださって盛り上がります。丹波篠山のお米だそうで、このご飯、ものすごーーーくおいしいです。昔風の製法で、いったん田んぼをカラカラにしてから育てると。海老芋とみょうがご飯で出てきましたが、ぜひ白ご飯いただいてみたいです。
11a14a●お漬物と、●八丁味噌の味噌汁。
15a●愛媛の富士柿、黒豆きな粉のブランマンジェ、豊水にブランデーのジュレ。これはアヴァンデセールでした!
16a17a●自家製生八橋に、●お薄で締めです。本当にていねいに、可能な限り手をかけて作られていることがわかるお料理です。ご主人の泉昌樹さんは三重県出身。名古屋や東京にも出られて和食店で勤められましたが、京都に移られてからは、「桜田」さんで最も長く(10年以上)修業されたとのことです。奥さまの貴子さんが女将をつとめていらっしゃいます。なんとも穏やかな雰囲気のお店で、お昼が3800円~、夜が7000円~。本格和食でありながら控え目な値段設定も良心的だと思いました。
18a「和ごころ 泉」
京都市下京区四条新町下ル四条町366
四条敷島ビル1F 
電話 075-351-3917
11:30~13:00LO・14:30閉店、
17:30~19:30LO・21:30閉店
水曜及び月末休み 要予約

2008年11月 4日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月31日 (金)

■ 「紫野和久傳」の典座料理


1a2aものすごく久しぶりに「紫野和久傳」で典座料理をいただきました。2005年の秋以来・・・3年もご無沙汰していたのです<(_ _)> 「和久傳」は高台寺、室町(場所は堺町御池下ル)、京都駅、それからジェイアール京都伊勢丹のスバコ内に「はしたて」という気軽ヴァージョン(といいつつ内容はすばらしい)と何軒かありますが、それぞれの料理長が責任を持ってご自身の料理をなさっているのがいいなと思うのです。仕入れもグループで一括ではなく、各店でそれぞれにしていらっしゃいますから、お店ごとの個性が出るわけです。「チェーン店」の展開とはまったく違うから、「和久傳」各店を全部食べ歩くという楽しみもあります。9月に独立なさった緒方さんや、もっとさかのぼると東京・麻布十番の幸村さんのようなスターも輩出しており、最近では「岩さき」さんやら「じき 宮ざわ」さんなど若手でイケてる人たちも「和久傳」修業経験者だったりします。で、この「紫野和久傳」は、またとりわけ他の「和久傳」とは違います。大徳寺の門前で、はっきり「典座料理(てんぞりょうり)」と明記されており、動物性の食材を一切使わない、野菜を主とした料理をコース仕立てで出しておられるのです。営業時間もユニークで、映画の回みたいに1日6回設定されており、観光客の方にもすごく便利です。撮影や試食や深夜ご飯で食事時間がしばしばヘンになるわたしにも大変便利。写真は新しいカメラG10を使い始めて2日めで、めくらめっぽうの露出補正なんかをしながらのヒヤヒヤ撮影です。(でも時々、ちょっと上手っぽく撮れてるのもあります♪)まず●梅酢ジュースでもてなされ、●八寸風の先付。胡桃豆腐、しめじと紫蘇の実を炊いたもの、こんにゃくに花山椒を入れて揚げたもの、かぶと干しあんずの酢の物、黒豆の枝豆 。
3a●豆腐に、アロエ、昆布だし、梅肉の味で、柚子もはらりと。豆腐のおいしさを引き立てるおだしの味わいです。
4a●上から見るとこんな。天井のライト写り込んでごめんなさいです。
5a●湯気湯気で出てきたのは・・・
6a●焼いた海老芋、餅麩のきのこあん。海老芋ほっこり、お麩はもっちり、あんはとろりんと、食感と香りを楽しみます。動物性のもの一切なしでも、どのお皿もこんなにしみじみおいしいかと思います。他の和久傳とまた違うおいしさで、静けさをたたえたお料理という感じ。
7a●熱々の後には冷たいひと口のお皿がきて、椎茸、にんじんの葉、菊花をぽん酢でいただきます。
8a●目の前で炭火焼きにしてくださったお餅が出てきます。熱々です。
9a●中は銀杏と白味噌を練ったもの。ほくほくとお餅を頬張る幸せ。白味噌の甘さにいたわられるようです。
10a●干しずいきの胡麻油炒め。小さなお皿が箸休め的に供されます。
12a●またちょっと盛り上がって、炊いた長芋、れんこん、栗を揚げたもの。塩気が効いて、れんこんのパリパリ加減も心地よく、長芋、栗と、食感や香りを十全に味わる揚げ具合です。
13a●このお漬物見てよ♪ これとご飯だけでも幸せです。酢漬けの大根と瓢箪、しば漬け、きくらげを実山椒と炊いたもの、味噌をからめた干し椎茸(生姜風味)。鄙びた風情も醸しながら洗練されていて、すごくすてきだと思いました。
14a●朴葉に包まれたご飯が登場して・・・
15a●中は舞茸ご飯です。もち米入りでしっとり。熱々をほぐしつつはふはふといただいて、気持ちもほっこりなごみます。
17b●お菓子は選べて、「紫野和久傳」の看板のれんこん菓子「西湖」などもありますが、軽い「しの」をいただきました。 唐納豆がこし餡で包まれており、外側が和三盆の衣です。
16a●お薄で締め。以上のコースで5250円でした。淡々とお仕事される料理長の中村茂雄さんも3年前と変わらずでした。独自の世界を作っていらっしゃいます。静かにいただけて、気持ちもすっきりするお料理でした。
近々わたし「高台寺和久傳」にお伺いする予定もあって、なんだか余計楽しみになったのでした。
紫野和久傳 京都市北区紫野雲林院町28 電話 075-495-6161
典座料理は1日6回で、●10:00 ●11:45 ●13:30 ●15:15 ●17:00 ●19:00 要予約。
朝の9:00~12:00は朝粥もいただけます。
月曜休(祝日の場合は営業、翌日休)

2008年10月 31日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月30日 (木)

■ 「祇園さヽ木」 2008年10月


1a2a ああもう10月が終わっちゃう! 10月20日の週に出かけていただいた「祇園さヽ木」さんのお料理、前のカメラで撮ったものです。先付が菊の紋様の器で、●大分の車海老、帆立、さいの目にした柿と幸水、下に豆腐のソース。
4a5a3a_2●和歌山の大きな松茸がプレゼンされて、●ピッツァ釜で焼かれたものを2度に分けて。
6a7a8a●お椀が、くえと胡麻豆腐を揚げたもの。くえおいし。胡麻豆腐も香ばしくて、強い味どうしでいい調和でした。●お椀の蓋はこんな。秋の夕日?
9a●いつも通りにハデな向付が供されて、徳島のさわらのたたき、千葉の戻りかつお、韓国の鱧の焼霜、伊根のとろ寿司。
101112a13a14a_2●向付のデタイユ、そしてその後のお寿司です。づけにしたお寿司のまぐろは大間のもの、そして穴子のお寿司。●鱧の肝を炊いたものも。
15a16a17a●鱈の白子=雲子の玉締め。確実に季節が秋→冬になっているのです。●秋田の笹かれいの風干しを焼いたもの。日本酒と合います。
18a●ふかひれがどかーんと出てきました。ふかひれステーキに、すっぽんスープのあんかけ・・・。これはゴージャスです。揚げた海老芋にちんげん菜が添えられています。
19a●わかりやすくものすごく美味でした。無言でいただきました。ぶ厚くて、口当たりしっとり、歯ごたえはプチプチと。あんがまたやみつき的に旨みたっぷりで、問答無用という感じでした。<(_ _)>
20●さんまご飯! 秋にいちばん楽しみなご飯で大喜びします。目の前でざくざくと、さんまをほぐしつつすだちを回しかけつつ大根おろしを混ぜ込んでよそってくださいます。年間を通してわたしこれが一番好きかも。
21222324a●野菜とお揚げのご飯も用意されています。両方をいただき、けれどお代わりをいただいたのはやっぱりさんまご飯ね。わたしたち3人だったのだけど、「この後、デザート要らんくらいにご飯食べてくださいね」って佐々木さんやたらおっしゃって・・・たっぷりいただきました。
26●けれどこんなすてきなデセールが出てきたのです。栗のクレームブリュレです。栗の香り強くてなめらかで、秋のお料理を締めくくるにふさわしい・・・。
2527b●全体像はこんな。栗の葉があしらわれていたのです。●そのデセールを召し上がってるのは・・・京都を代表するパティシエの方です。マダムもご一緒に。それで佐々木さんは「デザート要らんほどご飯どうぞ」ってしきりに言って笑わせてくださったのです。クレームブリュレを出しつつ、「これ今FUJIYAで買ってきたもんです! 何かあったらFUJIYAに言ってください!」だと。いやー、そんな言わないでも、すごくおいしかった、よくできていました。何よりキンゾさんも褒めていらっしゃいました。「平皿で供するクレームブリュレは、もともとボキューズやロブションのスタイルですね」なんていう解説付きでした。季節感明確、メリハリあるコースで、この晩も劇場式あっという間の2時間半、おしゃべりもたくさんして、とても楽しめました。<(_ _)>

2008年10月 30日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月29日 (水)

■ 「千ひろ」 2008年10月


12 前のカメラで撮った画像がまだ累々と積もっているのに、G10で撮ったものを見せたくてしょうがないのです。許して~♪ 8月末にステファンのところでやったのがあまりにも楽しかったので、カウンター8席貸しきりでいただいた「千ひろ」さんでの夕食です。●先付に、帆立貝柱を香ばしく焼いたのとピオーネの酢の物。
3●前半はめくらめっぽうで撮ってます<(_ _)> オートだとほぼ必ず露出オーバーとなることが判明。プログラムモードにして補正をするのですが、どれくらいやったらいいかわからず1目盛り刻みに全部試してます(-_-;) ごく薄くスライスされたピオーネ、向こうが透けて見えるくらいで、最近レーシック手術をされたある方は、「角膜みたい♪」だと。
4●酒肴5種類です。めちゃくちゃ光ってしまったので、「ハイライトを暗くする」というフォトショップ操作をしてます(-_-;)(-_-;)
56789●デタイユいきます。○黒豆の枝豆、薄皮まで剥いたの、○さんまの生姜煮、○万願寺とうがらしとじゃことエリンギの炊いたの、○新ぎんなん揚げたの、○まぐろ炊いたの。
10●淡路島の鯛、ボストンのとろ、淡路島の鱧の焼霜は梅肉と。てかてかした写真です・・・<(_ _)>
11●こういう風に供されます。定番の塩昆布も添えられます。
12●8人分のお椀が手際よく用意されるの図です。大和出身の若い彼もよく働きます。
13●松茸とのどぐろのお椀。脂たーーっぷりののどぐろです。和歌山の松茸は特大で分厚くて、ぐいーっと噛んで歯応えと香りを堪能します。
14●福島のめひかりの塩焼き。何度かいただいているめひかり、今回のはとりわけ大きいです。干しバナナの梅酒煮と。
15_2●湯葉のすり流しが赤いガラス器で。冷製です。姿を変えて毎回登場する湯葉です。
16●焼き茄子、こちらも定番です。茄子のピュアな味ってこうなんだなと思いつついただきます。
17_2●茄子に激寄るとこんな。きめまできれいに写ります
18●胡麻豆腐、ブラウンマッシュルームと。胡麻豆腐は趣向を変えて時々登場します。これは画像処理なし、撮影したままです。だんだん補正覚えてきたみたい!?
19●しめ鯖、だし酢のジュレと。画像処理なしです。これも露出変えて何パターンか撮ったものです。
21●丹波の栗ご飯、栗がほくほくしています
20●お漬物。水茄子の皮の輝ききれいなあと思いつつ。後ろのボケ加減いいかもと思う♪ 
2223●豆腐とわかめの味噌汁。●ご飯の後はジュースで〆です。「千ひろ」さんらしいコースでした。みんなで食べられて楽しかったのです♪ ありがとう。<(_ _)>

2008年10月 29日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月28日 (火)

■ G10@「うさぎ亭」で秋のスペシャリテ


1_2 うふふふふ、カメラが新しくなったら、人生まで刷新されたような気分でうれしいエリーどす。 「うさぎ亭」で「なかじん」料理です。・・・もうとっくに「うさぎ亭」なのに、いまだに「なかじん料理」と言ってしまう・・・とにかく夜のお料理です。●生ゆばの先付。これはお店の照明で、手持ち・オートモードで撮ったまんまで、一切の画像処理をしていないものです。つまり彩度・明度・コントラスト・シャープネスを上げることを全くしていないもの。IXYで撮るよりかなりきれいです。
11●フォトショップで画像処理をしてみたらこんなです。まあわかりやすくなるし、サイトアップにはやっぱりこれくらいの方がいいかしらんと思う。ただ、ニュアンスがなくなるなあといつも思っています。
2●食べたかった秋のお皿、秋刀魚と焼き茄子のミルフイユです。ちゃんと「ミルフイユ」と表記されていて驚いた。偉いです。\(゜o゜)/白皿だし、オートだとわかりやすいけれど、きつーい感じで、マニュアルで瞬時にきれいに撮れなければ~と思う。
22●画像処理をしたもの。少しハイライトを弱めて、暗いところの明度を上げてみています。しかしやっぱり、ISO感度を低くして、もっときれーに撮らねば! 三脚使ってもっと露出長くして・・・って今度からやってみます。
3_2●寄ったもの。味のこと言うの忘れているけれど、秋の味です。秋刀魚の旨み、茄子の食感、酸味も効いて、すごくおいしいのです! 
33●画像処理するとわかりやすくなるけれど、写真としてニュアンスがないなあ。あ~道は遠いぞ。イメージするのが常にプロのカメラマンせんせに撮っていただく写真だから、これは届きようがないわけだけど、でもやっぱりがんばろう。
4_2●画像処理なしで、丹波地鶏の皮きも焼き。ぜひにとおすすめで。皮、白肝、はつ、砂肝のフライパン焼きです。香ばしいです。ものすごくファンがいるのがわかるお皿です。わたし肝はたくさんは食べられないのだけど、でもおいしいのがよくわかりました。
5●以下全部画像処理なしです。あえてまんま載せます。文字もきれいに写ります。
6●丹波地鶏のあら塩焼き。「フィレみたいなところ」って説明つきだったのけど、味濃くて旨みたっぷりでした。
8●麺は暴君ネロです。1センチまで接写できるのです。もう激激激寄りができるの。G10にしてよかった!
7●パリパリにんにくチップに唐辛子もピリッと、止まらない名作冷製中華麺です。蒸し鶏がたくさん入ってるのもポイント高いのです。
9●一応全体像も(笑)。
10●デセールにきんかんのパウンドケーキです。マダムの薫さんの手になるものです。ケーキのきめがよく写っていると思います。
*****************************************************************************
Wa1■ 一夜明けて大徳寺方面へ、久しぶりに「紫野和久傳」の典座料理です。コース全容は改めて載せます。お茶と共にいただいた「しの」というお菓子、これはオートモードで撮っていますが、白がすっ飛んでしまっています。補正が必要なわけです♪ 前ならじゃまくさくてやらなかったけれど・・・
Wa2●こんどは露出補正ダイヤルがついていて、わたしにも楽に補正できるわ♪ ちょっと極端にやってみた例です。
・・・という感じで、ヨチヨチの入門段階? なのですが、頑張って使いこなします<(_ _)>

2008年10月 28日, dans ★カメラ・電気製品・メカ話京都 和食08後半 |

2008年10月21日 (火)

■ ご無沙汰お詫び④ 「草喰なかひがし」


1a_3 1年近くぶりに伺った「なかひがし」さんです。10月2週目のある夜、東京からいらした方々とご一緒させていただいてとても感謝。秋の趣の深いコースです。華麗な八寸から始まります。
2a もちょっと寄って、これで見やすいかしらん。ニュアンスのない写真でごめんなさいなのですが、八寸のデタイユをざっと・・・わらびの葉に、●栗を揚げたの、●蒸した銀杏、●小芋と実山椒、●燻製して焼いたさんまにくるみ、●炊いたどじょうと山椒の葉、●香茸、●モロッコいんげんと黒胡麻、●みょうがのお寿司、●ガラスの器に、むかご、柿、花穂紫蘇、底にきな粉酢。
3a●白味噌のお椀。焼いたさつまいも、さつまいもの葉、赤ずいき、溶き辛子。
4a5a_2●子持ち鮎の幽庵焼き、笹にくるまれて。収穫祭風情で、もち米の稲穂のフリット、卵の味噌漬け、にんじんやとうがらしなどがあしらわれています。
6a●葉っぱを開くとこんなです。香ばしくて、ふっくらと、子持ちで卵のつぶつぶ感も楽しかったのです。
8a7a●鯉の細造り。鯉の皮の湯引きと煮凝り、生姜のソルベ、黒豆の枝豆、ラディッシュ、坂本菊、間引き菜やにんじんの葉、のびる、とんぶり。
9a●煮えばなのご飯。撮ってないで即いただくべきです。秒単位でご飯の状態が変わります。
10a●祇園豆、松茸を生のまま刻んだもの、赤いのがガマズミ(木の実、お酒造る)、鱧にそばがき。
11a●なれ寿司、黄色や青のトマト、椎茸。大吟醸のお酒が一杯添えられます。合い過ぎるほど合います。
12a●かぶらをすりおろして揚げたものに、きのこあん。きのこ5種類入りのあんかけです。生のかぶらや金時にんじんも鮮やかな香味。あずきは塩茹でにしたものです。
13a●ここでうなぎとの選択があったのだけど、松茸ご飯をお願いしたら、からすみの載った状態で登場。
14a●焼いた松茸が白いご飯の下にどっばーっと隠れています♪ 松茸の香りを最大限生かすために炊き込みではなくて白ご飯に松茸というシンプルな組み合わせ。これほんとーにおいしい~!
15a16a●みょうがとおくらの味噌和え、おくらの花も。●ご飯セット。小鉢の中は納豆です。
17a18a19a●白ご飯に、●定番のめざし。●おこげもいただきます。パリパリ=フランス製のおこげってこの日も中東さんは言ってらしてかわい♪ 先ごろ(7月)来日してこちらを訪れたアラン・パッサールさんにもこのネタを披露、「これはフランス製のおこげです」とおっしゃったということ。最終的には理解されたと。
20a●デセールは「ほったらかし」ぶどうに普通のぶどう、梨、いちじくのコンポート、みかんのジュレ。山はちみつ。ほおづきトマトと。
21a22a23a●いつもの煎り番茶に、●蘇、金平糖とちびカフェで締め。豊かな実りの秋の味たっぷり、12000円のコースでした。鄙な風情が洗練されて、どのお皿も優しくも美味に決まり、11年目でも変わらぬ人気なのがよくわかります。わたしもっとちゃんと、季節ごと伺うべきだと思ったのでした。<(_ _)>

2008年10月 21日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月18日 (土)

■ ご無沙汰お詫び③ 河原町竹屋町の割烹 「はらだ」


2a3a1a ご無沙汰ごめんなさいシリーズが続きます。久しぶりに伺った「はらだ」さんでおまかせでいただきました。飾らない風情のお店だけど、お料理は細部まで丁寧で季節感も豊か。しみじみおいしかったのです。ひと皿めはアミューズ的に少しずつ、●鯖寿司の炙ったの ●紫ずきんの茄子和え ●栗の渋皮煮 ●くるみやしめじを和えたもの、柚子がいい香り。●そして土瓶蒸しです。
4a●松茸と鱧の土瓶蒸し、湯気湯気熱々で。お椀代わりにおだしをじわじわ楽しみました。 
5a●お造りの皿は、かつおのたたき、かわはぎ昆布締め(その肝の醤油漬も)、鯛、うめいろ(フエダイ科)やりいか、鱧の焼き霜。これだけの種類の魚をいただけて充実感がありました。「うめいろ」っていうのがおいしかったし、かわはぎも。かつおも~。わたしかわはぎの肝は好きなの~。
6a●炊き合わせ 子持ち鮎の煮浸しと海老芋。子だらけの鮎、粒粒とおいし。すーっとした日本酒を飲んでいます。一緒に食べた人はもう少し濃い、しっかりしたのを飲んでいて・・・伴走するお酒が「すー」か「しっかり」で料理の印象も随分変わることを実感します。
7a●かますの幽庵焼き。焼いたセロリ添え。これも味わい濃くてお酒を誘います。
8a10a●ひじき山椒煮。次のお皿までのつなぎ的に。山椒の香りが効いてていいです。ごはんにどさっとのせてもおいしかろう♪ ●そしてあんもとろりんと蒸したて熱々で・・・
9a●れんこん饅頭です。黒板見てこれ食べたいなあと思っていたのです。うれし。外側香ばしくて中は柔らかで熱々ふんわりです。野菜がいろいろ入っていて優しい味。あん地もいい香り、しみじみ美味です。
12a_2●高知の地牡蠣を食べる? と尋ねられても一瞬でイメージできず、 けれど「いただきます!」と即答。ひとつずつはごく小さいけれど、一粒一粒が、牡蠣のえもいえぬうまさに溢れていて非常によろし・・・これで10個以上分なのです。
13a14a15a●平茸ご飯、おこげはたまらん香ばしい♪ ●お漬物まですてき。れんこんのぬか漬け、ユニークでした。●お味噌汁。以上にデセールもついて、およそ1万円です。
16a_2●4種類選択肢の中から、黒蜜ソルベ。他は、いちじくソルベ、梨ソルベ、それから何か入りのロールケーキ・・・だったと思う。すべて手作り、お見事でした。原田さんはここのところ二番手を持つことなく、調理はおひとりです。仕込みが大変なことなどまったく苦にならないとおっしゃいますが、でもにこにこ感じのいい女将の奈緒さんの支えがとても頼もしいだろうなと思います。あたたかくて客をすごくなごませてくれるし。祇園の華やかさでもなく鄙な風情というのでもなく、ほんと気取らない街なかの割烹なのだけど、こんな気の利いたおいしいお店に長らくご無沙汰しちゃってた~! と思ったのでした。
17b改めてデータです。 
「割烹 はらだ」 
京都市中京区河原町通竹屋町上ル
西側 
電話 075-213-5890
17:00~21:30入店・23:00 閉店 
月曜休み
予約を。

2008年10月 18日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月14日 (火)

■ 「山玄茶」 2008年10月 キヌヒカリ新米を堪能♪


1d わりとかなり、いやものすごくメロメロな「山玄茶」、先月はコシヒカリだったけれど、「次回はキヌヒカリの新米が入っていますからぜひ」と言われて、うれしく10月の2週目に出かけたのでした。和食屋さんや割烹などお店は多数存在しても、最後のご飯がこれほど楽しみなお店ってそんなに多くないのです。「ごはん、ごはん」と思ってすっ飛ばして出かけて、けれどご飯に至るまでもゆったり美麗なお料理を堪能いたしました。
2a●胡麻豆腐、上にうに、もて菊の花。わさびと割り醤油。口当たり柔らかいけれど弾力のある胡麻豆腐です。煎らずにペーストにする胡麻を使って作られると。
3a●お椀は焼き目をつけた鱧に松茸、東寺湯葉です。この澄んだ吸地の味、ちゃんと覚えておきます。
5a●お昼は少し遊び心のあるお造り、というわけでレタスなど野菜も使ったよこわの腹身のたたきです。帆立炙ったのと。
4a●タテ位置にして、ちょっと横から見るとこんな。立体的に積み上げてあって、味わいの重なりを楽しんでねという気持ちがわかります。
6a●また盛り上がる、華麗な八寸です。あしらいの葉や柿の形のつぼつぼの蓋を取ってみると・・・
7a●こんなです。まながつお幽庵焼き、柚子甘露煮、エリンギ天ぷら、紫ずきん、チーズ入りふわふわ玉子しんじょう、たらこ炊いたの、鴨ロース(しば漬と)、胡麻麩の田楽、鯖寿司、大徳寺麩胡麻和え、おくらとなめこ入りのもずく(わさび風味)
8a●蓮餅の玉締めあんかけ、舞茸と。中にれんこん餅が入っているのです。これがねっとりして風味も豊かで忘れられない美味でした。
9a●なめらか~です。わたし3度のご飯より「持ち上げ写真」を撮るのが好きかも♪ 右手で持ち上げて左手で撮るから・・・先日来懸案だったのだけど・・・やっぱり一眼レフは無理という結論。実は先日キャノンのEOSを買う寸前までいったのだけど、5秒前に、美奈ちゃん=「フローリストショップ プーゼ」浦沢美奈さんにちょっと待てと言われ、さらに普段ものを言わぬ、いつもイケズの いつも優しいハリーせんせにまで、違うのを薦められてしまった・・・(-_-;)
10b●ご飯をプレゼンする増田さん。これキヌヒカリ。このご飯を夢見て、これをタノミに今日という日まで生き延びてきたのだ~!
12a13a14a15a11a●ご飯のお供はこんなもの。大根の葉、おいしかったわ♪ うすたれお味噌汁、先月は「豚肉」(お麩ですってば)だったけれど、今月は「鶏ガラ」だそうで。(あさりですってば。)ご飯何度かおかわりをいただき、最後はお茶漬けにしていただきました。幸せ<(_ _)>
17a●デセールは柿にブランデーのジュレ、焼き目をつけた栗にあん。巨峰。ざくろのルビー色もきれいでした。すべてお見事でした~!

2008年10月 14日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月 5日 (日)

■ 「祇園にしむら」 2008年10月


0102 10月に入ってすぐの夜に、秋の気配濃い「祇園にしむら」さんです。温習会で賑わう祇園で、カウンターを囲んだのはお茶屋さん関係のややご高齢の女性客の皆さんに、わたしの方は3人(女性ふたりに男性ひとり)。前回と同様、ほぼ女性という状態でした。多分そんな年齢層とか女が多いといったことを考えて組み立てられた献立だったと思います。すーっと食べやすくてしみじみおいしかった。最近に至るまで長年「にしむら」さんに持っていた印象=「がつんとしたたんぱく質料理」というのとは違って、優しくて疲れず食べられて、それでいて確実においしいという、非常にいいものになっています。ただしこれは本当に好みで、昔のように「どうだ!」の料理の方がいいという人もいるはずだし、もうほんと、人とのお付き合いと同じです。自分も変わるし相手も変わる。人生は、その時々で必要な人、同じ波長の人に必ず会えるようになっているわけだけど、料理屋さんも同じことです。合わなかった料理屋さんは行って気が済んだことをよしとして、悪口を言うことなく、合うお店を見つけて通いましょうということです。いや、人生においては、必要な人=常にいい人とは限らなくて、すごく必要な人なのにイケズで困るとかいうことも時々あるから(大笑)、料理屋さんの方がよほど楽です。うまいもんで幸せにしてくれるんだもん♪
12●いつもの胡麻豆腐でスタートです。●秋草模様のお椀が出てきて・・・
34●鯛の潮汁。小ぶりのお椀で、「もうひとつお椀出します」と。だからこれはお椀その①なわけ。●お造りが剣先いか、鯛、とろ。半七の器、と。永楽より高い、と。よくわかんないのだけどきれいです。このお造り、どれもものすごくおいしい。「ねっとり」とか「じゅわじゅわ」とか「とろっ」とか、そんな食感を楽しみます。わたしお造りはできるだけ最小限、ほとんど何もつけずに、ほぼナチュールのままいただきます。
5●定番鯖寿司。おいしいですこれも。このかそけき鯖の締め加減。芸術的と思います。
1112131415_2●八寸 ①春菊お浸し松茸と ②伏見とうがらしとじゃこの炊いたの ③炊いた栗、揚げた銀杏、紫ずきん ④筋子だし醤油漬け。
2122●まながつおの味噌漬け焼き。身はむっちりと、味噌の香りほんのりと。器もきれい。
23_2●お椀その② 鱧と松茸の小さなお椀。これひとつでぱーっと華麗なお椀に仕立てることもできたのに、風味の違うお椀を小さめで、コースの初めと終わりに持ってきたというパターンです。少し湯気っとした写真です。
24_2●里芋、万願寺とうがらし、(見えないけれど)茄子の炊き合わせ。だしの繊細優美な味わいと共に楽しむ野菜のひと皿です。
313233●お漬物、ご飯、赤だし。
4142●二十世紀なしにマロンのクレーム、ピオーネに白ワインのジュレ。●ざぶざぶ飲む玉露で締め。 しみじみおいしくて、ごちそうさまでございました。この日は「永末書店」の華麗なマダム・永末摩美さんと、カメラマンの久保田康夫さんというゴージャスな方々とご一緒させていただいたのです。たくさんお話聞けて楽しかったです。皆さまに御礼たくさん。<(_ _)>

2008年10月 5日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら |

2008年10月 2日 (木)

■ 「祇園さヽ木」 2008年9月


1a2a 先週半ばに伺った「祇園さヽ木」さん。18:30厳守です・・・18:16 くらいに到着しました。優等生。昼にハデなお菓子なんかいただいていたのだけどちゃんと消化できていて、食べる気十分。この日は食材にもとりわけ恵まれたのかしらん。ちょっと本気でおいしかったのでした。
3a●対馬のぐじ 。真空調理、50℃で10分足らずくらい。焼いた秋茄子と。すだちのジュレ。ぐじがレア感を残しながら火が通っていて、繊細な味と香りが生きています。えらく今風の扱い、和食にはなかった食感・・・フレキシブルだなあと思う。
4a●松茸、北朝鮮の2kg 京都に入ったものを全キープしたとのことで、焼く前にプレゼンされます。ハデ。こうして盛り上げるのです。
5a●鹿児島の海老芋を含め煮にして揚げたもの。ほくほく、外側がかすかに何ミリかパリっとして、塩味も効いていい感じ。
6a●・・・なのでお酒飲みます。「渓」というの。その向こうで次の松茸が用意されています。
7a8a●松茸、ピッツァ釜でさっと火を入れて大ぶりに切られたもの。見た目から予想できるおいしさ以上に、噛んでじゅわーっと広がるジューシーさと香りに感動。
9a●お椀が登場です。
10a●韓国の1kgの鱧を葛打ちしたものに胡麻豆腐。旨み強くて、このアブラアブラしていること! この後の向付で、「また違う味わいの鱧がきます」と予告されつついただきます。
11a●向付は、大分の天然の車えび、わらで燻したさわらはちり酢で、鱧は700g韓国のもの、(お椀よりは繊細な味)塩とわさびが射込まれている。寿司のとろは伊根のもの。
12a●これ食べていいんだなあ、うししと思いつつ、焼霜の鱧からいただきます。お椀のがつんの鱧より確かにきめ細やかです。塩わさびがよく合う。それから藁の燻製香のさわらがたまらん旨いです。
13a14a●房州の戻りかつおのお寿司、●釧路のさんま炙ったお寿司、上に生肝。犯罪的美味。
15a16a●車海老の頭を炙ったの。バリバリかじる♪ ●鱧の肝を炊いたの。
17a18a●あわびは人の頭ほどある大きさのものを、多すぎるほどの昆布で炊いたもの。カウンターでハデに煮上がったのを出して切って盛り上げます。●けれどごめん、わたしはこれ。あわびの差し替えでのどぐろすだち蒸し。舞茸。のどぐろメロメロに好き。
19a●5日間風干しにした笹かれいを焼いたの。これは繊細ながら強い美味になっていて、後半、まだお酒飲めよなひと皿です。
20a●ご飯前のぐつぐつは伊勢海老です。壬生菜と。みそもたっぷり見えていて・・・
21a●白味噌仕立てです。だから上品に甘いようでいて、海老のみその強烈な旨みで、クラクラするようです。「旨み」っていうけれど、これは「ヤバみ」って言うんだよねと、一緒に食べた方と一致します。熱い、旨い、ヤバいで目を剥きます。
22a23a●ヤバみに目を剥いている間にも、前でハデなことが繰り広げられています。
24a25a●締めて5日目の鯖を使った鯖寿司、焼き目がつけられ、香ばしいことこの上ありません。ご飯はぎゅんぎゅんに固めておらず、口の中ではらりとほどけました。この鯖寿司はズルいほどおいしかった。ズルみ。ずーっと覚えておこう、この味を。
26a●まだご飯があって、これは愛媛の栗を使った栗ご飯。あ~ゴージャス。
27a28a●グラスにフルーツのデセールです。幸水、メロン、巨峰にマンゴーのソース。お誕生日の方がいらしたのでケーキも付きました。 とりわけおいしかった晩でした。一緒に行ったのが今をときめくイケてる楽しい人たち(=旨いもの作る人たち)だったから、余計に愉快でした。ひとりは初め、お昼に食べたもののせいで具合が悪くて「少ししか食べられない」なんて言ってらしたのが、ひと皿ひと皿進むほどにどんどん気分がよくなって最後は完全に治ったと。胃が「これはいいなあ」と機嫌を直したわけね。おいしいものは身体に正しく作用するのよ。ほんとうれしかったです。この後「Kugel」へ行き、しばしゆっくりしたのでした。

2008年10月 2日, dans 京都 和食08後半 |

2008年10月 1日 (水)

■ 京都駅の定番お弁当:「萩乃家」の精進弁当


1_2 これは「萩乃家」の精進弁当。京都駅の新幹線ホームで買えるものです。1000円。今回いただいたものではないのですが、わたしが多分人生でいちばん食べたお弁当として一度ちゃんと載せておきます。「萩乃家」さんは京都駅のすぐ近くにあって、(ホテルグランヴィア京都を出てすぐ)明治年間から続くお弁当の専門店です。精進弁当は「新幹線グルメシリーズ」のひとつとして、京都らしいお弁当というテーマで今から18年前に考案されたものです。10角形の折に、豆、湯葉、生麩にひろうすの煮物、胡麻豆腐などなど精進素材が詰められて、570 Kcal とローカロリーなのもすてきです。(他にも必ず鯖寿司やらおいなりさんに和菓子・洋菓子とたくさん食べるものあるしね。)東京から10年以上、通い詰めた京都からの帰りに、しばしばこれを買ったのでした。●この写真は撮影時のついで撮りのもので(ちなみに入稿用はポジです)、だからえらいきれーなんです。わたしがセッティングしたものではありません。<(_ _)>
2_2 せっかくなのでこちらも出しちゃう。 一昨日新幹線に共に乗ったお弁当、「吉兆」グランヴィア店の「持ち帰り弁当」 5250円の、撮影時のついで撮りのものです。やっぱりものすごくきれいです。仕事を見るとカメラマンせんせを少し尊敬・・・いや盛大に尊敬します<(_ _)> あれでイケズでさえなければ・・・なんて言わないわわたし♪

2008年10月 1日, dans 京都 和食08後半 |

2008年9月29日 (月)

■ 「吉兆」グランヴィア店のお弁当/●ピエール・エルメ発表会


Kiccho ばーんとこんなお弁当をいただきつつ東京に来たわけです。ゴージャスでいい気分だわ♪ ところが~、なぜか今回初めて泊まるホテルでネット接続がうまくできない。どーしてもできない。設定変えたりいろいろやったけど、らめら。それで移動時使うイーモバイルのデータカードで接続するしかなくて、だからあまり大量のデータ扱えません。写真は最低限でいきます。●このお弁当は「吉兆」のグランヴィア店のもの。お造り、焼き物、炊き合わせ、ご飯にお寿司と懐石コースのように順序だてていただけます。枠ひとつはまるまるデセールで、充実感もあります。これを、先日「和樂」で「京都駅グルメ」のページ中で撮影させていただいたのです。その時は撮影用で食べられなかったので、気にしてたわたし、この機会を逃すまいといただいたわけです。これで5250円。ぴったりテーブルに載るサイズで食べやすいです。デセールはフルーツのジュレ寄せですが、ソース アングレーズが小瓶で添えられていていい感じでした。写真撮ってゆっくり食べ終えたらちょうど名古屋くらい。
Herme1 秋の恒例、ピエール・エルメ発表会@ホテルニューオータニです。ニューオータニ内に98年ブティックを出してから10周年の今年は、なつかしいイスパハンから始まって、毎年の代表作も展示されていました。
Herme2 ●これは今年のノエル向け商品。ビュッシュ・モンテベロ。ピスターシュが主旋律となるユニークな作品です。ちなみにバラ色のイスパハンヴァージョンもあります。昨年の何万円もするトリュフのビュッシュほどぶっ飛ばなかったけれど、やっぱりかなりオリジナルでした。ちなみにわたし自身はやっぱりエルメさんにおいてもショコラものが好きで、ブティックで焼き菓子購入しました。写真たくさんあります・・・改めて~。

2008年9月 29日, dans 東京 スイーツ京都 和食08後半 |

2008年9月26日 (金)

■ 「室町和久傳」 2008年9月


2a_23a_2およそ半年ぶりの「室町和久傳」のお昼です。緒方さんが抜けられた後2度めの訪問です。6300円のお昼コースです。紫蘇の香りの白湯の後、食前酒で始まります。
11a_212a_2煮穴子と赤ずいきの胡麻煮。
21a22a戻りかつおのたたき 黒胡麻と黒胡椒風味。
31a32aお餅入りのすっぽん仕立てのお椀。生姜の風味も豊かです。
41a42aさわらの幽庵焼き むかご、れんこんの揚げたの。
51a52a53a枝豆とさつまいものかき揚げ。菊花に土佐酢ジュレ。揚げものの後にさっぱり。鱧のぜんまい巻きと松茸。
61a62a63aご飯の選択2種類のうち、地鶏の焼いたのと白ご飯。デセールに、生麩を揚げて甘く炊いたもの、梨のソルベ。
71a_2カウンターから見上げたところ。自然光も入る美しい空間で気分よく過ごせます。何かがひどく突出することもなく、バランスよく淡々といただけるコースでした。洛中で6300円で「和久傳」エスプリをゆったりと。カリテプリは十分にいいと思いました。

2008年9月 26日, dans 京都 和食08後半 |

2008年9月21日 (日)

■「祇園おかだ」で秋の一品あれこれ


1a3a季節ごと伺いたい「祇園おかだ」さんで、先週のある晩あれこれと一品料理です。若きイタリアンの料理人の方に一緒においでいただいたので、胃のスペースは2倍以上か? 心強かったのでした。まず供されたのが、鱧の子寄せ ピオーネ、黄パプリカ、車海老。そして毛蟹です。
2a毛蟹、寄るとこう。「本日のおすすめ」に蟹とあれば、食べずにいられません。蟹の中でも、毛蟹はのたうち旨いというよりは、上品なおいしさだと思います。けれどミソはとろりとクリーミーでうるうるしました。こんな食べやすくなっていても、やっぱり蟹はおし黙って集中してしまいます。これからますます蟹がおいしいシーズンです。
4aのどぐろ。これも見たら食べずにいられない。皮目がパリっと焼けているのがわかると思います。中はほくほくふんわりで、脂たっぷりです。
6a7aはまぐりはばかでかいのです。海の香りそのもの。ぐいっと噛んだらうまみが広がります。きっと栄養もいっぱい。
8aめひかりの干したの。おいひー♪ 日本酒と合い過ぎ。冷酒をくいくい飲めてしまいます。
10a貝柱と玉ねぎのかき揚げ。いつの季節も揚げ物をひとつは必ずいただきます。
9aサクサク感がわかるでしょう? ハフハフ口の中でほぐれていく感じがいいです。ああ幸せだ。
11a菜っ葉鍋です。もともと菜っ葉とお揚げですが、ここに鱧と松茸を入れてもらって、ゴージャスヴァージョンです。でもお揚げだけの、いつものもシンプルでいいし。
12aにゅうめんで締めです。おだしものが重なってしまったかな、と注文後思ったけれど、鱧や松茸から旨みが出たお鍋のおだしと透き通ったにゅうめんのおだしは違うわけで、どちらも堪能いたしました<(_ _)>
13a14a欲しければ・・・ガラスのお重に入った、フルーツとカフェ風味のデセールがありました。 わたしはいただかなかったけれど、涼しげな風情、きれいな~と思いました。いつも満席、激はやり。どの季節でも、何をいただいてもおいしいお店です。あとこれで店内が禁煙なら、わたしにとって、完璧なんだけど。。。

2008年9月 21日, dans 京都 和食08後半 |

2008年9月18日 (木)

■「山玄茶」で新米を堪能(完全版)


17a16a_2完全版、というのは不完全でアップしていたからです。これでコースの全容です。新米の季節、白ご飯がとりわけおいしい「山玄茶」さんから「新米入荷」とお知らせいただき飛んでいったのでした。この日を待ちわびたことです。使われるのはご実家で作っているお米です。(この日はコシヒカリ。)ご主人の増田伸彦さんは幼少時からこのお米で育ち、ご飯ってこれで当たり前と思っていらしたそうです。京都にお店を移転して来て、これほどご飯が話題になったことに驚いているとおっしゃいます。でも土鍋で客ごと炊きたてのご飯を、まずこんなににこにことプレゼンなさるのです。蓋を開けた途端にふわあああと立ち上るご飯の香りときたら圧倒的に幸せなものです。つやつやぴかぴかです。むっちりとして、あま~いです!
18a19a20aお漬物に、金山寺味噌、やわらくしっとり炊いたおじゃこが添えられて、いつまでもこのご飯を食べ続けていたいと思います。金山寺味噌すごくおいし。おじゃこもわたしには理想の状態です。わたし硬すぎるおじゃこはダメなの。しっとりしているのが望ましいです。
1a2a順序が逆になりますが、先付からご飯までいきます。先付に、ほうれん草、エリンギ(塩焼き)、淡路島のうに、もみ海苔、すだちの酸味で。紫式部があしらわれています。
3a4a松茸の土瓶蒸し。まずおだしを張る前の状態。蒸して供されたものが、松茸、鱧、粟麩、海老しんじょう、百合根、銀杏入り。食べても食べても出てくる出てくるという感じです。ふわふわといい香りで熱中しちゃいます。増田さんは「土瓶に具が少ししか入っていない土瓶蒸しって悲しい」とおっしゃって、ぎう詰め状態に入れられるのだと。食べごたえのある土瓶蒸しです。
6a7a8aお造りを、正面と後ろ側から。鱧、鯛、しまあじ。鱧は一見「落とし」なのだけど、生揚げという「招福楼」のやり方だそう。高温の油でさっと揚げてから冷水に落とす。油で揚げることで味を閉じ込めて、水に落とすことで余分な油を落とせるということです。わさびをちり酢に溶きながらいただきます。鯛はレタスとクリームチーズと共にちり酢につけた後、口に入れてくださいと。3つの食材で、まったりパリパリねっとりの食感を同時に楽しめますと。黄色い花は金魚草。食べられます。
9a八寸です。手前から●さわらの幽庵焼、「大藤」さんのしば漬けと。●いちぢくの天ぷら ●太刀魚のアーモンド揚げ ●ガラスの中には大徳寺麩ときゅうりの胡麻和え、松の実 ●だだ茶豆 ●玉子焼き ●煮蛸 ●蛸のだしで炊いた大根 ●鱧の子の玉締め ●鯛の細造りと長芋の薄めの梅肉和え ●鯖寿司。
10a11a12a13aデタイユです。取肴を2,3品いただくうちに、やはりどうしても欲しくなって冷酒を少しいただきました。
14a15a小芋入りのひろうす、舞茸と。あんかけ。ひろうすは香ばしいです。くずすとほっくりした小芋が入っていて、ほくほく、ほわほわと幸せな気分でいただきます。
21a22a定番・うすたれの味噌汁が出てきて、「豚のバラ肉です」なんて増田さんおっしゃったけれどもちろん嘘で、これはお麩です。ここで冒頭の新米ご飯となります。おかわりして何膳かいただき、最後はシンプルにお茶漬けに。
23a豊水にブランデーのジュレ、丸十と小豆、炊いたもの、チーズしんじょうは魚のすり身入りで、ふんわりとチーズケーキのような味。フルーツ以外は、八寸にもなるものをデセールにしてみた、ということです。ご飯の感動的なおいしさ、お昼ならではの器使いや素材組み合わせの遊びの楽しさ、どのお皿もしみじみ美味なこと・・・量もほどよくて食後に苦しくなることもなく、いつもながらあらゆる意味ですてきなお昼コースでした。

2008年9月 18日, dans 京都 和食08後半 |

2008年9月16日 (火)

■「岩さき」 2008年9月のお昼


1a2a釜座通御池上ルの「岩さき」さんです。安心してご紹介できるしわたしも伺って楽しいしで、いまや京都割烹リストの中でも上位の大事なアドレスのひとつです。この日はお昼に伺いました。
3a4aカメラマン・しげさんに御礼をすることがあって、ご一緒いただいています。しげさんとは鈴木誠一さん。神さま巨匠ハリー中西の一番弟子にして、ほんと幸い師匠には似ず、なんてわたしは言いませんよ(大笑)、しげさんはとても感じのいい優しい方です。食前酒ひと口の後に、冷たい先付のお皿が来ます。
5a6a冷製の先付は、海老、大徳寺麩、白きくらげ、れんこん、菊菜、くるみかけ。 まだまだ外はあづいので、これですっきりします。鱧の吉野打ち(くず打ち)、賀茂瓜、吸い地は汲み上げ湯葉のすり流し。「京都なのよここは。」としみじみ感激するお椀です。新幹線に乗ってこれ食べに来ても惜しくないのに、家からチャッと来てこれいただけるってすごく幸せです。
7a8a太刀魚とぐじの合い混ぜ。おろしポン酢がすでにからめられています。びしっとした、いわゆる「お造り」風情ではなく、野菜もたっぷりで少しラフな感じ。食べやすくておいしいし。お昼ならではの粋な生もののお皿です。賀茂茄子の卵味噌。ごまも入った濃厚なお味噌がとろりんと、力強い賀茂茄子によく合っておいし。
9a10aおしのぎに、飯蒸し。さつまいもとぎんなん。ほわっと優しい味に、控えめながら必要な塩加減が塩梅よく効いてイケてます。お鍋を運んできてくださった女将の早江子さん。ほがらかでいつも楽しい♪ お料理も抜群だけど、客の気持ちを盛り上げる早江子さんの存在は大きいです。
11a12a焼き目をつけた鱧、引き上げ湯葉、三つ葉と梅のお鍋です。お昼でも5250円のコースから、お鍋仕立てが組み込まれます。なんだかうれし~。梅をくずして香りをおだしに移しながらいただきます。鱧の落としに梅肉、って組み合わせは今やかなり凡庸だと思うのだけど、おだしごしに梅の風味を感じつつ、香りよく炙られた鱧をひたひたいただくってすごくいいと思ったのでした。
13a14aご飯が土鍋で炊きたてで、こうしてプレゼンされるのがまたうれしいです。しげさんも写真撮ってます。リコーのGX・・・やっぱりプロっぽい。カメラマンっていいな♪ ってわたしいつも思っています。
15a16a17aよそっていただいたご飯に、自家製、母上が炊くおじゃこ。すっぽんスープ入りでオリジナルです。お味噌汁。
18a_2キウイと梨でごちそうさま。大変満足したお昼でございました。<(_ _)>

2008年9月 16日, dans 京都 和食08後半 |

2008年9月 7日 (日)

■「緒方」さん開店おめでとう!


1a今年の初めに惜しまれて「室町和久傳」を退社なさった緒方俊郎さんが、9月3日、ついに独立・開店なさいました。おめでとうございます!新釜座通という、西洞院と新町通の間の細い路地を四条から下がったところにある一軒家です。内観だけ掲載許可をいただきました。手前のお部屋がカウンター(8席)、ごく端正な空間に「反骨」とだけあって、「ひゃー」と思います。ビビらす迫力満点(笑)、気概にあふれています! 
2a3aまず手前にカウンター席への入り口があり、奥のお部屋がダイナミックにテーブルひとつ(8席)です。4席×2に分けて使ったりしようなんて思わないのですね。「和久傳」でおなじみの中村外二工務店によるもので、ぴしーっと無駄のない胸のすくような空間です。お店の外も中もおびただしいお花であふれていました。
夜のみの営業で、料理は「おまかせで少し飲んで2万円くらい」という設定だそうです。ワインもありますがこれは別料金で2万円~ということ。ちなみにわたしがこの晩いただいたものです。以下のコースにふたりで日本酒1合をいただきひとり2万円弱でした。雰囲気と同様に、すごく大人向けのコースという感じ。でもまぎれもない緒方さん料理でした。あわびと揚げ茄子 うにと、長芋玉締め 鱧の生造り 藻塩と梅肉添え お椀(すっぽんと揚げ生麩と針生姜) かつお炙ったの うなぎ焼いたの 鯖寿司 野菜の葛あん このこ お漬物 鱧と蓮の実のご飯 わらび餅 お抹茶。
ちなみに取材は媒体を問わず一切受けていらっしゃらないようです。
4a「緒方」
京都市下京区綾小路西洞院東入新釜座町726
★四条通、新町通と西洞院通の間の細い路地を下ル東側
電話 075-344-8000 
(9月中はすでに満席だそうです)
夜のみ営業 不定休

2008年9月 7日, dans 京都 和食08後半 |

2008年9月 6日 (土)

■「千ひろ」 2008年9月~四つ葉タクシー


1a2a3今月も「千ひろ」さんです。夏の終わりと秋の気分を同時に感じさせてくれる、まさに時季ならではのお料理でした。●ほんのり温かい先付はトマトの赤みと程よい酸味が心地よいものでした。これは初めていただくものです。トマトは果肉を裏ごししてだしと合わせたもの。中に蛸、三度豆、パプリカ、しめじ。「むにむに系の食材は少しでいい」なんて言うわたしにはひと切れだけで(ありがとうございます)、一緒にいただいた方々のは上の写真のようにたっぷり入っていました。
11a12a13a14a15a●酒肴4種です:なめろう、●だだ茶豆、●万願寺唐辛子とじゃこの炊いたの、●鱧の子。山形の本当のだだ茶豆は、さやに2粒と決まっている、というお話。3つ入ってたりするのは純正でないということ。つやつやの豆と呼応するような色合いの小皿と小さいれんげがかわいかったです。
21a22a●鯖寿司。「今日はにしむらさんにちょっと対抗してみた」なんてお茶目なことおっしゃっていたけれど、実はたまたまいい鯖が入ったからやってみましたということ。ごく薄塩で、フレッシュ感が強かったです。
31a32a●お造りは、3kgの鯛の腹身と鱧(日本)の焼霜。いつも通り、塩昆布が添えられます。
33a34a●器は中国のもの。芙蓉手のかぶと鉢。日本の江戸期くらいのものと教えていただきます。●この鯛のおいしさ。ねっとりして、歯を押し返してくるような弾力。けれど品のいい香味。「この味は一生覚えていよう」と思いつついただきました。この日はご主人の永田さんも会心の仕入れができたようで、「堂々と顔を上げて仕事ができます」と。ごくたまに、極上レヴェルと言えるものがどうしても手に入らず、カウンターの前で仕事をしつつもうつむきがちになってしまうこともあるのだとか。
42a43a●蓋にはおめでたい松食い鶴という文様。朱塗りお椀はぺたんと平たくて「これは暑い季節用」と解説付き。使われるのは9月いっぱいくらいと。●お椀は松茸と鱧。吸い地はあるかなきかの本当に繊細な味。
51a52a●白甘鯛の幽庵焼き。梅酒漬けのプルーンと。これがまたことのほか美味でした。ものすごく脂を持っているのだと思います。
53●涼しげなオニキスの器で、冷製の小さな一品。いちばん初めの蛸と共に炊いた大根。アスパラガスと。冷たい大根が、脂たっぷりの魚の後にひんやり心地いいです。わたし蛸じたいはあんまり好きじゃないけれど、蛸の煮汁で炊いたこの大根をすごくおいしいと思いました。
61a62a●秋の名物、松茸のフライ。天ぷらではなく、パン粉をつけて揚げたフライをウスターソースで。芸妓さんに言われてソースを添えるようになったとのこと。ウスターソースは何でもない「市販のもの」。
71a72a●夏の名物、繊細優美な焼き茄子。うしし、また食べられてうれしいです♪ これは山科茄子とのこと。
81a●いちじくの止め椀。蒸したいちじくに、濃いめのだし汁を張ったもの。これも初めていただくものです。
91929394a●お漬物たっぷりと。●冷たい味噌汁は5年目くらいとのこと。●松茸ご飯。お漬物も同様ですが、冷たい味噌汁なのにご飯は松茸と、夏秋共存なのです。
101a102a●「1日から?」「いや2日から!」・・・何の話かというと、「千ひろ」さんは2009年のお正月は、1月2日から営業なさるということなのです。お正月営業は? という問い合わせをたくさん受けたことがあるからと。●いつものジュースで締めです。
111a112a●この晩は、門上武司さんと「じき 宮ざわ」の宮澤政人さんと女将の京子さんと共に伺ったのでした。皆さんのおかげで本当に楽しめました<(_ _)>
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Y1Y2Y3その後、4人で「ラ・グランジュ」へ行き、カフェなどいただき出てきたところでふと見ると・・・四条からばちーっと四つ葉が走って来るではありませんか! ナンバーは「7212」、いちばんよく出会ういつもの車です。
Y4aなんていいタイミング!!! 門上さんがお乗りになりました。
Y5門上さんはこれが初四つ葉でいらしたとのこと。3人で盛大に手を振ってお送りしました。ばんざーい♪ いいお料理の後に四つ葉で、なんだかめちゃくちゃうれしかった夜でした。

2008年9月 6日, dans 京都 和食08後半 |

2008年9月 3日 (水)

■アラカルトで気軽な夕食(2) 「御幸町つばき」


1_434「ポキート」に続いて、こちらも気軽にアラカルトごはんができるお店。何日か前の晩、「御幸町つばき」へ東京から来た畑礼子ちゃんと共に。このサイトの枠組みを作ってくれた人です。アミューズに出されたのがトマトのすり流し土佐酢ジュレ。毛蟹、貝柱入り。酸味と冷たい口当たりですっきりして、その後しまあじのお造りをいただいたのだけど・・・これは写真が失敗でした。わたくしとしたことがああ~。(-_-;) とり貝があると伺ってせっかくだから~。太刀魚の塩焼き。身はふっくら、香ばしいです。
56肉っけを食べたいねと一致してこんな選択。豚や地鶏など肉ものがいくつかあるのです。黒毛和牛いちぼ肉の炭火焼。粒胡椒入りのたれで。焼き加減はかなりレアっぽくとお願い。
78車えびの白和え。蕎麦の実をざばっとトッピング。これは注文をしたのではなく、出してきてくださったもの。賀茂茄子と南禅寺麩の南瓜味噌。野菜っけのひと皿。かぼちゃのピュレ味噌がとろりんと、茄子とお麩に風味を与えて雅な味です。
910ふかひれ煮麺。ふかひれがどーんと入っています。幸せ。極細の温製のお素麺をするすると。上品なおだしで、おいしい和食いただきましたという満足感に包まれます。
11_212_2かぼちゃ生麩のシュークリームというのを最近作られたそうな。カスタードあんを作って、お麩やさんに納入して詰めてもらっているのだと。麩饅頭の中のあんをクリームにしちゃえ♪ というアイデアですね。ユニークだけど、まだ少し改良の余地ありかな。けれど、いつも新しい甘味を考えるチャレンジ精神はいいことです。また行くね。以上で、少しお酒も飲んで1万円以下で収まるような感じです。

2008年9月 3日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月29日 (金)

■「日本料理 とくを」で夏のアラカルトディネ


1_22_2木屋町仏光寺上ルの「日本料理 とくを」さんで、アラカルトで気楽な夕食です。いつものようにアミューズ3点盛り:本まぐろしぐれ煮、鯛南蛮漬 いちじく胡麻だれ。
3賀茂茄子海老そぼろ。ぶ厚い賀茂茄子揚げたのに、海老のあんがとろりんと。茄子とあんがあまりに調和。うまみじゅわり。
45のどぐろ塩焼き。うまみ強いです。白ずいき吉野煮。ずいき食べられるうちに食べておきたいのです。透き通ったあん、きれい。雅な味わいです。京都なのよここは♪
6おとなしくいただこうとしたけれど・・・ずいきやっぱり持ち上げました(笑)。だってきれいなんだもーん。真っ白で上品、何より食感が好きです。白ずいきは赤ずいきよりずっと高いみたい。実は品書きでもぐじ酒蒸しや土瓶蒸しと同じお値段なのです。
78コーン枝豆かき揚げ。さくっとして、ほろっと崩れます。コーンの粒粒は小さめで枝豆といいバランス。鱧と鯛のお寿司。ちょっとおしのぎって感じで。
9わさびで食べる和風ステーキ。京都味のお椀の後に、肉を焼いてもらえるのもすてきだと思うのです。和牛フィレ肉は塩がしてあって、わさびをたっぷりめに載せていただきます。「ぐふふふ」なんて笑います。
10_2お漬け物でお茶漬けです。生姜御飯やおじゃことしそ御飯など、他にも選択肢があるけれど、シンプルにお茶漬けです。ここでお箸も替えてくださいます。ぴしーっとしたコースもいただけるし、一品料理をあれこれでもいいし。お店は端正だし、ご主人の徳尾真次さんもとてもまじめな方だけど、温かで、どこかほんわりとくつろげる雰囲気があります。これくらいの大きさのお店(カウンターL字形で10席と座敷1室)は、店主の目がすみずみゆき届いて本当に居心地よく、いい感じだなあと思うのです。
C1C2この日のお品書きはこんなでした。
Y1Y2_2そしてそして、「とくを」さんをおいとまして、河原町通まで出たら・・・いたのよ四つ葉が。走り去る瞬間だったので全然うまく撮れていないけれど・・・「7212」でした。写真撮れなかったけれど先日から「6301」、また違う日に違うところで「7212」、さらについさっき「5695」と見てるから、うしし、「なかじん=うさぎ亭」さん、わたしもそんなに負けてないわよ

2008年8月 29日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月27日 (水)

■「祇園にしむら」 2008年8月


1「祇園にしむら」さんへ、今月は万全の体調で伺おうと決めていました。しんどくても、お腹いっぱいでもおいしいもんはおいしいのだけど、やっぱり体調よく、心持ちよく、仕事もきりよく片付いた状態で、わくわくと出かけるのがベストです。あったり前なんだけど。人生はいろいろが「あたり前」で動いているんだと思う。がんばれば報われるとか、おうちはきれいにした方がよいとか、そんなに複雑じゃないです。いつものソースたっぷり、やわらかい胡麻豆腐でスタートです。
2お椀です。わかりやすい黄金の組み合わせ、鱧と松茸。吸い地の精緻なこと。この日はりえちゃん=「OKU」の原田理恵さんと一緒でたーくさんおしゃべりしたのだけど、これは少しだまっていただきました。全神経集中でいただくお椀なのです。
12131411お造り、とろ、昆布締めした鯛、いか。これよりおいしい(あるいはこれに並ぶ)お造りってあるかなあ、なんて考えつつ、ねっとりじわりと極上の味わいに集中します。「絶品」とか「極上」なんてハデな言葉はトランプのジョーカーのように万能で楽ちんだけど、よほどでないとわたし言わないようにしているのだから♪ 
21そして定番の鯖寿司です。これは本当に名作だと思います。いろいろな鯖寿司があるけれど、締め加減も厚みも香味も絶妙だと思います。
3132これらがほぼ同時に供されて、お酒飲めよな感じ。冷酒飲んでいます。順番に、
414243444546銀杏素揚げ、万願寺唐辛子とおじゃこ、鱧の子の玉締め、下津井の蛸。これは不思議です。わたし蛸のむにむにが嫌いなのに、これ本当においしいと思う。「塩分いっぱいで湯がくとこの味が出る」とご主人の西村元秀さん。いちぢくと三度豆、おひたし、これは締めてない生の鯛。見てよこのぴかぴかを。ずるいみたいにおいしい。
525351_2かますの塩焼きです。この輝き、そして身の厚くてほくほくふわふわしっとりなこと。ジミといえばジミだけど、シンプルでここまで美味ですごいです。
6162茶碗蒸しは初登場です。松茸がどかんと入っています。茶碗蒸しというより、松茸の玉締めというか。むんむんとすでにかなりいい香りです。
7172永楽の器で、賀茂茄子の揚げたの、夏野菜あんかけ。ずいき、白うり、万願寺唐辛子。これ・・・なんでもないようで、あん地のぴたりと決まったおいしさ、とろりとやさしい口当たり、なすのこくのあること、野菜のじわーと染み込んでくるような香味・・・おいしいって、こういうことを言うんだと思う。もう無条件降伏よわたし♪ 
8182珍味2種。鱧の肝と、いかの鯛肝和え。すごーくおいしいけれど、わたし大酒飲みじゃないからひと口でいいかも。とりわけ、かたまりの肝はあんまり要らんかも(ごめん)。
919293お漬物、ご飯、お味噌汁。お漬物にはからすみも添えていただいて、何もかもが美味。どう転んでも美味。返す返すも美味。
101デセールに、ピオーネと桃にワインのジュレ。いつも「絶対安心」という言葉を唱えつつ出かけて裏切られないのが「にしむら」さんです。大人っぽい老成した料理だなあって、開店した頃(14年前くらい)まず思って、お客さんも大人ばっかりだなあと思っていたのに、このごろかなり若い人たちもいて、広く愛されているなあと思います。料理屋に勤める若い人が勉強に、っていうだけじゃなくて、なんとこの夜はカウンター囲んだのが全部女性だったのよ。それも、わたし達以外、かなり若くてかわいい女の子たち。携帯で写真撮ったりしつつおいしそうに楽しそうに食べてて、いいなーと思ったのでした。おいしいお店がいつもちゃんと満席って、健全でうれしい。西村さんは変わることなくクオリティを保ち進化させ、そして若い女性たちにもえらい人気なのでした\(゜o゜)/

2008年8月 27日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら |

2008年8月23日 (土)

■「祇園さヽ木」 2008年8月


128月下旬の「さヽ木」さんです。少ししのぎやすくなった夕方、18:30前に余裕で到着。いつも結構ギリギリ走り込みなんだけど、この日はちょっと優等生♪ いつもの通り、カウンター、テーブル、2階ともすべて満席でした。冷たい煎茶でまずはもてなされます。
1211_2鱧の骨切りシャリシャリと心地いい音。塩をして、バーナーであぶり・・・と目の前で繰り広げられる中で、ひと皿めをいただきます。黄金のお皿で、岡山・下津井の1,5kg あるとかの蛸と焼きなすの重ねたの。すだちの酸味が効いた先付です。
21_322_3カウンターの中での所作は相変わらずハデで注目を集めます。
31_232_2あわびの早(3分だけ)煮、肝ソース。なのだけど、わたしはあわび要らないので別のものです(申し訳ないです<(_ _)>)・・・長芋そうめんとうに/鱧の子玉締め/うるか。
41_242_2ちょっと変則で、お椀代わりにこんな早くに「ぐつぐつ」が登場。早松と鱧。どちらも韓国のもの。わかりやすく美味です。「北島」辛口のお酒、向付に合うようにと。
51向付は、わさびを射込みにした鱧(すだち風味)、岡山のさわらは藁でいぶしてあっていい香り。ちり酢で。大分の車海老。そしていつものとろ寿司。
6162わさび射込みの鱧・・・これはおいしいわ・・・「チョーうまい♪」なんて普段使わない言葉を使ってみたり。藁の香りが移ったさわら、とりわけ美味です。
71727374向付のお皿にのったとろ寿司は境港のもの。その後のづけのお寿司は大間です。「中とろと赤身の間の最もおいしいところ」と。釧路のさんまのお寿司、6時間だけ塩で締めて、バーナーであぶって、生の肝ソースかけて。お寿司どれもおいし。海老の頭焼いたもの。バリバリ。
81高いお皿(永楽)で対馬の甘鯛の焼いたの、まる3日間塩をして寝かしたものとのこと。脂の具合もほどよく旨みたっぷりで、おいしいいい~かったです。
9192積丹の毛蟹。長芋ときゅうりをさいの目にしたのが散らされていて、食感を与えています。蟹味噌のソース。
101102ふかひれのソテ、すっぽん(大分の天然)スープあん。冬瓜、青梗菜と。分厚いふかひれを香ばしく焼いたのがすっぽんスープと合わされて、これは犯罪的に旨いです。「味わいのむさぼり」ってやつよ。ふかひれは歯ごたえがあって、ぷちぷちほわほわ、無条件降伏です。
111112お漬物が出てきて、ご飯ものその①は鱧寿司、これは先月と同じ。
121122ご飯ものその②は梅ご飯。梅風味に炊かれたご飯に、どばーと梅肉、ここに大葉の刻んだのを加えて混ぜ込んでよそってくださいます。
131132デセールです。グラスに、桃、マンゴー、すいか、巨峰。桃のソース。お誕生日の方がいらしたので、切り分けたチーズケーキもみんなに。いつもと少し違う流れで、お椀がなくてぐつぐつが先に来た分、ご飯前はどうなるのかなあと思っていたらふかひれがどかんと来ました。梅ご飯以外全皿見事に魚介責め! パワー漲るコースで、非常な満足感がありました<(_ _)>

2008年8月 23日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月16日 (土)

■「割烹 ふじ原」 のおまかせコース


12割烹 ふじ原」さんは祇園にあって自由闊達、アラカルトで好きなようにお願いできる貴重なお店ですが、この晩は3人だったのであらかじめコースでの予約でした。最前線をゆくイケてる男の人たちふたり(どちらも初対面)と、めちゃくちゃに楽しかった晩です。久しぶりに伺った「割烹ふじ原」でいただいた13000円(税サ別)のコースとは? うにと白ずいきと生じゅんさい、土佐酢のゼリー。鮎の唐揚げと熊本の新銀杏。夏らしいスタートです。予定調和な夏の味でいいなあと思いつつ・・・
34鱧の蒸し寿司。蒸し寿司は定番です。シャリシャリ骨切りする藤原一駿也さん。5
6さんまと鱧の焼霜。さんまおいし♪ 鱧は焼霜がいちばん好きなんでこれもうれし♪
78焼物は太刀魚のバター醤油ソテ。坊ちゃんなんきんと万願寺とうがらし。ゴーヤと松の実の土佐和え 胡麻油風味。バターソテの醤油風味なんていうのはいかにも藤原さんらしいお皿です。ゴーヤなんか使っちゃうのもまた。うまく織り込まれてちゃんと和食になっているし。
910賀茂茄子の鴨味噌田楽。味噌の中に味付けした鴨ミンチ入り。この濃い濃い味噌味、お酒飲めよ~と誘います。おそうめん、上に温泉卵。おしのぎ的な一品です。
1112湯気湯気で、鱧と松茸のお鍋、柳川風の卵とじ。葉三つ葉とごぼうもたっぷり。山椒がびりびり効いて、たまらん旨かったです。サイコー♪
131415お漬物、ご飯、味噌汁。
16わたしはお漬物でさらっとお茶漬けしたかったのだけど、男性の方々はミスジ肉を載せたごはん。これおいしそうだったわ!
17デセールにマンゴーと巨峰、コアントローと梅酒のジュレ。「ふじ原さん=アラカルト」と思い込んでいたけれど、コースもまたとてもいいものでした。これだけの品数がいいバランスで出てきて、味はばしっと決まっていて。満足感に包まれました。一緒だった人たちが楽しかったから余計ね♪

K1K2その後、お店を終えた藤原さんも一緒に4人で「Kugel」へ。西田さんの独特のシェイクを見るのわたし好きなの。だからシャンパーニュも好きだけど、ほとんど必ずサイドカーです。

2008年8月 16日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月14日 (木)

■「じき 宮ざわ」 2008年8月 夜コース


1_22_2「じき 宮ざわ」さんへ、東京から戻った翌日に。時々ゴハン会を一緒にする「千ひろ」の永田裕道さんと共に、夜のいちばん高いコース(12000円)をばーんといただいてみることにしたのでした。まず冷たい煎茶をいただき、ひと口食前酒も。ガラスのお皿に毛蟹とズッキーニ。
3_24_2鱧の焼霜、冬瓜、あきしまささげ(岐阜のもの)のお椀、うす葛仕立て。しみじみおいしいお椀。これでもう満足したかも。
5_26_2焼き胡麻豆腐。来たわよ、いつもの胡麻責めが♪ 胡麻豆腐焼いたのがふわパリ、濃い胡麻だれ、切り胡麻がばさっと。好きだわ~♪ 伊勢のいしかれい、おにおろし、ポン酢ジュレ。ざくっとおろした大根おろし、じゃりっといい感じです。いしかれい、旨かったです。
7_28_2とろは境港のもの。120kgと。わさびたっぷりなのがちょうどいいです。それくらいとろが脂いっぱい。口の中で溶けてゆきます。犯罪的に旨い。美山の鮎の塩焼き。うしし、鮎はいくらでも食べるわ♪
11_312_313_2「骨を抜きましょうか?」と言ってくださったので素直にお願いすると、こんな風に食べやすく。そして骨をバリバリに揚げたものが出てきて2度うれしい♪ (永田さんは頭からかじっちゃったから骨せんべはなしね。)
21_322_2粟麩といちじくの白和え。少しほっとするようなお皿。焼いたぐじがおだしに浸っているの。賀茂茄子と。このぐじの旨さ、やわらかで脂もほどよく、忘れ難いものでした。
2324冷やした野菜:モロヘイヤ、焼きしいたけ、花丸きゅうりに赤紫蘇を巻いたもの、新さつまいものレモン煮。野菜もたくさんいただけて、日本酒も飲んでいて、このあたりで絶賛モード、後は野となれ状態に。ばちこ、あごの稚魚。おいしくて、またお酒少し追加・・・わたしそんなに飲まないのに~(-_-;)
2526水茄子など漬物がたっぷりと。「漬物はお代わりいくらでもどうぞ」と言ってくださいます。わたし水茄子好きなの~。お代わりいただきました。あさりのお味噌汁。
313233頃合いを見計らって蓋が取られ、少し芯の残ったくらいの状態でまずひと口、そして少し蒸らした状態。またお代わり・・・もう食べ過ぎ。
41桃とぶどうはレディスフィンガー、ソーテルヌのジュレと。桃は完熟、ぶどう甘い。きれいで美味なデセールでした。
4243もなかは今日はまん丸です。お薄で〆です。完璧メロメロな「じき 宮ざわ」さんでした。今日から「メロざわ」だあああ。

2008年8月 14日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月12日 (火)

■「山玄茶」 2008年8月のお昼


12東京行き以前の画像がまだメラメラと残っていて、早いこと出して行きます! フレンチもイタリアンもあるのよ。これは1週間ほど前のものです。「トラットリア・ニーノ」のイケてるマダム、ハルナちゃんと時々楽しくお昼をするんだけど、今回は「山玄茶」。以下、いちいち騒ぎませんが(笑)、どれも本当にお味が決まってしみじみおいしかったのです。長芋豆腐、中にうに。煮物椀が、鱧の葛まんじゅう。焼き茄子、じゅんさい。
1112お造りは鱧の湯引き、すずきの洗い、しまあじ、帆立、うに。
21八寸です。いさきの焼きものしば漬け添えや、丸十や鱧の天ぷら、新さんまの小袖寿司やチーズ入り卵しんじょう、いちじくシナモンパウダー、高野山の金山寺味噌などいつもながら非常に充実しています。いわゆる「京料理」に八寸はつきものだけど、いろいろ盛り込まれた八寸で感激することって、ここに来るまであんまりなかったと思う。「いろいろちまちま入ってるなあ、でも別になあ・・・」って例が多かったのです。あ、「なかひがし」さんとか「にしむら」さんの八寸は大好きだけど。(別格です。)「山玄茶」においては取肴ひとつひとつがすごく丁寧に手をかけて作られていて、揚げ物も焼き物もジャストなタイミングでひと皿の上に揃っていてすごいと思います。
31炊き合わせは冬瓜、粟麩の揚げたの、万願寺。味噌をからめつつ。
414243待望のご飯のプレゼンです♪ お漬物 うすたれの味噌汁はお麩入り。


5152白いご飯、夢みたいにおいしい。「新米の時季になったらもっとおいしい」なんておっしゃるけれど、つやつやぴかぴか、際立つおいしさです。お米もワインと同様、カーヴに入れておくように温度管理のもと保管されているそうで、新米の状態からそんなに品質が下ることはないのだと。
61デセールは巨峰と氷、グラスにトマトの白ワイン煮とレモンソルベ、ワインのジュレ。
6263このシステムすてきです。巨峰を食べたら氷に小豆を載せてくださって、練乳をかけて氷として楽しむのです。幸せなお昼でした。和食の国京都です皆さん! 日中はほとんどインドみたいにあづぐでも、人生じゃまくさいことがあっても、おいしいもんはおいしい。こんないいお料理を元気で食べられて、それだけでもものすごく感謝しようって思ったのでした。

2008年8月 12日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月11日 (月)

■「はしたて」で、夏の軽いコース


0東京でフレンチを食べ狂っていたわたし、新幹線を下りるなり和食へ直行です。先日から撮影でもお世話になっている京都駅スバコの「はしたて」(今まで2~3回記事あります)で、全4品の軽いコース2625円です。丼や麺を1杯もいいけれど、本当に気軽にコース風に食べられるのがいいと思うのです。さてこの日は・・・
1_2先付に、万願寺とうがらし、ずいき、くらげなど冷菜、土佐酢ジュレ。全4品だから、普通の割烹でコースいただく時より当然ボリュームがあります。たっぷり先付食べられるのもすてきと思う♪
2_2お椀は焼き白甘鯛、焼き茄子、たたきおくら。だしは鱧とかつおでとったもの。このお椀だけでも激しく価値があると思います。駅に隣接、ごく気楽に入れてこのお椀って・・・やっぱり京都はすごいと思う。和食の国です。こんないい国に帰ってきたんだわ♪
3_2お造りは新さんまに、いさきの焼霜、梅おろし。魚がこんなに食べられてうれしいです。さんまのフレッシュなこと、焼霜の香りのいいこと。
4夏野菜のそうめん。コース中では本来薬味そうめんであるところを、ちょっとオプションお願いして夏野菜に。涼しくて野菜もたくさんな上に蒸し鶏入り。もう最高♪
11_3食後に、お菓子メニューよりれんこん餅。これは「紫野和久傳」看板のお菓子「西湖」に、きな粉をまぶしたもので、きな粉のあるなしでまったく印象が変わります。わたしこのきな粉ヴァージョンをメロメロに好きになったかも。
12_2和久傳らしいお料理のエスプリを気軽にいただける「はしたて」、伺うほどにどんどん好きになります。名店の手軽ヴァージョンだけどお料理は本気だから。(料理長の木山義朗さんがすごく本気だからです。)秋には湯気がほわほわ立つできたての湯葉丼などのお弁当も用意されます。これはもうすぐある雑誌で掲載されます。どうぞ楽しみに。

2008年8月 11日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月 7日 (木)

■「上賀茂 秋山」 2008年夏


23先日伺った久しぶりの「上賀茂 秋山」さんです。街なかから遠いけれど、みんないいところは遠くても行きます。ますます人気で、予約を取るのが大変です。待合で冷たい紫蘇ジュースをひと口いただいた後、先付にひらあじ。トマト、水なす、黄色い千切りはコリンギー=かぼちゃ。酸味の効いたお皿です。
45お椀は、明石のすずき、にゅうめん、シルクなす。シルクなすってきれいな名前だけど、「美山の安ちゃんのところから」と。
6789お造りが3種。いしかれい、明石の鯛、明石の鯖をわらで炙ったもの。
1011鱧のおとし(温製)、つるむらさき、梅肉。定番、黒米のお粥。
13141512スイスチャード、ささげ豆、とり貝、酢味噌。 にが瓜、とうもろこしをつぶして和えたもの。糸瓜、ひゆ菜、海老、蒸しあわび、焼き茄子の皮。酸味のうす葛。3人分、からすうりのつるや夕顔の花をあしらわれてこんな風に。
1617淡路のうに、明石の海苔。下につくね芋。 美山の鮎の塩焼き。モロヘイアと。
1819鱧のおだしで、鱧のみょうが蒸し。鷹ケ峯とうがらし、いたちきゅうり(美味!)と。
2022パイナップル豚で、豚しゃぶ。おくら、おくらの花と。おだしおいし♪ 盛り上がります。
24232526炊きたてご飯、お漬物もおこげも格別です。これは価値あります。
27白桃、ブルーベリー、細長いぶどうはレディスフィンガーという名前。美山の西瓜は「歌麿」という名前とか・・・でも「安ちゃんがそう言ってるから」ってことだから、本当かな?
2829待合に移って、蓮の実入りのぎゅうひ餅。お薄で〆。東京から帰って来ている京都の人たちと共に楽しみました。相変わらず鄙びた風情ながら、ものすごくたくさんの食材を使って手間をかけたお皿は、どれもばしっとおいしくて、「ここまで来てよかったなあ」と思えるコースでした。これでお料理1万円ほどって・・・あまりにもお値打ち、京都が誇れる良心です。場所と値段と料理と雰囲気と、全部がいいバランスだと思います。秋山さん偉いです!

2008年8月 7日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月 4日 (月)

■「祇園さヽ木」 2008年7月


127月下旬に伺った「祇園さヽ木」さんです。18:30にばっちり一斉スタートです。鱧の骨切り、シャリシャリと。
1112白ずいき、うには7月1か月間のみの津居山のもの。富山の白海老、トマトの透明なジュのジュレ、花穂。
2122ピッツァ釜で炙った、三河湾のとり貝。とり貝は今シーズンの食べ収め。
3132お椀は対馬の夏ぐじ。華麗な花火のお椀で。琵琶湖の花火と。
414243大分の車海老、三河湾の鯖。わざびを射込んだ韓国の鱧の焼霜はすだち塩で。いつものとろ寿司。伊根のもの。
515253545556とろのづけのお寿司。300キロの巨大なまぐろ。赤身と中とろの間の一番おいしいところ。鉄っぽい香りを楽しむようなとろと。鳥取の境港。次はさんまのお寿司、目の前で瞬く間に仕事。さんまの炙りに、生の肝を添えて。
6162海老の頭の炙ったの。すずきの塩焼き 万願寺とうがらしのソース。ぶりぶりとしていて、お箸が入らないほどの弾力。
7172味来コーンのすり流し、中にじゅんさい。
8382ピッツァ釜焼きの、ハデな塩釜あわび。でかいです。
9192わたしはいつも通りあわびを差し替えをしていただき、毛蟹の身に、メスの内子のソース。ご飯前のぐつぐつは冬瓜の松前煮。昆布の香り濃厚です。
101102103104祇園祭の時季らしく鱧の棒寿司。さらに、れんこんとみょうがのご飯。お漬物。
110デセールはフルーツがすいか、ブルーベリー、桃。グラスに夕張とマスクメロンのジュレ、その上にカルピスのジュレ、赤いのがラズベリーソース。すごい盛り上がりで、今月もごちそうさまでございました。

2008年8月 4日, dans 京都 和食08後半 |

2008年8月 2日 (土)

■「千ひろ」 2008年7月


127月下旬の「千ひろ」さんです。以下、いちいち騒がないですが(笑)全部おいしいです。先付に、じゅんさいとゴールデンキウイ、たたきおくら。じゅんさいは秋田のもので、シーズン最後のものと。梅肉がほのかに効いた酸味で。
111213141516酒肴5種類:さんまの生姜煮 鱧を巻いて炊いたの 鱧の肝 琵琶ますの氷頭(ひず)=頭の軟骨 万願寺とうがらしとエリンギとじゃこを炊いたの。
2122鱧の造り。醤油あるいは塩昆布と。
3132明石の「めくりあじ」、「めっくり」とも。少し塩で〆たもの。これは格別に美味でした。バカラのお皿もきれい。
4142お椀はお昼に秋の撮影があったとかで、鱧に、松茸がどかーんと合わされていました。なめらかなしんじょうも入って、旨さの極みという感じ。心底しみじみ、おいし♪ このお椀の器がまた殊のほか美しいものでした。最近入手なさったものだと。
5152琵琶ますは「太った、メタボます」と。ほとんど必要以上の、脂のりのり状態。湯葉は温製です。湯葉は必ず組み込まれる定番だけど毎回様子が違って、ヴァリエーションが楽しめます。
6162とうもろこしのかき揚げと、鱧の天ぷら。
717273鮎は鮎専用の笹模様のお皿で。使えるのはこの時季だけです。価値あります。激寄りに寄ると、ちょっとコワいかな? 焼き茄子は、3か月連続となるので胡麻だれでどうぞと。この茄子の食感は格別で、わたし1年連続でもうれしくいただきます。茄子じたいは「全然特別な品種ではない」と。
818283鮎ご飯。お腹に隙間があればどんぶり一杯食べたい。お漬物。水茄子特別おいし。冷たいお味噌汁。
91b_2いつものジュースで終わりです。この写真はいつもの即席・偽ライティングではなくて、新技を使ってみたのよ♪ うししし・・・
91aちなみに普通に撮ったものはこれです(笑)。ご馳走さまでございました<(_ _)>

2008年8月 2日, dans 京都 和食08後半 |

2008年7月30日 (水)

■「じき 宮ざわ」 2008年7月のお昼


12何日か前のお昼に、堺町四条上ルの「じき 宮ざわ」さんです。仲よしの友達が仕事をひと時抜けて出てきてくれたので、軽いコース3500円です。冷たい煎茶と、ひと口食前酒が供された後、新れんこんの酢どり、帆立の酒煮、焼き椎茸、ブロッコリー、とびこ。涼しい夏の前菜、すてきです。お椀は、賀茂茄子と焼きにしん 白味噌仕立て。ひと皿めから一転して、あまくてとろりとした白味噌椀。にしん茄子が、こんな上品になるわけです。肉厚の茄子おいし~
1112お造りは明石の鯛。いつもの香りのいい藻塩と醤油で。
2122定番・胡麻責めが来たわ♪ 看板の温製の胡麻豆腐です。胡麻豆腐はおみやげもあります。お漬物が来たらご飯です。おくらの糠漬け、ユニークでした。
3132客ごとに炊き立て、ジャストのタイミングで。まず煮えばなです。わずか芯が残っているような状態。つやっつやピカピカ、これは飽きるということがありません。
414243水茄子と、あさりのお味噌汁。そしてご飯。これは蒸らしたご飯。この後、止まらず、またおかわり。
51_25253もなかはこの日は鈴の形。愛らしいことです。お抹茶で締め。すごい人気です。とりわけお手軽なお昼は即満席になるみたい。当然だ。だってものすごくお得ですもの~! 清新な空間で、「和食はおいしいなあ」としみじみ感動できて、3千円台なんて。個人で頑張る良心的なこういうお店はみんなで大事にして、ひいては京都の料理屋さんも客も、全体で高レヴェルキープでいこうね、なんて思ったのでした。

2008年7月 30日, dans 京都 和食08後半 |

2008年7月21日 (月)

■「うさぎ亭」の新しいコース料理


12うさぎ亭」が7月から営業時間も定休日も変わり、お料理もコースでのオーダーとなりました。コースといえど前菜、主菜、麺かご飯、デセール共に選択肢は多く、ほとんどアラカルト感覚です。「なかじん」時代のコースの蕎麦なしと思えばいいです。いやもっと自由かも。料理、蕎麦、料理、蕎麦と来たものが、蕎麦がないかわり今度は付き出しが2品出たり、お箸休めがあったりと、メリハリつくように考えられています。雪、月、花と品数によって違う3コースがあります。以下は「月」のコースです。先付、前菜(選択)、向附、主菜(選択)、麺かご飯(選択)、デセール(選択)で5800円。ただしプラス料金が付くものも結構あります。この晩はバドワを飲みつつ、まず先付が・・・先付① 賀茂茄子の煮浸し 先付② 海老おこげ あんかけ。こんな一品を食べつつ待っててね、アペリティフ飲んでてね、みたいな感じです。
345前菜に、「なかじん」時代からの定番、明太子と青紫蘇の生湯葉巻き(+400円)。向附は前後何を選んでいるかで臨機応変とのこと。お造りのこともあり。今回はわたしの体調を考えて、「さっぱりしたものを?」と聞いてくださって、山形のじゅんさい。塩もみしたきゅうりと。箸休めに、イタリア豆腐。お豆腐にオリーヴオイルと岩塩、お昼に出てくることもあるすてきな定番です。
67鮎の竜田揚げ(2尾で+1000円)。これは夏の名作です。たでのジェノヴェーゼソース、うるかのバーニャカウダソースで、バリバリのフリットになった鮎をいただくのです。このお皿がえらい人気で出まくって、15尾用意したのに、最後の1尾だったとのこと。パンが添えられます。犬になって皿舐めなくても、ちゃんとソースを全部いただけるのです。マダムの薫さんが焼いていらっしゃるパンです。
89麺とご飯、計6種類の中から選択です。たまらん好きな冷たい暴君ネロです(+300円)。デセールがおもしろくて、甘いものと並んで、辛党の人のためにはスピリッツなんて選択肢もあり、カフェだけも可能です。あんみつ食べたいなあと思いつつ、この晩はカフェのみ。食事はまだしばらく軽め軽めに。
101102コースの構成はこんなです。
103104105106前菜、主菜、麺/ご飯、デセールの選択肢はこんなです。組み合わせによって、まったく違う内容で食事ができます。どのお皿もきちんと作られて美味に決まり、センスあるなあと思わせてくれました。席取るのも大変になっちゃったけれど、また伺います。
「うさぎ亭」(075-257-2288)の最新データ:
21:30LO・22:30閉店、毎週水曜と毎月最後の火曜日(7月29日は営業)がお休みになりました。

2008年7月 21日, dans 京都 和食08後半 |

2008年7月19日 (土)

■「祇園にしむら」 2008年7月


Nishimurasan1「祇園にしむら」さんです。身体が不調な中でいただいたコースでしたが、それでもおいしいものはおいしかったのです。いつもの胡麻豆腐でスタートです。定番のものでも、毎回器が違うし、口当たりやら胡麻だれの具合が微妙に違うのです。
32お椀。このお椀だけでも非常な価値がありました。焼いたぐじ、生麩のようなはんぺんのような四角いしんじょう(本当に繊細な味と食感)、素麺、錦糸卵、たたきおくら、柚子。さらさらとかねっとりとかもっちりとか、すごいバランスで世界を作っているお椀です。吸い地は澄んで優美な味わい・・・って言ってもすばらしさを全然説明できてないから、どうか食べに行ってください。
45やりいか、とろ、鯛。いかはねっとりと、まぐろはすごーく美味。鉄分たくさんの感じ。鯛もまた極上の食感と味わいです。鱧の子の卵とじ、何度かいただいているけれど、オリジナルだなあと思います。
678910八寸です。いちぢくといんげん豆おひたし とうもろこしと枝豆の天ぷら おじゃこと伏見とうがらし炊いたの じゅんさい酢の物。
11鱧と松茸、春菊と壬生菜の鍋。ぐつぐつと沸き立つ状態で供されます。おだしがうるうるするほど美味。さらにここにあわびの肝ペーストを投入してもらったら、比類なき美味よ♪ 前は日本酒で溶かして飲んだと思う・・・おだしともよく合いました。
1213その、肝ペースト投入写真(あんまりきれいじゃないけれど)。鯛のかま塩焼き。これはむっちりととりわけ美味だった鯛です。蒸しているような食感。脂は強すぎず、ただ身の風味を十全に味わえてうっとりするような稀有な塩焼きでした。
1415鯛の皮の醤油漬 からすみ。元気ならお酒をくいくい飲むところです。
16これは、先月の炊き合わせ(ごく薄味の焼き茄子あんかけ椀、すごい名作)と重ならないようにと、まったく食感も味も違うものをたくらんでくださった結果のひと皿。茄子と万願寺唐辛子、お味噌で炊いたか・・・?と思ったけれど、あわびの汁で炊いた、と。「ピーナツ油、あわび煮汁、みりん、醤油、以上。」と。いやーお見事、これには意表を突かれました。こくのある、濃い濃い味のお皿でした。
1817ご飯とおつゆとお漬物は食べられず泣く泣くパスして、それでもフルーツはいただきました(-_-;) マンゴー、巨峰、マスカットに、ジュレがかかって涼しげです。いつもの緑茶をざぶざぶと。身体の不調が最高潮に差しかかる直前に伺うという、非常にもったいないことをしちゃいました。倒れる寸前・・・と思いつつ、「いや、食べれば治る!」と。ご飯をパスしたのみならず、鯖寿司も持ち帰ろうと思ってパスして、なのにいただいて帰るのを忘れちゃった。あ~。次回は万全の体調で伺います<(_ _)>

2008年7月 19日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら |

2008年7月12日 (土)

■「祇園おかだ」の夏の一品あれこれ


12こちらは少し前(といってもすでに6月末!)のある夜に、京都が誇る華麗なる女王さま=「リビング京都」藤田晶子さんと共に楽しんだ一品料理です。季節ものですから早く出さなくちゃ、祇園祭りまでには出さなくちゃ! というわけで、こちらのおいしさについてはもう何度も騒ぎ済み(笑)なので、静かにさささとアップします。いちいち言わないけれど、全部とびきりおいしいからね♪ いつも通り満席で賑わった店内で、遅めスタートでびゅんびゅんいただいたものは・・・トマトかん、きすの昆布締め、枝豆と。
3_24_3鯖のお造り。ここまでピカピカのつやつや。
5_36かつおたたき 鱧の焼霜。
7_28_3小柱とそら豆の天ぷら、後ろにとうもろこしの天ぷら。鮎の塩焼き、たでおろし。
9_310_2白ずいきのあんかけ。車海老の焼いたの。
11_212車海老、切っていただいたもの。賀茂茄子を、穴子と合わせて胡麻だれと。
1314冷たいうどんと、冷たい素麺で締め。完璧満足な夕食でした<(_ _)>

2008年7月 12日, dans 京都 和食08後半 |

2008年7月 6日 (日)

■「岩さき」 2008年7月


1_22_2およそ半年ぶりの訪問、予約が取りにくい「岩さき」さんです。先日のあるお昼いただいた5250円のコースから・・・食前に梅酒が供されます。
1112たこの湯引き、大徳寺麩、白きくらげ、梅肉。酸味でさっぱり、白きくらげの涼しい感じもすてき・・・と食べ進むと、お皿の底はこんな意匠です。鯛が向かい合っているのです。浮き上がっていて、ついお箸でつんつんしてしまう。
2122大正期くらいのお椀だそうで、モダンなデザインです。寄せ玉子、鱧の葛打ち、魚素麺。吸い地も椀だねもお見事です。魚素麺は鯛とひらめのすり身で作った自家製とのことで、お手間がかかっている分、おいしさも格別です。このお椀だけでも、今日ここへ来てよかったという気持ちになりました。
313233_2お造りにはサラダ風にした野菜がたっぷりのっていて、焼き目をつけた穴子とまぐろです。そして次に焼き物が来て・・・ すずきの油焼きです。
4142グラスに、寄せ豆腐、上にだしのジュレとじゅんさい。焼き物の後にひんやりした一品で気分が変わります。
51鮎の塩焼き、仙台の揚げ麩、湯葉、三つ葉の鍋。お昼のコースでも夜と同様、お鍋が組み込まれています。これはふたり分です。銘々のお皿に分ける前にまずこうしてプレゼンしてくださるのです。「わーい」って盛り上がります。
6162取り分けていただいたものです。鮎の塩焼きにしたのがおだしに浸っていて、何ともいい香味が染み出しています。このおだしは本当においしかったです。よくまあ鮎の塩焼き鍋なんて思いついたなあと思うのですが、「料理に限界はない」と岩崎さんは常に新しい味を考え続けているのです。揚げ麩がまた独特の食感でした。これほど豊富にお麩がある京都で、わざわざ仙台のものを使うわけが、食べてみてわかったのでした。じゅわっとおだしを吸い込んで、たまらん旨い。
71310_272150_2客ごと炊き立て土鍋のご飯もこうしてプレゼンしてくださいます。パワフルでおしゃべりが楽しい女将の早江子さん。すごくいい意味で東京育ち、ポンポン出てくる言葉は素のままという感じ。みんなに愛されるキャラです。
81828384200_2お漬物 お味噌汁 早江子さんの母上お手製のおじゃこです。おみやげ用もあります。なんとすっぽんスープで炊いたものなのです。だから深い味なのよ♪
91_2デセールはすいかとキウイでした。ほんと充実・・・5250円で非常に満足感のある京都らしいお昼でした。

2008年7月 6日, dans 京都 和食08後半 |

2008年7月 1日 (火)

■「半兵衛麩」 お麩と湯葉尽くしで京都気分!


1_2お麩の名門、創業310余年の「半兵衛麩」です。茶房でいただく麩と湯葉尽くしの「むし養い料理」、とても価値あるものなのに、初掲載、今まで載っていませんでした<(_ _)> 他にもいくつかこういう例があって、気にしているのです。例えば、「イル ギオットーネ」や「イル パッパラルド」は載っていないけれど嫌いなの? なんて、最近、読者の方々や友人たちから同時に尋ねられてしまって。あ~ごめんなさい、嫌いなわけはありません。何度か伺っているのです、このサイト開設後も。けれど写真をセレクトしながらあまりに暗すぎて「これではかえって失礼だ」と使わなかったり、たまたま写真が撮れない事情があったりで今に至っています。何とかします <(_ _)> で、今日は「半兵衛麩」の「むし養い」料理です。
2まずお盆で運ばれるのがこの縁高です。生麩田楽に細工麩、食後の麩まんじゅうまで盛り込まれています。生麩に山椒の香りを効かせたものもあって、これは格別でした。わたしは好みのものを連続的に食べるのって実は非常に好きなのです。時々「バケツ一杯食べたい」ってわたしが言う時、大層に言ってるのじゃなくて、本当に際限なく食べたいの。これは食べても食べてもお麩、口当たりすべすべ食感もっちりという幸福状態が続きます。
345縁高と同じお盆に載せられて、湯葉豆腐 焼き麩ときゅうりの酢の物 生麩しぐれ煮 生姜風味 の3皿が供されます。湯葉豆腐はまあ予定調和なお味の予測がつくとして、お麩の酢の物としぐれ煮は、ちょっと意表を突かれます。酢の物はとりわけ驚きの食感で、わたし好きでした。しぐれ煮はご飯と共に。
67ここからそれぞれ運ばれてきます。汲み上げ湯葉、あんがかかっています。雅な味です。湯葉の揚げたの。パリパリと心地よく、塩気も効いて後を引きます。ビールではなくて、シャンパーニュをくおーっと飲めたらすてきと思いました。
89お椀ものが2種類。生麩と生湯葉みぞれ椀。たっぷりの大根おろし入り。揚げたお麩は濃い味になってむっちりと、たまらん美味です。白味噌のお味噌汁に、よもぎ麩が生でつるりと。甘い白味噌は京都気分を盛り上げます。 
10すっきりきれいなスペースでいただくお麩尽くし、「お麩を田楽やすき焼きの具以外にどう使ったらおいしく食べられるか?」ということを、こんなヴァリエーションで見せてくださって、ひたすら楽しかったのでした。京都に通い出した頃(今は昔!)にいただいて感動したけれど、今いただいてもやっぱり充実感があり、幸せな気分に包まれたのです。「むし養い料理」は 11:00~16:00、3150円(税込)です。予約した方がいいです。いつもにぎわって満席状態ですから。
「半兵衛麩」のHPはこちらです。
電話番号や地図はこちらです。

2008年7月 1日, dans 京都 和食08後半 |