■ 「祇園さヽ木」 2008年12月 |
2008年12月 30日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「祇園さヽ木」 2008年12月 |
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■ 「炭火と天ぷら 割烹 なかじん」 オープンおめでとう! |

■ またやってしまったんだわこの人は\(゜o゜)/古川町商店街の「虚無蕎望なかじん」に始まり、「素料理 虚無蕎望なかじん」、高倉六角に移って「小豆家うさぎ亭」と、その時々の強い思いに動かされて、その時々の最上のスタイルで料理屋さんをやっていらっしゃいました。(詳しくは全部こちらにあります。)このたび「小豆家うさぎ亭」から「割烹 なかじん」に戻されたというか、完全リニューアルをされたのです。おめでとうおめでとう!! 思いを形にしてゆかれる姿勢がすごいと思います。
●そもそも古川町商店街時代は、「料理もおいしい、石臼挽き・手打ちのお蕎麦やさん」であったのに、蕎麦アレルギーとなってしまわれたのですからしょうがありません。初めは理不尽な思いをされたと思うのです。けれど、マダムの薫さんと「うさぎ亭」の大ヒットとなったランチをなさったり、蕎麦ではなく中華麺を使うルセットを考え出したりと、結局全く止まることなく料理人としてのお仕事を続けて来られました。蕎麦なしになっても、いつもおいしいアイデアたっぷりのお料理で、ファンは増えるばかり。で、やっぱりお料理を本気で再びやりたいとなって、今回の「本格料理屋仕様」へのリニューアルとなったようです。お箸はうさぎ亭の時のものが出てきて「なつかし♪」 と思いましたが、店主の中村一臣さんはばしっと白衣の姿となり、すっかり割烹のご主人らしいご様子です。プレオープンの本日、お伺いして夜コースをいただきました。以前と変わらぬスタイル、前菜と主菜がプリフィクス式で選べる1万円のコース「月点心」をお願いしました。
●先附:からすみ大根。ぶりのアラで炊いて、ぶりのでんぶをまぶしつけた大根。●お凌ぎ:海老あんかけのおこげ。粋な先附で始まりました。あんまり飲まないけれど、せっかくだから白ワインをグラスで1杯。お凌ぎのカップ入りおこげはなんだかやみつきな味でした。
●津居山の蟹が出てくるみたいです! サラダ:津居山港の松葉蟹とトマトのサラダ 蟹味噌バーニャカウダソースと。いや~ん、蟹味噌ソースが蟹の身にからんでいます。それがサラダ仕立て。旨くないはずがない的なズルいお皿です。
●前菜(選択)①:珍味豆腐3種 イタリア豆腐(オリーヴオイルと塩)/琉球豆腐(とうふよう)/ピータン豆腐。ふたりで行ったから2種類選べて、それをふたりで食べられるように出してくださるのです。これはすごく楽しいしお得感があると思います。(だからここはひとりで行かず、複数で!)豆腐の応用形3種類、軽やかで味の違いが楽しめてすてきです。
●たまたま隣にいらしたのが「馳走 いなせや」のご主人、高田佳和さんでした。中村さんとは長いお付き合いなのです。●わたしからのお祝いのお花は、もちろん「フローリストショップ プーゼ」のものです。
●前菜(選択)②:明太子と青じその生ゆば巻き。これは最初の「虚無蕎望なかじん」時代からの定番です。お茶や水よりも、お酒やワインが合います。

●主菜(選択)①:地鶏の炭火焼き ■むね肉 ■フィレ ■すね肉。鶏肉はどの部位も旨みがぎゅっと詰まっています。塩加減も絶妙。旧なかじん時代から鶏肉はスペシャリテでしたから、また炭火焼きをここでいただけるようになってうれしいことです。
●主菜(選択)②:放牧豚の炭火焼き。あはは、肉好きあけ~みと一緒だったので、主菜2種類とも肉の焼物となったわけ。この豚もきめ細やかで味が濃いです。
●麦切り(ご飯の選択も可):なんと! やっぱりどうしても麺をやりたかったのね。これは全くのオリジナルです。生地は全粒粉にセモリナ粉を混ぜて作ったものだそう。その生地を、目の前でパスタマシンでのして、麺にしてくださいます。
●結局はうどんって言うのかしらん? 不思議な食感です。風味がいいのです。ちょうど断面が見えている1本がありますが、正方形。よくこんな麺を作り出されました<(_ _)>
●麦切り=うどんには、温製もあります。「いなせや」高田さんが召し上がったものを写させていただきました。
●デセール(選択):あんみつがありました! 「うさぎ亭」のスペシャリテだったこれが、ここに残されていてうれしかったのでした。他にアイスクリームとかカフェとか甘いワインといった選択肢があります。2008年12月 29日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「祇園おかだ」で冬の魚いろいろ |
■ 先週の後半のある日、いつも間違いなくおいしい「祇園おかだ」さんへ。東京から急なお客さまで夕方5時過ぎに入店です。週刊誌の記者なんだけど、新大阪で降りて、まずは八尾空港から飛んで空撮してきたとかハデな話だったわけ。お酒飲むほどにさらに気炎が揚がっちゃって大変だったんだけど、目の前にこんなにおいしいお料理があるのです! 頼むからおとなしく食べてくださいませ。<(_ _)> 
●ふぐの白子はフライにしていただきます。犯罪的においしいわ♪ くわいコロッケ付きです。●ちょっとキョート風に! で、生麩田楽。これは分けて盛っていただいているので小さいのです。ひと口でパクッパクッと。
●かぶら蒸しです。日本酒やワインの後に、いたわられるような優しい蒸しものでなごめました。「祇園おかだ」さん、17時から開いているのもすごいです。夜遅スタートこそあれ、17時過ぎの入店は初めて。早く伺って喜んでいたのだけど、18時過ぎにはもういつも通りカウンターは全部満席になり、それでもお店の電話は鳴り続けていましたから、ほんと圧倒的な人気です。その日の仕入れで、目の前で客の好きなように料理するという意味で、こういうお店こそ本当に「割烹」と言えるんだろうなって思います。すごく粋でいいわ♪ わたしにとっては唯一、ケムくなる可能性がなければ、もうほんと完璧にサイコーと思うお店です。2008年12月 23日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「竹きし」でお昼の釜めし御膳と一品料理 |

■ 11月29日付にも掲載した祇園の「竹きし」さんへ再び、先週のあるお昼に伺ったのでした。お昼は看板の「釜めし御膳」というのがあり、茶碗蒸し、天ぷら、釜めし、しじみ赤だし、お漬物、デセールというコースで2000円(+税)。さらにここでは一品料理が昼夜変わらずいただけるのが自由ですてきです。お酒飲みたい人にもいいと思います。ふたりで出かけて釜めし御膳で釜めし2種類を選び、一品料理も何皿か。●鶏のつくね山椒焼き 900円。山椒がピリッと香り立っていい感じです。●釜めし御膳コース分の茶碗蒸し。非常になめらかな口当たり、おだしも効いています。

●鯛のあら焚き 1800円。濃い目の味付けです。日本酒に合います。●あんかけまんじゅう 1000円。これはあん地のおいしさとふわふわれんこんまんじゅうがよく合っています。こういうのがいちばん、新幹線を降りたその足で向かって食べて、「あ~京都はいいな♪」と思えるものだと思います。●茄子そぼろチーズ焼き 1300円。和風味そぼろにチーズかなと予測して注文。結果はトマトソースにひき肉そぼろにチーズ、タバスコも添えられるピッツァ風でした。

●釜めしです。蟹と鯛。鯛はしみじみ美味、でもヴィジュアル的には蟹がハデですてきでした。夜も祇園で気軽に伺えるお店ですが、お昼はとりわけ「釜めし御膳」があるのでどなたにもおすすめしやすいです。(時々タバコの煙の恐れがありますが。)それと、夜は先付1600円が付きますが、昼は先付なしでいきなり注文したお料理からいただけるので、おいしいものを食べたいけれど胃の空きスペース確保も大事という人(京都で、限られた時間の中で、食事もお菓子食べも飲みもしなくちゃいけない方)などには楽かと思います。あ、でも、小さな何品かで季節を表現する先付は、そのお店のエスプリをひと皿で表現するものだから、価値あるものなのです。とわかりつつも、わたし自身も時々は「胃のスペース的に今日は要らないかもなあ」とか、あんまり好きじゃないものが出てきちゃって「あ"~」みたいなこともあるので、(かといって断るとテーブルチャージ払うのを拒んでいるみたいな感じになるし)いつもその時々で考えつつです。本当は何が出てきても底なしに食べられる胃腸力があるのがベストだけど、そこはしょうがないわ。にんげんだものお~♪ (←ミミズ書体のフォントがありません(笑)。)2008年12月 23日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「草喰なかひがし」 2008年12月のコース |
■「草喰なかひがし」さんに、ひどく間を空けずに伺えてうれしかったのです。前回から2か月ぶり。12月半ばのある夜、おしゃれな友人と共に伺いました。夜の13000円のコースです。まず八寸から始まります。落ち葉があしらわれ、初雪の風情の八寸です。
■あしらいの葉っぱを少し動かします・・・●かぼすの中に、「冬至のかぼちゃは無病息災」なのでかぼちゃ。赤かぶみぞれ和え。かいわれ大根、金時豆。●笹の葉に、堀川ごぼうのひげ根飯蒸し、奈良漬。●卵黄の味噌漬。●左京区の鹿の燻製をりんごにはさんだもの。●くわい煎餅、栗のきんとん、中にぎんなん。●戻りかつおのなまぶしを炊いたもの、ひば山椒をかつおぶしと炊いたもの。●ブロッコリーは「初見雪」で氷餅で雪の風情に。●さやの豆は黒豆で、生のままフライパンで30分素焼きにしたもの。甘くて香ばしくて、栗のような食感。
●煮えばなのご飯をひと口。熱々で中にわずかに芯を残した状態・・・おいしい!
●白味噌のお椀。とち餅と小かぶ。これも熱々、さらりとした甘みで、しみじみうっとりとおいしいのです。
●琵琶湖のもろこ。みかんとすだちをかけ合わせた海柑(かいかん)と。頭からかぶりつく魚の中でも、もろこは様子といい口当たりといい、品がよくて高貴な魚と思っています。姿がきれいだから。きれいである努力は大事かも。<(_ _)> 堀川ごぼう炭火焼と。
●鯉の細造り。鯉の皮、鯉の煮こごり。のびる、自然薯、わさび、わさび菜。ものすごく野趣に富んだお造りのお皿です。
●寄りだとこんな。
●鹿肉の炭火焼 ビーツ、ビーツの葉、菊芋。鹿は仔鹿より少し大きいくらいで、「青年将校」くらいとのことです。<(_ _)>この鹿、なんとも口当たりよく風味に富んで、「かわいくておいしい」ってことなんだろうなあ。野山を駆ける鹿そのものを見ておいしそうなんて思わないけれど(料理人の方は思うみたいだけど)。
●かぶらのみぞれ椀。牡蠣の葛たたき、水菜、椎茸、坂本菊、がまずみ。お椀、こんどはおだしのお椀ですが、ざくざくにおろされたかぶらが食感として心地いいのです。ざりざりとして、甘くて、熱くて。入っているものすべての調和も絶妙で。
●鯖のなれ寿司、赤かぶと大根のおろし絞り汁寒天寄せ。ワイン「ナイアガラ」と。なれ寿司はかなり強い発酵香ですが、ナイアガラ(ってすごい名前)とぴたりと合って、フロマージュと同じような気持ちでいただけます。フロマージュにしては酸味が強いくらい。でも嫌いじゃあないわ♪
●野菜たっぷりの「野菜ボックス」:炊いたにんじん、炊いた聖護院大根、焼いた堀川ごぼう、揚げた里芋、生の壬生菜。柚子味噌と。これはものすごく幸せな箱です。滋味溢れるという感じ。野菜おいし過ぎ。この野菜箱に至るまで、どれほどのお手間(農家からお料理まで)がかかってきたかって思いながら。
●鶏のすき焼き。部位はいろいろ入り。にわとりもまた、生きて動いている時はおいしそ~なんて思わないけど、これほどのおいしさを抱えて暮らしているわけね。養鶏場を秋に見せていただいたのだけど、鶏の皆さんは広いいいところで好きにしてて、幸せそうだな~と思ったのでした。鶏の中でも、目立つのとか威張るのとかイジめるのとか気弱なのとか、人と同じように性格があるんだって。あるいは、きっと鶏どうしでもぱっとシンパシー感じちゃったりとかもあるんだろう。ひとりで好きなようにできるなら鶏暮らしも楽しいかなあ? なんて一瞬思ったんだけど、鶏はカメラ買ってもらえないしね。2008年12月 22日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「和ごころ 泉」のお昼のコース |
■11月の初めに伺った「和ごころ 泉」が忘れられず(その時の記事)、今度は同年代の友人を誘ってお昼コースをいただきに。いぞがじいさなかでしたが、別時間という感じで食事をゆったり楽しめました。1週間ほど前のあるお昼、5500円のものです。(ちなみにお昼は3800円からあります。)
●九州ののどぐろ(紅ひとみ)の焼物、●つぼつぼにとんぶり、●家の形の箱の中にわさび菜とほうれん草のお浸し(胡麻和え)、●炙った鯖寿司の湯葉包み、●鴨ロース、●玉子カステラ。どれもお味が決まっています。お手間に感謝しつついただきます。
●土鍋で運ばれたのは、まずは白ご飯です。わたしが所望したのです。(これはオプションです。)前回あまりにご飯がおいしかったので。つやつやでほんわり香りよく、格別のおいしさです。いつまででも食べていたいくらいでした。
●お薄で締めです。ほんと充実のコースでした。こんなにまじめに和食を作ろうとしているお店があるのです。「和ごころ 泉」さんは、これからきっともっと人気になって(今までなぜか知られていませんでしたから)、さらにすてきなお店になっていくことと思います。2008年12月 21日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 祇園 「たまりや」で、魚介で軽い夕食 |

■ 「たまりや」さんは、ひとつ前の記事「せせらぎすへら」と同じ祇園・縄手通にある、気楽ながらすてきなお店です。(何度か掲載。)鮮度のいい魚介が揃って、焼いたり揚げたりおつゆにしたり、ちゃっちゃっと手早く食べさせてくれます。お値段もそんな高くなくていい感じ。軽い夕食をと今週初めにひとりで伺ったら、仲良しの友人が偶然食べに来ていました。席を一緒にしてもらって、思いがけず楽しいひと時に♪
●海老です。車海老塩焼き この日は1050円(時価)。これもかぶりついて迫力のおいしさ。みそまでねぶり倒します。
●はまぐり潮汁、1260円(時価)。ここまでおだし出るかというほど香味豊かです。少し醤油を足しただけで、はまぐり自体の持つ味と旨みとのこと。しみじみ、しかし力強くおいしい。
●和風あんかけオムレツ、735円。だし巻きと逆の発想ですね。オムレツにしてから、だし風味豊かなあんをかけちゃう。たまごの優しい味をだしの味とともに堪能です。
●明太子だし茶漬け 840円。鯛のおだしをかけたお茶漬けで締めです。オムレツもサラダもかつお節で結局魚介系になりました。焼いたお揚げだけ完全に陸のもの。わたしは先においとましたんだけど、友人とそのお連れの方は残って食事継続だったから、もっと魚三昧したはずです。店主の今井文恵さんはきれいで感じがいいし、魚をさばく遠藤功太くん(23歳! 実家はかつぎの魚やさん!)も頼もしいことです。みんなに愛されて、はやるのがよくわかるお店です。 2008年12月 17日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「せせらぎすへら」でお昼点心~「嘯月」の生菓子 |
■ 「せせらぎすへら」で、変わることなくお値打ちのお昼の「せせらぎ点心」1800円をいただきました。本サイトでも何度か掲載していますが、縄手通から川端通までの幅があるスフェラビルのゼロ階にあるひろーいカフェです。まったくのカフェ風情で、「まさか!?」と思うほど満足感のある和食がいただけます。二段の丸いお重が供され、一の段です。季節の取肴が詰められています。●卯の花、●白アスパラ焼き貝柱塩風味、●だし巻き、●うなぎの山椒焼き、●胡麻豆腐田楽、●紅芋黒糖煮、●椎茸玄米まぶし揚げ、●野菜揚げ豆腐(ひろうすみたいなの)、●炊いた大根と鮭、●にんじん、壬生菜、きぬさや。
●二の段に、蕗とちりめんじゃこご飯。蕗はしゃりしゃりとした食感にしっかり塩味がついていて、ご飯がどんどん進みます。●そしてかぶらみぞれ仕立てのお椀。おいし~のですこれが。おだしがしっかりしていて、かぶらの甘味がじんわりと。身体も温まります。
●お漬物 ●みかんのソルベがデセールにつきます。 以上、1800円でいいのかしらんと思うきちんとしたものです。2005年4月より現在の料理長・西村清伸さんによってお料理が構成されていますが、カフェでもおよそ「カフェめし」的なものとは違う、大人が食べて十分満足できる和食です。
■ あらかじめ予約して時間通りにいただきに上るしかない「嘯月」の生菓子が気軽にいただけるのもこちらならではの楽しみです。こんな風に木箱に納められたお菓子は3種類です。冬木立、椿、木枯らし・・・と時季らしい銘を伺いつつ、「嘯月」さんといえばやっぱりきんとんでしょう。「木枯らし」をいただきました。
●自由に選べる飲み物とのセットで、1100円です。お抹茶を選びました。実はカフェでもジュースでも選べちゃうんだけど、ヴィジュアル的に収拾つかんでしょう、なんて予定調和なことを考えたものだから。でもカフェでもOK! ってのが「すへら」さんらしさです。今度伺ったときはそうしてみましょ♪ 2008年12月 17日, dans 京都 和菓子京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「菊乃井」本店で、しぐれめし弁当 |

■ 先週末のあるお昼、円山公園の「菊乃井」本店に伺い、師走のしぐれ飯弁当をいただきました。このしぐれ飯弁当は、「料亭の昼弁当」の草分けというか、ブームを作ったものと言えると思います。わたしが初めてこれをいただいたのは、東京から京都へ毎月通い始めた1990年頃のこと。お弁当の気軽さゆえ「菊乃井」さんに伺えて、本当にうれしかったのです。この頃から京都の料理屋さん通いに血道を上げるようになって今に至ります・・・当時の尋常ではない熱中ぶり(今もだけど(-_-;))を思い出し、懐かしいようなはずかし~ような気持ちになったのでした。●しぐれ飯弁当という名は、高台寺の茶室「時雨亭」にちなむものです。
●お弁当箱の中に、バランスよく取肴がおさめられています。口取り:玉子富久佐焼き 床節 いか団子 陳笠 サーモン砧巻き 甘藷茶巾しぼり 菊菜と菊花おひたし しめじ 酒煎り銀杏。小鉢:胡麻酢和え(塩くらげ 山くらげ) 天盛りいくら 焼物:からすみかれい味噌柚庵焼き 菊花かぶ 炊き合わせ:東寺湯葉 金時人参 壬生菜 紅葉麩 針柚子 揚げ物:野菜天婦羅 海老丸あられ粉揚げ 大根おろし (別皿で)喰いだし
●時雨飯です。茶碗写しの器、ご飯の上に鯛の身胡麻だれ、山芋とろろ、鶉卵、青海苔。鯛が東山の連なり、青海苔と卵で、雲と月を表現しているのです。香の物は天ぷらのそばにおさめられていて、白菜漬と大根梅酢漬。ボリュームたっぷりで充実感があるお弁当です。京都の料理入門編として、すでに京都好きの方なら原点を知るという気持ちで召し上がればと思います。
●東山の裾野、真葛ケ原(まくずがはら)という地名も美しいことです。昔は葛が生い茂る地であったのでしょう。また、この地に湧き出る菊水と呼ばれる名水にちなんで「菊乃井」という屋号とされたとのことです。威風堂々たる料亭の構え、中村外二工務店による格調高い造りです。10以上あるお座敷は、それぞれ異なる趣を持ち、すてきな洋間もあります。2008年12月 15日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 高台寺へ移転・新装開店した割烹「吉膳」 |
■ 祇園富永町で17年間にわたって愛された割烹「吉膳」が、13日、祇園の事始の日に移転・開店なさいました。おめでとうございます! のれんの前でにこにこの笑顔なのが店主の岡本佳幸さん(右側)、そして今回から2人体制になって、岡本さんを支えることになったスタッフの橋長紀之さんです。おふたりは「鳥居本」での修業時代に、先輩・後輩の関係だったそうな。
●移転先は下河原通から高台寺に上がってゆく道にあります。「高台寺和久傳」の斜め前です。元民家だったところが更地になっていたそうで、昨年秋にその場所と出合って購入を決められ、新築なさったとのことです。だから何もかもピカピカ♪
●カウンターで、おきまりコースをいただきます。昼11000円、夜12000円(いずれも税サ込み)。昼夜とも料理は同じですが、お昼は気持ち、サーヴィス価格にしているとのこと。ただしお昼は2日前までの完全予約制です。事始の後ということで来年の干支の「丑」の器で食前酒をひと口。そして酒肴が並びます・・・



●お揚げと白菜を炊いたのにいくら、●番茶で炊いたなまこ、●牡蠣の炊いたのにねぎ味噌、●まながつおの骨せんべい、●たいら貝貝柱をさっと炙ったの。日本酒がぴったりです。夜なら熱燗でずりずりとゆっくりしそう。
●かぶらみぞれ椀です。百合根饅頭には、穴子、海老、白身魚、椎茸入りです。もうしみじみ、じんわりおいしいのです♪ おだしおいしい、かぶらみぞれ美しくて温まる、百合根饅頭は香ばしくて中身ぎっしり美味のかたまりです。
●ふぐを、てっさではなくぶつで。岡本さんいわく「薄いのでは食べた気がしない」と。白子ソースや刻み芽ねぎやもみじおろしを、添えられたぽん酢と共に和えてぐしゃぐしゃっと混ぜて食べていいと言われ、その通りにしました。なんだかうひひひ・・・と笑いがこみ上げてきちゃう冬の味。
●鯛のおこわ蒸しです。これは年中必ずコースに組み込まれる「吉膳」定番のスペシャリテ。もち米を蒸してからいったん冷まし、ぐじを入れてだしを張ったものです。さらさらとお茶漬け感覚でいただける一品。お米の、何ともほどよいアルデンテ感がいいのです。
●デセールも以前と変わりません。洋梨のジュレ寄せと黒糖のソルベ。ご飯の後、いいタイミングでチャッと出てくるのです。お仕事が以前と変わらずシステマティックです。料理も、コースの内容は以前と全く変えないということです。「吉膳さんに行けばあの料理が食べられる」というお客さまの長年の予定調和な安心感を裏切らないわけです。2008年12月 14日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「カフェレストランやよい」で、おじゃこたっぷり・お茶漬け膳 |
■ ちりめん山椒は京都を代表するおみやげのひとつですが、でも決しておみやげ品のためのおみやげではなくて、普通に毎日の食卓に上るものだと思います。じゃこと山椒というシンプルな組み合わせなんだけど、味の濃い薄いとか甘くするしないとか硬い柔らかいとかでヴァリエーションは無限で、それぞれの好みがすごくはっきりしているものだとも思います。わたしにとっては「やよい」さんの「おじゃこ」がちりめん山椒のスタンダード。硬すぎず柔らか過ぎず、甘すぎず辛すぎず、けれど山椒はたっぷり、すべてが適度でちょうどいいのです。下河原の本店の風情もひどく好きで、今でこそさぼり癖がついてしまって、タカシマヤとか伊勢丹の地下でちゃちゃっと買ったりするけれど、東京から京都通いをしていた頃は「わざわざ感がいいのよ♪」なんて言いながら、今よりよほど頻繁に下河原のお店に伺っていました。お店奥のカフェスペースでいただける、おじゃこや佃煮とご飯のセット「お茶漬け膳」、これがとてもお値打ちだと思います。2008年12月 11日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 洋菓子~洋食:「エクスキーズ」~「河久」/「グリル小宝」 |
■ ある夜、木屋町のパティスリ「エクスキーズ」で、ショコラ、ショコラのタルト、ガトーショコラとショコラ尽くしのお買い物。タルトはイスパハンばりのバラのペタルの飾りも美しく、ショコラのクレームは香味濃厚でたまらん美味でした。(ちなみにフランボワーズはいったんはずして時間を空けてからいただきました。)店内も変わらず華麗でした。*****************************************************************************
■ その後「エクスキーズ」のパティシエール・浅見倫子ちゃんのご実家である、隣接している「河久」さんへ。軽く何品かいただきました。「京料理をベースにした和洋折衷の割烹」とお店のサイトのキャッチにもある通り、こちらでは早くから肉料理などをしていらっしゃいました。創業時はどれほどハイカラだったことでしょう。まずはボージョレ・ヌーヴォーをグラスで1杯、名物の牛肉春巻き 650円と共に。牛ひき肉入り、パリパリの皮の食感が心地いいです。
●ビーフコロッケも有名です。1050円。これ目指していらっしゃるお客さまが多数とご主人の浅見亘男さん。わたしに、「えー? 毎日あちこち食べ歩いてるんでしょう~? なんでうちなんか来たの~? ネタ切れなのね~?」だって。おかし過ぎます。以前もお邪魔してアップさせていただいているのです。丸い満月弁当とか、折り詰めとか。で、今ちょっと訳があって「ご無沙汰お詫び」モードであちこち巡っているわけなのです。<(_ _)> だいぶターボかかってます。
●ローストビーフ(ひと皿で2100円、これは半分くらい)も少しいただき、うしし♪ の牛肉尽くしでした。ほんと粋で自在な、「京都の少し洋風割烹」の食事です。唯一、灰皿が初めから置いてあります・・・これがひやひやするのだけど・・・でも時間帯を選べば、かなり大丈夫、わたしも心地よくいただけました。
■ コロッケ以来、洋食モードに火がついたわ♪ というわけで、こちらもご無沙汰していた岡崎の「グリル小宝」へ。エビライス1050円です。海老たくさん見えてるでしょう? 牛続きでビーフライスという手もあったのだけど、写真的には赤みがある方がいいかしら~と。(-_-;) つやつやでふっくらの炒めご飯、とにかくすごい大盛りです。ご飯3膳分くらいは軽くあります。多いだけじゃなくて、愛される味です。17時なんていう半端な時間に伺ったのに満席でした。
●ポタージュスープ800円、懐かしい味です。ここに来ればこれば食べられるっていう安心、すごく多くの人の心の支えになっていると思います。「ハイシライス」(という表記です)もおいしいし、ドゥミグラスソースがかかったオムライスも忘れがたいです。2008年12月 7日, dans 京都 洋食京都 スイーツ京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「二條ふじ田」 で初冬のコース |
■ 今日もまた久しぶりシリーズが続きます。寺町二条の割烹、「二條ふじ田」さんで週末、10500円のコースをいただきました。けれんみなく、本当にまっすぐなお料理です。安定して愛され続けるお店だと思います。●すっぽんのお椀は実はコースの2品目です。生姜も効いて、すっぽんのおだしとはこうあるべき的なもの。すごく温まります。
●順番が前後しましたが、こちらが最初の先附で、3品並びます。○なまこ ○子持ちわかめ ○水菜のお浸し。
●ふぐの造り。冬の王道です。
●玉子豆腐と雲子のお椀。お椀2品めで、こちらは品よく、吸い地もしみじみ美味。そしてとろり&つるりとひたすらやわらかな椀だね。
●さわらの西京焼き。これも予定調和のおいしさです。少し熱燗と。
●鯖寿司。鯖はぶ厚くて、締め加減もほどよいです。いろいろの鯖寿司を思い出しながらも、これも好きだなあと。
●小蕪のあんかけ。かぶらには、あるかなきかのそこはかとない味付け。ほっこり優しくじわじわと温まるお皿です。
●抹茶で〆。★ほんと見るからに素直なお料理でしょう? 店主の藤田敏晴さんのお人柄そのものという感じ。ハデでもなく強烈でもなく、端正で安心。広く受け入れられる、穏やかなコースです。(でも満腹になります!) 99年11月の開店ですから丸9年になるわけですが、この印象は当初から変わることがありません。店内も変わらずすがすがしくて居心地いいと思ったのでした。2008年12月 2日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「修伯」 夜のコース圧倒的! |

■ 長らくご無沙汰ごめんなさいの気持ちで伺った「修伯」で、夜のコースです。満席でわんわんと賑わうカウンターにお邪魔して・・・すごい原価率と思いました。頑張っているのだと驚嘆。\(゜o゜)/ ちなみに夜は1万円、1万2000円、1万5000円と3コースありますが、今回いただいたのは1万5000円のコース(別途消費税5%+サ5%)です。進んでゆくほどに「これひどくお値打ちかも・・・」と。●先附に、焼いたかれい。上に新潟の岩もずく、中にはすいも。
●お椀が、かつおと昆布のだしにポルチーニの香りを移したもの。中に伊勢海老、ポルチーニ、胡麻豆腐。なんと、国産という白トリュフ! がはらはらと。海老の強い旨みにポルチーニとトリュフのいい香り。強烈。こんなお椀ありか~!? ●海老の味噌も添えられます。
●一応お皿全体像(笑)。どちらもあまりにも美味でした。もろこってだんだん稀少になっているらしいけれど、時々食べるとすごくうれしい。形が揃って端正に並んでいるのもすてき。
●白いのが焼いたくえ。ぶりぶりに弾力があります。冬が来たなあという感じ。手前は海老芋饅頭、中にフォアグラ。トリュフと。オーストラリアのピンクソルト添え。
●カウンターで蟹を焼いてほぐす店主の吉田修久さん。2002年のオープン時は、まだほんとかわいらしいっていう風情だったのに、割烹の主人らしく頼もしい様子になりました。
●焼き蟹のかぶら蒸し。津居山の焼き蟹をほぐしたものの上から蟹味噌も入れた蟹あん。早く食べたいんだけど、撮りながらお皿の左上に映り込む照明が気になってしょうがなくて・・・
●おしぼりでさえぎったら上手に撮れました♪ ・・・と思ったら、今度はわたしの赤い服の色がかぶらに映ってしまったわ\(゜o゜)/ エリー関谷、道はまだまだ遠いのう・・・(-_-;)
●白ご飯に・・・まだご馳走。自家製からすみがのっているのです。おだしが添えられて、飲んでもいいし、だし茶漬けにしても。
●数種類から好きなだけ選べるデセール。ずらりとプレゼンされます。
●京都のみりんで作ったアイスクリームを試食させていただきました。おいし♪ ★ゴージャス系食材目白押しで、驚きと満足感がありました。豪華系の食材といいつつ、押されっぱなしでコワいということもなく、何ともバランスもいいと思ったのです。料理屋さんが多い中で存在感を放つにはどうしたらいいか、この人は開店時からものすごく考えていたと思うのです。皿の中身やプレゼンの仕方をハデにして目立つということがまずありました。(それはそれでひとつの道です!)けれど、ただハデとか珍しいっていうだけでなく、本気でおいしいなあと今回思ったのです。吉田さんは、ちゃんとスタイルを持った上で熟達してきたんだなって。(エラソーにごめん<(_ _)>) かつて取材させていただいたところでご無沙汰しているところ、ちょっと本気で回ります・・・。わたしのような仕事であっても、目の前に差し迫った仕事のためのロケハンや新店訪問以外は、なじみでおいしい自分にとって楽なお店にばっかり行きがちです。やっぱりリストを作ってでも定期的にいくつかのお店は伺わねばと反省しました。カメラも新しくなったから、新たに撮らせていただきたくてしょうがないということもあります。<(_ _)>2008年12月 1日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「祇園にしむら」 さんで静かに感動 2008年11月 |
■ 京都の割烹通いをして長いし、いくつも大好きなお店がありますが、ここほど最初のイメージからがらりと変わったところもありません。もう何度も述べたと思うのですが、こちらは開店当初、高級食材でたたみかけるように「どーだ?」と押してくるコースで、「おいしいけれど、強過ぎる料理だなあ」と、何となく恐いイメージを持ち続けていたのです。ところが今ではここほど安心して心穏やかに食事ができるところがないくらい(笑)。東京の友人に話しても、「いわゆる食通向けの」とか「男っぽい料理」とか今だにそのイメージが浸透しているみたいなんだけど、一度食べてみてよ! ってわたしは言うのです。繊細優美なおだしの味わい、思いのほか野菜たっぷり、どのお皿もひと皿としての完成度が高く、それでいて突出したハデな料理があるわけではなく、全体のバランスがトータルでものすごくいいと思うのです。祇園の中でも別格の一軒。ドンパチ盛り上がるコースもすごく楽しいけれど、こちらは静かに感動させるコース。(この多様性もいいです。) 以下1週間ほど前にいただいたものです。
●いつもの胡麻豆腐でスタート。●お椀(冒頭の写真も):香ばしく焼いた鯛、牡蠣、百合根。上にかぶら蒸し。熱々。上品で、精緻で、どこまでも深い味わいです。しみじみ美味。
●お造りは、ひらめ、剣先いか、とろ。


●八寸が、湯葉だんご、いくらの醤油漬、揚げたくわいとぎんなん。左上の「湯葉だんご」とは、湯葉と魚のすり身を混ぜて揚げて、炊いたもの。ぱふっ、そしてしっとりとした感じが心地よいです。湯葉で作ったシュー皮という感じ。
●「鯛の皮の醤油漬」として今年に入ってから作られた酒肴ですが、今や醤油漬ではなく、おだし漬です。ごく薄味で。「お酒飲みだけではなく、そうでない人にもおいしいと言ってもらわなければ」と西村さん。●いかの鯛肝和え。これもお酒とよく合います。
●さわら西京焼き、●すっぽんだしのにゅうめん。中に卵黄(鶏の)。ここで2度めのおつゆものが来て、最初のとはまた違って感動。
●蟹の甲羅酒♪ 蟹の身より先に甲羅酒です。味噌入りでこれは強いおいしさ。身体を温めておいて、
●蟹なます。柿、にんじん、大根、きゅうり、水前寺海苔。浜茹でされた蟹とのこと。それが、大根やきゅうりの甘酢漬けや甘い柿と合わされて、粋な味わいになっています。お皿も華麗です。甲羅酒をまず供されましたが、その後は普通の食材のひとつって感じで冷静に蟹を使ってられるなあと思う。
●海老芋と大根の白味噌仕立て。この海老芋は京都のもの。富田林がいいと言われるが京都の方がクリーミーで密度が高いと思うと西村さん。ほんと、歯を入れてざくっと割れる海老芋ではなく、とろりとした食感でした。白味噌が甘くて、京都らしいなあと思う。煮物でありながら同時におつゆもので、何ともいい感じ。2008年11月 30日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら | lien permanent
■ 割烹「竹きし」で冬の一品/「フレデリック・カッセル」オープン |
■ 盛大な食事に行く余裕はないけれど、ちょっと和食を食べたい、時季のものを食べたい! という時に便利なお店が祇園の「竹きし」さんです。デスクワークがひと息ついて、「こっぺ蟹食べたいよ~」と思ったある晩、ちょっと久しぶりに伺いました。卵いっぱいのこっぺ蟹、これひとりで集中して食べてもいいっていうのはかなり幸せです。お値段は仕入れによる時価ですが、この日は3000円でした。
●ここでは釜飯です。パエリア風、1700円。炊き上がったらまずプレゼンしてくださって、いったん下げてほぐした後、よそってくださいます。鯛やら鶏肉やらいろいろあって、テイクアウトもできるし、先日も書いた「京都らしくて簡単でおいしくて~!」を希望する人にちょうどいいと思います。昔、大胆にもフランス人の友人をひとりで送り込んじゃったことがあるのだけど、きちんともてなしてもらったしおいしかったと喜ばれました。(安堵。)
● ボンボンショコラがずらりと並んでいます。1個 315円でバラ売りされています。詰め合わせは1種類ありますが、それは少ししか入ってなくて残念。なので贈り物用に、箱にめいっぱい詰めてもらっちゃったわ♪
●マカロンも登場。先日のプレス発表会ではなかったもので、わたしはショコラとキャラメルを買ってホテル出るなりぱくっと試食♪ とりわけショコラ、濃くていい香り。たまらんおいしかった。1個420円だから、ばかすか買えないけど・・・
●天使がモチーフです。きっと美奈ちゃんが大好きです(笑)。2008年11月 29日, dans 京都 スイーツ京都 ホテル京都 和食08後半 | lien permanent
■ 半年ぶりの 「京料理 藤本」で魚ぜめ! |
■ 全国100万人の読者の皆さま、また騒いじゃうエリーどす<(_ _)> 今年4月にオープンした「京料理 藤本」がとてもよかったからです。開店後、あっという間に予約至難のお店となって、一度お伺いしたきりでした。(4月21日付。)およそ半年ぶりのやっとの再訪で、これは7350円の夜コースです。●帆立のソテ、上に柿、舞茸、水菜。かぶらのみぞれ。いくらの醤油漬。
●柴山の松葉蟹に土佐酢、自家製からすみと。向こう側が金目鯛のトロのあぶり、蟹味噌酢。ひと皿めふた皿めとわかりやすく魚介です。確か7千円だったはずだけどな、なんて思いつつ、むしゃむしゃ大喜びでいただきます。帆立だけでも十分美味なのにいくらの旨みを重ね合わせ、金目鯛だけでも十分おいしいのに、まだ蟹味噌をのせてあり、蟹にはからすみ。足し算、掛け合わせの楽しさとおいしさです。若さが充溢している感じ。
●折敷がいったん下げられ、お造りの大皿が来ます。ふたりで分けっこ、ではなく、それぞれにこの盛大なお皿が供されるのです。「わー」とか「きゃー」とか、やっぱりここで反応しちゃいますね。絶対反応してあげましょう(笑)。○北海道のよこわ、大分のあまてかれい、○淡路島の天然の車海老、揚げた頭と。○淡路島のあじの梅肉醤油和え ○長崎の剣先いか、根室のうに、アンデスのピンクソルトと。○愛媛の鯖の炙り。多種の魚介をいただけて満足感があります。どれも、今目の前で切ってくださったのがうれしいし、すごくおいしいと思う。

●デセールは5種類のうちから好きなものを好きなだけどうぞと。一緒に行ったマユカちゃんなんて、全種類食べてたもんね! いい食べっぷりでした。●レインボーキウイ、赤ワインのソルベ、●焼き芋饅頭、●最中に、自家製の柿アイスクリーム。●さらにまだソルベのお皿が1種類ありました・・・
●わたしはこれだけ。ミルフイユとのこと・・・ミルもないけれど(笑)、パフパフのフイユタージュの食感は見事でした。りんごのコンポートと黒糖のクレーム。わたしにおいてあり得ないことだけど、(胃の空きスペースが最も大事なので)このデセール、どうしても食べたたくて、おかわりをお願いしてもうひと皿いただきました。割烹でも、ここまでデセールやるなんて・・・ほんと偉いです。
●店主の藤本貴士さん。こんなににこにこ笑って感じよくて、今ちょうど30歳! 「値打ちがある!」と言われる料理を作りたいと言います。値打ちがあります! 割烹がこれだけ多い京都の中で、どうやって自分のお店らしさを出すかとても考えていると思います。お店は祇園ではないし、内装もごくカジュアルだけど、手の届く値段で実質的においしいというのは何より魅力的だし、それから若い人たちが行きやすいのがいいと思います。若い客と店主が、共に歩んでいけるっていうのがすごーくいいわ。京都の和食は大丈夫なんだって、めちゃくちゃにうれしくなります。何か褒めても、「吉田さんのところで習ったから」って、修業した「修伯」のことを言うのもかわいらしかったです。わたしはもうほんとすっかりおねーさんの気分。そして「修伯」さん・・・かなりご無沙汰ごめん<(_ _)> 近日中に参ります。予約入れました。2008年11月 28日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「祇園さヽ木」 でハデに蟹! 2008年11月 |
2008年11月 26日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■4人で会食、 「陶然亭」 2008年11月 |

■ 11月上旬に4人で伺った「陶然亭」です。もっと早くアップすべきだったのに、風邪ひーたとか教室リポートとか湯気湯気一品ものとか、あれこれ気が散っている間に2週間。早すぎ\(゜o゜)/ 夜の1万円のコースです。●かますの一夜干しと松茸、あわび茸、帆立、車海老、ぎんなん。焼物の吹き寄せ風情です。初めて(カウンターではなく)テーブル席でいただいたのですが、ライトとカメラの相性が悪い? ホワイトバランスをいじっても暗部補正をやめても、もうどうしようもなく色が落ち着かない(*_*) 1軒よそのイタリアンでも似た例があったのですが、勝手にめちゃくちゃにコントラストがついてしまって目も当てられんとか。どうしたらいいのか~? ●お造りはたくさん盛り込まれていて、伊勢海老、鯛、もんごいか、うに、よこわ。カット数撮ったけれど、でもテカテカばっかり、うに以外ボケめのこれだけが辛うじて・・・。2008年11月 22日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「じき 宮ざわ」 2008年11月 |
●掬い上げるとこんな。熱々の茶碗蒸しね。おいしいいくらは口の中でプチなんて弾けることなくて、皮が薄くて瞬時に溶けるようです。
●聖護院かぶらと京にんじんと鯛のお椀 白味噌仕立て。もう冬なんだなあと思った白味噌のお椀。ほんのりと優しい甘み。しみじみたまらんおいしいです。京都でよかった。
●羽かつおのお造り。かつおはかつおらしいですが、普通のかつおより洗練されているというか、繊細優美な味がします。藻塩も添えられます。
●定番の胡麻責めよ! いつもの焼き胡麻豆腐です♪
●この湯気湯気、何ごとかというと・・・
●2段階め、3段階めと少しずつよそってくださって、これが4膳め。ご飯はぴかぴかでつやつやだったのです。うう~、上手にライト当てたらこの美しさがきちんと写るんだろうなあ。食べながらこれで精一杯と思って許して~! <(_ _)>
●デセールに代白柿です。これだけで幸せな熟熟の柿。一緒に出かけた方々のうちひとりは伝説のデセールを作る方だったので、「これで何かイメージできますか?」ってたずねてみたのだけど、果物自体があまりに完成度が高いから手の加えようがないって。確かに。とんでもないショコラのムースとかオレンジのクレームを作る方です・・・。
●お茶を用意してくださる宮澤さん。もうすぐ開店1年。いいお店はやっぱりすぐに評価されて、予約至難となります。2008年11月 14日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「室町和久傳」で、岩崎武夫さんによる新しいコース |

■ 1週間前の水曜日(お店の定休日)、「室町和久傳」 の新しいお料理を試食させていただく機会に恵まれました。今までと少し違うお料理、と伺って、どんなかしら? と大喜びで出かけたのです。出ていらしたのは、「和久傳」の総料理長にして副社長、岩崎武夫さんでした。20年以上にわたって「和久傳」のお料理の礎を築き、グループの若手料理人を育てていらっしゃった方です。(ちなみに御池通釜座上ルの割烹「岩さき」岩崎義則さんの兄上でもあります。)現在「紫野和久傳」の、種類豊富なおもたせの開発に余念なく、ここしばらく調理場から離れていらっしゃいましたが、久しぶりに「室町和久傳」で夜のコースを作られたのです。いただいたものは・・・●まず紫蘇香煎でもてなされます。
●松葉蟹、薄かぶら巻き 土佐酢、焼き海苔、みょうが。蟹の身がたっぷりかぶらで包まれています。品のよい風情のお皿ながら、実は大口開けていただくほどのボリュームです。口に入れれば蟹の旨みが広がって、かなりのインパクトです。
●温製で、つまみ湯葉、銀杏あん。いちょうの葉と松葉があしらわれて何ともかわいらしい感じ。
●湯葉の優しいおいしさにあんがとろりんとかかって、いたわられるようです。
●お造りが、とろ、穴子の焼霜 甘酢漬にしたかぶら。とろの厚さも噛んで心地いいもので、脂じゅわりと、贅沢なものをいただいているなあと思います。
●菊菜の胡麻和え、●舞茸としめじ 辛子味噌和え。画面いっぱいに撮ってますが実は小さなお皿で、お造りの脂っけの後に野菜の小皿2つでぐっと気分が変わります。
●熱々のふつふつ、お鍋で運ばれたものは・・・金目鯛と豆腐と焼きねぎの鍋仕立てです。

●白ご飯に、●もち麩入り味噌汁、●淀大根のだし割りたまり醤油漬。新米おいしい、お麩の味噌汁シンプルでいい、そして大根漬の鮮烈なおいしさに瞠目の思いでした。
●冬の「和久傳」の看板デセールが今年も登場です。
●柚子こごり。柚子の香りそのもので、うっとりさわやか、おいしーい! 食後にするりと、非常に幸せです。

●丸めたあんに、和三盆と合わせた銀杏のピュレ。●そしてお抹茶で締めです。2008年11月 12日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「高台寺和久傳」で霜月のお昼 |
■ 「高台寺和久傳」に先週の週末のお昼に伺いました。京都における「和久傳」の最初のお店、グループの中でも最も高級なお店です。ありがたくも、大女将の桑村綾さまのお招きでお邪魔したのです。(大変うれしくて自慢<(_ _)>)お行儀よくお食事をいただく・・・はずが、2階のお部屋は自然光がさんさんと差し込んで、座るより先にカメラを出しちゃったし、綾さんの飾らぬお人柄にリラックスして(し過ぎて)、いつものテンションでベラベラしゃべってしまったし(よかったのだろうか(-_-;))、さらにお座敷だけど掘りごたつ式で脚も楽、言うことなしに快適でした。以下「霜月の献立」より、青竹酒をいただきながら、●先附に、車海老、寄せ銀杏、だしのあん。豆腐のように見える寄せ銀杏とは、長芋をおろしたものと卵白をゼラチンで固めたものとのこと。裏ごしした銀杏入りでふわりと銀杏の香りがただよって、ユニークでした。ここに車海老がどさっと合わされて上品ながら強いおいしさのひと皿めです。
●奉書蒸し、紙で包んで香りを封じ込めた蒸しものです。
●奉書蒸しはお椀がわりで、松茸がたっぷりでむせ返るほどの香り、吸い地のぐぐぐとくるおいしさに絶句します。底に黒あわび入りです。(器が浮いて見えるのが不思議。)
●本まぐろのとろはわさびたっぷりつけて土佐醤油で。丹後ぐじはぽん酢で。あさつき、おろし一味、ぐじの揚げた皮が添えられています。
●海老芋炭焼き、丹後塩と。シンプルで、少し野趣も感じさせる焼物です。洗練されながらも、びしっと決め過ぎない。どこかふと安心させるようなラフさを漂わせて粋だと思います。
●子持ち鮎 実山椒醤油。焼物ふた皿めです。こちらは焼いた鮎に山椒醤油の強い香りがまとわりついて、インパクトある美味です。
●椎茸とモロッコ三度豆の胡麻和え。冷たい野菜がきて、少しクールダウンします。いんげんのしゅっと歯の入っていく食感と香り、椎茸のやわらかさと香りがすてきな、和める小さなお皿。
●美山の松茸と牛肉の黒こしょう煮。いやーん、これメロメロにおいしかったです。薄切りひらひらの牛肉に松茸って旨いものどうしかけ合わせてあって。「味わいのむさぼり」です。
●新米の釜ご飯。これでまたメロメロ。ご飯は露出を変えて何枚も撮りました。真っ白に光っちゃったりして、どーしたらいいんかわからなくて。ライティングができない以上、自然光の中ではせめて最大限おいしそうに撮らねば! と思うのです。
●栗の入った柔らかな羊羹、水羊羹くらいのゆるやかで上品な口当たりです。「月あかり」という銘で「紫野和久傳」のおもたせにもこのスタイルのものがあります。●お抹茶で締めです。いやもう本当にバランスよくて、心からおいしいと思ったコースでした。「和久傳」のどのお店もそれぞれに特徴がありますが、料亭ならではの落ち着きは他にないものだし、絶妙な間合いでサーヴィスしていただきました。すべて美味で、けれど重すぎることもなく、優美な印象を残したお料理でした。すてきなお昼のひと時を過ごさせていただいたことに感謝しつつ、おいとましたのでした<(_ _)>2008年11月 6日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 新町四条下ルの和食、「和ごころ 泉」 |

●冷やし物が、ぶりに大根おろし。焼物の後にきゅっと冷たい冴えたお皿。大根おろしからめていただくぶり、おいしかったわ・・・●炊き合わせに、かぶと自家製厚揚げの玉締め。一転して優しい温かいお皿です。メリハリ効いていていいです。
●ご飯は土鍋で炊き立てのものをプレゼンしてくれます。目の前でよそってくださって盛り上がります。丹波篠山のお米だそうで、このご飯、ものすごーーーくおいしいです。昔風の製法で、いったん田んぼをカラカラにしてから育てると。海老芋とみょうがご飯で出てきましたが、ぜひ白ご飯いただいてみたいです。
●自家製生八橋に、●お薄で締めです。本当にていねいに、可能な限り手をかけて作られていることがわかるお料理です。ご主人の泉昌樹さんは三重県出身。名古屋や東京にも出られて和食店で勤められましたが、京都に移られてからは、「桜田」さんで最も長く(10年以上)修業されたとのことです。奥さまの貴子さんが女将をつとめていらっしゃいます。なんとも穏やかな雰囲気のお店で、お昼が3800円~、夜が7000円~。本格和食でありながら控え目な値段設定も良心的だと思いました。
「和ごころ 泉」2008年11月 4日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「紫野和久傳」の典座料理 |

■ものすごく久しぶりに「紫野和久傳」で典座料理をいただきました。2005年の秋以来・・・3年もご無沙汰していたのです<(_ _)> 「和久傳」は高台寺、室町(場所は堺町御池下ル)、京都駅、それからジェイアール京都伊勢丹のスバコ内に「はしたて」という気軽ヴァージョン(といいつつ内容はすばらしい)と何軒かありますが、それぞれの料理長が責任を持ってご自身の料理をなさっているのがいいなと思うのです。仕入れもグループで一括ではなく、各店でそれぞれにしていらっしゃいますから、お店ごとの個性が出るわけです。「チェーン店」の展開とはまったく違うから、「和久傳」各店を全部食べ歩くという楽しみもあります。9月に独立なさった緒方さんや、もっとさかのぼると東京・麻布十番の幸村さんのようなスターも輩出しており、最近では「岩さき」さんやら「じき 宮ざわ」さんなど若手でイケてる人たちも「和久傳」修業経験者だったりします。で、この「紫野和久傳」は、またとりわけ他の「和久傳」とは違います。大徳寺の門前で、はっきり「典座料理(てんぞりょうり)」と明記されており、動物性の食材を一切使わない、野菜を主とした料理をコース仕立てで出しておられるのです。営業時間もユニークで、映画の回みたいに1日6回設定されており、観光客の方にもすごく便利です。撮影や試食や深夜ご飯で食事時間がしばしばヘンになるわたしにも大変便利。写真は新しいカメラG10を使い始めて2日めで、めくらめっぽうの露出補正なんかをしながらのヒヤヒヤ撮影です。(でも時々、ちょっと上手っぽく撮れてるのもあります♪)まず●梅酢ジュースでもてなされ、●八寸風の先付。胡桃豆腐、しめじと紫蘇の実を炊いたもの、こんにゃくに花山椒を入れて揚げたもの、かぶと干しあんずの酢の物、黒豆の枝豆 。
●湯気湯気で出てきたのは・・・
●焼いた海老芋、餅麩のきのこあん。海老芋ほっこり、お麩はもっちり、あんはとろりんと、食感と香りを楽しみます。動物性のもの一切なしでも、どのお皿もこんなにしみじみおいしいかと思います。他の和久傳とまた違うおいしさで、静けさをたたえたお料理という感じ。
●熱々の後には冷たいひと口のお皿がきて、椎茸、にんじんの葉、菊花をぽん酢でいただきます。
●目の前で炭火焼きにしてくださったお餅が出てきます。熱々です。
●中は銀杏と白味噌を練ったもの。ほくほくとお餅を頬張る幸せ。白味噌の甘さにいたわられるようです。
●干しずいきの胡麻油炒め。小さなお皿が箸休め的に供されます。
●またちょっと盛り上がって、炊いた長芋、れんこん、栗を揚げたもの。塩気が効いて、れんこんのパリパリ加減も心地よく、長芋、栗と、食感や香りを十全に味わる揚げ具合です。
●このお漬物見てよ♪ これとご飯だけでも幸せです。酢漬けの大根と瓢箪、しば漬け、きくらげを実山椒と炊いたもの、味噌をからめた干し椎茸(生姜風味)。鄙びた風情も醸しながら洗練されていて、すごくすてきだと思いました。
●朴葉に包まれたご飯が登場して・・・
●お菓子は選べて、「紫野和久傳」の看板のれんこん菓子「西湖」などもありますが、軽い「しの」をいただきました。 唐納豆がこし餡で包まれており、外側が和三盆の衣です。
●お薄で締め。以上のコースで5250円でした。淡々とお仕事される料理長の中村茂雄さんも3年前と変わらずでした。独自の世界を作っていらっしゃいます。静かにいただけて、気持ちもすっきりするお料理でした。2008年10月 31日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「祇園さヽ木」 2008年10月 |

■ ああもう10月が終わっちゃう! 10月20日の週に出かけていただいた「祇園さヽ木」さんのお料理、前のカメラで撮ったものです。先付が菊の紋様の器で、●大分の車海老、帆立、さいの目にした柿と幸水、下に豆腐のソース。

●和歌山の大きな松茸がプレゼンされて、●ピッツァ釜で焼かれたものを2度に分けて。

●お椀が、くえと胡麻豆腐を揚げたもの。くえおいし。胡麻豆腐も香ばしくて、強い味どうしでいい調和でした。●お椀の蓋はこんな。秋の夕日?
●いつも通りにハデな向付が供されて、徳島のさわらのたたき、千葉の戻りかつお、韓国の鱧の焼霜、伊根のとろ寿司。



●向付のデタイユ、そしてその後のお寿司です。づけにしたお寿司のまぐろは大間のもの、そして穴子のお寿司。●鱧の肝を炊いたものも。

●鱈の白子=雲子の玉締め。確実に季節が秋→冬になっているのです。●秋田の笹かれいの風干しを焼いたもの。日本酒と合います。
●ふかひれがどかーんと出てきました。ふかひれステーキに、すっぽんスープのあんかけ・・・。これはゴージャスです。揚げた海老芋にちんげん菜が添えられています。
●わかりやすくものすごく美味でした。無言でいただきました。ぶ厚くて、口当たりしっとり、歯ごたえはプチプチと。あんがまたやみつき的に旨みたっぷりで、問答無用という感じでした。<(_ _)>
●さんまご飯! 秋にいちばん楽しみなご飯で大喜びします。目の前でざくざくと、さんまをほぐしつつすだちを回しかけつつ大根おろしを混ぜ込んでよそってくださいます。年間を通してわたしこれが一番好きかも。


●野菜とお揚げのご飯も用意されています。両方をいただき、けれどお代わりをいただいたのはやっぱりさんまご飯ね。わたしたち3人だったのだけど、「この後、デザート要らんくらいにご飯食べてくださいね」って佐々木さんやたらおっしゃって・・・たっぷりいただきました。
●けれどこんなすてきなデセールが出てきたのです。栗のクレームブリュレです。栗の香り強くてなめらかで、秋のお料理を締めくくるにふさわしい・・・。
●全体像はこんな。栗の葉があしらわれていたのです。●そのデセールを召し上がってるのは・・・京都を代表するパティシエの方です。マダムもご一緒に。それで佐々木さんは「デザート要らんほどご飯どうぞ」ってしきりに言って笑わせてくださったのです。クレームブリュレを出しつつ、「これ今FUJIYAで買ってきたもんです! 何かあったらFUJIYAに言ってください!」だと。いやー、そんな言わないでも、すごくおいしかった、よくできていました。何よりキンゾさんも褒めていらっしゃいました。「平皿で供するクレームブリュレは、もともとボキューズやロブションのスタイルですね」なんていう解説付きでした。季節感明確、メリハリあるコースで、この晩も劇場式あっという間の2時間半、おしゃべりもたくさんして、とても楽しめました。<(_ _)>2008年10月 30日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「千ひろ」 2008年10月 |

■ 前のカメラで撮った画像がまだ累々と積もっているのに、G10で撮ったものを見せたくてしょうがないのです。許して~♪ 8月末にステファンのところでやったのがあまりにも楽しかったので、カウンター8席貸しきりでいただいた「千ひろ」さんでの夕食です。●先付に、帆立貝柱を香ばしく焼いたのとピオーネの酢の物。
●前半はめくらめっぽうで撮ってます<(_ _)> オートだとほぼ必ず露出オーバーとなることが判明。プログラムモードにして補正をするのですが、どれくらいやったらいいかわからず1目盛り刻みに全部試してます(-_-;) ごく薄くスライスされたピオーネ、向こうが透けて見えるくらいで、最近レーシック手術をされたある方は、「角膜みたい♪」だと。
●酒肴5種類です。めちゃくちゃ光ってしまったので、「ハイライトを暗くする」というフォトショップ操作をしてます(-_-;)(-_-;)



●デタイユいきます。○黒豆の枝豆、薄皮まで剥いたの、○さんまの生姜煮、○万願寺とうがらしとじゃことエリンギの炊いたの、○新ぎんなん揚げたの、○まぐろ炊いたの。
●淡路島の鯛、ボストンのとろ、淡路島の鱧の焼霜は梅肉と。てかてかした写真です・・・<(_ _)>
●8人分のお椀が手際よく用意されるの図です。大和出身の若い彼もよく働きます。
●松茸とのどぐろのお椀。脂たーーっぷりののどぐろです。和歌山の松茸は特大で分厚くて、ぐいーっと噛んで歯応えと香りを堪能します。
●福島のめひかりの塩焼き。何度かいただいているめひかり、今回のはとりわけ大きいです。干しバナナの梅酒煮と。
●湯葉のすり流しが赤いガラス器で。冷製です。姿を変えて毎回登場する湯葉です。
●焼き茄子、こちらも定番です。茄子のピュアな味ってこうなんだなと思いつついただきます。2008年10月 29日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ G10@「うさぎ亭」で秋のスペシャリテ |
■ うふふふふ、カメラが新しくなったら、人生まで刷新されたような気分でうれしいエリーどす。 「うさぎ亭」で「なかじん」料理です。・・・もうとっくに「うさぎ亭」なのに、いまだに「なかじん料理」と言ってしまう・・・とにかく夜のお料理です。●生ゆばの先付。これはお店の照明で、手持ち・オートモードで撮ったまんまで、一切の画像処理をしていないものです。つまり彩度・明度・コントラスト・シャープネスを上げることを全くしていないもの。IXYで撮るよりかなりきれいです。
●食べたかった秋のお皿、秋刀魚と焼き茄子のミルフイユです。ちゃんと「ミルフイユ」と表記されていて驚いた。偉いです。\(゜o゜)/白皿だし、オートだとわかりやすいけれど、きつーい感じで、マニュアルで瞬時にきれいに撮れなければ~と思う。
●画像処理をしたもの。少しハイライトを弱めて、暗いところの明度を上げてみています。しかしやっぱり、ISO感度を低くして、もっときれーに撮らねば! 三脚使ってもっと露出長くして・・・って今度からやってみます。
●画像処理するとわかりやすくなるけれど、写真としてニュアンスがないなあ。あ~道は遠いぞ。イメージするのが常にプロのカメラマンせんせに撮っていただく写真だから、これは届きようがないわけだけど、でもやっぱりがんばろう。
●画像処理なしで、丹波地鶏の皮きも焼き。ぜひにとおすすめで。皮、白肝、はつ、砂肝のフライパン焼きです。香ばしいです。ものすごくファンがいるのがわかるお皿です。わたし肝はたくさんは食べられないのだけど、でもおいしいのがよくわかりました。2008年10月 28日, dans ★カメラ・電気製品・メカ話京都 和食08後半 | lien permanent
■ ご無沙汰お詫び④ 「草喰なかひがし」 |
■ もちょっと寄って、これで見やすいかしらん。ニュアンスのない写真でごめんなさいなのですが、八寸のデタイユをざっと・・・わらびの葉に、●栗を揚げたの、●蒸した銀杏、●小芋と実山椒、●燻製して焼いたさんまにくるみ、●炊いたどじょうと山椒の葉、●香茸、●モロッコいんげんと黒胡麻、●みょうがのお寿司、●ガラスの器に、むかご、柿、花穂紫蘇、底にきな粉酢。2008年10月 21日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ ご無沙汰お詫び③ 河原町竹屋町の割烹 「はらだ」 |


■ ご無沙汰ごめんなさいシリーズが続きます。久しぶりに伺った「はらだ」さんでおまかせでいただきました。飾らない風情のお店だけど、お料理は細部まで丁寧で季節感も豊か。しみじみおいしかったのです。ひと皿めはアミューズ的に少しずつ、●鯖寿司の炙ったの ●紫ずきんの茄子和え ●栗の渋皮煮 ●くるみやしめじを和えたもの、柚子がいい香り。●そして土瓶蒸しです。
●お造りの皿は、かつおのたたき、かわはぎ昆布締め(その肝の醤油漬も)、鯛、うめいろ(フエダイ科)やりいか、鱧の焼き霜。これだけの種類の魚をいただけて充実感がありました。「うめいろ」っていうのがおいしかったし、かわはぎも。かつおも~。わたしかわはぎの肝は好きなの~。
●炊き合わせ 子持ち鮎の煮浸しと海老芋。子だらけの鮎、粒粒とおいし。すーっとした日本酒を飲んでいます。一緒に食べた人はもう少し濃い、しっかりしたのを飲んでいて・・・伴走するお酒が「すー」か「しっかり」で料理の印象も随分変わることを実感します。
●高知の地牡蠣を食べる? と尋ねられても一瞬でイメージできず、 けれど「いただきます!」と即答。ひとつずつはごく小さいけれど、一粒一粒が、牡蠣のえもいえぬうまさに溢れていて非常によろし・・・これで10個以上分なのです。
●4種類選択肢の中から、黒蜜ソルベ。他は、いちじくソルベ、梨ソルベ、それから何か入りのロールケーキ・・・だったと思う。すべて手作り、お見事でした。原田さんはここのところ二番手を持つことなく、調理はおひとりです。仕込みが大変なことなどまったく苦にならないとおっしゃいますが、でもにこにこ感じのいい女将の奈緒さんの支えがとても頼もしいだろうなと思います。あたたかくて客をすごくなごませてくれるし。祇園の華やかさでもなく鄙な風情というのでもなく、ほんと気取らない街なかの割烹なのだけど、こんな気の利いたおいしいお店に長らくご無沙汰しちゃってた~! と思ったのでした。2008年10月 18日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「山玄茶」 2008年10月 キヌヒカリ新米を堪能♪ |
■ わりとかなり、いやものすごくメロメロな「山玄茶」、先月はコシヒカリだったけれど、「次回はキヌヒカリの新米が入っていますからぜひ」と言われて、うれしく10月の2週目に出かけたのでした。和食屋さんや割烹などお店は多数存在しても、最後のご飯がこれほど楽しみなお店ってそんなに多くないのです。「ごはん、ごはん」と思ってすっ飛ばして出かけて、けれどご飯に至るまでもゆったり美麗なお料理を堪能いたしました。
●こんなです。まながつお幽庵焼き、柚子甘露煮、エリンギ天ぷら、紫ずきん、チーズ入りふわふわ玉子しんじょう、たらこ炊いたの、鴨ロース(しば漬と)、胡麻麩の田楽、鯖寿司、大徳寺麩胡麻和え、おくらとなめこ入りのもずく(わさび風味)
●なめらか~です。わたし3度のご飯より「持ち上げ写真」を撮るのが好きかも♪ 右手で持ち上げて左手で撮るから・・・先日来懸案だったのだけど・・・やっぱり一眼レフは無理という結論。実は先日キャノンのEOSを買う寸前までいったのだけど、5秒前に、美奈ちゃん=「フローリストショップ プーゼ」浦沢美奈さんにちょっと待てと言われ、さらに普段ものを言わぬ、2008年10月 14日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「祇園にしむら」 2008年10月 |

■ 10月に入ってすぐの夜に、秋の気配濃い「祇園にしむら」さんです。温習会で賑わう祇園で、カウンターを囲んだのはお茶屋さん関係のややご高齢の女性客の皆さんに、わたしの方は3人(女性ふたりに男性ひとり)。前回と同様、ほぼ女性という状態でした。多分そんな年齢層とか女が多いといったことを考えて組み立てられた献立だったと思います。すーっと食べやすくてしみじみおいしかった。最近に至るまで長年「にしむら」さんに持っていた印象=「がつんとしたたんぱく質料理」というのとは違って、優しくて疲れず食べられて、それでいて確実においしいという、非常にいいものになっています。ただしこれは本当に好みで、昔のように「どうだ!」の料理の方がいいという人もいるはずだし、もうほんと、人とのお付き合いと同じです。自分も変わるし相手も変わる。人生は、その時々で必要な人、同じ波長の人に必ず会えるようになっているわけだけど、料理屋さんも同じことです。合わなかった料理屋さんは行って気が済んだことをよしとして、悪口を言うことなく、合うお店を見つけて通いましょうということです。いや、人生においては、必要な人=常にいい人とは限らなくて、すごく必要な人なのにイケズで困るとかいうことも時々あるから(大笑)、料理屋さんの方がよほど楽です。うまいもんで幸せにしてくれるんだもん♪
●鯛の潮汁。小ぶりのお椀で、「もうひとつお椀出します」と。だからこれはお椀その①なわけ。●お造りが剣先いか、鯛、とろ。半七の器、と。永楽より高い、と。よくわかんないのだけどきれいです。このお造り、どれもものすごくおいしい。「ねっとり」とか「じゅわじゅわ」とか「とろっ」とか、そんな食感を楽しみます。わたしお造りはできるだけ最小限、ほとんど何もつけずに、ほぼナチュールのままいただきます。
●二十世紀なしにマロンのクレーム、ピオーネに白ワインのジュレ。●ざぶざぶ飲む玉露で締め。 ★しみじみおいしくて、ごちそうさまでございました。この日は「永末書店」の華麗なマダム・永末摩美さんと、カメラマンの久保田康夫さんというゴージャスな方々とご一緒させていただいたのです。たくさんお話聞けて楽しかったです。皆さまに御礼たくさん。<(_ _)>2008年10月 5日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら | lien permanent
■ 「祇園さヽ木」 2008年9月 |

■ 先週半ばに伺った「祇園さヽ木」さん。18:30厳守です・・・18:16 くらいに到着しました。優等生。昼にハデなお菓子なんかいただいていたのだけどちゃんと消化できていて、食べる気十分。この日は食材にもとりわけ恵まれたのかしらん。ちょっと本気でおいしかったのでした。
●対馬のぐじ 。真空調理、50℃で10分足らずくらい。焼いた秋茄子と。すだちのジュレ。ぐじがレア感を残しながら火が通っていて、繊細な味と香りが生きています。えらく今風の扱い、和食にはなかった食感・・・フレキシブルだなあと思う。
●あわびは人の頭ほどある大きさのものを、多すぎるほどの昆布で炊いたもの。カウンターでハデに煮上がったのを出して切って盛り上げます。●けれどごめん、わたしはこれ。あわびの差し替えでのどぐろすだち蒸し。舞茸。のどぐろメロメロに好き。
●白味噌仕立てです。だから上品に甘いようでいて、海老のみその強烈な旨みで、クラクラするようです。「旨み」っていうけれど、これは「ヤバみ」って言うんだよねと、一緒に食べた方と一致します。熱い、旨い、ヤバいで目を剥きます。2008年10月 2日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 京都駅の定番お弁当:「萩乃家」の精進弁当 |
■ これは「萩乃家」の精進弁当。京都駅の新幹線ホームで買えるものです。1000円。今回いただいたものではないのですが、わたしが多分人生でいちばん食べたお弁当として一度ちゃんと載せておきます。「萩乃家」さんは京都駅のすぐ近くにあって、(ホテルグランヴィア京都を出てすぐ)明治年間から続くお弁当の専門店です。精進弁当は「新幹線グルメシリーズ」のひとつとして、京都らしいお弁当というテーマで今から18年前に考案されたものです。10角形の折に、豆、湯葉、生麩にひろうすの煮物、胡麻豆腐などなど精進素材が詰められて、570 Kcal とローカロリーなのもすてきです。(他にも必ず鯖寿司やらおいなりさんに和菓子・洋菓子とたくさん食べるものあるしね。)東京から10年以上、通い詰めた京都からの帰りに、しばしばこれを買ったのでした。●この写真は撮影時のついで撮りのもので(ちなみに入稿用はポジです)、だからえらいきれーなんです。わたしがセッティングしたものではありません。<(_ _)>
■ せっかくなのでこちらも出しちゃう。 一昨日新幹線に共に乗ったお弁当、「吉兆」グランヴィア店の「持ち帰り弁当」 5250円の、撮影時のついで撮りのものです。やっぱりものすごくきれいです。仕事を見るとカメラマンせんせを少し尊敬・・・いや盛大に尊敬します<(_ _)> あれでイケズでさえなければ・・・なんて言わないわわたし♪2008年10月 1日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■ 「吉兆」グランヴィア店のお弁当/●ピエール・エルメ発表会 |
■ ばーんとこんなお弁当をいただきつつ東京に来たわけです。ゴージャスでいい気分だわ♪ ところが~、なぜか今回初めて泊まるホテルでネット接続がうまくできない。どーしてもできない。設定変えたりいろいろやったけど、らめら。それで移動時使うイーモバイルのデータカードで接続するしかなくて、だからあまり大量のデータ扱えません。写真は最低限でいきます。●このお弁当は「吉兆」のグランヴィア店のもの。お造り、焼き物、炊き合わせ、ご飯にお寿司と懐石コースのように順序だてていただけます。枠ひとつはまるまるデセールで、充実感もあります。これを、先日「和樂」で「京都駅グルメ」のページ中で撮影させていただいたのです。その時は撮影用で食べられなかったので、気にしてたわたし、この機会を逃すまいといただいたわけです。これで5250円。ぴったりテーブルに載るサイズで食べやすいです。デセールはフルーツのジュレ寄せですが、ソース アングレーズが小瓶で添えられていていい感じでした。写真撮ってゆっくり食べ終えたらちょうど名古屋くらい。2008年9月 29日, dans 東京 スイーツ京都 和食08後半 | lien permanent
■「祇園おかだ」で秋の一品あれこれ |

■季節ごと伺いたい「祇園おかだ」さんで、先週のある晩あれこれと一品料理です。若きイタリアンの料理人の方に一緒においでいただいたので、胃のスペースは2倍以上か? 心強かったのでした。●まず供されたのが、鱧の子寄せ ピオーネ、黄パプリカ、車海老。そして●毛蟹です。
●毛蟹、寄るとこう。「本日のおすすめ」に蟹とあれば、食べずにいられません。蟹の中でも、毛蟹はのたうち旨いというよりは、上品なおいしさだと思います。けれどミソはとろりとクリーミーでうるうるしました。こんな食べやすくなっていても、やっぱり蟹はおし黙って集中してしまいます。これからますます蟹がおいしいシーズンです。
●はまぐりはばかでかいのです。海の香りそのもの。ぐいっと噛んだらうまみが広がります。きっと栄養もいっぱい。
●めひかりの干したの。おいひー♪ 日本酒と合い過ぎ。冷酒をくいくい飲めてしまいます。
●貝柱と玉ねぎのかき揚げ。いつの季節も揚げ物をひとつは必ずいただきます。2008年9月 21日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「山玄茶」で新米を堪能(完全版) |

■完全版、というのは不完全でアップしていたからです。これでコースの全容です。新米の季節、白ご飯がとりわけおいしい「山玄茶」さんから「新米入荷」とお知らせいただき飛んでいったのでした。この日を待ちわびたことです。使われるのはご実家で作っているお米です。(この日はコシヒカリ。)ご主人の増田伸彦さんは幼少時からこのお米で育ち、ご飯ってこれで当たり前と思っていらしたそうです。京都にお店を移転して来て、これほどご飯が話題になったことに驚いているとおっしゃいます。でも土鍋で客ごと炊きたてのご飯を、まずこんなににこにことプレゼンなさるのです。蓋を開けた途端にふわあああと立ち上るご飯の香りときたら圧倒的に幸せなものです。つやつやぴかぴかです。むっちりとして、あま~いです!

●お漬物に、●金山寺味噌、●やわらくしっとり炊いたおじゃこが添えられて、いつまでもこのご飯を食べ続けていたいと思います。金山寺味噌すごくおいし。おじゃこもわたしには理想の状態です。わたし硬すぎるおじゃこはダメなの。しっとりしているのが望ましいです。
●松茸の土瓶蒸し。まずおだしを張る前の状態。蒸して供されたものが、松茸、鱧、粟麩、海老しんじょう、百合根、銀杏入り。食べても食べても出てくる出てくるという感じです。ふわふわといい香りで熱中しちゃいます。増田さんは「土瓶に具が少ししか入っていない土瓶蒸しって悲しい」とおっしゃって、ぎう詰め状態に入れられるのだと。食べごたえのある土瓶蒸しです。

●お造りを、正面と後ろ側から。鱧、鯛、しまあじ。★鱧は一見「落とし」なのだけど、生揚げという「招福楼」のやり方だそう。高温の油でさっと揚げてから冷水に落とす。油で揚げることで味を閉じ込めて、水に落とすことで余分な油を落とせるということです。わさびをちり酢に溶きながらいただきます。★鯛はレタスとクリームチーズと共にちり酢につけた後、口に入れてくださいと。3つの食材で、まったりパリパリねっとりの食感を同時に楽しめますと。黄色い花は金魚草。食べられます。
●八寸です。手前から●さわらの幽庵焼、「大藤」さんのしば漬けと。●いちぢくの天ぷら ●太刀魚のアーモンド揚げ ●ガラスの中には大徳寺麩ときゅうりの胡麻和え、松の実 ●だだ茶豆 ●玉子焼き ●煮蛸 ●蛸のだしで炊いた大根 ●鱧の子の玉締め ●鯛の細造りと長芋の薄めの梅肉和え ●鯖寿司。2008年9月 18日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「岩さき」 2008年9月のお昼 |

●カメラマン・しげさんに御礼をすることがあって、ご一緒いただいています。しげさんとは鈴木誠一さん。神さま巨匠ハリー中西の一番弟子にして、ほんと幸い師匠には似ず、なんてわたしは言いませんよ(大笑)、しげさんはとても感じのいい優しい方です。食前酒ひと口の後に、冷たい先付のお皿が来ます。
●冷製の先付は、海老、大徳寺麩、白きくらげ、れんこん、菊菜、くるみかけ。 まだまだ外はあづいので、これですっきりします。●鱧の吉野打ち(くず打ち)、賀茂瓜、吸い地は汲み上げ湯葉のすり流し。「京都なのよここは。」としみじみ感激するお椀です。新幹線に乗ってこれ食べに来ても惜しくないのに、家からチャッと来てこれいただけるってすごく幸せです。
●太刀魚とぐじの合い混ぜ。おろしポン酢がすでにからめられています。びしっとした、いわゆる「お造り」風情ではなく、野菜もたっぷりで少しラフな感じ。食べやすくておいしいし。お昼ならではの粋な生もののお皿です。●賀茂茄子の卵味噌。ごまも入った濃厚なお味噌がとろりんと、力強い賀茂茄子によく合っておいし。
●おしのぎに、飯蒸し。さつまいもとぎんなん。ほわっと優しい味に、控えめながら必要な塩加減が塩梅よく効いてイケてます。●お鍋を運んできてくださった女将の早江子さん。ほがらかでいつも楽しい♪ お料理も抜群だけど、客の気持ちを盛り上げる早江子さんの存在は大きいです。2008年9月 16日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「緒方」さん開店おめでとう! |
■今年の初めに惜しまれて「室町和久傳」を退社なさった緒方俊郎さんが、9月3日、ついに独立・開店なさいました。おめでとうございます!新釜座通という、西洞院と新町通の間の細い路地を四条から下がったところにある一軒家です。内観だけ掲載許可をいただきました。手前のお部屋がカウンター(8席)、ごく端正な空間に「反骨」とだけあって、「ひゃー」と思います。ビビらす迫力満点(笑)、気概にあふれています! 
■まず手前にカウンター席への入り口があり、奥のお部屋がダイナミックにテーブルひとつ(8席)です。4席×2に分けて使ったりしようなんて思わないのですね。「和久傳」でおなじみの中村外二工務店によるもので、ぴしーっと無駄のない胸のすくような空間です。お店の外も中もおびただしいお花であふれていました。2008年9月 7日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「千ひろ」 2008年9月~四つ葉タクシー |


■今月も「千ひろ」さんです。夏の終わりと秋の気分を同時に感じさせてくれる、まさに時季ならではのお料理でした。●ほんのり温かい先付はトマトの赤みと程よい酸味が心地よいものでした。これは初めていただくものです。トマトは果肉を裏ごししてだしと合わせたもの。中に蛸、三度豆、パプリカ、しめじ。「むにむに系の食材は少しでいい」なんて言うわたしにはひと切れだけで(ありがとうございます)、一緒にいただいた方々のは上の写真のようにたっぷり入っていました。



●酒肴4種です:なめろう、●だだ茶豆、●万願寺唐辛子とじゃこの炊いたの、●鱧の子。山形の本当のだだ茶豆は、さやに2粒と決まっている、というお話。3つ入ってたりするのは純正でないということ。つやつやの豆と呼応するような色合いの小皿と小さいれんげがかわいかったです。
●器は中国のもの。芙蓉手のかぶと鉢。日本の江戸期くらいのものと教えていただきます。●この鯛のおいしさ。ねっとりして、歯を押し返してくるような弾力。けれど品のいい香味。「この味は一生覚えていよう」と思いつついただきました。この日はご主人の永田さんも会心の仕入れができたようで、「堂々と顔を上げて仕事ができます」と。ごくたまに、極上レヴェルと言えるものがどうしても手に入らず、カウンターの前で仕事をしつつもうつむきがちになってしまうこともあるのだとか。
●白甘鯛の幽庵焼き。梅酒漬けのプルーンと。これがまたことのほか美味でした。ものすごく脂を持っているのだと思います。
●涼しげなオニキスの器で、冷製の小さな一品。いちばん初めの蛸と共に炊いた大根。アスパラガスと。冷たい大根が、脂たっぷりの魚の後にひんやり心地いいです。わたし蛸じたいはあんまり好きじゃないけれど、蛸の煮汁で炊いたこの大根をすごくおいしいと思いました。
●「1日から?」「いや2日から!」・・・何の話かというと、「千ひろ」さんは2009年のお正月は、1月2日から営業なさるということなのです。お正月営業は? という問い合わせをたくさん受けたことがあるからと。●いつものジュースで締めです。2008年9月 6日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■アラカルトで気軽な夕食(2) 「御幸町つばき」 |


■「ポキート」に続いて、こちらも気軽にアラカルトごはんができるお店。何日か前の晩、「御幸町つばき」へ東京から来た畑礼子ちゃんと共に。このサイトの枠組みを作ってくれた人です。●アミューズに出されたのがトマトのすり流し土佐酢ジュレ。毛蟹、貝柱入り。酸味と冷たい口当たりですっきりして、●その後しまあじのお造りをいただいたのだけど・・・これは写真が失敗でした。わたくしとしたことがああ~。(-_-;) ●とり貝があると伺ってせっかくだから~。●太刀魚の塩焼き。身はふっくら、香ばしいです。2008年9月 3日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「日本料理 とくを」で夏のアラカルトディネ |
●おとなしくいただこうとしたけれど・・・ずいきやっぱり持ち上げました(笑)。だってきれいなんだもーん。真っ白で上品、何より食感が好きです。白ずいきは赤ずいきよりずっと高いみたい。実は品書きでもぐじ酒蒸しや土瓶蒸しと同じお値段なのです。
●お漬け物でお茶漬けです。生姜御飯やおじゃことしそ御飯など、他にも選択肢があるけれど、シンプルにお茶漬けです。ここでお箸も替えてくださいます。●ぴしーっとしたコースもいただけるし、一品料理をあれこれでもいいし。お店は端正だし、ご主人の徳尾真次さんもとてもまじめな方だけど、温かで、どこかほんわりとくつろげる雰囲気があります。これくらいの大きさのお店(カウンターL字形で10席と座敷1室)は、店主の目がすみずみゆき届いて本当に居心地よく、いい感じだなあと思うのです。
■そしてそして、「とくを」さんをおいとまして、河原町通まで出たら・・・いたのよ四つ葉が。走り去る瞬間だったので全然うまく撮れていないけれど・・・「7212」でした。写真撮れなかったけれど先日から「6301」、また違う日に違うところで「7212」、さらについさっき「5695」と見てるから、うしし、「なかじん=うさぎ亭」さん、わたしもそんなに負けてないわよ♪2008年8月 29日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「祇園にしむら」 2008年8月 |
■「祇園にしむら」さんへ、今月は万全の体調で伺おうと決めていました。しんどくても、お腹いっぱいでもおいしいもんはおいしいのだけど、やっぱり体調よく、心持ちよく、仕事もきりよく片付いた状態で、わくわくと出かけるのがベストです。あったり前なんだけど。人生はいろいろが「あたり前」で動いているんだと思う。がんばれば報われるとか、おうちはきれいにした方がよいとか、そんなに複雑じゃないです。●いつものソースたっぷり、やわらかい胡麻豆腐でスタートです。
●お椀です。わかりやすい黄金の組み合わせ、鱧と松茸。吸い地の精緻なこと。この日はりえちゃん=「OKU」の原田理恵さんと一緒でたーくさんおしゃべりしたのだけど、これは少しだまっていただきました。全神経集中でいただくお椀なのです。


●お造り、とろ、昆布締めした鯛、いか。これよりおいしい(あるいはこれに並ぶ)お造りってあるかなあ、なんて考えつつ、ねっとりじわりと極上の味わいに集中します。「絶品」とか「極上」なんてハデな言葉はトランプのジョーカーのように万能で楽ちんだけど、よほどでないとわたし言わないようにしているのだから♪ 




●銀杏素揚げ、●万願寺唐辛子とおじゃこ、●鱧の子の玉締め、●下津井の蛸。これは不思議です。わたし蛸のむにむにが嫌いなのに、これ本当においしいと思う。「塩分いっぱいで湯がくとこの味が出る」とご主人の西村元秀さん。●いちぢくと三度豆、おひたし、●これは締めてない生の鯛。見てよこのぴかぴかを。ずるいみたいにおいしい。
●永楽の器で、●賀茂茄子の揚げたの、夏野菜あんかけ。ずいき、白うり、万願寺唐辛子。これ・・・なんでもないようで、あん地のぴたりと決まったおいしさ、とろりとやさしい口当たり、なすのこくのあること、野菜のじわーと染み込んでくるような香味・・・おいしいって、こういうことを言うんだと思う。もう無条件降伏よわたし♪
●デセールに、ピオーネと桃にワインのジュレ。●いつも「絶対安心」という言葉を唱えつつ出かけて裏切られないのが「にしむら」さんです。大人っぽい老成した料理だなあって、開店した頃(14年前くらい)まず思って、お客さんも大人ばっかりだなあと思っていたのに、このごろかなり若い人たちもいて、広く愛されているなあと思います。料理屋に勤める若い人が勉強に、っていうだけじゃなくて、なんとこの夜はカウンター囲んだのが全部女性だったのよ。それも、わたし達以外、かなり若くてかわいい女の子たち。携帯で写真撮ったりしつつおいしそうに楽しそうに食べてて、いいなーと思ったのでした。おいしいお店がいつもちゃんと満席って、健全でうれしい。西村さんは変わることなくクオリティを保ち進化させ、そして若い女性たちにもえらい人気なのでした\(゜o゜)/2008年8月 27日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら | lien permanent
■「祇園さヽ木」 2008年8月 |

■8月下旬の「さヽ木」さんです。少ししのぎやすくなった夕方、18:30前に余裕で到着。いつも結構ギリギリ走り込みなんだけど、この日はちょっと優等生♪ いつもの通り、カウンター、テーブル、2階ともすべて満席でした。冷たい煎茶でまずはもてなされます。
●鱧の骨切りシャリシャリと心地いい音。塩をして、バーナーであぶり・・・と目の前で繰り広げられる中で、ひと皿めをいただきます。黄金のお皿で、●岡山・下津井の1,5kg あるとかの蛸と焼きなすの重ねたの。すだちの酸味が効いた先付です。


●向付のお皿にのったとろ寿司は境港のもの。●その後のづけのお寿司は大間です。「中とろと赤身の間の最もおいしいところ」と。●釧路のさんまのお寿司、6時間だけ塩で締めて、バーナーであぶって、生の肝ソースかけて。お寿司どれもおいし。●海老の頭焼いたもの。バリバリ。2008年8月 23日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「割烹 ふじ原」 のおまかせコース |

■「割烹 ふじ原」さんは祇園にあって自由闊達、アラカルトで好きなようにお願いできる貴重なお店ですが、この晩は3人だったのであらかじめコースでの予約でした。最前線をゆくイケてる男の人たちふたり(どちらも初対面)と、めちゃくちゃに楽しかった晩です。久しぶりに伺った「割烹ふじ原」でいただいた13000円(税サ別)のコースとは? ●うにと白ずいきと生じゅんさい、土佐酢のゼリー。●鮎の唐揚げと熊本の新銀杏。夏らしいスタートです。予定調和な夏の味でいいなあと思いつつ・・・
●焼物は太刀魚のバター醤油ソテ。坊ちゃんなんきんと万願寺とうがらし。●ゴーヤと松の実の土佐和え 胡麻油風味。バターソテの醤油風味なんていうのはいかにも藤原さんらしいお皿です。ゴーヤなんか使っちゃうのもまた。うまく織り込まれてちゃんと和食になっているし。
●デセールにマンゴーと巨峰、コアントローと梅酒のジュレ。●「ふじ原さん=アラカルト」と思い込んでいたけれど、コースもまたとてもいいものでした。これだけの品数がいいバランスで出てきて、味はばしっと決まっていて。満足感に包まれました。一緒だった人たちが楽しかったから余計ね♪2008年8月 16日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「じき 宮ざわ」 2008年8月 夜コース |

■「じき 宮ざわ」さんへ、東京から戻った翌日に。時々ゴハン会を一緒にする「千ひろ」の永田裕道さんと共に、夜のいちばん高いコース(12000円)をばーんといただいてみることにしたのでした。●まず冷たい煎茶をいただき、ひと口食前酒も。●ガラスのお皿に毛蟹とズッキーニ。
●焼き胡麻豆腐。来たわよ、いつもの胡麻責めが♪ 胡麻豆腐焼いたのがふわパリ、濃い胡麻だれ、切り胡麻がばさっと。好きだわ~♪ ●伊勢のいしかれい、おにおろし、ポン酢ジュレ。ざくっとおろした大根おろし、じゃりっといい感じです。いしかれい、旨かったです。

●「骨を抜きましょうか?」と言ってくださったので素直にお願いすると、●こんな風に食べやすく。●そして骨をバリバリに揚げたものが出てきて2度うれしい♪ (永田さんは頭からかじっちゃったから骨せんべはなしね。)2008年8月 14日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「山玄茶」 2008年8月のお昼 |

■東京行き以前の画像がまだメラメラと残っていて、早いこと出して行きます! フレンチもイタリアンもあるのよ。これは1週間ほど前のものです。「トラットリア・ニーノ」のイケてるマダム、ハルナちゃんと時々楽しくお昼をするんだけど、今回は「山玄茶」。以下、いちいち騒ぎませんが(笑)、どれも本当にお味が決まってしみじみおいしかったのです。●長芋豆腐、中にうに。●煮物椀が、鱧の葛まんじゅう。焼き茄子、じゅんさい。
●八寸です。いさきの焼きものしば漬け添えや、丸十や鱧の天ぷら、新さんまの小袖寿司やチーズ入り卵しんじょう、いちじくシナモンパウダー、高野山の金山寺味噌などいつもながら非常に充実しています。いわゆる「京料理」に八寸はつきものだけど、いろいろ盛り込まれた八寸で感激することって、ここに来るまであんまりなかったと思う。「いろいろちまちま入ってるなあ、でも別になあ・・・」って例が多かったのです。あ、「なかひがし」さんとか「にしむら」さんの八寸は大好きだけど。(別格です。)「山玄茶」においては取肴ひとつひとつがすごく丁寧に手をかけて作られていて、揚げ物も焼き物もジャストなタイミングでひと皿の上に揃っていてすごいと思います。2008年8月 12日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「はしたて」で、夏の軽いコース |
■東京でフレンチを食べ狂っていたわたし、新幹線を下りるなり和食へ直行です。先日から撮影でもお世話になっている京都駅スバコの「はしたて」(今まで2~3回記事あります)で、全4品の軽いコース2625円です。丼や麺を1杯もいいけれど、本当に気軽にコース風に食べられるのがいいと思うのです。さてこの日は・・・
●先付に、万願寺とうがらし、ずいき、くらげなど冷菜、土佐酢ジュレ。全4品だから、普通の割烹でコースいただく時より当然ボリュームがあります。たっぷり先付食べられるのもすてきと思う♪
●お椀は焼き白甘鯛、焼き茄子、たたきおくら。だしは鱧とかつおでとったもの。このお椀だけでも激しく価値があると思います。駅に隣接、ごく気楽に入れてこのお椀って・・・やっぱり京都はすごいと思う。和食の国です。こんないい国に帰ってきたんだわ♪
●お造りは新さんまに、いさきの焼霜、梅おろし。魚がこんなに食べられてうれしいです。さんまのフレッシュなこと、焼霜の香りのいいこと。
●夏野菜のそうめん。コース中では本来薬味そうめんであるところを、ちょっとオプションお願いして夏野菜に。涼しくて野菜もたくさんな上に蒸し鶏入り。もう最高♪
●食後に、お菓子メニューよりれんこん餅。これは「紫野和久傳」看板のお菓子「西湖」に、きな粉をまぶしたもので、きな粉のあるなしでまったく印象が変わります。わたしこのきな粉ヴァージョンをメロメロに好きになったかも。2008年8月 11日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「上賀茂 秋山」 2008年夏 |
2008年8月 7日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「祇園さヽ木」 2008年7月 |
2008年8月 4日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「千ひろ」 2008年7月 |

■7月下旬の「千ひろ」さんです。以下、いちいち騒がないですが(笑)全部おいしいです。●先付に、じゅんさいとゴールデンキウイ、たたきおくら。じゅんさいは秋田のもので、シーズン最後のものと。梅肉がほのかに効いた酸味で。
●お椀はお昼に秋の撮影があったとかで、鱧に、松茸がどかーんと合わされていました。なめらかなしんじょうも入って、旨さの極みという感じ。心底しみじみ、おいし♪ このお椀の器がまた殊のほか美しいものでした。最近入手なさったものだと。2008年8月 2日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「じき 宮ざわ」 2008年7月のお昼 |
2008年7月 30日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「うさぎ亭」の新しいコース料理 |

■「うさぎ亭」が7月から営業時間も定休日も変わり、お料理もコースでのオーダーとなりました。コースといえど前菜、主菜、麺かご飯、デセール共に選択肢は多く、ほとんどアラカルト感覚です。「なかじん」時代のコースの蕎麦なしと思えばいいです。いやもっと自由かも。料理、蕎麦、料理、蕎麦と来たものが、蕎麦がないかわり今度は付き出しが2品出たり、お箸休めがあったりと、メリハリつくように考えられています。雪、月、花と品数によって違う3コースがあります。以下は「月」のコースです。先付、前菜(選択)、向附、主菜(選択)、麺かご飯(選択)、デセール(選択)で5800円。ただしプラス料金が付くものも結構あります。この晩はバドワを飲みつつ、まず先付が・・・●先付① 賀茂茄子の煮浸し ●先付② 海老おこげ あんかけ。こんな一品を食べつつ待っててね、アペリティフ飲んでてね、みたいな感じです。

●前菜に、「なかじん」時代からの定番、明太子と青紫蘇の生湯葉巻き(+400円)。●向附は前後何を選んでいるかで臨機応変とのこと。お造りのこともあり。今回はわたしの体調を考えて、「さっぱりしたものを?」と聞いてくださって、山形のじゅんさい。塩もみしたきゅうりと。●箸休めに、イタリア豆腐。お豆腐にオリーヴオイルと岩塩、お昼に出てくることもあるすてきな定番です。
●鮎の竜田揚げ(2尾で+1000円)。これは夏の名作です。たでのジェノヴェーゼソース、うるかのバーニャカウダソースで、バリバリのフリットになった鮎をいただくのです。このお皿がえらい人気で出まくって、15尾用意したのに、最後の1尾だったとのこと。●パンが添えられます。犬になって皿舐めなくても、ちゃんとソースを全部いただけるのです。マダムの薫さんが焼いていらっしゃるパンです。
●麺とご飯、計6種類の中から選択です。たまらん好きな冷たい暴君ネロです(+300円)。●デセールがおもしろくて、甘いものと並んで、辛党の人のためにはスピリッツなんて選択肢もあり、カフェだけも可能です。あんみつ食べたいなあと思いつつ、この晩はカフェのみ。食事はまだしばらく軽め軽めに。


■前菜、主菜、麺/ご飯、デセールの選択肢はこんなです。組み合わせによって、まったく違う内容で食事ができます。どのお皿もきちんと作られて美味に決まり、センスあるなあと思わせてくれました。席取るのも大変になっちゃったけれど、また伺います。2008年7月 21日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「祇園にしむら」 2008年7月 |

■「祇園にしむら」さんです。身体が不調な中でいただいたコースでしたが、それでもおいしいものはおいしかったのです。●いつもの胡麻豆腐でスタートです。定番のものでも、毎回器が違うし、口当たりやら胡麻だれの具合が微妙に違うのです。
●お椀。このお椀だけでも非常な価値がありました。焼いたぐじ、生麩のようなはんぺんのような四角いしんじょう(本当に繊細な味と食感)、素麺、錦糸卵、たたきおくら、柚子。さらさらとかねっとりとかもっちりとか、すごいバランスで世界を作っているお椀です。吸い地は澄んで優美な味わい・・・って言ってもすばらしさを全然説明できてないから、どうか食べに行ってください。
●鱧と松茸、春菊と壬生菜の鍋。ぐつぐつと沸き立つ状態で供されます。おだしがうるうるするほど美味。さらにここにあわびの肝ペーストを投入してもらったら、比類なき美味よ♪ 前は日本酒で溶かして飲んだと思う・・・おだしともよく合いました。
●その、肝ペースト投入写真(あんまりきれいじゃないけれど)。●鯛のかま塩焼き。これはむっちりととりわけ美味だった鯛です。蒸しているような食感。脂は強すぎず、ただ身の風味を十全に味わえてうっとりするような稀有な塩焼きでした。2008年7月 19日, dans 京都 和食08後半京都 祇園にしむら | lien permanent
■「祇園おかだ」の夏の一品あれこれ |

■こちらは少し前(といってもすでに6月末!)のある夜に、京都が誇る華麗なる女王さま=「リビング京都」藤田晶子さんと共に楽しんだ一品料理です。季節ものですから早く出さなくちゃ、祇園祭りまでには出さなくちゃ! というわけで、こちらのおいしさについてはもう何度も騒ぎ済み(笑)なので、静かにさささとアップします。いちいち言わないけれど、全部とびきりおいしいからね♪ いつも通り満席で賑わった店内で、遅めスタートでびゅんびゅんいただいたものは・・・●トマトかん、きすの昆布締め、枝豆と。2008年7月 12日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「岩さき」 2008年7月 |

●たこの湯引き、大徳寺麩、白きくらげ、梅肉。酸味でさっぱり、白きくらげの涼しい感じもすてき・・・と食べ進むと、●お皿の底はこんな意匠です。鯛が向かい合っているのです。浮き上がっていて、ついお箸でつんつんしてしまう。
●大正期くらいのお椀だそうで、モダンなデザインです。●寄せ玉子、鱧の葛打ち、魚素麺。吸い地も椀だねもお見事です。魚素麺は鯛とひらめのすり身で作った自家製とのことで、お手間がかかっている分、おいしさも格別です。このお椀だけでも、今日ここへ来てよかったという気持ちになりました。
●グラスに、寄せ豆腐、上にだしのジュレとじゅんさい。焼き物の後にひんやりした一品で気分が変わります。
●鮎の塩焼き、仙台の揚げ麩、湯葉、三つ葉の鍋。お昼のコースでも夜と同様、お鍋が組み込まれています。これはふたり分です。銘々のお皿に分ける前にまずこうしてプレゼンしてくださるのです。「わーい」って盛り上がります。
●取り分けていただいたものです。鮎の塩焼きにしたのがおだしに浸っていて、何ともいい香味が染み出しています。このおだしは本当においしかったです。よくまあ鮎の塩焼き鍋なんて思いついたなあと思うのですが、「料理に限界はない」と岩崎さんは常に新しい味を考え続けているのです。●揚げ麩がまた独特の食感でした。これほど豊富にお麩がある京都で、わざわざ仙台のものを使うわけが、食べてみてわかったのでした。じゅわっとおだしを吸い込んで、たまらん旨い。2008年7月 6日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent
■「半兵衛麩」 お麩と湯葉尽くしで京都気分! |
■お麩の名門、創業310余年の「半兵衛麩」です。茶房でいただく麩と湯葉尽くしの「むし養い料理」、とても価値あるものなのに、初掲載、今まで載っていませんでした<(_ _)> 他にもいくつかこういう例があって、気にしているのです。例えば、「イル ギオットーネ」や「イル パッパラルド」は載っていないけれど嫌いなの? なんて、最近、読者の方々や友人たちから同時に尋ねられてしまって。あ~ごめんなさい、嫌いなわけはありません。何度か伺っているのです、このサイト開設後も。けれど写真をセレクトしながらあまりに暗すぎて「これではかえって失礼だ」と使わなかったり、たまたま写真が撮れない事情があったりで今に至っています。何とかします <(_ _)> で、今日は「半兵衛麩」の「むし養い」料理です。
■まずお盆で運ばれるのがこの縁高です。生麩田楽に細工麩、食後の麩まんじゅうまで盛り込まれています。生麩に山椒の香りを効かせたものもあって、これは格別でした。わたしは好みのものを連続的に食べるのって実は非常に好きなのです。時々「バケツ一杯食べたい」ってわたしが言う時、大層に言ってるのじゃなくて、本当に際限なく食べたいの。これは食べても食べてもお麩、口当たりすべすべ食感もっちりという幸福状態が続きます。

■縁高と同じお盆に載せられて、○湯葉豆腐 ○焼き麩ときゅうりの酢の物 ○生麩しぐれ煮 生姜風味 の3皿が供されます。湯葉豆腐はまあ予定調和なお味の予測がつくとして、お麩の酢の物としぐれ煮は、ちょっと意表を突かれます。酢の物はとりわけ驚きの食感で、わたし好きでした。しぐれ煮はご飯と共に。
■ここからそれぞれ運ばれてきます。○汲み上げ湯葉、あんがかかっています。雅な味です。○湯葉の揚げたの。パリパリと心地よく、塩気も効いて後を引きます。ビールではなくて、シャンパーニュをくおーっと飲めたらすてきと思いました。
■お椀ものが2種類。○生麩と生湯葉みぞれ椀。たっぷりの大根おろし入り。揚げたお麩は濃い味になってむっちりと、たまらん美味です。○白味噌のお味噌汁に、よもぎ麩が生でつるりと。甘い白味噌は京都気分を盛り上げます。
■すっきりきれいなスペースでいただくお麩尽くし、「お麩を田楽やすき焼きの具以外にどう使ったらおいしく食べられるか?」ということを、こんなヴァリエーションで見せてくださって、ひたすら楽しかったのでした。京都に通い出した頃(今は昔!)にいただいて感動したけれど、今いただいてもやっぱり充実感があり、幸せな気分に包まれたのです。「むし養い料理」は 11:00~16:00、3150円(税込)です。予約した方がいいです。いつもにぎわって満席状態ですから。2008年7月 1日, dans 京都 和食08後半 | lien permanent